本間社長ブログ

2026.09.21

荒川区のマンション漏水・防災対策|ほぼ全域が浸水想定、崖は西日暮里の7か所だけ【大規模修繕2026年度版】

荒川区のマンション漏水・防災対策|ほぼ全域が浸水想定、崖は西日暮里の7か所だけ【大規模修繕2026年度版】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

2026年9月21日 更新

荒川区の南千住で、築31年の賃貸マンションのオーナーさまから「1階の店舗区画の壁際に、雨のたびに水が回る」とご相談をいただいたことがあります。前の業者さんは外壁のクラックを疑って、その面だけを補修していました。ところが実際に見てみると、原因は外壁ではありませんでした。道路との高低差がほとんどない敷地で、前面道路の雨水が敷地に入り込み、駐輪場の土間から基礎の打継ぎ目に回っていたのです。荒川の堤防までは歩いて8分。けれど川は一滴もあふれていません。

私は株式会社明誠の本間幸紘と申します。東京都東大和市を拠点に、20年近くマンション・ビル・ホテルの外壁と向き合ってきました。仮設足場を組む工事も、ロープ1本でぶら下がる無足場の工事も、どちらも現場でやってきた人間です。

荒川区という区は、私の感覚では23区のなかでもっとも「逃げる」より「耐える」を設計すべき区です。理由は単純で、区のほぼ全域が浸水想定区域だからです。隣の区へ水平に避難するという前提が、そもそも成り立ちにくい。だとすれば、建物そのものの水への強さと、上階で生活を続けられるかどうかが、そのまま住民の安全に直結します。

今日は、荒川区が公表している最新のハザード資料から逆算して、荒川区の分譲・賃貸マンションで先に手を打つべき漏水ポイントと、防災上の共用部の修繕優先度を整理します。


結論:荒川区は「水平避難ではなく垂直避難を前提に建物を仕上げる区」です

先に結論から申し上げます。荒川区で大規模修繕の優先順位を決めるとき、私が最初に確認するのは屋上ではありません。1階から地上3mまでの水まわりと、上階で生活を続けるための共用設備がどこにあるかです。

荒川区の水害ハザードマップは、荒川が氾濫した場合に区内のほぼ全域が浸水想定地域に入り、最大約5m以上の浸水が想定されるとしています(出典:荒川区「荒川区水害ハザードマップ」/ページ更新日 2026年9月1日)。5mというのは、一般的なマンションで言えば2階の床を越える高さです。

一方で、荒川区の土砂災害警戒区域は西日暮里地域の7か所(うち特別警戒区域6か所)だけです(出典:荒川区「荒川区土砂災害ハザードマップ」/ページ更新日 2025年7月18日)。区のほとんどが低地で、崖に接しているのはごく一部。この非対称が、荒川区のマンション修繕の方針をかなり明快にしてくれます。

私が理事長さまにお伝えしているのは、この3つです。

  1. 1階と地下・半地下の浸水対策を、外壁塗装より先に置く
  2. エレベーター・受電設備・給水ポンプの「高さ」を確認する(この3つが止まると、上階は生活できません)
  3. 土砂災害の心配は、西日暮里3丁目・4丁目の該当番地以外では基本的に不要(そのぶんの予算を水に回せます)

荒川区のハザードマップを1枚で読む(洪水・内水・土砂・高潮・液状化)

荒川区は、水防法に基づくハザードマップを種類ごとに分けて公表しています。区の公式ページにある一覧を、マンション修繕の視点で読み直すと次のようになります。

種類 区のマップ 想定の前提 区内での影響範囲
洪水(荒川) 荒川区防災地図(水害版) 荒川流域72時間総雨量632mm・堤防が複数箇所決壊 区内ほぼ全域/最大約5m以上
洪水(石神井川) 荒川区石神井川洪水ハザードマップ 1時間最大雨量153mm・24時間総雨量690mm 西尾久7・8丁目/最大約2m
雨水出水(内水) 作成中 令和8年3月に東京都下水道局が区域指定 都の区域図で確認(神田川流域/隅田川・新河岸川流域)
高潮 荒川区高潮浸水ハザードマップ 令和4年4月の東京都高潮浸水想定区域図 区内約5割/最大約3m
土砂災害 荒川区土砂災害ハザードマップ 平成30年1月の東京都指定 西日暮里3・4丁目の一部/警戒7か所・特別警戒6か所

(出典:荒川区「荒川区水害ハザードマップ」、荒川区「荒川区土砂災害ハザードマップ」)

ここで実務上いちばん大事なのが、内水(雨水出水)のマップがまだ作成中であるという点です。令和8年3月に東京都下水道局が水防法第14条の2に基づく「雨水出水浸水想定区域図」を公表し、荒川区でも区域指定がされました。区はこれを踏まえた荒川区版を現在作成中で、公表までは都の区域図で確認してほしい、としています。

大規模修繕の検討中に理事会でハザードを確認する場合は、区のマップだけを見て「うちは大丈夫」と判断しないほうが安全です。内水は別の図を見る。これだけ覚えておいていただければ十分です。

土砂災害の該当番地は明確に公表されています。西日暮里3丁目5番・6番・7番・10番・11番、西日暮里4丁目1番・2番・7番。ここに接している物件だけ、擁壁と斜面地の排水を修繕項目に入れてください。それ以外の物件では、同じ予算を屋上防水とシーリングに回したほうが、費用対効果は明らかに高くなります。

液状化については、区は独自の予測図を持たず、東京都の資料を案内しています(出典:荒川区「建築物における液状化対策」/ページ更新日 2025年4月28日)。区のページから、東京の液状化予測と地盤柱状図(ボーリングデータ)にたどり着けます。荒川区は沖積低地が広がる区ですので、外構・敷地排水の設計を見直すときは、このボーリングデータを一度は見ておく価値があります。


荒川区の道路冠水履歴が教えてくれること

私がこの区の物件を見るときに、ハザードマップと同じくらい重視しているのが道路の冠水履歴です。荒川区は平成16年度以降の道路冠水履歴図を年度別に公開しており、令和7年度分まで追加されています(出典:荒川区「道路の冠水履歴を公開しています」/ページ更新日 2026年8月18日)。

公開されている平成16年度から令和7年度までの22年度のうち、「道路冠水履歴なし」と明記されているのは平成18・19・20・24・30年度、令和元・3年度の7年度だけです。つまり22年度のうち15年度で、区内のどこかの道路が冠水しているということになります。

これは私にとって、かなり重い数字です。荒川の堤防が決壊するかどうかという話の手前で、ほぼ2年に1回以上のペースで、身近な道路が水に浸かっている。ゲリラ豪雨の頻度はこの間ずっと上がり続けており、気象庁の観測でも1時間降水量50mm以上の年間発生回数は統計開始からの10年間と直近10年間を比べておおむね1.5倍に増えています(出典:気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」)。

冠水履歴図は、自分の建物の前面道路が着色されているかどうかを1分で確認できます。着色されていたら、その建物の1階まわりは「浸水する前提」で仕上げる。私はそう判断しています。


荒川区の地域特性と漏水事故の関係

荒川区は、町屋・南千住・東尾久・西尾久・荒川・東日暮里と、ほぼ全域が低地です。そこに西日暮里から日暮里にかけて、上野台地の端が細く食い込んでいる。この地形が、漏水事故の出方をかなり特徴づけます。

低地エリア(町屋・南千住・東尾久・荒川・東日暮里)で多い漏水

  • 敷地と道路の高低差が小さく、大雨時に雨水が敷地内に逆流する
  • 1階の店舗・駐輪場・機械室に水が入り、基礎の打継ぎ目や配管貫通部から内部に回る
  • 排水桝・雨水桝が土砂で埋まり、排水能力が設計値を下回っている
  • 築30年超の建物が多く、ルーフドレンのストレーナー欠損が放置されている

崖線エリア(西日暮里3・4丁目の一部)で多い漏水

  • 擁壁の水抜き穴の詰まりによる背面土の飽和と、擁壁クラックからの滲み
  • 斜面地に接する外壁面の常時湿潤によるシーリングの早期劣化
  • 敷地が狭く足場が組めないため、外壁調査そのものが後回しになる

区内共通で多い漏水

  • 隣地との離隔が小さく、外壁の1面だけ足場が組めない(ここが未調査のまま残る)
  • 旧耐震・旧仕様のサッシまわりシーリングの硬化
  • エキスパンションジョイントのカバー材の変形・脱落

現場で20年やってきて、私が一番悔しい思いをするのは、「調査できなかった面から漏った」というケースです。荒川区のように敷地が詰まっている区では、これが本当に多い。足場が組めないから見送る、が積み重なって、10年後に一番弱い面が残ります。


大規模修繕で先に見るべき漏水ポイント7つ

荒川区の物件で、私が見積前の調査で優先して確認する7か所です。順番にも意味があります。

1. 屋上防水とルーフドレン
ドレンのストレーナー(ごみ除けのカゴ)が欠けているだけで、排水口が詰まり、屋上がプール状態になります。防水層の寿命より先に、ここが原因で漏るケースが多い。防水改修の目安単価は5,000〜8,000円/㎡程度ですが、ドレン交換は数万円単位で済みます。

2. 外壁シーリングの打継ぎ目
コンクリートの打継ぎ部分のシーリングは、外壁塗装より先に切れます。特に荒川区の築30年前後の物件では、既存シーリングの硬化が進んでいるものが目立ちます。

3. バルコニーの排水口とドレン
専有使用部分なので管理組合の調査範囲から外れやすい場所です。ここが詰まると、階下への漏水として現れます。

4. 排水立上り管の貫通部
スラブ貫通部のモルタル充填が痩せている箇所から、上階の水が下階へ回ります。

5. サッシまわりのシーリングと水切り
台風時の吹き上げで、サッシ上部から室内に回るパターン。荒川区は高い建物の少ないエリアが多く、風が直接当たる面がはっきりしています。

6. エキスパンションジョイント
棟が分かれている建物の接続部。カバー材が変形していると、そのまま雨の入口になります。

7. 敷地の雨水桝と前面道路との高低差
荒川区ではここが本丸です。道路冠水履歴図で着色されている道路に面しているなら、止水板の検討とセットで考えてください。

この7か所のうち、1・2・5・6は外壁面からの調査が必要です。足場を組めない面があるなら、ロープアクセス工法かドローンによる外観調査で埋める。ここを空白にしないことが、荒川区では特に効きます。工法そのものの技術的な中身を確認されたい方は、同業者・技術者向けにまとめている姉妹サイトロープアクセスドットコムもあわせてご覧ください。


荒川区で使える防災・耐震の助成(令和8年度)

荒川区は、分譲マンションの防災対策にかなり手厚い制度を用意しています。令和8年度時点で公表されている内容を整理します。

分譲マンションへの防災対策費助成

助成メニュー 対象例 助成額
防災対策工事 エレベーター防災対策改修工事、防災備蓄倉庫設置工事、耐震ドア改修工事 など 最大400万円(費用の3分の2)
防災資器材配備 エレベーター用防災チェア、階段避難車、電動階段台車、ポータブル発電機 など 最大50万円(費用の3分の2)
共同備蓄品配備 携帯トイレ、おむつ、生理用品、保存水 など 最大10万円(費用の3分の2)

要件は、管理規約があること、総会が行われていること、防災マニュアルを備えていること、防災訓練を実施すること、新耐震性能を有すること(メニューにより要件は異なります)。工事の契約や物品の購入をする前に申請手続きを行う必要があります(出典:荒川区「分譲マンションの防災対策を支援します」/ページ更新日 2026年8月31日)。

止水板設置の助成

区内のマンション・住宅・店舗・事業所の所有者または使用者が対象で、1件あたり150万円を限度に工事費の2分の1まで。上記の分譲マンション防災対策工事支援制度の助成を受ける場合は、1件あたり150万円を限度に工事費の3分の2までに上がります。工事を伴わない簡易型止水板の購入も助成の範囲に含まれます。ただし制度開始以降に建設した建物は対象外です(出典:荒川区「止水板設置の助成」/ページ更新日 2025年5月1日)。

荒川区のように区内ほぼ全域が浸水想定に入る区で、150万円を上限に止水板の工事費が3分の2まで見てもらえるというのは、率直に申し上げて相当に有利な制度だと思います。

木造・非木造建物耐震化推進事業(令和8年度)

建物の種類 事業の種類 補助率 補助限度額
分譲マンション 耐震診断 3分の2 400万円(延べ面積に応じた限度額あり)
分譲マンション 耐震補強設計 3分の2 100万円
分譲マンション 耐震補強工事 3分の2 1,000万円
賃貸マンション 耐震診断 2分の1 200万円(延べ面積に応じた限度額あり)
賃貸マンション 耐震補強設計 2分の1 50万円
賃貸マンション 耐震補強工事 2分の1 500万円

対象は非木造の場合、昭和56年5月31日以前に建築された旧耐震の建物です。区は、都心南部直下地震(マグニチュード7.3)が発生した場合、区内では最大震度7となり、ゆれや火災による建物被害は約7,100棟、死者数は359人と想定されているとしています(出典:荒川区「木造・非木造建物耐震化推進事業」/ページ更新日 2026年4月1日)。

いずれの制度も要件確認と事前相談が前提です。年度途中で予算が終了する可能性もありますので、総会にかける前に窓口で現行の取扱いをご確認ください。


漏水の緊急対応で、ロープアクセスが強い理由

漏水は、雨のときにしか症状が出ません。ここが厄介なところです。

足場を組む場合、部材の搬入・組立・近隣への挨拶を含めて、着手までに1〜2週間かかるのが一般的です。その間にも雨は降ります。漏水の原因箇所は、雨が降っている最中に見るのが一番わかりやすいのに、足場が立つころには乾いている。

ロープアクセス工法(産業用ロープで作業員が上から降りて施工する無足場工法)であれば、屋上のアンカーが取れれば当日から翌日の着手が可能なケースが多くなります。調査と応急止水をその場で同時に進められるので、「原因がわからないまま次の台風を迎える」という状況を避けやすい。

費用面でも差が出ます。10階建て・外周80m・工期3か月の建物を例に取ると、仮設足場の費用が168万円程度かかるところ、ロープアクセスであれば59万円程度に収まる、というのが一つの目安です(差額はおよそ109万円)。打診調査の㎡単価は250〜500円程度、外壁塗装は3,500〜4,500円/㎡程度が目安になります。いずれも物件の形状・階数・立地条件で大きく変動しますので、参考値としてお考えください。料金の考え方のページでも、この考え方をまとめています。

株式会社明誠はこれまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法での高所作業について、明誠および全国のフランチャイズ加盟企業では過去16年間、墜落による労働災害はゼロを維持しています。IRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を受けた作業員が施工にあたります。漏水対応の具体的な流れは漏水対応のページをご覧ください。技術的な条件や訓練体系についてはロープアクセスドットコムで詳しく解説しています。


防災上の共用部は「高さ」で優先度が決まります

荒川区のように水平避難が難しい区では、上階で生活を続けられるかどうかが防災のすべてになります。そこで効いてくるのが共用設備の設置高さです。

共用部 確認すること 修繕の優先度
受変電設備(キュービクル) 地上何mに置かれているか。地下・1階にあるか 最優先。浸水で止まると全館停電
給水ポンプ・受水槽 機械室の位置。地下ピットにないか 最優先。止まると上階が断水
エレベーター機械室・ピット ピットへの浸水経路。地震時管制運転装置の有無 高。止まると高齢の居住者が孤立
自家発電設備 燃料タンクの位置と稼働可能時間 中〜高
避難通路・非常階段 手すり・床防水・照明。物置化していないか 中。費用対効果は高い
防災備蓄倉庫 数階ごとに分散設置されているか 中。区の助成対象

国土交通省は建築物の電気設備について浸水対策のガイドラインを公表しています(出典:国土交通省「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」)。受変電設備の位置を上げる、あるいは防水区画を設ける工事は、大規模修繕と同時に行うほうが仮設費を二重に払わずに済みます。

私はこれを、外壁改修とワンセットで提案するようにしています。理由は単純で、足場やロープを出すタイミングは10〜12年に1回しか来ないからです。ビルオーナーさま向けのご支援内容はビルオーナー向けサービス、管理組合さま向けは管理組合向けサービスにまとめています。


よくあるご質問

Q. 荒川区の内水(雨水出水)ハザードマップは、いつ公表されますか?

A. 区は「公表まで今しばらくお時間をいただく見込み」としており、時期は明示されていません。それまでは東京都下水道局が公表した神田川流域および隅田川・新河岸川流域の雨水出水浸水想定区域図で確認するよう案内されています。区の水害ハザードマップのページからPDFに直接たどり着けます。

Q. うちのマンションが土砂災害警戒区域に入っているか、どう調べますか?

A. 荒川区の該当は西日暮里3丁目5番・6番・7番・10番・11番、西日暮里4丁目1番・2番・7番です。この番地以外であれば、区の土砂災害ハザードマップの対象外になります。東京都の土砂災害警戒区域等マップでも確認できます。

Q. 止水板の助成と、分譲マンションの防災対策工事助成は併用できますか?

A. 区のページでは、分譲マンションへの防災対策工事支援制度の助成を受ける場合、止水板助成の補助率が2分の1から3分の2に上がると案内されています。上限は1件150万円です。組み合わせ方は物件条件によりますので、申請前に住まい街づくり課へご相談ください。

Q. 大規模修繕と防災対策工事は、同じ年に申請したほうがいいですか?

A. 工事の内容によります。ただ、仮設費(足場やロープの設置費用)を一度で済ませられる分、同時期にまとめたほうが総額は抑えやすくなります。助成は工事契約の前に申請手続きが要る点にご注意ください。

Q. 足場が組めない面の外壁調査は、どうすればいいですか?

A. ロープアクセス工法での打診調査(250〜500円/㎡が目安)か、ドローンによる外観調査を組み合わせます。荒川区は隣地との離隔が小さい物件が多く、実務上はこの2つのどちらかになることがほとんどです。

Q. 台風のあと、まず何を見ればいいですか?

A. 屋上ドレンのストレーナー、バルコニー排水口、敷地の雨水桝、前面道路との高低差の4か所です。詰まりを取るだけで、次の大雨での漏水リスクはかなり下がります。費用はかかりません。

Q. 賃貸マンションのオーナーでも相談できますか?

A. できます。収益物件では、漏水を1件起こすと原状回復費と空室期間の両方が効いてきます。荒川区は日暮里・町屋を中心に賃貸需要の厚いエリアですので、稼働率を落とさない工期の組み方まで含めてご提案しています。オーナーさま向けの考え方は収益物件オーナー向けページにまとめています。

Q. 漏水が起きてから連絡した場合、どれくらいで来てもらえますか?

A. ロープアクセスであれば足場の架設が不要なため、当日から翌日の着手が可能なケースが多いです。まずはお問合せフォームからご連絡ください。


まとめ:今週、荒川区の理事会で動けること3つ

  1. 道路冠水履歴図で、自分の建物の前面道路を確認する — 平成16年度以降の22年度のうち15年度で区内に冠水が記録されています。着色されていれば、1階まわりは浸水する前提で仕上げる判断になります
  2. 内水は区のマップではなく、東京都下水道局の区域図で確認する — 区版は作成中です
  3. 受変電設備・給水ポンプ・エレベーターピットの設置高さを実物で見る — 費用ゼロで、防災上いちばん効く確認です

荒川区は、隣の区へ水平に逃げるという前提が成り立ちにくい区です。だからこそ、建物そのものを「上で耐えられる箱」に仕上げておくことの意味が、他区より大きくなります。外壁をきれいにすることと、水を入れないことは、同じ工事のなかで同時にできます。順番を決めるだけの話なのですが、これを工事の前に整理できているかどうかで、同じ予算の効き方がまるで変わります。

ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。ご相談はお問合せフォームからどうぞ。

株式会社明誠のこれまでの施工事例(約6,000棟)は https://rita-construction.com/renew/blog/category/works/ からご覧いただけます。


出典・参考資料

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年9月21日時点で公表されている荒川区および東京都・国土交通省・気象庁の公式情報をもとに執筆しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。荒川区の雨水出水(内水)ハザードマップは区が作成中で、現時点では区の水害ハザードマップに内水の想定は反映されていません。助成制度の申請にあたっては、防災都市づくり部 住まい街づくり課 住宅係(03-3802-3111 内線2822・2826)、止水板助成は土木管理課 管理係(03-3802-4296)、ハザード情報は危機管理部 危機管理課 防災管理係(03-3802-3111 内線492)へ最新の内容をご確認ください。


この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年9月21日

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