相模原市中央区のマンション管理計画認定制度|手数料3,600円・市独自の防災基準・固定資産税2分の1減額と逆算スケジュール【2026年度版】
結論:相模原市中央区で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。相模原市中央区の分譲マンションの管理計画認定は、相模原市(住宅課)が担当します。相模原市は政令指定都市ですので、神奈川県ではなく市が認定を行います。市へ納める新規・更新の認定申請手数料は、長期修繕計画が1つなら3,600円です(出典:相模原市「マンションの管理計画認定制度について」、最終更新日 令和8年9月15日)。
相模原市中央区のマンションで押さえたい、相模原市ならではの条件は二つです。一つ目は、国の基準に加えて「防災に向けた取組みを実施していること」という市独自基準があること。二つ目は、事前確認を申し込む前に、その独自基準について住宅課へ事前相談するよう案内されていることです。
費用の中身を整理します。
- 相模原市への認定申請手数料(新規・更新):長期修繕計画が1つの場合3,600円。複数ある場合は1計画あたり1,700円を加算
- 手続支援システムの利用料:1申請あたり10,000円(税込)
- 事前確認審査料:(公財)マンション管理センターへの直接申込、または日本マンション管理士会連合会経由なら、長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)。マンション管理士や管理会社に頼む場合は、管理組合と相手方の取り決め
長期修繕計画が1つで、センターへ直接申し込む場合、目安は合計23,600円ほどです(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に依頼する費用は別にかかります。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せといった優遇の入口に立てます。相模原市は固定資産税の減額割合を、国が認める範囲で最大の「2分の1」としています。ただし、令和9年3月31日までに工事を終えることが前提です。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏の大規模修繕に20年以上関わってきました。相模原駅や淵野辺駅の周辺をはじめ、相模原市中央区で暮らす理事長さま、理事の皆さまが、読んだその日に理事会で動けるよう、認定主体、基準、手数料、経済効果、逆算スケジュールの順に整理します。
認定主体はどこか:相模原市中央区のマンションは相模原市住宅課が窓口です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体のこと)と呼びます。相模原市は政令指定都市なので、市内3区(緑区・中央区・南区)のマンションは、すべて相模原市が認定します。区役所に認定の窓口はありません。
窓口は相模原市 住宅課(住宅政策班、電話042-769-9817)です。所在地は中央区中央2-11-15、市役所第1別館2階です。中央区のマンションにとっては、市役所が同じ区内にあるのは心強い点です。手数料を窓口で納める方法も用意されていますので、足を運びやすいと思います(出典:相模原市「マンションの管理計画認定制度について」)。
相模原市は、令和5年3月に「相模原市マンション管理適正化推進計画」を策定しています。マンション管理適正化支援法人の登録は「当面の間、登録を行わない」とされています(出典:相模原市「マンションに関する計画や施策等について」、最終更新日 令和7年12月26日)。
中央区の分譲マンションの棟数や、区ごとの認定件数は、私が確認した市の公表ページには載っていませんでした。数字を推測で書くことはしません。気になる方は住宅課に問い合わせてみてください。
認定17要件:理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野に17項目で定めています。管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成及び見直し等、その他の5分野です(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。相模原市のページでは、この国の基準に、市独自の防災基準を加えた形で掲載されています。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等(理事長など)と監事が選任され、集会(総会)が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、災害時などに専有部分へ立ち入れる定め、修繕履歴の管理、財務・管理情報の書面交付(または電磁的方法による提供)の定めが要ります。経理は、管理費と修繕積立金を区分していること、修繕積立金を他の会計へ充当していないこと、3か月以上の滞納額が直前の事業年度末で全体の1割以内であることが条件です。
長期修繕計画の作成及び見直し等
ここがいちばん手間のかかる分野で、6項目あります。
- 国の「長期修繕計画標準様式」に準拠した計画と、それに基づく修繕積立金の額が、集会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が、著しく低額でないこと
- 計画期間の最終年度に、借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上内容を確認していること、そして「相模原市マンション管理適正化指針に照らして適切なものであること」です。ここに、次の章で詳しく説明する市独自の防災基準が加わります。
現場で見る「計画の古さ」と足場費の考え方
認定の準備が止まる一番の理由は、長期修繕計画が古いことです。10年以上前の計画のまま、資材費や人件費の上昇を織り込んでいない組合は少なくありません。
以前、築30年近いマンションの理事会に呼ばれたときのことです。長期修繕計画の数字が長く動いておらず、理事長さまが「積立金は足りているはず」と話されていました。見直しのついでに工法を比べたところ、10階建てで外周80m、工期3か月ほどという条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円でした。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。それでも、理事の皆さまの表情がふっと緩んだ瞬間を、私は今でも覚えています。
足場を組む工法と、足場を使わないロープアクセス工法の違いは、明誠のロープアクセス工法の詳細ページで整理しています。作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保して、安全を二重に守りながら作業します。安全への取り組みは大規模修繕工事の安全管理に、技術や訓練の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
相模原市中央区で使う独自基準の実務:「防災に向けた取組み」が条件です
東京都や神奈川県内には、国の基準に上乗せする独自基準を設けている自治体があります。相模原市もその一つで、市のページには「防災計画の作成や防災訓練等、防災に向けた取組みを実施していること【市独自基準】」と書かれています(出典:相模原市「マンションの管理計画認定制度について」)。
8つの取組みのうち「いずれか」でよい
市のページでは、次のいずれかの取組みを実施していることを証する書類を出すよう案内されています。
- 防災計画を作成
- 自主防災組織を編成
- 災害時の対応マニュアルを作成
- 防災用品や医薬品等を備蓄
- 非常食や飲料水を備蓄
- 防災用名簿を作成
- 定期的に防災訓練を実施
- その他管理組合として実施する防災に関する取組
提出書類の例として、防災訓練の経過が分かる書類や居住者へ配った案内チラシ、共用部の備蓄品のリストや写真が挙げられています。8つ全部ではなく「いずれか」で足りる点は、理事会の負担を考えると大事なところです。
書類はシステムに添付できず、市へ直接提出
実務で気をつけたいのは、提出の経路です。市独自基準の書類は、手続支援サービス(オンラインのシステム)には添付できません。「第1号様式 表明保証書(第2条関係)」と「取組を実施していることが確認できる書類」を、相模原市へ直接提出する決まりです。様式は市のページからダウンロードできます。
現場から見た「防災の取組み」の記録の残し方
私が修繕の打合せで管理組合に伺うと、「防災訓練はやっているが、記録がない」というお話をよく聞きます。消防訓練の案内を掲示板に貼って、終わったら剥がしてしまう。これでは証明書類になりません。案内チラシ、参加人数のメモ、当日の写真の3点を、理事会の議事録と一緒に保管しておくだけで、提出の準備はぐっと楽になります。備蓄倉庫がある組合は、品目と数量の一覧を年1回更新しておくとよいでしょう。
大規模修繕の工事中も、防災の視点は欠かせません。足場で窓や避難経路がふさがる期間をどう減らすか、という相談は多くいただきます。外壁の部分補修であれば、足場を組まないロープアクセス工法で、避難経路への影響を小さくできる場合があります。
手数料と申請ルート:事前相談 → 事前確認 → 市へ申請
相模原市の標準ルート
市のページに示された流れは次のとおりです(出典:相模原市「マンションの管理計画認定制度について」)。
- 市独自基準について、住宅課へ事前相談する(防災に関する取組内容の確認)
- 集会(総会)で、管理計画認定の申請を決議する
- マンション管理センターの「管理計画認定手続支援サービス」で事前確認を申請する
- センターが国の認定基準に沿って内容を確認する
- 基準を満たせば、システム上で「事前確認適合証」が発行される
- 手続支援サービスから相模原市へ認定申請する。あわせて独自基準の書類を市へ直接提出する。市から連絡があり、申請手数料を納める(住宅課窓口に来庁して市役所内の金融機関で納付、または納付書の郵送を受けて金融機関で納付し、領収書の写しを住宅課へ送付)
- 手数料の納付確認後、市が申請内容を確認する
- 問題がなければ、市から「認定通知書」が発行される
手数料の納付を市が確認してから審査が始まる点は、日程を組むうえで覚えておきたいところです。市のページには審査にかかる期間の記載がありませんでした。事前相談から認定通知まで、少なくとも2〜3か月は見ておくのが現実的だと私は考えています。
市の手数料の一覧(新規・更新・変更)
| 申請の種類 | 手数料 | 長期修繕計画等が複数ある場合の加算(1計画あたり) |
|---|---|---|
| 新規・更新 | 3,600円 | 1,700円 |
| 変更(管理組合の運営) | 3,800円 | 2,100円 |
| 変更(管理規約) | 3,200円 | 2,100円 |
| 変更(管理組合の経理) | 3,700円 | 2,200円 |
| 変更(長期修繕計画) | 7,700円 | 4,000円 |
| 変更(その他) | 2,400円 | 1,500円 |
| 変更(防災対策・市独自基準) | 1,200円 | 600円 |
(出典:相模原市「マンションの管理計画認定制度について」、令和8年9月15日更新)
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、事前確認の依頼先が次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
相模原市のページで案内されているのは、事前確認を受けたうえで手続支援サービスから申請する流れです。システム利用料(1申請あたり10,000円・税込)は、市の手数料とは別にかかります。認定の有効期間は5年間で、続けるには更新の申請が必要です。料金や運用は変わることがありますので、申込の前に各窓口でご確認ください。
制度全般の相談には、日本マンション管理士会連合会の「マンション管理計画認定制度 相談ダイヤル」(電話03-5801-0858、平日午前10時〜午後5時)も市のページで紹介されています。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションについて、工事の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合は6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF))。
相模原市は、この割合を最大の「2分の1」としています。市のページ(最終更新日 令和7年5月12日)による主な内容は次のとおりです(出典:相模原市「マンション長寿命化促進税制について」)。
- 各区分所有者が翌年度に支払う固定資産税(建物部分のみ)の2分の1を減額。適用は1年間
- 築20年以上かつ10戸以上のマンション
- 過去に長寿命化工事(外壁塗装等工事、床防水工事、屋根防水工事)を行っていること
- 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに、2回目以降の長寿命化工事を完了していること
- 管理計画認定マンションの場合は、修繕積立金の額を国の示す基準以下から認定基準まで引き上げたこと
- 工事完了後3か月以内に申告が必要
申告の方法と必要書類は、市の税のページ「長寿命化工事が行われたマンションに対する固定資産税の減額について」に案内があります。認定は住宅課、減額の申告は税の担当と、窓口が分かれる点に注意してください。
押さえたいのは期限です。令和9年3月31日の工事完了が前提ですので、これから設計・施工に進むのは日程に余裕がありません。「修繕積立金を引き上げたこと」という条件もあり、すでに十分な積立金を設定している組合では対象にならない場合があります。対象になるかどうかは、先に住宅課と税の担当へ確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】維持保全型のページで最新の状況をご確認ください。売る側にとっても、認定済みであることは買い手に選ばれる理由になり得ます。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは年2.10%、認定なしは年2.00%の例が示され、応募期間は2026年4月13日から10月9日までとされています。本記事の公開日(10月13日)には、今回の募集は終わっています。次回以降の募集は住宅金融支援機構の案内でご確認ください。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページで最新の条件を確認してください。
数字で見る経済効果のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件ごとに大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。フランチャイズ加盟企業の取り組みや工法比較の技術情報は、ロープアクセスドットコムの技術解説でも公開しています。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和9年度から、分譲時に分譲事業者が管理計画認定を申請できるようになると案内されています。地方公共団体への申請日が令和9年4月1日以降となる場合は、見直し後の認定基準が適用され、経過措置も設けられています。改正省令と告示は令和8年7月31日に公布され、施行は令和9年4月1日です(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
相模原市の認定制度のページには、この改正への言及は見当たりませんでした。令和9年3月までに申請するか、4月以降になるかで、適用される基準が変わり得ます。市独自の防災基準の扱いも含めて、住宅課とマンション管理センターに変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定に絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認。防災訓練・備蓄などの記録を集める |
| 令和8年11月 | 住宅課へ独自基準の事前相談。長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決める |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼。表明保証書と防災の取組書類を準備 |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認適合証を取得し、手続支援サービスから市へ申請。書類の直接提出と手数料の納付 |
固定資産税の減額を使いたい場合は、令和9年3月31日までに工事を終える必要があります。私はいつも理事長さまに、「期限に合わせて中身を急ぐより、建物の状態を優先しましょう」とお伝えしています。期限に間に合わなくても、認定そのものは住宅ローンや資産価値の面で意味があります。
まとめと、今週動くこと3点
相模原市中央区のマンションの管理計画認定は、相模原市住宅課が窓口で、新規・更新の申請手数料は3,600円(長期修繕計画1つの場合)です。市独自の基準として防災に向けた取組みが求められ、8つの取組みのいずれかを書類で示します。事前相談、事前確認を経て、手続支援サービスで市へ申請し、独自基準の書類は市へ直接出します。固定資産税の減額は相模原市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 防災訓練の案内チラシ、備蓄品リスト、防災マニュアルなど、手元にある防災の記録を集める
- 住宅課(042-769-9817)へ、独自基準の事前相談の日程を電話で相談する
十月のうちに理事会で数分でもこの話題を出していただければ、年内の総会決議が現実的になります。どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 相模原市中央区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 新規・更新の申請で、長期修繕計画が1つなら3,600円です。計画が複数ある場合は1計画あたり1,700円が加算されます。このほかに、手続支援システムの利用料10,000円(税込)と事前確認審査料がかかります。
Q. 相模原市に独自の認定基準はありますか?
A. あります。「防災計画の作成や防災訓練等、防災に向けた取組みを実施していること」が市独自基準です。防災計画、自主防災組織、対応マニュアル、備蓄、防災用名簿、防災訓練など8つの取組みのいずれかを、書類で示します。
Q. 独自基準の書類はどこへ出しますか?
A. 手続支援サービスには添付できないため、「第1号様式 表明保証書」と取組を確認できる書類を、相模原市(住宅課)へ直接提出します。事前確認の前に、住宅課へ事前相談するよう案内されています。
Q. 申請手数料はどうやって納めますか?
A. 手続支援サービスで申請すると、市から連絡があります。住宅課窓口に来庁して市役所内の金融機関で納めるか、郵送された納付書で金融機関に納め、領収書の写しを住宅課へ送る方法があります。納付の確認後に審査が始まります。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 相模原市では、翌年度の固定資産税(建物部分)の2分の1が1年間減額されます。築20年以上・10戸以上、2回目以降の長寿命化工事を令和9年3月31日までに完了していること、修繕積立金を引き上げたことなどの条件があり、工事完了後3か月以内の申告が必要です。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 市のページには審査期間の記載がありません。事前相談、事前確認、市の審査を合わせて、2〜3か月は見ておくと安心です。認定の有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、あわせてロープアクセス工法を含めた工法の比較をすると、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月13日
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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月13日時点で公表されている相模原市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。相模原市の管理計画認定制度のページの最終更新は令和8年9月15日です。長寿命化促進税制のページ(最終更新 令和7年5月12日)は、令和9年3月31日までの工事完了が対象の制度で、期間内の内容として引用しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず相模原市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 相模原市「マンションの管理計画認定制度について」(令和8年9月15日更新)
- 相模原市「マンション長寿命化促進税制について」(令和7年5月12日更新)
- 相模原市「長寿命化工事が行われたマンションに対する固定資産税の減額について」
- 相模原市「マンションに関する計画や施策等について」(令和7年12月26日更新)
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
川崎市宮前区のマンション管理計画認定制度|申請手数料は無料・市独自基準は管理組合登録・固定資産税の減額と逆算スケジュール【2026年度版】
結論:宮前区で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。川崎市宮前区の分譲マンションの管理計画認定は、宮前区役所ではなく、川崎市(まちづくり局住宅政策部住宅整備推進課)が担当します。川崎市への認定(更新)申請の手数料は無料です(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」、最終更新2026年4月1日)。
ただし、宮前区のマンションにも当てはまる川崎市ならではの条件が二つあります。一つ目は、国の基準に加えて、市独自の基準があること。「川崎市マンション管理組合登録・支援制度」に登録されていることが求められます。二つ目は、市へ申請する前に、(公財)マンション管理センターの手続支援サービスで事前確認を受ける流れが案内されていることです。
費用の中身を整理します。
- 川崎市への認定申請手数料:無料。管理組合登録の登録料も、市の認定制度のページでは無料と案内されています
- 手続支援システムの利用料:1申請あたり10,000円(税込)
- 事前確認審査料:センターへの直接申込、または日本マンション管理士会連合会経由なら、長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)。マンション管理士や管理会社に頼む場合は、管理組合と相手方で取り決めた金額
長期修繕計画が1つで、センターへ直接申し込む場合、目安は合計2万円ほどです(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に頼む費用は別にかかります。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せといった優遇の入口に立てます。川崎市は、固定資産税の減額割合を国の枠で最大の「2分の1」としています。ただし、工事を令和9年3月31日までに終えることが前提です。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏の大規模修繕に20年以上関わってきました。宮前平、鷺沼、宮崎台といった東急田園都市線沿線をはじめ、宮前区で暮らす理事長さま、理事の皆さまが、読んだその日に理事会で動けるよう、認定主体、基準、手数料、経済効果、逆算スケジュールの順に整理します。
認定主体はどこか:宮前区のマンションも認定行政庁は川崎市です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体のこと)と呼びます。川崎市は政令指定都市ですので、市内の認定は川崎市が行います。区役所に認定の窓口はありません。
問合せ先は、川崎市まちづくり局住宅政策部住宅整備推進課(電話044-200-2996)です。所在地は川崎区宮本町1番地、市役所本庁舎の18階にあります。宮前区からは少し距離がありますが、電話での相談ができます(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
宮前区の分譲マンションの棟数や、区ごとの認定件数は、私が確認した市の公表ページには載っていませんでした。川崎市のマンション管理適正化推進計画のページにも、区別の数字は記載がありません(出典:川崎市「川崎市マンション管理適正化推進計画」)。数字を推測で書くことはしません。
一般に、田園都市線沿線は丘陵地の住宅地として知られ、起伏のある敷地や、道路から建物まで高低差のある物件が見られます。こうした立地では、足場の搬入や設置に手間がかかり、仮設費が膨らみやすい傾向があります。管理の良さを第三者の目で示せる管理計画認定と、工法の比較は、相性の良い組み合わせだと私は考えています。
認定17要件:理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野に17項目で定めています。管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成及び見直し等、その他の5分野です(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。川崎市では、これに市独自の基準が加わります。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等(理事長など)と監事が選任され、総会が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、災害時などに専有部分へ立ち入れる定め、修繕履歴の管理、財務・管理情報の書面交付の定めが要ります。経理は、管理費と修繕積立金を区分していること、修繕積立金を他の会計へ流用していないこと、3か月以上の滞納が直前の事業年度末で全体の1割以内であることが条件です。
議事録が薄い、書面決議が続いているという組合は、まず議事録の残し方から整えるのが近道だと私は考えています。
長期修繕計画の作成及び見直し等
ここがいちばん手間のかかる分野で、6項目あります。
- 国の標準様式に準拠した長期修繕計画と、それに基づく修繕積立金の額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が、著しく低額でないこと
- 計画期間の最終年度に、借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上確認していること、そして「地方公共団体のマンション管理適正化指針に照らして適切であること」です。川崎市の上乗せは、次の章で説明する管理組合登録として設けられています。
現場で見る「計画の古さ」と足場費の考え方
認定の準備が止まる一番の理由は、長期修繕計画が古いことです。10年以上前の計画のまま、資材費や人件費の上昇を織り込んでいない組合は少なくありません。
以前、築30年近いマンションの理事会に呼ばれたときのことです。長期修繕計画の数字が長く動いておらず、理事長さまが「積立金は足りているはず」と話されていました。見直しのついでに工法を比べたところ、10階建てで外周80m、工期3か月ほどという条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円でした。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。それでも、理事の皆さまの表情が変わった瞬間を、私は今でも覚えています。
足場を組む工法と、足場を使わないロープアクセス工法の違いは、明誠のロープアクセス工法の詳細ページで整理しています。作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保して、安全を二重に守りながら作業します。大規模修繕の進め方は大規模修繕工事の安全管理と進め方に、技術や訓練の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
宮前区で使う独自基準の実務:川崎市は「管理組合登録」が条件です
東京都や神奈川県内には、独自の基準を設けている自治体があります。川崎市もその一つで、市のページには、「川崎市マンション管理組合登録・支援制度に登録されている」ことが川崎市独自の認定基準と書かれています。認定(更新)の申請までに、登録または登録内容の変更を済ませる必要があります(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
登録の中身と手間
登録制度のページ(最終更新2025年9月9日)によると、申請はマンションの管理者等が行います。理事長であることを確認できる書類(総会の議事録など)を添えて、簡易電子申請ツール、または住宅整備推進課への書類提出で手続きします(出典:川崎市「マンション管理組合登録・支援制度」)。
実務で気をつけたいのは、登録の有無が分からない組合が意外と多いことです。過去に登録したのか、理事長が交代した後の変更を出したのか、記録が残っていないことがあります。認定の準備を始めたら、最初に住宅整備推進課へ電話で確認しておくと、後で慌てずに済みます。
登録のメリットも見逃さないでください
登録すると受けられる支援として、市のページには、年2回の情報紙の発行、管理組合どうしの交流会、段差解消工事への助成、そしてマンション管理アドバイザーの派遣(年3回まで)が挙げられています。認定の準備は、専門家の知恵を借りたい場面の連続です。登録を済ませておけば、その一部を市の支援の枠で相談できます。派遣の条件や費用負担は、このページに記載がありませんので、申込の前に住宅整備推進課でご確認ください。
手数料と申請ルート:事前確認を受けてから、市へ申請します
川崎市の標準ルート
流れは次のとおりです。市への申請の前に、専門家による事前確認が入ります(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
- 認定基準のセルフチェックを行う
- 総会で、管理計画認定の申請を決議する
- マンション管理センターの手続支援サービスで事前確認を申請し、適合すれば「事前確認適合証」を受け取る
- 川崎市マンション管理組合登録・支援制度に登録(新規または変更)する。登録完了の通知を受ける
- 手続支援サービスから川崎市へ認定申請する。「認定申請」ボタンは申請者本人が押す必要がある
- 川崎市が審査し、適合すれば認定通知書が発行される。正式な通知書は後日、郵送される
川崎市のページには、審査にかかる期間の記載がありませんでした。事前確認と市の審査を合わせて、少なくとも2〜3か月は見ておくのが現実的だと私は考えています。
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、申請の経路が次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ⑤ | 地方公共団体に直接申請 | 事前確認なし |
川崎市の案内に載っているのは、事前確認を受けたうえで手続支援サービスから申請する流れです。⑤の直接申請は、川崎市のページでは案内されていませんでした。システム利用料は1申請あたり10,000円(税込)で、地方公共団体が手数料を定めている場合は別途その団体へ支払う、とセンターは説明しています。川崎市の場合、その手数料が無料という整理です。
なお、認定の内容を変更するときの「変更認定」の申請は、手続支援サービスを使わず、川崎市へ直接出します。認定の有効期間は5年間で、満了までに更新の申請をします。料金や運用は変わることがありますので、最新の内容は各窓口でご確認ください。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションについて、工事の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合は6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF)、令和8年4月1日現在)。
川崎市は、この割合を最大の「2分の1」としています。市のページ(最終更新2025年7月22日)による主な内容は次のとおりです(出典:川崎市「大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額」)。
- 居住部分の固定資産税額の2分の1を減額。1戸あたり100㎡相当分まで
- 過去に1回以上の長寿命化工事を行い、令和5年4月1日から令和9年3月31日までに、2回目以降の長寿命化工事を完了していること
- 新築から20年以上、総戸数10戸以上。耐震改修など他の減額との同時適用がなく、過去にこの減額を受けていないこと
- 管理計画認定マンションなどで、所定の修繕積立金の引上げや長期修繕計画の基準に適合していること
- 申告は、工事完了日から3か月以内。申告先は、マンションの所在区を担当する市税事務所の資産税課家屋係
宮前区を担当するのは「みぞのくち市税事務所」です。川崎市の所在地一覧では、担当区域が高津区と宮前区と示されています(出典:川崎市「市税事務所・市税分室の所在地一覧」(PDF))。窓口の電話番号や受付時間は、私が確認した資料には本文に載っていませんでした。減額のページには、問合せ先としてサンキューコールかわさき(044-200-3939、午前8時から午後9時、年中無休)が案内されていますので、まずそちらで確認するのが確実です。認定は市の住宅整備推進課、減額の手続きは市税事務所と、窓口が分かれる点にも注意が必要です。
押さえたいのは期限です。令和9年3月31日の工事完了が前提ですので、これから設計から施工へ進めるのは日程に余裕がありません。「過去に1回以上の長寿命化工事をしている」という条件があるため、築年数の若い建物は対象外になるケースもあります。先に市税事務所へ確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】維持保全型のページで最新の状況をご確認ください。売る側にとっても、認定済みであることは、買い手に選ばれる理由になり得ます。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは年2.10%、認定なしは年2.00%の例が示され、応募期間は2026年4月13日から10月9日までとされています。本記事の公開日の10月13日には、今回の募集は終わっています。次回以降の募集は、住宅金融支援機構の案内でご確認ください。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページや窓口で、最新の条件を確認してください。
数字で見る経済効果のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件ごとに大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。フランチャイズ加盟企業の取り組みは、ロープアクセスドットコムでも公開しています。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和9年度から、分譲時に分譲事業者が管理計画認定を申請できるようになると案内されています。地方公共団体への申請日が令和9年4月1日以降となる場合は、見直し後の認定基準が適用され、経過措置も設けられています。改正省令と告示は令和8年7月31日に公布され、施行は令和9年4月1日です(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
川崎市のページには、この改正への言及がありませんでした。令和9年3月までに申請するか、4月以降かで適用される基準が変わり得ます。川崎市の住宅整備推進課とマンション管理センターに、変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定に絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認。管理組合登録の有無を住宅整備推進課へ確認 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決め、費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼。あわせて管理組合登録(新規または変更)を済ませる |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認適合証を取得し、手続支援サービスから川崎市へ申請 |
固定資産税の減額を使いたい場合は、令和9年3月31日までに工事を終える必要があります。私はいつも理事長さまに、「期限に合わせて中身を急ぐより、建物の状態を優先しましょう」とお伝えしています。期限に間に合わなくても、認定そのものは住宅ローンや資産価値の面で意味があります。
まとめと、今週動くこと3点
宮前区のマンションの管理計画認定は、川崎市が認定行政庁で、申請手数料は無料です。市独自の基準として、管理組合登録・支援制度への登録が要ります。事前確認を経て、手続支援サービスで市へ申請する形です。費用の中心は、システム利用料10,000円と事前確認審査料です。固定資産税の減額は、川崎市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 川崎市マンション管理組合登録・支援制度への登録の有無を、住宅整備推進課(044-200-2996)へ電話で確認する
- 管理規約、名簿、会計の整備状況を、国の17項目に照らして確認する。固定資産税の減額が気になる場合は、サンキューコールかわさき(044-200-3939)経由でみぞのくち市税事務所へ
十月のうちに理事会で数分でもこの話題を出していただければ、年内の総会決議が現実的になります。令和9年3月が一つの分かれ目です。どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 宮前区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 川崎市への認定申請手数料は無料です。ただし、手続支援システムの利用料10,000円(税込)と、事前確認審査料(センター直接申込なら長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込))は別にかかります。
Q. 川崎市に独自の認定基準はありますか?
A. あります。国の基準に加えて、「川崎市マンション管理組合登録・支援制度」に登録されていることが条件です。認定(更新)申請の時までに、登録または登録内容の変更を済ませます。
Q. 管理組合が川崎市に直接申請することはできますか?
A. 川崎市の案内では、事前確認を受けたうえで、手続支援サービスから申請する流れです。直接申請の道は案内されていません。変更認定の申請だけは、市へ直接出します。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 川崎市では居住部分の固定資産税額の2分の1で、1戸あたり100㎡相当分までが対象です。2回目以降の長寿命化工事を令和9年3月31日までに終えていること、総戸数10戸以上、築20年以上などの条件があります。申告は工事完了から3か月以内に、宮前区ならみぞのくち市税事務所で行います。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 川崎市のページには審査期間の記載がありません。事前確認と市の審査を合わせて、2〜3か月は見ておくと安心です。認定の有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、あわせてロープアクセス工法を含めた工法の比較をすると、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
Q. 管理組合の登録をしているか分からないときは?
A. 川崎市住宅整備推進課(電話044-200-2996)へお問い合わせください。理事長が交代している場合は、登録内容の変更が必要になることがあります。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月13日
関連記事(姉妹サイト)
ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。
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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月13日時点で公表されている川崎市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。川崎市の制度ページの最終更新は2026年4月1日です。固定資産税の減額ページ(最終更新2025年7月22日)は、令和9年3月31日までの工事完了が対象の制度で、期間内の内容として引用しています。管理組合登録のページ(最終更新2025年9月9日)は更新から1年以内ですが、窓口の運用は変わることがあります。市税事務所の窓口は最新の内容をご確認ください。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず川崎市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」
- 川崎市「マンション管理組合登録・支援制度」
- 川崎市「川崎市マンション管理適正化推進計画」
- 川崎市「大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額」
- 川崎市「市税事務所・市税分室の所在地一覧(PDF)」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
川崎市高津区のマンション管理計画認定制度|申請手数料は無料・市独自基準は管理組合登録・固定資産税の減額と逆算スケジュール【2026年度版】
結論:高津区で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。川崎市高津区の分譲マンションの管理計画認定は、高津区役所ではなく、川崎市(まちづくり局住宅政策部住宅整備推進課)が担当します。川崎市への認定申請の手数料は無料です(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」、最終更新2026年4月1日)。
ただし、高津区のマンションにも当てはまる川崎市ならではの条件が二つあります。一つ目は、国の基準に加えて、市独自の基準があること。「川崎市マンション管理組合登録・支援制度」に登録されていることが求められます。二つ目は、市へ申請する前に、(公財)マンション管理センターの手続支援サービスで事前確認を受ける流れが案内されていることです。
費用の中身を整理します。
- 川崎市への認定申請手数料:無料。管理組合登録の登録料も、市のページでは無料です
- 手続支援システムの利用料:1申請あたり10,000円(税込)
- 事前確認審査料:センターへの直接申込、または日本マンション管理士会連合会経由なら、長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)。マンション管理士や管理会社に頼む場合は、管理組合と相手方で取り決めた金額
長期修繕計画が1つで、センターへ直接申し込む場合、目安は合計2万円ほどです(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に頼む費用は別にかかります。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せといった優遇の入口に立てます。川崎市は、固定資産税の減額割合を国の枠で最大の「2分の1」としています。ただし、工事を令和9年3月31日までに終えることが前提です。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏の大規模修繕に20年以上関わってきました。溝の口駅周辺をはじめ高津区で暮らす理事長さま、理事の皆さまが、読んだその日に理事会で動けるよう、認定主体、基準、手数料、経済効果、逆算スケジュールの順に整理します。
認定主体はどこか:高津区のマンションも認定行政庁は川崎市です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体のこと)と呼びます。川崎市は政令指定都市ですので、市内の認定は川崎市が行います。高津区役所に認定の窓口はありません。
問合せ先は、川崎市まちづくり局住宅政策部住宅整備推進課(電話044-200-2996)です。所在地は川崎区宮本町1番地、市役所本庁舎の18階にあります。高津区からは少し距離がありますが、電話やメールでの相談ができます(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
高津区の分譲マンションの棟数や、区ごとの認定件数は、私が確認した市の公表ページには載っていませんでした。川崎市のマンション管理適正化推進計画のページ(2023年10月30日掲載)にも、区別の数字は記載がありません(出典:川崎市「川崎市マンション管理適正化推進計画」)。数字を推測で書くことはしません。
一般に、溝の口駅周辺は、商業施設とマンションが隣り合う、利便性の高い住宅地として知られています。駅に近い物件は、築年数が進んでも住み替え需要が見込みやすく、建物の管理状態が売却価格や賃料に響きやすい場所です。管理計画認定は、その「管理の良さ」を第三者の目で示す手段になり得ます。
認定17要件:理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野に17項目で定めています。管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成及び見直し等、その他の5分野です(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。川崎市では、これに市独自の基準が加わります。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等(理事長など)と監事が選任され、総会が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、災害時などに専有部分へ立ち入れる定め、修繕履歴の管理、財務・管理情報の書面交付の定めが要ります。経理は、管理費と修繕積立金を区分していること、修繕積立金を他の会計へ流用していないこと、3か月以上の滞納が直前の事業年度末で全体の1割以内であることが条件です。
議事録が薄い、書面決議が続いているという組合は、まず議事録の残し方から整えるのが近道だと私は考えています。
長期修繕計画の作成及び見直し等
ここがいちばん手間のかかる分野で、6項目あります。
- 国の標準様式に準拠した長期修繕計画と、それに基づく修繕積立金の額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が、著しく低額でないこと
- 計画期間の最終年度に、借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上確認していること、そして「地方公共団体のマンション管理適正化指針に照らして適切であること」です。川崎市の上乗せは、この指針とは別に、次の章で説明する管理組合登録として設けられています。
現場で見る「計画の古さ」と足場費の考え方
認定の準備が止まる一番の理由は、長期修繕計画が古いことです。10年以上前の計画のまま、資材費や人件費の上昇を織り込んでいない組合は少なくありません。
以前、築30年近いマンションの理事会に呼ばれたときのことです。長期修繕計画の数字が長く動いておらず、理事長さまが「積立金は足りているはず」と話されていました。見直しのついでに工法を比べたところ、10階建てで外周80m、工期3か月ほどという条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円でした。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。それでも、理事の皆さまの表情が変わった瞬間を、私は今でも覚えています。
足場を組む工法と、足場を使わないロープアクセス工法の違いは、明誠のロープアクセス工法の詳細ページで整理しています。作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保して、安全を二重に守りながら作業します。大規模修繕の進め方は大規模修繕工事の安全管理と進め方に、技術や訓練の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
高津区で使う独自基準の実務:川崎市は「管理組合登録」が条件です
東京都や神奈川県内には、独自の基準を設けている自治体があります。川崎市もその一つで、市のページには、「川崎市マンション管理組合登録・支援制度に登録されている」ことが川崎市独自の認定基準と書かれています。認定(更新)の申請までに、登録または登録内容の変更を済ませる必要があります(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
登録の中身と手間
登録制度のページ(最終更新2025年9月9日)によると、申請はマンションの管理者等が行います。理事長であることを確認できる書類(総会の議事録など)を添えて、電子申請、郵送、または住宅整備推進課への持参で手続きします(出典:川崎市「マンション管理組合登録・支援制度」)。
実務で気をつけたいのは、登録の有無が分からない組合が意外と多いことです。過去に登録したのか、理事長が交代した後の変更を出したのか、記録が残っていないことがあります。認定の準備を始めたら、最初に住宅整備推進課へ電話で確認しておくと、後で慌てずに済みます。
登録のメリットも見逃さないでください
登録すると受けられる支援として、市のページには、年2回の情報紙の発行、管理組合どうしの交流会、段差解消工事への助成、そしてマンション管理アドバイザーの派遣(年3回まで)が挙げられています。認定の準備は、専門家の知恵を借りたい場面の連続です。登録を済ませておけば、その一部を市の支援の枠で相談できます。派遣の条件や費用負担は、このページに記載がありませんので、申込の前に住宅整備推進課でご確認ください。
手数料と申請ルート:事前確認を受けてから、市へ申請します
川崎市の標準ルート
流れは次のとおりです。市への申請の前に、専門家による事前確認が入ります(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
- 認定基準のセルフチェックを行う
- 総会で、管理計画認定の申請を決議する
- マンション管理センターの手続支援サービスで事前確認を申請し、適合すれば「事前確認適合証」を受け取る
- 川崎市マンション管理組合登録・支援制度に登録(新規または変更)する。登録完了の通知を受ける
- 手続支援サービスから川崎市へ認定申請する。「認定申請」ボタンは申請者本人が押す必要がある
- 川崎市が審査し、適合すれば認定通知書が発行される。正式な通知書は後日、郵送される
川崎市のページには、審査にかかる期間の記載がありませんでした。事前確認と市の審査を合わせて、少なくとも2〜3か月は見ておくのが現実的だと私は考えています。
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、申請の経路が次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ⑤ | 地方公共団体に直接申請 | 事前確認なし |
川崎市の案内に載っているのは、①から④の4パターンです。⑤の直接申請は、川崎市のページでは案内されていませんでした。システム利用料は1申請あたり10,000円(税込)で、地方公共団体が手数料を定めている場合は別途その団体へ支払う、とセンターは説明しています。川崎市の場合、その手数料が無料という整理です。
なお、認定の内容を変更するときの「変更認定」の申請は、手続支援サービスを使わず、川崎市へ直接出します。認定の有効期間は5年間で、満了までに更新の申請をします。料金や運用は変わることがありますので、最新の内容は各窓口でご確認ください。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションについて、工事の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合は6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF)、令和8年4月1日現在)。
川崎市は、この割合を最大の「2分の1」としています。市のページ(最終更新2025年7月22日)による主な内容は次のとおりです(出典:川崎市「大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額」)。
- 居住部分の固定資産税額の2分の1を減額。1戸あたり100㎡相当分まで
- 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに、2回目以降の長寿命化工事を完了していること
- 新築から20年以上、総戸数10戸以上。耐震改修など他の減額との同時適用がなく、過去にこの減額を受けていないこと
- 管理計画認定マンションなどで、所定の修繕積立金の引上げや長期修繕計画の基準に適合していること
- 申告は、工事完了日から3か月以内。減額は工事完了年の翌年1月1日を賦課期日とする年度分
申告先は、マンションの所在区を担当する市税事務所です。高津区を担当するのは「みぞのくち市税事務所」で、所在地は高津区下作延2-7-60、資産税課家屋係の電話は044-820-6567です(出典:川崎市「市税事務所・市税分室の所在地一覧」(PDF))。窓口の受付時間は、確認したページに記載がありませんでしたので、訪問前にお電話ください。認定は市の住宅整備推進課、減額の手続きは市税事務所と、窓口が分かれる点にも注意が必要です。
押さえたいのは期限です。令和9年3月31日の工事完了が前提ですので、これから設計から施工へ進めるのは日程に余裕がありません。「過去に1回以上の長寿命化工事をしている」という条件があるため、築年数の若い建物は対象外になるケースもあります。先に市税事務所へ確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】維持保全型のページで最新の状況をご確認ください。売る側にとっても、認定済みであることは、買い手に選ばれる理由になり得ます。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは年2.10%、認定なしは年2.00%の例が示され、応募期間は2026年4月13日から10月9日までとされています。本記事の公開日の10月12日には、今回の募集は終わっています。次回以降の募集は、住宅金融支援機構の案内でご確認ください。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページや窓口で、最新の条件を確認してください。
数字で見る経済効果のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件ごとに大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。フランチャイズ加盟企業の取り組みは、ロープアクセスドットコムでも公開しています。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和9年度から、分譲時に分譲事業者が管理計画認定を申請できるようになると案内されています。地方公共団体への申請日が令和9年4月1日以降となる場合は、見直し後の認定基準が適用され、経過措置も設けられています。改正省令と改正告示は、令和8年7月31日に公布されました(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
川崎市のページには、この改正への言及がありませんでした。令和9年3月までに申請するか、4月以降かで適用される基準が変わり得ます。川崎市の住宅整備推進課とマンション管理センターに、変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定に絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認。管理組合登録の有無を住宅整備推進課へ確認 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決め、費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼。あわせて管理組合登録(新規または変更)を済ませる |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認適合証を取得し、手続支援サービスから川崎市へ申請 |
固定資産税の減額を使いたい場合は、令和9年3月31日までに工事を終える必要があります。私はいつも理事長さまに、「期限に合わせて中身を急ぐより、建物の状態を優先しましょう」とお伝えしています。期限に間に合わなくても、認定そのものは住宅ローンや資産価値の面で意味があります。
まとめと、今週動くこと3点
高津区のマンションの管理計画認定は、川崎市が認定行政庁で、申請手数料は無料です。市独自の基準として、管理組合登録・支援制度への登録が要ります。事前確認を経て、手続支援サービスで市へ申請する形です。費用の中心は、システム利用料10,000円と事前確認審査料です。固定資産税の減額は、川崎市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 川崎市マンション管理組合登録・支援制度への登録の有無を、住宅整備推進課(044-200-2996)へ電話で確認する
- 管理規約、名簿、会計の整備状況を、国の17項目に照らして確認する。固定資産税の減額が気になる場合は、みぞのくち市税事務所(044-820-6567)へ
十月のうちに理事会で数分でもこの話題を出していただければ、年内の総会決議が現実的になります。令和9年3月が一つの分かれ目です。どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 高津区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 川崎市への認定申請手数料は無料です。ただし、手続支援システムの利用料10,000円(税込)と、事前確認審査料(センター直接申込なら長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込))は別にかかります。
Q. 川崎市に独自の認定基準はありますか?
A. あります。国の基準に加えて、「川崎市マンション管理組合登録・支援制度」に登録されていることが条件です。認定(更新)申請の時までに、登録または登録内容の変更を済ませます。
Q. 管理組合が川崎市に直接申請することはできますか?
A. 川崎市の案内では、事前確認を受けたうえで、手続支援サービスから申請する流れです。直接申請の道は案内されていません。変更認定の申請だけは、市へ直接出します。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 川崎市では居住部分の固定資産税額の2分の1で、1戸あたり100㎡相当分までが対象です。2回目以降の長寿命化工事を令和9年3月31日までに終えていること、総戸数10戸以上、築20年以上などの条件があります。申告は工事完了から3か月以内に、高津区ならみぞのくち市税事務所で行います。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 川崎市のページには審査期間の記載がありません。事前確認と市の審査を合わせて、2〜3か月は見ておくと安心です。認定の有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、あわせてロープアクセス工法を含めた工法の比較をすると、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
Q. 管理組合の登録をしているか分からないときは?
A. 川崎市住宅整備推進課(電話044-200-2996)へお問い合わせください。理事長が交代している場合は、登録内容の変更が必要になることがあります。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月12日
関連記事(姉妹サイト)
ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。
本間社長の著書のご案内
『大規模修繕工事 職人だから言える本当の話 —— 見積書では見えない業界の裏側と、修繕積立金を守る発注術』(Kindle版)を出版しています。20年以上の現場経験から、管理組合・オーナーが修繕積立金を守るための発注術と、業界の内幕を書き下ろしました。
本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月12日時点で公表されている川崎市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。川崎市の制度ページの最終更新は2026年4月1日です。固定資産税の減額ページ(最終更新2025年7月22日)は、令和9年3月31日までの工事完了が対象の制度で、期間内の内容として引用しています。管理組合登録のページ(最終更新2025年9月9日)は更新から1年以内ですが、窓口の運用は変わることがあります。市税事務所の窓口はお電話で最新の内容をご確認ください。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず川崎市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」
- 川崎市「マンション管理組合登録・支援制度」
- 川崎市「川崎市マンション管理適正化推進計画」
- 川崎市「大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額」
- 川崎市「市税事務所・市税分室の所在地一覧(PDF)」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
川崎市中原区のマンション管理計画認定制度|申請手数料は無料・市独自基準は管理組合登録・事前確認の流れを整理【2026年度版】
結論:中原区で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。川崎市中原区の分譲マンションの管理計画認定は、中原区役所ではなく、川崎市(まちづくり局住宅政策部住宅整備推進課)が担当します。そして川崎市への認定申請の手数料は無料です(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」、最終更新2026年4月1日)。
ただし、川崎市には他の自治体と違う点が二つあります。一つ目は、国の基準に加えて、市独自の基準が設けられていること。「川崎市マンション管理組合登録・支援制度」に登録されていることが条件です。二つ目は、市へ申請する前に、(公財)マンション管理センターが発行する「事前確認適合証」が必要なことです。
費用の中身を整理します。
- 川崎市への認定申請手数料:無料。管理組合登録の登録料についても、市の制度ページでは無料と案内されています
- 手続支援システムの利用料:1申請あたり10,000円(税込)
- 事前確認審査料:日本マンション管理士会連合会経由、またはマンション管理センターへの直接申込なら、長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)。マンション管理士や管理会社に頼む場合は、管理組合と相手方で取り決めた金額
長期修繕計画が1つで、センターへ直接申し込む場合、目安は合計で2万円ほどです(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に頼む費用は別です。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せといった優遇の入口に立てます。川崎市は、固定資産税の減額割合を国の枠で最大の「2分の1」としています。ただし、工事を令和9年3月31日までに終えることが前提です。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏の大規模修繕に20年以上関わってきました。武蔵小杉をはじめ、中原区の理事長さま、理事の皆さまが、読んだその日に理事会で動けるよう、認定主体、基準、手数料、経済効果、逆算スケジュールの順に整理します。
認定主体はどこか:中原区のマンションも認定行政庁は川崎市です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体のこと)と呼びます。川崎市は政令指定都市ですので、市内の認定は川崎市が行い、区役所には認定の窓口がありません。
問合せ先は、川崎市まちづくり局住宅政策部住宅整備推進課(電話044-200-2996)です。所在地は川崎区宮本町1番地、市役所本庁舎の18階にあります。中原区からは少し足を延ばす距離ですが、電話やメールでの相談もできます(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
中原区の分譲マンションの棟数や、区ごとの認定件数は、私が確認した市の公表ページには載っていませんでした。数字を推測で書くことはしません。全体の統計や目標は、市のマンション管理適正化推進計画に載っています(出典:川崎市「川崎市マンション管理適正化推進計画」)。
一般に、武蔵小杉駅の周辺は、高層・大規模のマンションが集まる街として知られています。戸数が多い建物ほど、総会の成立や合意形成に時間がかかります。認定の準備は、技術の話より先に、「いつ総会を開き、何を決議するか」という段取りの話から始まります。これは規模の大きな管理組合ほど、早めに動くべき理由です。
認定17要件:理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野に17項目で定めています。管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成及び見直し等、その他の5分野です(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。川崎市では、これに市独自の基準が加わります。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等(理事長など)と監事が選任され、総会が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、災害時などに専有部分へ立ち入れる定め、修繕履歴の管理、財務・管理情報の書面交付の定めが要ります。経理は、管理費と修繕積立金を区分していること、修繕積立金を他の会計へ流用していないこと、3か月以上の滞納が直前の事業年度末で全体の1割以内であることが条件です。議事録が薄い、書面決議が続いているという組合は、まず議事録の残し方から整えるのが近道だと私は考えています。
長期修繕計画の作成及び見直し等
ここがいちばん手間のかかる分野で、6項目あります。
- 国の標準様式に準拠した長期修繕計画と、それに基づく修繕積立金の額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が、著しく低額でないこと
- 計画期間の最終年度に、借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上確認していること、そして「地方公共団体のマンション管理適正化指針に照らして適切であること」です。川崎市の上乗せの基準は、この指針とは別に、次の章で説明する管理組合登録として設けられています。
現場で見る「計画の古さ」と足場費の考え方
認定の準備が止まる一番の理由は、長期修繕計画が古いことです。10年以上前の計画のまま、資材費や人件費の上昇を織り込んでいない組合は少なくありません。
以前、築30年を超えるマンションの理事会に呼ばれたときのことです。長期修繕計画の数字が十数年動いておらず、理事長さまが「積立金は足りているはず」と話されていました。見直しのついでに工法を比べたところ、10階建てで外周80m、工期3か月ほどという条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円でした。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。それでも、理事の皆さまの表情が変わった瞬間を、私は今でも覚えています。
足場を組む工法と、足場を使わないロープアクセス工法の違いは、明誠のロープアクセス工法の詳細ページで整理しています。作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、安全を二重に確保して作業します。大規模修繕の進め方は大規模修繕工事の安全管理と進め方に、技術や訓練の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
独自基準の有無と実務への影響:川崎市は「管理組合登録」が条件です
東京都や神奈川県内には、独自の基準を設けている自治体があります。川崎市もその一つで、市のページには、「川崎市マンション管理組合登録・支援制度に登録されている」ことが川崎市独自の認定基準と書かれています。認定(更新)の申請までに、登録または登録内容の変更を済ませる必要があります(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
登録の中身と手間
登録制度のページ(最終更新2025年9月9日)によると、申請者はマンションの管理者等です。理事長であることを確認できる書類(総会の議事録など)を添えて、電子申請、郵送、または住宅整備推進課への持参で手続きします(出典:川崎市「マンション管理組合登録・支援制度」)。このページには、中原区に固有のマンション情報は載っていません。区の情報は中原区役所のサイトを案内するだけの構成です。
実務で気をつけたいのは、登録の有無が分からない組合が意外と多いことです。過去に登録したのか、理事長が交代した後の変更を出したのか、記録が残っていないことがあります。認定の準備を始めたら、最初に住宅整備推進課へ電話で確認しておくと、後で慌てずに済みます。
登録のメリットも見逃さないでください
登録の支援メニューには、マンション管理アドバイザーの派遣があり、管理組合の運営や修繕について相談できます。市のページでは、アドバイザー派遣は年3回までと案内されています。認定の準備は、専門家の知恵を借りたい場面の連続です。登録を済ませておけば、その一部を市の支援の枠で相談できます。派遣の条件や費用負担は、申込の前に住宅整備推進課でご確認ください。
手数料と申請ルート:事前確認適合証を取ってから、市へ申請します
川崎市の標準ルート
流れは次のとおりです。市への申請の前に、専門家による事前確認が入ります(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
- 認定基準のセルフチェックを行う
- 総会で、管理計画認定の申請を決議する
- マンション管理センターの手続支援サービスで事前確認を受け、「事前確認適合証」を取得する
- 川崎市マンション管理組合登録・支援制度に登録(新規または変更)する。登録完了の通知を受ける
- 手続支援サービスから川崎市へ認定申請する。「認定申請」ボタンは申請者本人が押す必要がある
- 川崎市が審査し、適合すれば認定通知書が発行される。正式な通知書は後日、川崎市から郵送される
川崎市のページには、審査にかかる期間の記載がありませんでした。事前確認と市の審査を合わせて、少なくとも2〜3か月は見ておくのが現実的だと私は考えています。
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、申請の経路が次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ⑤ | 地方公共団体に直接申請 | 事前確認なし |
川崎市の案内に載っているのは、①から④の4パターンです。⑤の直接申請は、川崎市のページでは案内されていませんでした。システム利用料は1申請あたり10,000円(税込)で、地方公共団体が手数料を定めている場合は別途その団体へ支払う、とセンターは説明しています。川崎市の場合、その手数料が無料という整理です。
なお、認定の内容を変更するときの「変更認定」の申請は、手続支援サービスを使わず、川崎市へ直接(オンラインまたは窓口)出します。認定の有効期間は5年間で、満了までに更新の申請をします。料金や運用は変わることがありますので、最新の内容は各窓口でご確認ください。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションについて、工事の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合は6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF)、令和8年4月1日現在)。
川崎市は、この割合を最大の「2分の1」としています。市のページ(最終更新2025年7月22日)による主な内容は次のとおりです(出典:川崎市「大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額」)。
- 居住部分の固定資産税額の2分の1を減額。1戸あたり100㎡相当分まで
- 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに、2回目以降の長寿命化工事(外壁塗装等、床防水、屋根防水)を完了していること
- 新築から20年以上、総戸数10戸以上。耐震・バリアフリー・省エネ等の減額との同時適用がなく、過去にこの減額を受けていないこと
- 管理計画認定マンションは、令和3年9月1日以降に修繕積立金を認定基準まで引き上げていること
- 申告は、工事完了日から3か月以内。減額は工事完了年の翌年1月1日を賦課期日とする年度分
申告先は、マンションの所在区を担当する市税事務所です。中原区は「こすぎ市税分室」の担当区域で、資産税担当(家屋)の電話は044-744-3243、所在地は中原区小杉町3-245の中原区役所3階、窓口は平日の午前8時30分から午後5時です(出典:川崎市「こすぎ市税分室(担当区域:中原区)」)。このページは2024年2月の更新ですので、訪問前にお電話で最新の窓口をご確認ください。認定は市の住宅整備推進課、減額の手続きは市税分室と、窓口が分かれる点にも注意してください。
押さえたいのは期限です。令和9年3月31日の工事完了が前提ですので、これから設計から施工へ進めるのは日程に余裕がありません。「過去に1回以上の長寿命化工事をしている」という条件があるため、築年数の若い建物は、この減額の対象外になるケースもあります。先に市税分室へ確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】維持保全型のページで最新の状況をご確認ください。売る側にとっても、認定済みであることは、買い手に選ばれる理由になり得ます。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは年2.10%、認定なしは年2.00%の例が示され、応募期間は2026年4月13日から10月9日までとされています。本記事の公開日の10月12日には、今回の募集は終わっています。次回以降の募集は、住宅金融支援機構の案内でご確認ください。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページや窓口で、最新の条件を確認してください。
数字で見る経済効果のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件ごとに大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。フランチャイズ加盟企業の取り組みは、ロープアクセスドットコムでも公開しています。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和9年4月1日から、分譲時に分譲事業者が管理計画認定を申請できるようになると案内されています。地方公共団体への申請日が令和9年4月1日以降となる場合は、見直し後の認定基準が適用され、経過措置も設けられています(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
川崎市のページには、この改正への言及がありませんでした。令和9年3月までに申請するか、4月以降かで適用される基準が変わり得ます。川崎市の住宅整備推進課とマンション管理センターに、変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定に絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認。管理組合登録の有無を住宅整備推進課へ確認 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決め、費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼。あわせて管理組合登録(新規または変更)を済ませる |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認適合証を取得し、手続支援サービスから川崎市へ申請 |
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まとめと、今週動くこと3点
中原区のマンションの管理計画認定は、川崎市が認定行政庁で、申請手数料は無料です。市独自の基準として、管理組合登録・支援制度への登録が要ります。事前確認適合証を取ってから、手続支援サービスで市へ申請する形です。費用の中心は、システム利用料10,000円と事前確認審査料です。固定資産税の減額は、川崎市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 川崎市マンション管理組合登録・支援制度への登録の有無を、住宅整備推進課(044-200-2996)へ電話で確認する
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よくあるご質問
Q. 中原区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 川崎市への認定申請手数料は無料です。ただし、手続支援システムの利用料10,000円(税込)と、事前確認審査料(センター直接申込なら長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込))は別にかかります。
Q. 川崎市に独自の認定基準はありますか?
A. あります。国の基準に加えて、「川崎市マンション管理組合登録・支援制度」に登録されていることが条件です。認定(更新)申請の時までに、登録または登録内容の変更を済ませます。
Q. 管理組合が川崎市に直接申請することはできますか?
A. 川崎市の案内では、事前確認適合証を取ったうえで、手続支援サービスから申請する流れです。直接申請の道は案内されていません。変更認定の申請だけは、市へ直接出します。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 川崎市では居住部分の固定資産税額の2分の1で、1戸あたり100㎡相当分までが対象です。過去に長寿命化工事を1回以上行い、2回目以降の工事を令和9年3月31日までに終えていること、総戸数10戸以上、築20年以上などの条件があります。申告は工事完了から3か月以内に、中原区ならこすぎ市税分室で行います。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 川崎市のページには審査期間の記載がありません。事前確認と市の審査を合わせて、2〜3か月は見ておくと安心です。認定の有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、あわせてロープアクセス工法を含めた工法の比較をすると、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
Q. 管理組合の登録をしているか分からないときは?
A. 川崎市住宅整備推進課(電話044-200-2996)へお問い合わせください。理事長が交代している場合は、登録内容の変更が必要になることがあります。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月12日
関連記事(姉妹サイト)
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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月12日時点で公表されている川崎市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。川崎市の制度ページの最終更新は2026年4月1日です。固定資産税の減額ページ(最終更新2025年7月22日)は、令和9年3月31日までの工事完了が対象の制度で、期間内の内容として引用しています。管理組合登録のページ(最終更新2025年9月9日)とこすぎ市税分室の問合せ先ページ(最終更新2024年2月14日)は更新が古いため、窓口はお電話で最新の内容をご確認ください。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず川崎市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」
- 川崎市「マンション管理組合登録・支援制度」
- 川崎市「川崎市マンション管理適正化推進計画」
- 川崎市「大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額」
- 川崎市「こすぎ市税分室(担当区域:中原区)」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
横浜市戸塚区のマンション管理計画認定制度|市独自基準なし・直接申請は不可・手数料と固定資産税の減額を整理【2026年度版】
結論:横浜市戸塚区で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。横浜市戸塚区の分譲マンションの管理計画認定は、戸塚区役所ではなく、横浜市(建築局住宅部住宅再生課)が窓口です。市のQ&Aには、認定基準は国が定める基準と同じで、市独自の基準はないと書かれています(出典:横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」)。
もう一つ、横浜市ならではの大事な点があります。管理組合が市へ直接申請する窓口はありません。申請は、公益財団法人マンション管理センターの手続支援システムを通して行います(出典:横浜市「管理計画認定制度」、最終更新2025年12月8日)。
費用の中身は次のとおりです。
- 横浜市への申請手数料:3,900円(長期修繕計画が複数なら1,700円×(計画数-1)を加算)。郵送料は別途
- 手続支援システムの利用料:1申請あたり10,000円(税込)
- 事前確認の費用:マンション管理センターや日本マンション管理士会連合会なら、長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)。マンション管理士や管理会社に頼む場合は、管理組合と相手方で取り決めた金額
長期修繕計画が1つで、センターに事前確認を直接頼む場合、市のQ&Aは事前確認でおよそ2万円、市への申請でおよそ4千円としています。合計で約2万4千円です。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に頼む費用は別になります。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せといった優遇の入口に立てます。横浜市の固定資産税の減額割合は、国の枠で最大の「2分の1」です。ただし、認定を受けたうえで、大規模修繕工事を令和9年3月31日までに終えることが前提です。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏の大規模修繕に20年以上関わってきました。戸塚区の理事長さま、理事の皆さまが、読んだその日に理事会で動けるよう、認定主体、基準、手数料、経済効果、逆算スケジュールの順に整理します。
戸塚区のマンション事情と認定主体:認定行政庁は横浜市です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体のこと)と呼びます。横浜市は政令指定都市ですので、市内の認定は横浜市が行います。戸塚区は区ですが、区役所に認定の窓口はありません。
問合せ先は、横浜市建築局住宅部住宅再生課(電話045-671-2954)です。区役所は、のちほど触れる固定資産税の減額の手続きでお世話になります。
横浜市の資料(令和8年5月)によれば、市内で管理計画認定を受けたマンションは、令和7年度末で累計326件で、全国1位とされています。年度ごとの累計は、令和4年度が2件、令和5年度が86件、令和6年度が213件、令和7年度が326件と、急速に増えています(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料」(PDF))。
同じ資料には、分譲マンションの住戸数は港北区や鶴見区で約4万戸と多く、割合では戸塚区が50.7%と最も高い、と書かれています。ただし、50.7%の分母が何なのかは資料の本文からは読み取れません。戸塚区のマンション棟数や、区ごとの認定件数も、私が確認した市の公表資料には載っていませんでしたので、そこは書きません。
戸塚区には、戸塚駅と東戸塚駅という二つの大きな駅があります。駅周辺の中高層マンションと、駅から少し離れた住宅地の中の中層・低層マンションとでは、大規模修繕の現場の事情がまるで違います。駅前は道路が狭く、足場の搬入や資材置き場の確保に苦労することが多いです。一方、住宅地の中は足場を組みやすい反面、隣地との間隔が狭い建物もあります。立地の事情まで長期修繕計画に織り込むと、工事費の数字がずれにくくなります。
認定基準17項目を、理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野に17項目で定めています。管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成及び見直し等、その他の5分野です。横浜市でも17項目すべてを満たす必要があります(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等(理事長など)と監事が定められ、総会が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、災害時などに専有部分へ立ち入れる定め、修繕履歴の保管、財務・管理情報の提供の定めが要ります。経理は、管理費と修繕積立金を区分していること、修繕積立金を他の会計へ流用していないこと、3か月以上の滞納が全体の1割以内であることが条件です。書面決議ばかりで議事録が薄い組合は、まず議事録の残し方から整えるのが近道だと私は考えています。
長期修繕計画の作成及び見直し等
ここがいちばん手間のかかる分野で、6項目あります。
- 標準様式に準拠した長期修繕計画と、それに基づく修繕積立金の額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が、著しく低額でないこと
- 計画期間の最終年度に、借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上確認していること、そして「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」です。最後の項目は、国の基準にある17番目の項目で、市が別に上乗せした基準ではないと私は理解しています。
現場で見る「計画の古さ」と足場費の考え方
認定の準備が止まる一番の理由は、長期修繕計画が古いことです。10年以上前の計画のまま、資材費や人件費の上昇を織り込んでいない組合は少なくありません。
私が以前、理事会に呼ばれた築35年を超えるマンションでは、長期修繕計画の数字が十数年動いていませんでした。見直しを機に工法も比べたところ、10階建てで外周80m、工期3か月ほどという条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円という結果が出ました。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。それでも、計画を新しくするついでに工法を比べるだけで、理事の皆さまの数字の見え方が変わる場面を、私は何度も見てきました。
足場を組む工法と、足場を使わないロープアクセス工法の違いは、明誠のロープアクセス工法の詳細ページで整理しています。作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、安全を二重に確保して作業します。安全管理の考え方は大規模修繕工事の安全管理と進め方に、技術や訓練の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
独自基準の有無と実務への影響:横浜市の上乗せはありません
東京都や神奈川県内には、防災関連などで独自の基準を設けている自治体があります。では横浜市はどうかというと、市のQ&Aに「市独自の基準はありません」と明記されています。
実務上の意味は二つです。国の17項目を整えれば、市独自の追加書類に追われないこと。そして、令和9年4月の国の基準見直しを、横浜市もそのまま受ける可能性があることです。
17項目目の「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」は、制度ページに具体的な中身が書かれていません。事前確認を頼む専門家に、確認のポイントを聞いてください。
手数料と申請ルート:市へ直接は出せず、事前確認から電子申請へ
横浜市の標準ルート
流れは次のとおりです。他の自治体と大きく違うのは、市への申請の前に、専門家による事前確認が入る点です。
- 認定基準のセルフチェックを行う
- 総会で、管理計画認定の申請を決議する
- 専門家(管理会社、日本マンション管理士会連合会、マンション管理センター、管理組合と契約しているマンション管理士)に適合確認を依頼する
- 手続支援システムに入力し、書類を提出して申請する
- 横浜市が審査し、問題がなければ認定される
市のQ&Aでは、事前確認に約1〜2か月、市への申請から認定まで約1か月が目安とされています。一方、制度ページには、申請から認定まで2〜3か月かかる場合があると書かれています。ぎりぎりの日程は組まないでください。
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、申請の経路が次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ⑤ | 地方公共団体に直接申請 | 事前確認なし(横浜市は直接申請の窓口なし) |
⑤は自治体が窓口を用意している場合の道筋で、横浜市では①から④のどれかを選びます。システム利用料は、パターン④の場合で1申請あたり10,000円(税込)です。ほかに、市への申請手数料3,900円が別にかかります。
複数の見積りを比べ、最新の料金は各窓口でご確認ください。認定の有効期間は5年間で、満了までに更新の申請をする形になります。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションについて、工事の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合は6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF)、令和8年4月1日現在)。
横浜市は、この割合を最大の「2分の1」としています。市の制度ページ(最終更新2026年4月8日)による主な内容は次のとおりです(出典:横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」)。
- 減額されるのは、建物部分の固定資産税の2分の1、1戸あたり100㎡まで。工事完了の翌年度分のみで、都市計画税と土地は対象外
- 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに工事が完了していること
- 居住用が床面積の2分の1以上、築20年以上、総戸数10戸以上であること
- 管理計画認定マンション、または市から助言・指導を受けたマンションであること。認定マンションは、過去の工事実績や修繕積立金の引き上げなどの要件がある
- 対象工事は外壁塗装、床防水、屋根防水など。1つのマンションで1回限りで、耐震・省エネ・バリアフリーの減額とは併用できない
- 工事完了から3か月以内に、区役所の税務課家屋担当へ書類を提出すること
申告先は、戸塚区の場合は戸塚区役所の税務課(家屋担当)です。区の案内ページには、7階73番窓口、電話045-866-8368、開庁時間は月曜から金曜の午前8時45分から午後5時までと書かれています。ただし、このページの最終更新は2024年11月5日と古いため、訪問前に電話で最新の窓口をご確認ください(出典:横浜市戸塚区役所「税務課」)。認定そのものは市の住宅再生課、減額の手続きは区役所の税務課と、窓口が分かれる点に注意してください。
押さえたいのは期限です。令和9年3月31日の工事完了が前提ですので、これから設計から施工へ進めるのは日程に余裕がありません。工事の計画がある組合は、完了時期を最優先で確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】維持保全型のページで最新の状況をご確認ください。売る側にとっても、認定済みであることは、買い手に選ばれる理由になり得ます。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは年2.1%、認定なしは年2.0%と想定され、応募期間は2026年4月13日から10月9日までとされています。本記事の公開日の10月11日には、今回の募集は終わっています。次回以降の募集は、住宅金融支援機構の案内でご確認ください。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページや窓口で、最新の条件を確認してください。
数字で見る経済効果のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件ごとに大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。フランチャイズ加盟企業の取り組みは、ロープアクセスドットコムでも公開しています。
戸塚区の理事会が使える、横浜市の支援策
横浜市は、管理組合向けの支援策を幅広く用意しています。市の資料(令和8年5月)には、次のような事業が挙がっています(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料」(PDF))。
- マンション・アドバイザー派遣(原則6回まで、1回目は無料、2回目以降は1回12,650円)
- 長期修繕計画作成促進モデル事業(補助率2分の1、上限20万円)
- 顧問導入支援(令和8年度の新規事業)
- 管理組合活動活性化支援事業(総会未開催や規約未作成などの課題がある組合への助言)
長期修繕計画の作成を支援する補助が、認定の準備と重なります。募集の有無や条件は年度で変わりますので、住宅再生課に確認してから進めてください。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和9年4月1日に関連の省令・告示が施行されると案内されています。地方公共団体への申請日が令和9年4月1日以降となる場合は、見直し後の認定基準が適用されます。経過措置も設けられています(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
令和9年3月までに申請するか、4月以降かで基準が変わり得ます。横浜市の住宅再生課とマンション管理センターに、変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定に絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決め、費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼(約1〜2か月) |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認を終え、手続支援システムから横浜市へ申請(審査は約1か月) |
固定資産税の減額を使いたい場合は、令和9年3月31日までに工事を終える必要があります。私はいつも理事長さまに、「期限に合わせて中身を急ぐより、建物の状態を優先しましょう」とお伝えしています。期限に間に合わなくても、認定そのものは住宅ローンや資産価値の面で意味があります。
まとめと、今週動くこと3点
戸塚区のマンションの管理計画認定は、横浜市が認定行政庁で、市独自の上乗せ基準はありません。市への直接申請はなく、事前確認を経て、手続支援システムから申請する形です。費用の中心は、システム利用料10,000円、事前確認審査料、市への申請手数料3,900円です。固定資産税の減額は、横浜市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 管理規約、名簿、会計の整備状況を、国の17項目に照らして確認する
- 横浜市建築局住宅再生課(045-671-2954)へ、認定の流れと令和9年4月の改正の扱いを電話で確認する。固定資産税の減額は、戸塚区役所の税務課(家屋担当)へ
十月のうちに理事会で数分でもこの話題を出していただければ、年内の総会決議が現実的になります。令和9年3月が一つの分かれ目です。どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 戸塚区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 横浜市へは申請手数料3,900円です。長期修繕計画が複数ある場合は、1,700円×(計画数-1)が加わります。ほかに、手続支援システムの利用料10,000円(税込)と、事前確認の費用、郵送料がかかります。
Q. 横浜市に独自の認定基準はありますか?
A. 市のQ&Aに、国の基準と同じで市独自の基準はないと書かれています。ただし17項目目に「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」があり、事前確認で確認されます。
Q. 管理組合が横浜市に直接申請することはできますか?
A. できません。市の制度ページには、市への直接申請は受け付けていないと書かれています。専門家による事前確認を受けたうえで、マンション管理センターの手続支援システムから申請する流れです。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 横浜市では建物部分の固定資産税の2分の1で、工事完了の翌年度の1年度分のみ、1戸あたり100㎡までが対象です。築20年以上、総戸数10戸以上などの条件があり、令和9年3月31日までの工事完了が前提です。申告は工事完了から3か月以内に、戸塚区役所の税務課(家屋担当)へ行います。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 事前確認に約1〜2か月、市への申請に約1か月が目安です。全体で2〜3か月かかる場合もあります。有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、あわせてロープアクセス工法を含めた工法の比較をすると、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月11日
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ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。
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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月11日時点で公表されている横浜市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。横浜市の制度ページの最終更新は2025年12月8日、固定資産税の減額制度は令和9年3月31日までの工事完了が対象です。戸塚区役所の税務課ページは最終更新が2024年11月5日のため、窓口はお電話で最新の内容をご確認ください。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず横浜市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 横浜市「管理計画認定制度」
- 横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」
- 横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」
- 横浜市「第1回マンション部会 資料(PDF)」
- 横浜市戸塚区役所「税務課」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
川崎市川崎区のマンション管理計画認定制度|申請手数料は無料・市独自基準は管理組合登録・事前確認の流れを整理【2026年度版】
結論:川崎市川崎区で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。川崎市川崎区の分譲マンションの管理計画認定は、川崎区役所ではなく、川崎市(まちづくり局住宅政策部住宅整備推進課)が窓口です。しかも、川崎市への認定申請の手数料は無料です(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」、最終更新2026年4月1日)。
ただし、川崎市には他の自治体と違う点が二つあります。一つ目は、国の基準に加えて、市独自の基準が設けられていること。「川崎市マンション管理組合登録・支援制度」に登録されていることが条件です。二つ目は、市へ申請する前に、マンション管理センターの手続支援サービスで「事前確認適合証」を取る必要があることです。
費用の中身を整理します。
- 川崎市への認定申請手数料:無料。管理組合登録の登録料も無料
- 手続支援システムの利用料:1申請あたり10,000円(税込)
- 事前確認審査料:日本マンション管理士会連合会経由、またはマンション管理センターへの直接申込なら、長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)。マンション管理士や管理会社に頼む場合は、管理組合と相手方で取り決めた金額
長期修繕計画が1つで、センターへ直接申し込む場合、目安は合計で2万円ほどです(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に頼む費用は別になります。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せといった優遇の入口に立てます。川崎市の固定資産税の減額割合は、国の枠で最大の「2分の1」です。ただし、工事を令和9年3月31日までに終えることが前提になります。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏の大規模修繕に20年以上関わってきました。川崎区の理事長さま、理事の皆さまが、読んだその日に理事会で動けるよう、認定主体、基準、手数料、経済効果、逆算スケジュールの順に整理します。
川崎区のマンションと認定主体:認定行政庁は川崎市です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体のこと)と呼びます。川崎市は政令指定都市ですので、市内の認定は川崎市が行います。川崎区は区ですが、区役所に認定の窓口はありません。
問合せ先は、川崎市まちづくり局住宅政策部住宅整備推進課(電話044-200-2996)です。所在地は川崎区宮本町1番地、本庁舎18階です。川崎区に住宅整備推進課があるので、直接ご相談に行きやすい立地といえます。
川崎区の分譲マンションの棟数や、区ごとの認定件数は、私が確認した市の公表ページには載っていませんでした。数字を推測で書くことはしません。市のマンション管理適正化推進計画のページ(令和5年3月策定)に、全体の統計や目標をまとめた計画本体が置かれていますので、詳しく知りたい方はそちらをご覧ください(出典:川崎市「川崎市マンション管理適正化推進計画」)。
川崎区は、JR川崎駅や京急川崎駅の周辺に中高層のマンションが多く、臨海部に近いエリアもあります。一般論として、海に近い建物は潮風の影響で外壁や鉄部の傷みが早く出やすいものです。駅前は道路が狭く、足場の搬入や資材置き場の確保が大変な現場も少なくありません。こうした立地の事情を長期修繕計画に織り込んでおくと、工事費の数字がずれにくくなります。
認定基準17項目を、理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野に17項目で定めています。管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成及び見直し等、その他の5分野です(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。川崎市では、これに市独自の基準が1つ加わります。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等(理事長など)と監事が選任され、総会が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、災害時などに専有部分へ立ち入れる定め、修繕履歴の管理、財務・管理情報の書面交付の定めが要ります。経理は、管理費と修繕積立金を区分していること、修繕積立金を他の会計へ流用していないこと、3か月以上の滞納が直前の事業年度末で全体の1割以内であることが条件です。議事録が薄い、書面決議が続いているという組合は、まず議事録の残し方から整えるのが近道だと私は考えています。
長期修繕計画の作成及び見直し等
ここがいちばん手間のかかる分野で、6項目あります。
- 国の標準様式に準拠した長期修繕計画と、それに基づく修繕積立金の額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が、著しく低額でないこと
- 計画期間の最終年度に、借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上確認していること、そして「川崎市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」です。この指針の項目は、国の基準の17番目にあたるもので、市が別に上乗せした基準とは区別して考えるのが自然だと私は理解しています。市の上乗せは、次の章で触れる管理組合登録です。
現場で見る「計画の古さ」と足場費の考え方
認定の準備が止まる一番の理由は、長期修繕計画が古いことです。10年以上前の計画のまま、資材費や人件費の上昇を織り込んでいない組合は少なくありません。
以前、築30年を超えるマンションの理事会に呼ばれたときのことです。長期修繕計画の数字が十数年動いておらず、理事長さまが「積立金は足りているはず」と話されていました。見直しのついでに工法を比べたところ、10階建てで外周80m、工期3か月ほどという条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円でした。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。それでも、理事の皆さまの表情が変わった瞬間を、私は今でも覚えています。
足場を組む工法と、足場を使わないロープアクセス工法の違いは、明誠のロープアクセス工法の詳細ページで整理しています。作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、安全を二重に確保して作業します。安全管理の考え方は大規模修繕工事の安全管理と進め方に、技術や訓練の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
独自基準の有無と実務への影響:川崎市は「管理組合登録」が条件です
東京都や神奈川県内には、独自の基準を設けている自治体があります。川崎市もその一つで、市のページには、「川崎市マンション管理組合登録・支援制度に登録されている」ことが川崎市独自の認定基準と書かれています。認定(更新)の申請までに、登録または登録内容の変更を済ませる必要があります(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
登録の中身と手間
登録制度のページ(最終更新2025年9月9日)によると、登録は川崎市内のマンション管理組合が対象で、登録料は無料です(出典:川崎市「マンション管理組合を支援する制度について」、川崎市「マンション管理組合登録・支援制度」)。申請者はマンションの管理者等で、理事長であることを確認できる書類(総会の議事録など)を添えます。建物名、所在地、戸数、連絡先を届け出る形で、オンラインでも、郵送や持参でも手続きできます。
実務で気をつけたいのは、登録の有無が分からない組合が意外と多いことです。過去に登録したのか、理事長が交代した後の変更を出したのか、記録が残っていないことがあります。市のページにも、登録の有無が不明な場合は住宅整備推進課に問い合わせるよう案内があります。認定の準備を始めたら、最初に電話で確認しておくと、後で慌てずに済みます。
登録のメリットも見逃さないでください
登録すると、年2回のマンション便りや管理組合の交流会の案内が届きます。さらに、市のマンション管理アドバイザー派遣を、登録済みなら最大3回まで無料で使えます(未登録は1回まで)。利用には、市が必要と認めることなどの条件があり、ハウジングサロンでの相談を経て申し込む形です。認定の準備は、専門家の知恵を借りたい場面の連続です。登録を済ませておけば、その一部を無料の枠で相談できます。
手数料と申請ルート:事前確認適合証を取ってから、市へ申請します
川崎市の標準ルート
流れは次のとおりです。他の自治体と同様、市への申請の前に、専門家による事前確認が入ります(出典:川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」)。
- 認定基準のセルフチェックを行う
- 総会で、管理計画認定の申請を決議する
- マンション管理センターの手続支援サービスで事前確認を受け、「事前確認適合証」を取得する
- 川崎市マンション管理組合登録・支援制度に登録(新規または変更)する。登録完了の通知を受ける
- 手続支援サービスから川崎市へ認定申請する。「認定申請」ボタンは申請者本人が押す必要がある
- 川崎市が審査し、適合すれば認定通知書が発行される。正式な通知書は後日、川崎市から郵送される
川崎市のページには、審査にかかる期間の記載がありませんでした。事前確認と市の審査を合わせて、少なくとも2〜3か月は見ておくのが現実的だと私は考えています。国の制度や他の自治体でも、目安はこのくらいです。
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、申請の経路が次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ⑤ | 地方公共団体に直接申請 | 事前確認なし |
川崎市の案内に載っているのは、①から④の4パターンです。⑤の直接申請は、川崎市のページでは案内されていませんでした。システム利用料は1申請あたり10,000円(税込)で、地方公共団体が手数料を定めている場合は別途その団体へ支払う、とセンターは説明しています。川崎市の場合、その手数料が無料という整理です。
なお、認定の内容を変更するときの「変更認定」の申請は、手続支援サービスを使わず、川崎市の窓口へ直接出します(オンラインフォームまたは窓口)。複数の見積りを比べ、最新の料金は各窓口でご確認ください。認定の有効期間は5年間で、満了までに更新の申請をします。
相談先は無料のものから使う
認定制度の相談は、日本マンション管理士会連合会の相談ダイヤル(電話03-5801-0858、月〜土の10時〜17時、無料)が使えます。川崎市の案内ページでも紹介されています。管理センターの手続支援サービス係は電話03-6261-1274です。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションについて、工事の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合は6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF)、令和8年4月1日現在)。
川崎市は、この割合を最大の「2分の1」としています。市のページ(最終更新2025年7月22日)による主な内容は次のとおりです(出典:川崎市「大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額」)。
- 居住部分の固定資産税額の2分の1を減額。1戸あたり100㎡相当分まで
- 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに、2回目以降の長寿命化工事(外壁塗装等、床防水、屋根防水)を完了していること
- 新築から20年以上、総戸数10戸以上。耐震・バリアフリー・省エネ等の減額との同時適用がなく、過去にこの減額を受けていないこと
- 管理計画認定マンションは、令和3年9月1日以降に修繕積立金を認定基準まで引き上げていること。認定通知書は、申告時点と賦課期日時点までに取得していること
- 申告は、工事完了日から3か月以内。減額は工事完了年の翌年1月1日を賦課期日とする年度分
申告先は、工事をしたマンションの所在区を担当する市税事務所です。川崎区は、かわさき市税事務所(担当区域は川崎区・幸区)の資産税課家屋係で、電話は044-200-3958です。所在地は川崎区砂子1-8-9の川崎御幸ビルで、窓口は平日の8時30分から17時までです(出典:川崎市「かわさき市税事務所」)。ただし、家屋係の問合せ先ページは2024年2月の更新ですので、訪問前にお電話で最新の窓口をご確認ください。認定は市の住宅整備推進課、減額の手続きは市税事務所と、窓口が分かれる点にも注意してください。
押さえたいのは期限です。令和9年3月31日の工事完了が前提ですので、これから設計から施工へ進めるのは日程に余裕がありません。「過去に1回以上の長寿命化工事をしている」という条件があるため、築年数の若い建物は、この減額の対象外になるケースもあります。ご自分のマンションが条件に当てはまるか、先に市税事務所へ確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】維持保全型のページで最新の状況をご確認ください。売る側にとっても、認定済みであることは、買い手に選ばれる理由になり得ます。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは年2.10%、認定なしは年2.00%、応募期間は2026年4月13日から10月9日までとされています。本記事の公開日の10月11日には、今回の募集は終わっています。次回以降の募集は、住宅金融支援機構の案内でご確認ください。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページや窓口で、最新の条件を確認してください。
数字で見る経済効果のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件ごとに大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。フランチャイズ加盟企業の取り組みは、ロープアクセスドットコムでも公開しています。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和8年7月31日に関連の省令(令和8年国土交通省令第70号)と告示(同第1017号)が公布され、令和9年4月1日に施行されると案内されています。地方公共団体への申請日が令和9年4月1日以降となる場合は、見直し後の認定基準が適用されます。また、分譲時に分譲事業者も管理計画認定を申請できるようになります。経過措置も設けられています(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
川崎市のページには、この改正への言及がありませんでした。令和9年3月までに申請するか、4月以降かで適用される基準が変わり得ます。川崎市の住宅整備推進課とマンション管理センターに、変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定に絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認。管理組合登録の有無を住宅整備推進課へ確認 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決め、費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼。あわせて管理組合登録(新規または変更)を済ませる |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認適合証を取得し、手続支援サービスから川崎市へ申請 |
固定資産税の減額を使いたい場合は、令和9年3月31日までに工事を終える必要があります。私はいつも理事長さまに、「期限に合わせて中身を急ぐより、建物の状態を優先しましょう」とお伝えしています。期限に間に合わなくても、認定そのものは住宅ローンや資産価値の面で意味があります。
まとめと、今週動くこと3点
川崎区のマンションの管理計画認定は、川崎市が認定行政庁で、申請手数料は無料です。市独自の基準として、管理組合登録・支援制度への登録が要ります。事前確認適合証を取ってから、手続支援サービスで市へ申請する形です。費用の中心は、システム利用料10,000円と事前確認審査料です。固定資産税の減額は、川崎市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 川崎市マンション管理組合登録・支援制度への登録の有無を、住宅整備推進課(044-200-2996)へ電話で確認する
- 管理規約、名簿、会計の整備状況を、国の17項目に照らして確認する。固定資産税の減額が気になる場合は、かわさき市税事務所の家屋係(044-200-3958)へ
十月のうちに理事会で数分でもこの話題を出していただければ、年内の総会決議が現実的になります。令和9年3月が一つの分かれ目です。どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 川崎区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 川崎市への認定申請手数料は無料です。ただし、手続支援システムの利用料10,000円(税込)と、事前確認審査料(センター直接申込なら長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込))は別にかかります。
Q. 川崎市に独自の認定基準はありますか?
A. あります。国の基準に加えて、「川崎市マンション管理組合登録・支援制度」に登録されていることが条件です。認定(更新)申請の時までに、登録または登録内容の変更を済ませます。登録料は無料です。
Q. 管理組合が川崎市に直接申請することはできますか?
A. 川崎市の案内では、事前確認適合証を取ったうえで、手続支援サービスから申請する流れです。直接申請の道は案内されていません。変更認定の申請だけは、市へ直接出します。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 川崎市では居住部分の固定資産税額の2分の1で、1戸あたり100㎡相当分までが対象です。過去に長寿命化工事を1回以上行い、2回目以降の工事を令和9年3月31日までに終えていること、総戸数10戸以上、築20年以上などの条件があります。申告は工事完了から3か月以内に、かわさき市税事務所などで行います。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 川崎市のページには審査期間の記載がありません。事前確認と市の審査を合わせて、2〜3か月は見ておくと安心です。認定の有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、あわせてロープアクセス工法を含めた工法の比較をすると、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
Q. 管理組合の登録をしているか分からないときは?
A. 川崎市住宅整備推進課(電話044-200-2996)へお問い合わせください。市のページにも、登録の有無が不明な場合は問い合わせるよう案内があります。理事長が交代している場合は、登録内容の変更が必要になることがあります。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月11日
関連記事(姉妹サイト)
ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。
本間社長の著書のご案内
『大規模修繕工事 職人だから言える本当の話 —— 見積書では見えない業界の裏側と、修繕積立金を守る発注術』(Kindle版)を出版しています。20年以上の現場経験から、管理組合・オーナーが修繕積立金を守るための発注術と、業界の内幕を書き下ろしました。
本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月11日時点で公表されている川崎市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。川崎市の制度ページの最終更新は2026年4月1日です。固定資産税の減額ページ(最終更新2025年7月22日)は、令和9年3月31日までの工事完了が対象の制度で、期間内の内容として引用しています。管理組合登録のページ(最終更新2025年9月9日)と市税事務所家屋係の問合せ先ページ(最終更新2024年2月14日)は更新が古いため、窓口はお電話で最新の内容をご確認ください。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず川崎市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 川崎市「川崎市マンション管理計画認定制度」
- 川崎市「マンション管理計画認定制度のご案内(令和8年4月、PDF)」
- 川崎市「マンション管理組合登録・支援制度」
- 川崎市「マンション管理組合を支援する制度について」
- 川崎市「川崎市マンション管理適正化推進計画」
- 川崎市「大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額」
- 川崎市「かわさき市税事務所(担当区域:川崎区・幸区)」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
横浜市港北区のマンション管理計画認定制度|市独自基準なし・直接申請は不可・手数料と固定資産税の減額を整理【2026年度版】
結論:横浜市港北区で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。横浜市港北区の分譲マンションの管理計画認定は、港北区役所ではなく、横浜市(建築局住宅部住宅再生課)が窓口です。市のQ&Aには、認定基準は国が定めるものと同じで、市独自の基準はないと書かれています(出典:横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」)。
もう一つ、横浜市ならではの大事な点があります。管理組合が市へ直接申請する窓口はありません。申請はオンラインで、公益財団法人マンション管理センターの手続支援サービスを通して行います(出典:横浜市「管理計画認定制度」、最終更新2025年12月8日)。
費用の中身は次のとおりです。
- 横浜市への申請手数料:3,900円(長期修繕計画が複数なら1,700円×(計画数-1)を加算)。郵送料は別途
- 手続支援サービスのシステム利用料:1申請あたり10,000円(税込)
- 事前確認の費用:マンション管理センターや日本マンション管理士会連合会なら長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)。マンション管理士や管理会社に頼む場合は、管理組合と相手方で取り決めた金額
長期修繕計画が1つで、センターに事前確認を直接頼むなら、合計でおよそ2万4千円に郵送料です。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に頼む費用は別になります。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せといった優遇の入口に立てます。横浜市の固定資産税の減額割合は、国の枠で最大の「2分の1」です。ただし、認定を受けたうえで、大規模修繕工事を令和9年3月31日までに終えることが前提です。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏の大規模修繕に20年以上関わってきました。港北区の理事長さま、理事の皆さまが、読んだその日に理事会で動けるよう、認定主体、基準、手数料、経済効果、逆算スケジュールの順に整理します。
港北区のマンション事情と認定主体:認定行政庁は横浜市です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体のこと)と呼びます。横浜市は政令指定都市ですので、市内の認定は横浜市が行います。港北区は区ですが、区役所に認定の窓口はありません。
問合せ先は、横浜市建築局住宅部住宅再生課(電話045-671-2954)です。区役所は、のちほど触れる固定資産税の減額の手続きでお世話になります。
横浜市の資料(令和8年5月)によれば、市内で管理計画認定を受けたマンションは令和7年度末で累計326件、全国3,746件のうち1位です。築40年以上のマンションは市内に約15.9万戸(全体の30.7%)あり、10年後には約1.7倍、30年後には約3.0倍に増える見込みとされています。また、分譲マンションの住戸数は港北区と鶴見区がそれぞれ約4万戸で最も多い区だと示されています(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料」(PDF))。
つまり港北区は、市内で分譲マンションがもっとも集まる区の一つです。新横浜、菊名、大倉山、綱島、日吉など、鉄道駅を中心にマンションが建ち並ぶ区で、これから築年数が進む建物が一気に増えていきます。港北区だけの棟数や認定件数は、私が確認した市の公表資料には載っていませんでしたので、数字は書きません。
現場の実感を申し上げます。駅前の中高層は道路が狭く、足場の搬入や資材置き場の確保に苦労することが多いです。一方で、住宅地の中の低層・中層は足場を組みやすい反面、隣地との間隔が狭い建物もあります。立地の事情まで長期修繕計画に織り込むと、工事費の数字がずれにくくなります。
認定基準17項目を、理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野に17項目で定めています。管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成及び見直し等、その他の5分野です。横浜市でも17項目すべてを満たす必要があります(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等(理事長など)と監事が定められ、総会が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、災害時などに専有部分へ立ち入れる定め、修繕履歴の保管、財務・管理情報の提供の定めが要ります。経理は、管理費と修繕積立金を区分していること、修繕積立金を他の会計へ流用していないこと、3か月以上の滞納が全体の1割以内であることが条件です。書面決議ばかりで議事録が薄い組合は、まず議事録の残し方から整えるのが近道だと私は考えています。
長期修繕計画の作成及び見直し等
ここがいちばん手間のかかる分野で、6項目あります。
- 標準様式に準拠した長期修繕計画と、それに基づく修繕積立金の額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が、著しく低額でないこと
- 計画期間の最終年度に、借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上確認していること、そして「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」です。最後の項目は国の基準の17番目として全国共通に置かれているもので、市が別に上乗せした基準ではありません。
現場で見る「計画の古さ」と足場費の考え方
認定の準備が止まる一番の理由は、長期修繕計画が古いことです。10年以上前の計画のまま、資材費や人件費の上昇を織り込んでいない組合は少なくありません。
私が以前、理事会に呼ばれた築35年を超えるマンションでは、長期修繕計画の数字が十数年動いていませんでした。見直しを機に工法も比べたところ、10階建てで外周80m、工期3か月ほどという条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円という結果が出ました。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。それでも、計画を新しくするついでに工法を比べるだけで、理事の皆さまの数字の見え方が変わる場面を、私は何度も見てきました。
足場を組む工法と、足場を使わないロープアクセス工法の違いは、明誠のロープアクセス工法の詳細ページで整理しています。作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、安全を二重に確保して作業します。安全管理の考え方は大規模修繕工事の安全管理と進め方に、技術や訓練の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
独自基準の有無と実務への影響:横浜市の上乗せはありません
東京都や神奈川県内には、防災関連などで独自の基準を設けている自治体があります。では横浜市はどうかというと、市のQ&Aに「市独自の基準はありません」と明記されています。
実務上の意味は二つです。国の17項目を整えれば、市独自の追加書類に追われないこと。そして、令和9年4月の国の基準見直しを、横浜市もそのまま受けることです。
17項目目の「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」は、制度ページに具体的な中身が書かれていません。事前確認を頼む専門家に、確認のポイントを聞いてください。
手数料と申請ルート:市へ直接は出せず、事前確認から電子申請へ
横浜市の標準ルート
流れは次のとおりです。他の自治体と大きく違うのは、市への申請の前に、専門家による事前確認が入る点です。
- 認定基準のセルフチェックを行う
- 総会で、管理計画認定の申請を決議する
- 専門家(管理会社、日本マンション管理士会連合会、マンション管理センター、管理組合と契約しているマンション管理士)に適合確認を依頼する
- 手続支援サービスに入力し、書類を提出して申請する
- 横浜市が審査し、問題がなければ認定される
市のQ&Aでは、事前確認に約1〜2か月、市への申請から認定まで約1か月が目安とされています。一方、制度ページには、全体で2〜3か月かかる場合があると書かれています。ぎりぎりの日程は組まないでください。
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、申請の経路が次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ⑤ | 地方公共団体に直接申請 | 事前確認なし(横浜市は直接申請の窓口なし) |
⑤は自治体が窓口を用意している場合の道筋で、横浜市では①から④のどれかを選びます。システム利用料は、いずれも1申請あたり10,000円(税込)です。ほかに、市への申請手数料3,900円が別にかかります。
複数の見積りを比べ、最新の料金は各窓口でご確認ください。認定の有効期間は5年間で、満了までに更新の申請をする形になります。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションについて、工事の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合は6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF))。
横浜市は、この割合を最大の「2分の1」としています。市の制度ページ(最終更新2026年4月8日)による主な内容は次のとおりです(出典:横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」)。
- 減額されるのは、建物部分の固定資産税の2分の1、1戸あたり100㎡まで。工事完了の翌年度分のみで、都市計画税と土地は対象外
- 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに工事が完了していること
- 居住用が床面積の2分の1以上、築20年以上、総戸数10戸以上であること
- 管理計画認定マンション、または市から助言・指導を受けたマンションであること。認定マンションは、令和3年9月1日以降に修繕積立金を認定基準まで引き上げた場合などの要件がある
- 工事完了から3か月以内に、区役所の税務課家屋担当へ書類を提出すること
申告先は、港北区の場合は港北区役所3階34番窓口の税務課家屋担当(電話045-540-2281)です。開庁時間は月曜から金曜の午前8時45分から午後5時までと案内されています(出典:横浜市港北区役所「税務課」、最終更新2026年1月21日)。認定そのものは市の住宅再生課、減額の手続きは区役所の税務課と、窓口が分かれる点に注意してください。
押さえたいのは期限です。令和9年3月31日の工事完了が前提ですので、これから設計から施工へ進めるのは日程に余裕がありません。工事の計画がある組合は、完了時期を最優先で確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】維持保全型のページで最新の状況をご確認ください。売る側にとっても、認定済みであることは、買い手に選ばれる理由になり得ます。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは2.1%、認定なしは2.0%と想定され、応募期間は2026年4月13日から10月9日までとされています。本記事の公開日の10月10日には、今回の募集は終わっています(出典:同資料)。次回以降の募集は、住宅金融支援機構の案内でご確認ください。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページや窓口で、最新の条件を確認してください。
数字で見る経済効果のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件ごとに大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。フランチャイズ加盟企業の取り組みは、ロープアクセスドットコムでも公開しています。
港北区の理事会が使える、横浜市の支援策
横浜市は、管理組合向けの支援策を幅広く用意しています。市の資料(令和8年5月)には、次のような事業が挙がっています(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料」(PDF))。
- マンション・アドバイザー派遣(原則6回まで、2回目以降は1回12,650円)
- 長期修繕計画作成促進モデル事業(補助率2分の1、20万円以内)
- 横浜市版の大規模修繕工事費用シミュレーター
- 顧問導入支援(令和8年度の新規事業)
長期修繕計画の作成を支援する補助が、認定の準備と重なります。募集の有無や条件は年度で変わりますので、住宅再生課に確認してから進めてください。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和9年度に管理計画認定制度の拡充や認定基準の見直しに係る規定が施行されると案内されています。令和9年4月1日以降に申請する場合は、見直し後の認定基準が適用されます。経過措置も設けられています(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
令和9年3月までに申請するか、4月以降かで基準が変わり得ます。横浜市の住宅再生課とマンション管理センターに、変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定に絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決め、費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼(約1〜2か月) |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認を終え、手続支援サービスから横浜市へ申請(審査は約1か月) |
固定資産税の減額を使いたい場合は、令和9年3月31日までに工事を終える必要があります。私はいつも理事長さまに、「期限に合わせて中身を急ぐより、建物の状態を優先しましょう」とお伝えしています。期限に間に合わなくても、認定そのものは住宅ローンや資産価値の面で意味があります。
まとめと、今週動くこと3点
港北区のマンションの管理計画認定は、横浜市が認定行政庁で、市独自の上乗せ基準はありません。市への直接申請はなく、事前確認を経て、手続支援サービスから申請する形です。費用の中心は、システム利用料10,000円、事前確認審査料、市への申請手数料3,900円です。固定資産税の減額は、横浜市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 管理規約、名簿、会計の整備状況を、国の17項目に照らして確認する
- 横浜市建築局住宅再生課(045-671-2954)へ、認定の流れと令和9年4月の改正の扱いを電話で確認する。固定資産税の減額は、港北区役所の税務課家屋担当(045-540-2281)へ
十月のうちに理事会で数分でもこの話題を出していただければ、年内の総会決議が現実的になります。令和9年3月が一つの分かれ目です。どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 港北区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 横浜市へは申請手数料3,900円です。長期修繕計画が複数ある場合は、1,700円×(計画数-1)が加わります。ほかに、手続支援サービスのシステム利用料10,000円(税込)と、事前確認の費用、郵送料がかかります。
Q. 横浜市に独自の認定基準はありますか?
A. 市のQ&Aに、国の基準と同じで市独自の基準はないと書かれています。ただし17項目目に「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」があり、事前確認で確認されます。
Q. 管理組合が横浜市に直接申請することはできますか?
A. できません。市の制度ページには、市への直接申請は受け付けていないと書かれています。専門家による事前確認を受けたうえで、マンション管理センターの手続支援サービスから申請する流れです。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 横浜市では建物部分の固定資産税の2分の1で、工事完了の翌年度の1年度分のみ、1戸あたり100㎡までが対象です。築20年以上、総戸数10戸以上などの条件があり、令和9年3月31日までの工事完了が前提です。申告は工事完了から3か月以内に、港北区役所の税務課家屋担当へ行います。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 事前確認に約1〜2か月、市への申請に約1か月が目安です。全体で2〜3か月かかる場合もあります。有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、あわせてロープアクセス工法を含めた工法の比較をすると、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月10日
関連記事(姉妹サイト)
ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。
本間社長の著書のご案内
『大規模修繕工事 職人だから言える本当の話 —— 見積書では見えない業界の裏側と、修繕積立金を守る発注術』(Kindle版)を出版しています。20年以上の現場経験から、管理組合・オーナーが修繕積立金を守るための発注術と、業界の内幕を書き下ろしました。
本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月10日時点で公表されている横浜市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。横浜市の制度ページの最終更新は2025年12月8日、固定資産税の減額制度は令和9年3月31日までの工事完了が対象です。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず横浜市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 横浜市「管理計画認定制度」
- 横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」
- 横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」
- 横浜市「第1回マンション部会 資料(PDF)」
- 横浜市港北区役所「税務課」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
横浜市青葉区のマンション管理計画認定制度|団地型・複数計画の手数料、固定資産税2分の1減額の落とし穴まで整理【2026年度版】
結論:青葉区のマンションが管理計画認定で押さえるべき3点
最初に結論をお伝えします。横浜市青葉区の分譲マンションが管理計画認定を受けるときのポイントは、次の3つです。
- 認定するのは横浜市(建築局住宅部住宅再生課)。青葉区役所に認定の窓口はありません。基準は国の17項目と同じで、市独自の上乗せ基準はありません
- 市への直接申請はできません。専門家の「適合確認」(事前確認)を受け、公益財団法人マンション管理センターの手続システムから申請します(出典:横浜市「管理計画認定制度とは、認定基準、申請方法」、最終更新2025年12月8日)
- 費用は、申請手数料3,900円+郵送料、システム利用料10,000円、適合確認の費用。長期修繕計画が複数ある場合は、1,700円×(計画数-1)が加算されます
青葉区には、複数の住棟が並ぶ団地型のマンションが少なくありません。棟ごと、あるいは「団地全体」と「各棟」で長期修繕計画を分けている組合では、この加算と、適合確認の費用(1計画ごとにかかる窓口がある)が効いてきます。この記事では、そこを丁寧に見ていきます。
認定を受けると、固定資産税の減額(横浜市は2分の1)、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せ、共用部分リフォーム融資の金利引下げの入口に立てます。ただし固定資産税の減額には、「令和3年8月31日時点で修繕積立金が水準未満だったこと」など、見落としやすい条件があります。
私は東京都東大和市に本社を置き、首都圏の大規模修繕に20年以上携わってきました。田園都市線沿線のマンションにも何度も足を運んでいます。青葉区の理事長さま、理事の皆さまが、今月の理事会でそのまま使える順に整理します。
認定主体:青葉区のマンションは「横浜市」が認定する
管理計画認定制度は、マンションの管理の適正化の推進に関する法律にもとづき、令和4年4月に始まった国の制度です。管理計画を審査する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担当する自治体)と呼びます。横浜市は政令指定都市のため、青葉区を含む市内18区のマンションはすべて横浜市が認定します。横浜市の受付は令和4年11月1日に始まりました。
窓口の役割分担を表にまとめます。
| 手続き | 窓口 |
|---|---|
| 管理計画認定の相談・審査 | 横浜市建築局住宅部住宅再生課(電話045-671-2954) |
| 固定資産税の減額の申告 | 青葉区役所 税務課 家屋担当(区役所3階50番窓口) |
| 適合確認(事前確認) | 管理会社、マンション管理士、日本マンション管理士会連合会、マンション管理センター |
青葉区役所(青葉区市ケ尾町31番地4)の税務課家屋担当の電話は045-978-2254ほかと案内されています(出典:横浜市青葉区「青葉区 税務課」)。このページの最終更新は2022年11月17日ですので、窓口の連絡先として参考にとどめ、電話の前に区のサイトで最新の番号をご確認ください。
青葉区のマンションの特徴と、認定準備で気をつけたい点
青葉区は、東急田園都市線のたまプラーザ、あざみ野、江田、市が尾、藤が丘、青葉台などの駅を中心に、丘陵地を切り開いて街がつくられてきた区です。公的な統計で青葉区だけのマンション棟数や認定件数を確認できる資料は、私が調べた範囲では見当たりませんでしたので、数字は書きません。
ただ、現場で青葉区の物件を見てきた経験から、認定の準備で気をつけたい点は三つあります。
- 団地型で計画が複数ある:住棟ごとに修繕積立金の区分があると、長期修繕計画の数が増え、手数料や適合確認費用が積み上がる
- 築年数が進んだ建物が多い:計画の作成から7年を超えたまま、見直しが止まっているケースが目立つ
- 坂と擁壁(土を支える壁)の多い敷地:足場の組み方や資材搬入の制約が工事費に効き、計画上の金額と実際の見積りがずれやすい
横浜市の資料(令和8年5月)では、市内で管理計画認定を受けたマンションは令和7年度末で累計326件と示されています(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料」(PDF))。市の制度ページでは、認定マンションを地図で確認できる「認定マンションMAP」も公開されています。ご近所の認定マンションを見てみると、理事会での話が具体的になります。
認定基準17項目:青葉区の理事会が見落としやすいところ
認定の基準は、国が5分野17項目で定めています。横浜市も同じ基準で、確認書類も市のページで一覧になっています(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。
| 分野 | 主な基準 | 確認される書類 |
|---|---|---|
| 管理組合の運営 | 管理者等・監事が定められている、総会を年1回以上開催 | 総会の議事録 |
| 管理規約 | 緊急時の専有部分への立入り、修繕履歴の保管、財務・管理情報の提供を規約で定める | 管理規約 |
| 管理組合の経理 | 管理費と修繕積立金の区分経理、他会計への充当なし、3か月以上の滞納が全体の1割以内 | 貸借対照表、収支計算書、滞納額が分かる書類 |
| 長期修繕計画 | 総会決議、7年以内の見直し、計画期間30年以上で大規模修繕2回以上、一時金なし、積立金平均額が著しく低くない、最終年度に借入金残高なし | 長期修繕計画 |
| その他 | 組合員名簿・居住者名簿を備え年1回以上確認、横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切 | 名簿の表明保証書 |
団地型マンションで詰まりやすい「経理」と「長期修繕計画」
団地型では、棟ごとの修繕積立金と団地全体の修繕積立金を分けて管理していることが多く、「他の会計への充当がないか」の説明に時間がかかります。駐車場会計から修繕積立金に繰り入れている、あるいはその逆、といった過去の処理があると、事前確認で質問が来やすい部分です。
長期修繕計画は、計画期間30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれていることが求められます。築40年前後の建物では、給排水管の更新や昇降機の取替えなど大きな費目が重なり、計画を30年先まで延ばすと修繕積立金が足りなくなる、という問題が表に出ます。ここで「一時金を予定しない」「最終年度に借入金残高なし」という条件を同時に満たす必要があるため、積立金の段階的な引上げを総会で決めておく流れになります。
市のページには、修繕積立金の平均額を計算するシートと、認定基準のセルフチェックシートが用意されています。理事会でまずこの二つを使ってみることを、私はおすすめしています。
独自基準の有無:横浜市の上乗せ基準はない
東京都内や神奈川県内には、防災関係などで独自の基準を上乗せしている自治体もあります。横浜市は、市のQ&Aに「市独自の基準はない」と明記しています(出典:横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」)。
17項目目の「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切」は、市の制度ページで、次の3点を重要事項として示しています。
- 管理組合が、必要に応じて専門家も活用しながら、主体的に適正な管理に取り組むこと
- 区分所有者が管理の重要性を理解し、管理組合の活動に積極的に関わること
- 管理組合が長期的な見通しを持ち、認定基準などに留意して運営すること
追加の書類を求めるものではありませんが、理事会の議事録に「長期修繕計画の見直しを検討した」「専門家に相談した」といった記録を残しておくと、説明しやすくなります。
手数料と申請ルート:適合確認→手続システム→横浜市
申請の流れ
- 市のチェックシートでセルフチェック
- 総会で、管理計画認定を申請することを決議(決議は必須)
- 専門家に「適合確認」を依頼
- マンション管理センターの手続システムから申請(市への直接申請は不可)
- 横浜市が審査し、認定
市の制度ページでは、申請から認定まで2〜3か月ほどかかる場合があると案内されています。
費用(横浜市の公表内容)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 適合確認手数料 | 依頼する専門家によって異なる |
| 手続システム利用料 | 10,000円 |
| 申請手数料 | 3,900円+郵送料(長期修繕計画が複数なら1,700円×(計画数-1)を加算) |
適合確認の費用は、マンション管理センターに直接申し込む場合と日本マンション管理士会連合会に依頼する場合は、長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)です。管理会社や組合が契約しているマンション管理士に頼む場合は、双方の取り決めによります(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
団地型での費用の目安
たとえば、長期修繕計画が「団地全体」と「3棟それぞれ」の計4つある組合が、マンション管理センターに適合確認を直接頼んだ場合の目安は次のとおりです。
- 適合確認:10,000円×4計画=40,000円
- システム利用料:10,000円
- 申請手数料:3,900円+1,700円×3=9,000円
- 合計:約59,000円+郵送料
計画が1つなら約23,900円+郵送料ですので、計画の数で倍以上の差になります。実際の計画数の数え方は、事前に住宅再生課と依頼先に確認してください。なお、長期修繕計画そのものの見直しを専門家に頼む費用は、ここに含まれていません。
認定の経済効果:固定資産税・住宅ローン・修繕積立金の運用
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
横浜市の減額割合は、国の枠で最大の「2分の1」です。工事完了の翌年度分について、建物部分の固定資産税が1戸あたり100㎡まで減額されます(出典:横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」、最終更新2026年4月8日)。
ここに、見落としやすい条件があります。横浜市の制度ページでは、認定マンションが対象になる要件として次の4点が挙がっています。
- 令和3年8月31日時点で修繕積立金の平均額が国の目安の水準未満で、それ以降に水準以上まで引き上げている
- 築20年以上、総戸数10戸以上
- 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに、2回目以降の長寿命化工事(外壁塗装等工事、床防水工事、屋根防水工事)を完了している
- 管理計画認定を受けている
さらに市は、「令和3年8月31日時点で修繕積立金が水準以上のマンションは減税対象にならない」「令和3年9月1日以降に長期修繕計画を見直していないマンションは対象にならない」と注意書きしています。つまり、もともと積立金が十分だった組合は、認定を受けてもこの減税は使えません。理事会で「認定を取れば税金が半分になる」と説明してしまうと後で困りますので、市のセルフチェックシートで先に確認してください。
申告は、工事完了から3か月以内に区役所の税務課へ行います。青葉区の場合は青葉区役所の税務課家屋担当です。国の制度の概要は国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF)にまとまっています。
2. 【フラット35】の金利引下げ
認定マンションの住戸を買う方は、【フラット35】の金利引下げ(国土交通省の資料では当初5年間、年0.25%)を受けられます。予算の状況で受付が終わることもありますので、住宅金融支援機構の【フラット35】維持保全型のページで最新の状況をご確認ください。駅から距離のある住宅地のマンションほど、買い手に選ばれる理由を一つでも多く持っておく意味があると、私は感じています。
3. マンションすまい・る債と共用部分リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用するための債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、令和8年度の応募期間は2026年4月13日から10月9日までとされ、本記事の公開日には今回の募集は終わっています。横浜市のページでも、申請時期によっては応募期間に間に合わない場合があると注意しています。次回の募集を見据えるなら、早めの申請が有利です。
共用部分リフォーム融資は、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています(国土交通省の資料による)。借入の前に住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページで最新条件をご確認ください。
長期修繕計画の見直しと工法:坂の多い敷地で起きたこと
認定の準備で一番手間がかかるのは、長期修繕計画の見直しです。そして見直しの中で、一番数字が動くのが仮設足場の費用です。
私が以前ご相談を受けた丘陵地のマンションでは、建物の裏手が擁壁に接していて、足場を組むには擁壁の上に足場の土台をつくる必要がありました。計画書には一般的な足場費しか載っておらず、実際の見積りとの差が理事会で問題になっていました。そこで、裏手の面だけロープアクセス工法に切り替える案を比べました。10階建て相当、外周80m、工期3か月ほどという条件の試算では、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を使った場合は約59万円で、差額は約109万円でした。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。
ロープアクセス工法では、作業員がメインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保して作業します。安全を二重に確保する考え方は、IRATA(産業用ロープアクセス協会)の基準に沿ったものです。工法の詳しい内容は明誠のロープアクセス工法のページに、技術や訓練の解説は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
数字の考え方も添えておきます。総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円程度がレンジです。物件ごとに大きく変わりますが、足場の比率を工法で下げ、税を制度で下げる、という二段構えは、長期修繕計画の収支を整えるうえで効きます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕に携わってきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両方を部位ごとに使い分けるハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案しています。費用の考え方は大規模修繕の適正価格の考え方、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。フランチャイズ加盟企業の現場の様子は、ロープアクセスドットコムでもご覧いただけます。
令和9年4月の基準見直しと、青葉区での逆算スケジュール
国土交通省のページでは、令和9年度に管理計画認定制度の拡充や認定基準の見直しに関する規定が施行され、令和9年4月1日以降の申請には見直し後の基準が適用される(経過措置あり)と案内されています(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
令和8年10月を起点に、令和9年3月までの申請を目指す場合の目安です。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会でセルフチェックシートと修繕積立金の平均額計算シートを使う。長期修繕計画の数と作成年を確認 |
| 令和8年11月 | 計画が7年を超えていれば見直しを依頼。適合確認の依頼先を決め、計画数に応じた費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録・名簿の表明保証書などをそろえ、適合確認を依頼 |
| 令和9年2〜3月 | 手続システムから横浜市へ申請(全体で2〜3か月かかる場合あり) |
団地型は、棟ごとの合意形成に時間がかかります。半年で間に合わないと分かった場合でも、焦って中身を薄くするより、令和9年4月以降の基準を確認したうえで、内容のしっかりした計画で申請するほうが、建物のためになると私は考えています。
まとめと、今週動くこと3点
青葉区のマンションの管理計画認定は、横浜市が認定行政庁で、市独自の上乗せ基準はありません。申請は適合確認を経て手続システムから行い、費用は申請手数料3,900円(計画が複数なら加算)、システム利用料10,000円、適合確認の費用が中心です。固定資産税の減額は横浜市では2分の1ですが、令和3年8月31日時点の積立金の水準、2回目以降の長寿命化工事、令和9年3月31日までの工事完了といった条件があります。
今週、理事会で動いていただきたいのは次の3点です。
- 長期修繕計画がいくつあり、それぞれいつ作成・見直ししたかを確認する
- 市の「修繕積立金の額のセルフチェックシート」で、固定資産税の減額の対象になり得るかを確認する
- 横浜市建築局住宅再生課(045-671-2954)に、認定の流れと令和9年4月の見直しの扱いを確認する
どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。長期修繕計画の工事費の見直しや、足場とロープアクセスの比較のお手伝いができます。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の大規模修繕の施工事例もご覧ください。
よくあるご質問
Q. 青葉区のマンションは、青葉区役所に認定を申請するのですか?
A. いいえ。認定するのは横浜市(建築局住宅部住宅再生課)です。また市への直接申請も受け付けておらず、専門家の適合確認を受けたうえで、マンション管理センターの手続システムから申請します。青葉区役所は、固定資産税の減額を申告する窓口(税務課家屋担当)になります。
Q. 団地型で長期修繕計画が複数あります。手数料はどうなりますか?
A. 横浜市への申請手数料は3,900円に、1,700円×(計画数-1)が加算されます。適合確認も、マンション管理センターや日本マンション管理士会連合会では1計画あたり10,000円(税込)です。計画数の数え方は、事前に住宅再生課と依頼先に確認してください。
Q. 横浜市独自の認定基準はありますか?
A. ありません。国の17項目と同じ基準です。17項目目の「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」は、管理組合の主体的な取り組みなどを求める内容で、追加の書類を求めるものではありません。
Q. 認定を受ければ、必ず固定資産税が半分になりますか?
A. なりません。令和3年8月31日時点で修繕積立金が国の目安の水準未満で、その後に水準以上へ引き上げていること、令和5年4月1日から令和9年3月31日までに2回目以降の長寿命化工事を終えていることなどが条件です。もともと積立金が十分だったマンションは対象外です。
Q. 認定までどれくらいかかり、有効期間は何年ですか?
A. 横浜市は、申請から認定まで2〜3か月ほどかかる場合があると案内しています。認定の有効期間は5年間です。
Q. 坂の多い敷地で足場が高くつきます。長期修繕計画で何ができますか?
A. 計画の見直しの際に、足場が組みにくい面だけロープアクセス工法を使うハイブリッド工法を比較してみてください。建物によっては仮設費が大きく変わります。明誠では概算の比較のご相談を承っています。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月10日
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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月10日時点で公表されている横浜市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。横浜市の管理計画認定制度ページの最終更新は2025年12月8日、固定資産税の減額ページの最終更新は2026年4月8日です。青葉区税務課の連絡先ページは2022年11月17日更新のため、連絡先の参考としてのみ掲載しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず横浜市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 横浜市「管理計画認定制度とは、認定基準、申請方法」
- 横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」
- 横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」
- 横浜市「第1回マンション部会 資料(PDF)」
- 横浜市青葉区「青葉区 税務課」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
横浜市中区のマンション管理計画認定制度|市独自基準なし・直接申請は不可・手数料と固定資産税の減額を整理【2026年度版】
結論:横浜市中区で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。横浜市中区の分譲マンションの管理計画認定は、中区役所ではなく、横浜市(建築局住宅部住宅再生課)が窓口です。横浜市の制度ページでは認定基準は国と同じ17項目で、市のQ&Aには「市独自の基準はありません」と書かれています(出典:横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」)。
もう一つ、横浜市ならではの大事な点があります。管理組合が市へ直接申請する窓口はありません。申請はオンラインで、公益財団法人マンション管理センターの手続支援システムを通して行います(出典:横浜市「管理計画認定制度」、最終更新2025年12月8日)。
費用の中身は次のとおりです。
- 横浜市への申請手数料:3,900円(計画が複数なら1,700円×(計画数-1)を加算)。郵送料は別途
- 手続システム利用料:1申請あたり10,000円(税込)
- 事前確認の費用:センターや管理士会連合会なら1計画あたり10,000円(税込)。管理士や管理会社なら取り決めた金額
長期修繕計画が1つで、センターに事前確認を直接頼むなら、合計でおよそ2万4千円に郵送料です。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に頼む費用は別です。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せといった優遇の入口に立てます。横浜市の固定資産税の減額割合は、国の枠で最大の「2分の1」です。ただし、認定を受けたうえで大規模修繕工事を令和9年3月31日までに終えることが前提です。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏の大規模修繕に20年以上関わってきました。読んだその日に理事会で動けるよう、順に整理します。
なお、横浜市の制度ページに令和8年度の変更点の記載は見当たりませんでした。申請の前に、市の窓口で最新の内容をご確認ください。
横浜市中区のマンション事情と認定主体:認定行政庁は横浜市です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体)と呼びます。横浜市は政令指定都市ですので、市内の認定は横浜市が行います。中区は区ですが、区役所に認定の窓口はありません。
問合せ先は、建築局住宅部住宅再生課(電話045-671-2954、メールはkc-jutakusaisei@city.yokohama.lg.jp)です。区役所は、のちほど触れる固定資産税の減額の手続きでお世話になります。
横浜市は、管理計画認定の件数が全国でも突出しています。市の資料(令和8年5月)によれば、累計の認定は令和7年度末で326件、全国3,746件のうち1位です。市内の築40年以上のマンションは約16万戸(30.7%)とされています(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料」(PDF))。
中区だけの棟数や戸数は、私が確認した市の公表資料には載っていませんでしたので、数字は書きません。そのうえで、現場の実感を申し上げます。中区は、関内・伊勢佐木町のあたりの駅近の中高層、元町・山手の起伏のある住宅地、本牧・根岸の海沿いと、建物の条件がまるで違う区です。条件が違えば、傷み方も、足場の組みやすさも変わります。
海沿いは潮風の影響を受けやすく、駅近は道路が狭くて足場の搬入に苦労することが多いです。立地の事情まで長期修繕計画に織り込むと、数字がずれにくくなります。
認定基準17項目を、理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野に17項目で定めています。横浜市でも17項目すべてを満たす必要があります(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準」(PDF))。順に見ていきます。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等と監事が定められ、総会が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、専有部分への緊急時の立入り、修繕履歴の保管、財務・管理情報の提供の定めが要ります。経理は、管理費と修繕積立金の区分、他会計への流用なし、3か月以上の滞納が全体の1割以内であることが条件です。書面決議ばかりで議事録が薄い組合は、まず議事録の残し方から整えるのが近道だと私は考えています。
長期修繕計画の作成及び見直し等
ここがいちばん手間のかかる分野で、6項目あります。
- 標準様式に準拠した計画と修繕積立金額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残存期間内に大規模修繕が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと
- 計画の最終年度に借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上確認していること、そして「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」です。最後の項目は国の基準の17番目として全国共通に置かれているもので、横浜市が別に上乗せした基準ではありません。
現場で見る「計画の古さ」と足場費の考え方
私が以前、理事会に呼ばれたマンションでは、築35年超なのに長期修繕計画が十数年動いていませんでした。見直しを機に工法も比べたところ、10階建てで外周80m、工期3か月ほどという条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円という結果が出ました。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一つの目安です。
ロープアクセス工法の安全管理については大規模修繕工事の安全管理と進め方で、技術の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムでご紹介しています。
独自基準の有無と実務への影響:横浜市の上乗せはありません
神奈川県内や東京都内には、防災関連などで独自の基準を設けている自治体があります。では横浜市はどうかというと、市のQ&Aに、国の基準と同じで市独自の基準はないと明記されています。
実務上の意味は、国の17項目を整えれば市独自の追加書類に追われないこと、そして令和9年4月の国の基準見直しを横浜市もそのまま受けることです。
17項目目の「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」は、制度ページに具体的な中身が書かれていません。事前確認の専門家に確かめてください。
手数料と申請ルート:市へ直接は出せず、事前確認から電子申請へ
横浜市の標準ルート
流れは次のとおりです。ここが他の自治体と大きく違うのは、市への申請の前に、専門家による事前確認が入る点です。
- 認定基準のセルフチェックを行う
- 総会で、管理計画認定の申請を決議する
- 専門家(管理会社、日本マンション管理士会連合会、マンション管理センター、管理組合で契約しているマンション管理士)に適合確認を依頼する
- 手続システムに入力し、書類を提出して申請する
- 横浜市が審査し、問題がなければ認定される
横浜市のQ&Aでは、事前確認に約1〜2か月、市への申請から認定まで約1か月が目安とされています。一方、制度ページには、申請から認定まで2〜3か月かかる場合があり、マンションすまい・る債の応募期間に間に合わないこともあると書かれています。ぎりぎりの日程は組まないでください。
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、申請の経路は次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ⑤ | 地方公共団体に直接申請 | 事前確認なし(横浜市は直接申請の窓口なし) |
⑤は自治体が窓口を用意している場合の道筋で、横浜市では①から④のどれかを選びます。システム利用料はどれも1申請あたり10,000円です。
複数の見積りを比べ、最新の料金は各窓口でご確認ください。
認定の有効期間は5年間です(出典:横浜市「管理計画認定制度」)。満了までに更新の申請をする形になります。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションについて、工事の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合は6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF))。
横浜市は、この割合を固定資産税の2分の1としています。横浜市の制度ページ(最終更新2026年4月8日)による主な内容は次のとおりです(出典:横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」)。
- 減額されるのは工事完了の翌年度分の1年度のみ。都市計画税と土地は対象外
- 1戸あたり100㎡まで。令和5年4月1日から令和9年3月31日までに工事が完了していること
- 築20年以上、総戸数10戸以上、居住用が床面積の2分の1以上。外壁塗装等・床防水・屋根防水を行い、建築士等が証明すること
- 認定マンションは、認定に加え、過去の3工事の実績などが要件。積立金を基準未満から引き上げた場合の扱いは、制度ページの表で確認すること
- 工事完了から3か月以内に、区役所の税務課家屋担当へ書類を提出すること
申告先は、中区の場合は中区役所の税務課家屋担当(電話045-224-8204、本館4階44番窓口)です。開庁時間は月曜から金曜の午前8時45分から午後5時までと案内されています(出典:横浜市中区役所「税務課」、最終更新2026年1月28日)。認定そのものは市の住宅再生課、減額の手続きは区役所の税務課と、窓口が分かれる点に注意してください。
押さえたいのは期限です。令和9年3月31日の工事完了が前提ですので、これから設計から施工へ進めるのは日程に余裕がありません。工事の計画がある組合は、完了時期を最優先で確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット」(PDF))。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】のページで最新の状況をご確認ください。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは2.1%、認定なしは2.0%と想定され、上乗せは0.1ポイント、5,000万円を満期まで保有した場合の受取利息は税引前で約50万円の差とされています。応募期間は、2026年4月13日から10月9日までで、本記事を公開する10月9日が最終日です(出典:同資料)。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページや窓口で、最新の条件を確認してください。
数字で見る経済効果のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件ごとに大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合の方向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。ロープアクセス工法そのものは、明誠のロープアクセス工法のページをご覧ください。技術情報や訓練の話題は、ロープアクセスドットコムでも公開しています。
横浜市の独自の取組みも活用する
令和8年度は、横浜市版の大規模修繕工事費用シミュレーターやLINE公式アカウント「横浜市マンションお役立ち情報」が令和8年1月から始まり、よこはまマンション・団地サポーター制度も令和8年4月から全マンション・団地に広がりました(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料」(PDF))。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和9年度に管理計画認定制度の拡充や認定基準の見直しに係る規定が施行されると案内されています。省令と告示は令和8年7月31日に公布され、令和9年4月1日以降に申請する場合は、見直し後の認定基準が適用されます。経過措置も設けられています(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
令和9年3月までに申請するか、4月以降かで基準が変わり得ます。横浜市の住宅再生課とマンション管理センターに、変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定に絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決め、費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼(約1〜2か月) |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認を終え、手続システムから横浜市へ申請(審査は約1か月) |
固定資産税の減額を使いたい場合は、令和9年3月31日までに工事を終える必要があります。私はいつも理事長さまに、「期限に合わせて中身を急ぐより、建物の状態を優先しましょう」とお伝えしています。期限に間に合わなくても、認定そのものは住宅ローンや資産価値の面で意味があります。
まとめと、今週動くこと3点
横浜市中区のマンションの管理計画認定は、横浜市が認定行政庁で、市独自の上乗せ基準はありません。市への直接申請はなく、事前確認を経て、手続システムから申請する形です。費用の中心は、システム利用料10,000円、事前確認審査料、市への申請手数料3,900円です。固定資産税の減額は、横浜市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 管理規約、名簿、会計の整備状況を、国の17項目に照らして確認する
- 横浜市建築局住宅再生課(045-671-2954)へ、認定の流れと令和9年4月の改正の扱いを電話で確認する。固定資産税の減額は、中区役所の税務課家屋担当(045-224-8204)へ
十月のうちに理事会で数分でもこの話題を出していただければ、年内の総会決議が現実的になります。令和9年3月が一つの分かれ目です。どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 横浜市中区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 横浜市へは申請手数料3,900円です。長期修繕計画が複数ある場合は、1,700円×(計画数-1)が加わります。ほかに、手続システム利用料10,000円と事前確認の費用、郵送料がかかります。
Q. 横浜市に独自の認定基準はありますか?
A. 横浜市のQ&Aに、国の基準と同じで市独自の基準はないと書かれています。ただし17項目目に「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」があり、事前確認で確認されます。
Q. 管理組合が横浜市に直接申請することはできますか?
A. できません。横浜市の制度ページでは、市へ直接申請せず、マンション管理センターの手続システムを利用すると案内されています。まず専門家による事前確認を受ける流れです。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 横浜市では固定資産税の2分の1です。工事完了の翌年度の1年度分のみで、1戸あたり100㎡までが対象です。築20年以上、総戸数10戸以上などの条件があり、令和9年3月31日までの工事完了が前提です。申告は工事完了から3か月以内に、中区役所の税務課家屋担当へ行います。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 事前確認に約1〜2か月、市への申請に約1か月が目安です。2〜3か月かかる場合もあります。有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、あわせてロープアクセス工法を含めた工法の比較をすると、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月9日
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ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。
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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月9日時点で公表されている横浜市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。横浜市の制度ページの最終更新は2025年12月8日、固定資産税の減額制度は令和9年3月31日までの工事完了が対象、マンションすまい・る債の応募期間は2026年10月9日までです。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず横浜市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 横浜市「管理計画認定制度」
- 横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」
- 横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」
- 横浜市「第1回マンション部会 資料(PDF)」
- 横浜市中区役所「税務課」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」
横浜市南区のマンション管理計画認定制度|市独自基準なし・申請は電子のみ・手数料と固定資産税2分の1減額の期限【2026年度版】
結論:横浜市南区のマンションが管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
横浜市南区の分譲マンションの管理計画認定は、南区役所ではなく、横浜市(建築局住宅部住宅再生課)が担当します。横浜市の制度ページでは、認定基準は国の17項目と同じで、市の独自基準は設けられていません(出典:横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」)。
南区の管理組合さまがまず知っておくべきなのは、申請の入口が一つしかないことです。横浜市は管理組合からの直接申請を受け付けておらず、公益財団法人マンション管理センターの手続きシステムから電子で申請します(出典:横浜市「管理計画認定制度」、最終更新2025年12月8日)。
かかる費用は次のとおりです。
- 横浜市への申請手数料:3,900円に郵送料を加えた額(長期修繕計画が複数なら、1,700円×(計画数-1)を加算)
- 手続きシステム利用料:10,000円
- 事前確認(適合確認)の費用:依頼先により異なる
長期修繕計画が1つで、事前確認をマンション管理センターに直接頼む場合、合計は2万4千円前後に郵送料です。長期修繕計画の見直しや規約改正を専門家に頼む費用は、これとは別にかかります。
認定を受けると、固定資産税の減額、【フラット35】の金利引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せの対象になります。横浜市の固定資産税の減額は、国の枠で最も大きい2分の1です。ただし、令和9年3月31日までに工事を終えることが前提で、この期限が今回いちばん重要です。
私は東京都東大和市で会社を営み、首都圏のマンション大規模修繕に20年以上関わってきました。南区の理事会が読んでそのまま動けるよう、順番に整理します。なお、横浜市の制度ページに令和8年度の変更点の記載は見当たりませんでした。申請前に市の窓口で最新の内容をご確認ください。
横浜市南区と認定主体:認定行政庁は区ではなく横浜市です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合が作った管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体)といい、政令指定都市の横浜市は市内の認定を自ら行います。南区は行政区ですので、区役所に認定の窓口はありません。
問合せ先は、横浜市建築局住宅部住宅再生課(電話045-671-2954)です。一方、後ほど説明する固定資産税の減額の手続きは、南区役所の税務課が担当します。認定は市、税は区と、窓口が分かれます。
横浜市は管理計画認定の件数が全国でも突出しています。市の資料(令和8年5月)では、累計の認定は令和7年度末で326件、全国3,746件のうち1位とされています。市内の築40年以上のマンションは約16万戸(30.7%)です(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料」(PDF))。南区だけの棟数や戸数は、私が確認できた市の公表資料に載っていないため、数字は書きません。
南区は、上大岡のような大きなターミナル周辺の中高層から、弘明寺や南太田あたりの起伏のある住宅地まで、建物の条件が幅広い区です。私の経験では、坂や狭い道に面した建物は足場の搬入や設置に手間がかかり、同じ規模でも工事費が変わります。長期修繕計画を見直すときは、立地の事情まで織り込んでおくと、あとで数字がずれにくくなります。
認定基準17項目を、理事会が確認しやすい順に整理する
認定の基準は、国が5つの分野、17項目で定めています。横浜市でも17項目すべてを満たす必要があります(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」)。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等と監事が定められ、総会が年1回以上開かれていることが基本です。規約には、専有部分への緊急時の立入り、修繕履歴の保管、財務・管理情報の提供の定めが必要です。経理は、管理費と修繕積立金の区分、他会計への流用がないこと、3か月以上の滞納が全体の1割以内であることが条件です。議事録が薄い組合は、まず総会の記録の残し方を整えるのが近道だと、私は考えています。
長期修繕計画の作成及び見直し等
もっとも手間がかかる分野で、6項目あります。
- 標準様式に準拠した計画と修繕積立金額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残存期間内に大規模修繕が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと
- 計画の最終年度に借入金の残高がないこと
その他
組合員名簿と居住者名簿を備え、年1回以上確認していること、そして「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」です。最後の項目は、国の基準の17項目目として全国共通に置かれているもので、横浜市が別に上乗せした基準ではありません。
現場で見る「計画の古さ」と足場費
ある築30年台後半のマンションの理事会に呼ばれたとき、長期修繕計画がもう十年以上見直されていませんでした。見直しの際に工法を比べたところ、10階建て・外周80m・工期3か月という条件の試算で、仮設足場が約168万円、ロープアクセス工法を併用した場合は約59万円、差額は約109万円でした。建物の形や立地で大きく変わりますので、あくまで一例です。
ロープアクセス工法の安全管理は大規模修繕工事の安全管理と進め方に、技術の詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。
独自基準の有無と実務への影響:横浜市の上乗せはありません
神奈川県内や東京都内には、防災関連などで独自の基準を加えている自治体もあります。横浜市については、市のQ&Aに、国の基準と同じで市独自の基準はないと明記されています。
実務上の意味は二つです。国の17項目を整えれば、市独自の追加書類に追われないこと。そして、国が令和9年4月に基準を見直した場合、横浜市もその影響を受けることです。
17項目目の「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」は、制度ページに具体的な中身が書かれていません。事前確認を依頼する専門家に、確認の観点を聞いておくと安心です。
手数料と申請ルート:市へ直接は出せず、事前確認から電子申請へ
横浜市の標準ルート
流れは次のとおりです。市への申請の前に専門家の事前確認が入る点が、他の自治体と大きく違います。
- 公開されているチェックシートで、認定基準のセルフチェックを行う
- 総会で、管理計画認定の申請を決議する
- 管理会社、事前確認講習を修了したマンション管理士、日本マンション管理士会連合会、マンション管理センターのいずれかに適合確認を依頼する
- マンション管理センターの手続きシステムで申請する
- 横浜市が審査し、問題がなければ認定される
横浜市のQ&Aでは、事前確認に約1〜2か月、市への申請から認定まで約1か月が目安とされています。制度ページには、申請から認定まで2〜3か月かかる場合があり、マンションすまい・る債の応募期間に間に合わないこともあると書かれています。日程は余裕を持って組んでください。
事前確認の依頼先と費用
マンション管理センターの案内では、申請の経路が次のように整理されています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。
| パターン | 依頼先 | 事前確認審査料 |
|---|---|---|
| ① | 事前確認講習を修了したマンション管理士 | 管理組合とマンション管理士が取り決める |
| ② | 管理会社(マンション管理適正評価制度と併せて) | 管理組合と管理会社が取り決める |
| ③ | 日本マンション管理士会連合会(診断サービスと併せて) | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ④ | マンション管理センターへ直接申込 | 長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込) |
| ⑤ | 地方公共団体に直接申請 | 事前確認なし(横浜市は直接申請の窓口なし) |
横浜市では、⑤を除く①から④のいずれかを選びます。複数の見積りを取り、最新の料金は各窓口でご確認ください。
認定の有効期間は5年間です(出典:横浜市「管理計画認定制度」)。満了までに更新の申請をします。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・債券
1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)
長寿命化に役立つ大規模修繕工事を行ったマンションの、工事完了の翌年度の建物部分の固定資産税を減額する制度です。国の制度では減額割合を6分の1から2分の1の範囲で市町村が定め、参酌基準(国の目安)は3分の1です(出典:国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」)。
横浜市はこの割合を2分の1としています。横浜市の制度ページ(最終更新2026年4月8日)による主な内容は次のとおりです(出典:横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」)。
- 減額されるのは工事完了の翌年度分の1年度のみ。都市計画税と土地は対象外
- 1戸あたり100㎡まで。令和5年4月1日から令和9年3月31日までに工事が完了していること
- 築20年以上、総戸数10戸以上、居住用が床面積の2分の1以上。外壁塗装等・床防水・屋根防水を行い、建築士等が証明すること
- 認定マンションは、認定に加え、過去の工事実績などが要件。細かな条件は制度ページの表で確認すること
- 工事完了から3か月以内に、区役所の税務課家屋担当へ書類を提出すること
南区の場合の提出先は、南区役所の税務課家屋担当(電話045-341-1163、3階31番窓口)です。開庁時間は月曜から金曜の午前8時45分から午後5時までと案内されています(出典:横浜市南区役所「税務課」、最終更新2025年6月30日)。
押さえたいのは期限です。工事の完了が令和9年3月31日までという条件なので、これから設計から施工へ進める組合は、日程に余裕がありません。工事を予定している組合は、完了時期を最優先で確認してください。
2. 【フラット35】の金利引下げ
管理計画認定マンションの住戸を購入する方が使える住宅ローンの優遇で、国土交通省の資料では、当初5年間、年0.25%の引下げと示されています(出典:同資料)。予算に達する見込みになると受付が終わりますので、利用する際は住宅金融支援機構の【フラット35】のページで最新の状況をご確認ください。
3. マンションすまい・る債と共用部リフォーム融資
マンションすまい・る債は、管理組合が修繕積立金を運用する債券で、認定マンションは利率が上乗せされます。国土交通省の資料では、認定マンションは2.1%、認定なしは2.0%と想定され、上乗せは0.1ポイント、5,000万円を満期まで保有した場合の受取利息は税引前で約50万円の差とされています。令和8年度の応募期間は2026年4月13日から10月9日までで、本記事を公開する10月9日が最終日です(出典:同資料)。
マンション共用部分リフォーム融資は、国土交通省の資料で、認定マンションは全期間、年0.20%の金利引下げとされています。借入の前に、住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資のページや窓口で、最新の条件を確認してください。
数字で見る工事費のイメージ
仮に総額5,000万円の大規模修繕なら、仮設足場は総工費の15〜25%(750万〜1,250万円)が目安で、外壁塗装は1㎡あたり3,500〜4,500円がレンジです。物件によって大きく変わります。工法で足場の比率を下げ、制度で税を下げる。私はこれを「二段構え」と呼んでいます。
株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。通常足場、ロープアクセス、両者を併用するハイブリッド工法の3つから、建物に合う工法をご提案できます。
費用の考え方は大規模修繕の料金の考え方に、管理組合さま向けの内容は管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。ロープアクセス工法そのものは明誠のロープアクセス工法をご覧ください。技術情報はロープアクセスドットコムでも公開しています。
横浜市の独自の取組みも活用する
横浜市は令和8年1月から、大規模修繕工事費用のシミュレーターとLINE公式アカウント「横浜市マンションお役立ち情報」を始め、よこはまマンション・団地サポーター制度も令和8年4月から全マンション・団地に広げました(出典:横浜市「第1回マンション部会 資料(PDF)」)。認定の準備と並行して使うと、理事会の検討が進めやすくなります。
令和9年4月の制度改正にも目を向けておく
国土交通省のページでは、令和9年度に管理計画認定制度の拡充や認定基準の見直しに関する規定が施行されると案内されています。省令と告示は令和8年7月31日に公布され、令和9年4月1日以降に申請する場合は、見直し後の認定基準が適用されます。経過措置も設けられています(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
令和9年3月までに申請するか、4月以降かで基準が変わり得ます。横浜市の住宅再生課とマンション管理センターで、変更点を確認しておいてください。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
認定の手続きに絞った逆算です。工事まで同時に進める組合は、半年では足りないことが多いです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。長期修繕計画の作成時期と、規約・名簿・会計の現状を確認 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年以内でなければ見直しを依頼。事前確認の依頼先を決め、費用を見積もる |
| 令和8年12月 | 臨時総会で、認定申請、長期修繕計画と修繕積立金額、必要な規約改正を決議 |
| 令和9年1月 | 議事録などをそろえ、事前確認を依頼(約1〜2か月) |
| 令和9年2〜3月 | 事前確認を終え、手続きシステムから横浜市へ申請(審査は約1か月) |
固定資産税の減額を使うなら、令和9年3月31日までに工事を終える必要があります。私はいつも理事長さまに、期限に合わせて中身を急ぐより、建物の状態を優先しましょうとお伝えしています。期限に間に合わなくても、認定そのものは住宅ローンや資産価値の面で意味があります。
まとめと、今週動くこと3点
横浜市南区のマンションの管理計画認定は、横浜市が認定行政庁で、市独自の上乗せ基準はありません。市への直接申請はなく、事前確認を経て手続きシステムから申請します。費用の中心は、システム利用料10,000円、事前確認の費用、市への申請手数料3,900円です。固定資産税の減額は横浜市では2分の1ですが、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 長期修繕計画の作成日を確認する(7年以内かどうかが最初の分かれ目です)
- 管理規約、名簿、会計の整備状況を、国の17項目に照らして確認する
- 横浜市建築局住宅再生課(045-671-2954)へ認定の流れと令和9年4月の改正の扱いを電話で確認する。固定資産税の減額は、南区役所の税務課家屋担当(045-341-1163)へ
十月のうちに理事会で数分でもこの話題を出していただければ、年内の総会決議が現実的になります。どこから手をつければよいか迷われたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでもお力になれます。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 横浜市南区の管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 横浜市への申請手数料は3,900円に郵送料を加えた額です。長期修繕計画が複数ある場合は1,700円×(計画数-1)が加わります。ほかに、手続きシステム利用料10,000円と事前確認の費用がかかります。
Q. 横浜市に独自の認定基準はありますか?
A. 市のQ&Aに、国の基準と同じで市独自の基準はないと書かれています。ただし17項目目に「横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切であること」があり、事前確認で確かめられます。
Q. 管理組合が横浜市に直接申請することはできますか?
A. できません。横浜市の制度ページでは、市への直接申請は受け付けておらず、マンション管理センターの手続きシステムを使うと案内されています。専門家の事前確認が先に必要です。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 横浜市では固定資産税の2分の1で、工事完了の翌年度の1年度分のみ、1戸あたり100㎡までが対象です。築20年以上、総戸数10戸以上などの条件があり、令和9年3月31日までの工事完了が前提です。申告は工事完了から3か月以内に、南区役所の税務課家屋担当へ行います。
Q. 認定までにどれくらいかかりますか?
A. 事前確認に約1〜2か月、市への申請に約1か月が目安ですが、2〜3か月かかる場合もあります。有効期間は5年間です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。専門家に見直しを依頼し、ロープアクセス工法を含めた工法の比較もあわせて行うと、工事費の見え方が変わる場合があります。明誠では概算のご相談を承っています。
Q. 認定の申請は、管理会社に任せてもよいですか?
A. 管理会社に事前確認を依頼する経路が用意されています。ただし総会決議と書類の整備は管理組合の責任で、その後の手続きの進め方は依頼した専門家の指示に従います。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月9日
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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月9日時点で公表されている横浜市および国土交通省・マンション管理センターの公式情報をもとに執筆しています。横浜市の制度ページの最終更新は2025年12月8日、固定資産税の減額制度は令和9年3月31日までの工事完了が対象、マンションすまい・る債の応募期間は2026年10月9日までです。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず横浜市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 横浜市「管理計画認定制度」
- 横浜市「管理計画認定制度に関するご質問」
- 横浜市「大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税の減額」
- 横浜市「第1回マンション部会 資料(PDF)」
- 横浜市南区役所「税務課」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定のメリット(PDF)」
- 住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型」
- 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」

