本間社長ブログ

2026.09.20

杉並区の管理組合が無料で使える相談・派遣10選|マンション管理無料相談は毎月第2木曜、耐震助成の受付は10月30日まで【令和8年度版】

杉並区の管理組合が無料で使える相談・派遣10選|マンション管理無料相談は毎月第2木曜、耐震助成の受付は10月30日まで【令和8年度版】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

2026年9月20日 更新

「本間さん、見積りが3社で倍近く違うんですよ。どれが正しいんですか」

今年の春、杉並区の荻窪にある築34年・48戸のマンションで、理事長さまからそう伺いました。手元にあった3社の大規模修繕見積りは、7,800万円、1億200万円、1億4,000万円。同じ建物、同じ工事範囲のはずなのに、6,000万円以上の開きがある。理事会が完全に止まっていました。

私は株式会社明誠の本間幸紘と申します。東京都東大和市を拠点に、20年近くマンション・ビル・ホテルの外壁の仕事をしてきました。足場を組んで囲う工事も、ロープ1本でぶら下がる無足場の工事も、どちらの現場も自分の足で踏んできた人間です。

このときお伝えしたのは、施工の話ではありませんでした。まず、管理会社でも施工会社でもない第三者の目を、お金をかけずに入れましょう、ということです。杉並区には、マンション管理士が毎月応じる無料相談から、旧耐震の建物に専門家を無料で派遣する制度まで、段階に応じた窓口が揃っています。

杉並区は、阿佐ヶ谷・荻窪・西荻窪・高円寺という中央線沿線の中規模マンション群と、永福・浜田山・久我山といった住宅地のマンションが中心の区です。タワーマンションは多くない代わりに、築30年から40年の中規模マンションが厚い。ちょうど2回目の大規模修繕、あるいは耐震化の判断が迫る帯にストックが集中しています。

今日は、杉並区のマンション管理組合とビルオーナーさまが、お金をかけずに使える相談・派遣を10個、令和8年度(2026年4月1日から2027年3月31日まで)の一次情報で整理します。耐震化助成の受付が令和8年10月30日で締まるという、期限の近い話も含みます。


結論:杉並区で無料で使える相談・派遣は10ある

先に一覧でお示しします。

# 制度・窓口 誰が対応するか 費用・頻度 申込先
1 杉並区 マンション管理無料相談 マンション管理士 無料/毎月第2木曜・1件50分以内 杉並マンション管理士会 事務局 03-3393-3680(申込はWeb・FAX)
2 杉並区 住まいの修繕・増改築相談 建築業者(杉並区小規模建設事業団体連絡会) 無料/毎週月曜・金曜・予約不要 区役所1階ロビーへ直接
3 杉並区 不動産に関する無料相談 宅地建物取引士 無料/毎月第3木曜 東京都宅建協会第10ブロック 03-6407-9152
4 杉並区 耐震相談アドバイザー派遣 建築士等の専門家 無料/受付期間にかかわらず申込可 NPO法人 耐震総合安全機構(JASO)03-5654-5765
5 杉並区 簡易診断 建築士等 無料/マンション等が対象 アドバイザー派遣の結果報告時に案内
6 杉並区 耐震化助成(精密診断・補強設計・耐震改修) ― 費用の一部助成/受付は令和8年10月30日まで 市街地整備課耐震改修担当 03-3312-2111
7 杉並区 法律相談(弁護士) 弁護士 無料/30分以内・平日+第3土曜 予約専用 03-5307-0617
8 杉並区立消費者センター 消費者相談 消費生活相談員 無料/平日9時〜16時 相談専用 03-3398-3121
9 東京都 マンションアドバイザー無料派遣/管理士無料派遣 マンション管理士等 無料/令和9年2月26日まで受付(防災・認知症枠) 東京都マンション管理士会ほか
10 分譲マンション総合相談窓口/マンション管理センター マンション管理士等 無料/平日 03-6427-4900/03-5801-0858

電話番号は、実質3つ押さえておけば足ります。杉並マンション管理士会事務局(03-3393-3680)が管理の相談。JASO(03-5654-5765)が旧耐震建物の専門家派遣。東京都防災・建築まちづくりセンター(03-6427-4900)が都の制度全般の入口です。

ここからが本題です。


1. 杉並区マンション管理無料相談:毎月第2木曜、1件50分

杉並区の管理組合が最初に使うべき窓口が、これです。管理組合の運営や大規模修繕など、分譲マンションの管理に関する問題について、マンション管理士が相談に応じます(出典:杉並区「マンション管理無料相談」)。

マンション管理士というのは、管理組合の運営や建物の修繕管理について助言・指導を行う国家資格者です。管理会社の営業担当とは立場が違い、組合の側に立って意見をくれる専門家だとお考えください。

  • 相談日時:毎月第2木曜日 午後1時30分〜午後4時30分(祝日・休日を除く)
  • 相談時間:1件50分以内
  • 相談場所:区役所1階ロビー(杉並区阿佐谷南1-15-1)
  • 費用:無料
  • 予約:原則、事前予約制

申し込みは「Webフォームかファクス」だけ

ここが杉並区の特徴で、うっかりすると空振りします。電話では申し込めません。区も、杉並マンション管理士会事務局も、電話での申込受付はしていないと明記しています。

申込方法は次の2つです。

杉並区役所の窓口でも申し込みはできません。問い合わせ先は杉並マンション管理士会事務局(03-3393-3680、平日午前9時〜午後5時)ですが、ここも「申込は電話不可」です。

予約の申し込みが済むと、杉並マンション管理士会から相談日時などの連絡が来る流れになります。

なお、区が案内しているこのページの更新日は2020年6月24日であり、掲載されている案内チラシも令和2年度版のものです。相談日程や運用が現在も同じかどうかは、申込前に杉並マンション管理士会へご確認ください。本記事では区ページに記載されている内容をそのまま紹介していますが、年度をまたいで変更されている可能性を否定できません。

持っていく資料で、50分の密度が変わる

区は「管理規約など対象マンションの状況がわかる資料をご持参ください」とだけ書いています。50分という枠を考えると、私は次の3点セットをおすすめします。

  1. 管理規約(特別決議の要件、専有部分と共用部分の境界が分かる)
  2. 直近3年分の総会議事録(何が決まって、何が保留になっているか)
  3. 長期修繕計画書(次の大規模修繕の想定時期と想定金額)

これに、外壁の不具合箇所を撮った写真を加えると、話が一段深くなります。写真は地上からスマートフォンで撮ったもので構いません。ただし撮影日と、階数・方角のメモを添えてください。「北面3階バルコニー下、2026年9月撮影」まで書いてあると、専門家の見立てが速くなります。


2. 予約不要で使える、毎週2回の修繕相談

管理組合としてではなく「まず誰かに建物のことを聞きたい」という段階なら、こちらが手軽です。

杉並区は、住宅の修繕や増改築についての相談に、杉並区小規模建設事業団体連絡会の建築業者が応じる「住宅増改築無料相談」を実施しています(出典:杉並区「住まいの修繕・増改築相談」、2025年9月3日更新)。

  • 開催日:毎週月曜日・金曜日(祝日および年末年始を除く)
  • 受付:午後1時〜午後3時45分
  • 場所:区役所1階ロビー
  • 費用:無料
  • 直接、相談会場へ行けばよい(予約不要)

週2回、予約なしで専門家に会える窓口は、23区でもそう多くありません。会場に行けない場合は、杉並区小規模建設事業団体連絡会事務局(東京土建杉並支部まちづくりセンター、03-3317-0450)へ相談できます。区の担当は住宅課管理係(03-5307-0661)です。

私の経験上、この手の相談窓口は「答えをもらう場」というより「自分の物件の論点を整理する場」として使うのが正解です。外壁の浮きが何を意味するのか、いま動くべきか3年待てるのか。そこが整理できるだけで、次の理事会の議題が決まります。


3. 不動産に関する無料相談:毎月第3木曜、宅建のプロに

区分所有の権利関係や、賃貸に出している住戸の扱い、売却を含めた出口の話。これらは、東京都宅地建物取引業協会第10ブロックが対応する窓口が向いています(出典:杉並区「不動産に関する無料相談」、2023年7月31日更新)。

  • 相談日時:毎月第3木曜日 午後1時30分〜午後4時30分(祝日および年末年始を除く)
  • 会場:区役所1階ロビー
  • 費用:無料
  • 予約:原則、電話での事前予約制。東京都宅地建物取引業協会第10ブロック(03-6407-9152、平日午前9時〜午後5時)

収益物件をお持ちのオーナーさまは、この窓口と後述の法律相談を組み合わせると、修繕と資産運用の両面から整理ができます。


4. 杉並区の「旧耐震マンション」向け、無料のアドバイザー派遣と簡易診断

ここが、杉並区の制度でいちばん見落とされやすい部分です。

杉並区は、昭和56年5月以前に建てられた木造以外の建物について、耐震診断・補強設計・耐震改修の費用の一部を助成し、あわせて耐震相談アドバイザー等を無料で派遣しています(出典:杉並区「木造以外の建物の耐震化に関する助成制度『マンション・ビルなどの耐震化を支援します』」、2026年4月1日更新)。

アドバイザー派遣(無料)

区は、こう案内しています。建物の耐震性に不安がある方、耐震化を進めようと考えている方は、まず耐震相談アドバイザー派遣により、耐震診断の必要性などについて専門家のアドバイスを受けてください、と。

重要なのは申込タイミングの扱いです。後述する助成の申請受付期間は年度内に区切られていますが、アドバイザー派遣および簡易診断は、その受付期間にかかわらず申し込めると区が明記しています。つまり、10月30日を過ぎても相談だけは続けられる、ということです。

申込方法は、耐震相談アドバイザー派遣申込書に記入して、郵送またはファクスで送るだけです。

派遣内容の詳細は、区が公開している【パンフレット】マンション・ビルなどの耐震化を支援します(令和8年4月改訂)(PDF)に載っています。令和8年4月改訂版ですから、令和8年度の内容です。

簡易診断(無料)

さらに、簡易診断も無料で受けられます。ただし対象が限定されています。

  • 簡易診断を受けられるのは、「マンション」および「特に耐震化を促進する地域や建物」のみ
  • 対象者には、アドバイザー派遣結果報告書の送付時に簡易診断申込書が同封される
  • 簡易診断は任意で、対象者でも簡易診断を受けずに精密診断へ進むこともできる

「マンションであれば簡易診断まで無料」という設計です。旧耐震のマンションを所有されている管理組合さまが、まず無料でどこまで進めるか。アドバイザー派遣 → 簡易診断、ここまでは費用ゼロで到達できる、と理解してください。


5. 杉並区の耐震化助成:受付は令和8年10月30日まで

無料で診てもらった先に、費用助成があります。

杉並区は、精密診断・補強設計・耐震改修の費用の一部を助成しています。そして、助成の申請受付期間は令和8年4月1日から10月30日までです(出典:前掲・杉並区「木造以外の建物の耐震化に関する助成制度」、2026年4月1日更新)。

この記事を書いている2026年9月20日時点で、残り約40日です。

区は同じページで、「事前に必ずご相談ください」「次年度は4月1日に受付を開始します」「受付期限を過ぎても受付可能な場合もありますので、必ずご相談ください」とも書いています。10月30日で機械的に閉まるわけではない可能性がありますが、それを前提に動くのは危うい。まず電話です。

助成額や対象要件は、建物の規模・用途・道路との関係によって変わります。私の立場で「いくら出ます」と断定することはできませんので、具体的な金額は必ず令和8年4月改訂のパンフレット(PDF)と、区の窓口でご確認ください。

  • 問い合わせ:都市整備部市街地整備課耐震改修担当(区役所西棟3階)/電話 03-3312-2111/ファクス 03-3312-2907

なお、明治通りや環状七号線のような緊急輸送道路の沿道にある建物は、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化に関する助成制度や一般緊急輸送道路沿道建築物の耐震化に関する助成制度という別枠の対象になる場合があります。自分の建物がどちらかは、電話で聞くのが確実です。


6. 杉並区の弁護士無料相談と、消費者センター

管理費や修繕積立金の滞納、専有部分の使用方法をめぐる対立。管理組合の悩みには、技術ではなく法律の話が混ざります。

杉並区は、弁護士による法律相談を予約制で実施しています(出典:杉並区「法律相談【弁護士による】(予約制)」)。

  • 相談日時:月曜日〜金曜日 午後1時〜午後4時。加えて毎月第3土曜日 午後1時〜午後4時の土曜相談あり
  • 相談時間:30分以内
  • 予約:予約専用電話 03-5307-0617。来庁の場合は区政相談課(東棟1階)
  • 予約受付:月曜〜金曜 午前8時30分〜午後5時(当日分は午後3時で受付終了)

平日に加えて第3土曜の枠があるのは、勤めのある理事長さまにはありがたい設計です。

工事契約でおかしいと思ったら、消費者センターへ

突然訪ねてきた業者に不安を煽られて契約してしまった、といったケースは、杉並区立消費者センターが窓口です。

  • 相談専用電話:03-3398-3121(事務室 03-3398-3141)
  • 受付:平日 午前9時〜午後4時
  • 所在地:杉並区天沼3-19-16 ウェルファーム杉並複合施設棟3階

(出典:杉並区立消費者センター、国民生活センター「杉並区立消費者センター」)

現場で20年やってきて、私が一番悔しい思いをするのは、まっとうな相場の3倍で契約してしまった組合に、後から呼ばれるときです。契約前なら止められた話が、着工後ではどうにもなりません。少しでも引っかかったら、印鑑を押す前にこの番号へかけてください。


7. 東京都の無料派遣:届出を出していれば、専門家が来る

ここからは、杉並区だけでなく都内全域の管理組合が使える制度です。

マンションアドバイザー無料派遣

東京都は、管理状況届出制度による届出を行った管理組合に対し、その管理状況に応じてマンション管理士などの専門家を無料で派遣しています(出典:東京都マンションポータルサイト「マンションアドバイザー無料派遣のご案内」)。

管理状況届出制度は、「東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例」に基づく仕組みで、昭和58年以前に新築された6戸以上のマンションの管理組合に届出義務があります。杉並区内の物件であれば、提出先は杉並区です。

問い合わせは、東京都住宅政策本部 民間住宅部 マンション施策推進担当(03-5320-4913)へ。

私はいつも理事長さまに、届出は面倒でも出しておいてくださいとお伝えしています。届出を出しているかどうかで、無料になる支援の幅が変わるからです。

防災力向上・認知症対応のマンション管理士無料派遣

東京都は、防災力向上と認知症対応という2つのテーマに絞った無料派遣も行っています(出典:東京都マンションポータルサイト「分譲マンション向けマンション管理士無料派遣(防災力向上・認知症対応)」)。

令和8年度の条件は次のとおりです。

  • 受付期間:令和8年6月23日(火)から令和9年2月26日(金)まで
  • 回数:1管理組合につき、防災力向上・認知症対応それぞれ2回まで
  • 費用:無料
  • 申込:東京都マンション管理士会のホームページから
  • 申込が予定件数(防災力向上・認知症対応を合わせて160件)に達したときは、新規受付を締め切り

都内全域で160件です。この記事の公開時点(2026年9月20日)で、受付開始から約3か月が経っています。残枠は東京都マンション管理士会へご確認ください。

防災の話は大規模修繕と無関係に見えますが、私はそう思いません。工事期間中、バルコニーの荷物移動や在宅確認が必要になる場面で、居住者名簿の整備状況が工期に直結します。防災の名簿整備は、修繕の下ごしらえでもあるのです。


8. 「今日、誰かに聞きたい」ときの2つの電話番号

区の相談は月1回や週2回、都の派遣は件数制限あり。では、思い立ったその日に聞きたいときはどうするか。平日ならつながる窓口が2つあります。

分譲マンション総合相談窓口(東京都防災・建築まちづくりセンター)

  • 電話:03-6427-4900
  • 受付:月曜〜金曜 9時〜17時(土日祝・年末年始休)
  • メール:mansion-soudan@tokyo-machidukuri.jp

相談できる内容には、管理組合の運営、大規模修繕工事の検討や準備、改修・建替えに向けた合意形成のアドバイス、都や区市町村が実施している助成制度の紹介などが挙げられています。

「うちのマンションで使える助成制度を一覧にしてほしい」という聞き方が、この窓口ではいちばん効率的です。詳しくは公益財団法人 東京都防災・建築まちづくりセンターをご覧ください。

(公財)マンション管理センター

長期修繕計画の標準的な考え方や標準管理規約の解釈といった全国共通のテーマは、こちらが強い。管理計画認定制度の実務も担っています。

弁護士が必要なほどの紛争になりそうなら、日本司法支援センター(法テラス)も選択肢です。利用条件は法テラスへ直接ご確認ください。国の制度全体は国土交通省「マンション政策」にまとまっています。


9. 杉並区の物件で、相談前に持っておきたい「修繕の相場観」

窓口で「うちはいくらかかりそうか」を聞かれたとき、ゼロから説明するのは大変です。参考値として、一般的なレンジを頭に入れておくと話が早い。

項目 参考値の目安
外壁打診調査 250〜500円/㎡
外壁塗装 3,500〜4,500円/㎡
屋上・バルコニー防水 5,000〜8,000円/㎡
30戸規模の大規模修繕 総額 3,500〜5,000万円
うち仮設足場が占める割合 総額の15〜25%

これらはあくまで目安・レンジであり、実際の見積は建物の形状、立地、劣化状況によって大きく変動します。断定的な数字としては扱わないでください。

それでも、仮設足場が総額の15〜25%を占めるという構造だけは知っておく価値があります。冒頭の荻窪の組合で、3社の見積りが6,000万円も開いていた理由の大きな部分も、ここにありました。

たとえば10階建て・外周80m・工期3か月の物件で、仮設足場が約168万円かかるケースがあります。同じ範囲をロープアクセス工法(産業用ロープで作業員が懸垂下降しながら施工する無足場工法)に置き換えると、仮設費が約59万円まで下がる試算になります。差額にして約109万円。これも条件次第で変わる参考値ですが、桁の感覚として頭に置いておくと、見積書の読み方が変わります。

杉並区のように、隣地との離隔が取りにくい住宅地の中規模マンションが多い区では、足場そのものが組みにくい面があります。足場が組めない外周だけロープアクセスで対応するハイブリッド工法という選び方もあります。工法ごとの違いは、明誠のロープアクセス工法の技術詳細と、同業者・技術者向けの姉妹サイトロープアクセスドットコムで解説しています。

株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法での高所作業については、明誠および全国のフランチャイズ加盟企業で過去16年間、墜落による労働災害はゼロを維持しています。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部として、塗装・防水・タイル・電気・看板の各分野の専門職が加盟する体制をとっており、IRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を受けた作業員が現場に立ちます。安全管理の考え方は明誠の安全管理体制に、料金の組み立て方は大規模修繕の料金の考え方にまとめました。


10. 杉並区の管理組合が、今週動くこと3点

長くなりましたので、動き方だけ整理します。

1. 昭和56年5月以前の建物なら、今日JASOへファクスを送る

耐震相談アドバイザー派遣は無料、しかも助成の受付期間にかかわらず申し込めます。マンションなら簡易診断まで無料です。申込書は区のページからダウンロードして、FAX 03-5654-5766 へ。

2. 耐震化助成を使うつもりなら、10月30日までに区へ相談する

令和8年度の申請受付は令和8年4月1日から10月30日まで。残り約40日です。「受付期限を過ぎても受付可能な場合もある」と区は書いていますが、まず03-3312-2111へ電話して事前相談を入れてください。

3. 管理の相談は、杉並マンション管理士会へWebかファクスで

毎月第2木曜、1件50分。電話では申し込めない点にご注意ください。ページの更新日が古いため、日程は事務局(03-3393-3680)でご確認を。

この3つは、どれも理事会の決議を待たずに「問い合わせ」まで進められます。総会の前段階で情報を集めておくかどうかで、1年後の選択肢の数が変わります。


よくあるご質問

Q. 杉並区のマンション管理無料相談は、電話で予約できますか?

A. できません。杉並マンション管理士会ホームページ内の専用フォームからの申し込みか、予約専用ファクス用紙を使ったファクス(03-3393-3652)のいずれかになります。杉並区役所の窓口でも申し込みはできません。事務局(03-3393-3680)は問い合わせ用の番号です。

Q. 耐震相談アドバイザー派遣は、助成の受付期間が終わっても申し込めますか?

A. 申し込めます。杉並区は「アドバイザー派遣及び簡易診断は、(助成の申請)受付期間にかかわらずお申込みいただけます」と明記しています。助成申請の受付は令和8年10月30日までですが、無料の相談・診断だけならその後も進められます。

Q. 簡易診断は、どのマンションでも無料で受けられますか?

A. 簡易診断を受けられるのは「マンション」および「特に耐震化を促進する地域や建物」に限られます。対象者にはアドバイザー派遣結果報告書の送付時に申込書が同封される流れです。簡易診断は任意で、受けずに精密診断へ進むこともできます。

Q. 外壁の打診調査にはいくらかかりますか?

A. 一般的な目安として250〜500円/㎡程度ですが、建物の形状、足場の要否、調査範囲によって大きく変わります。明誠ではロープアクセス工法を使い、足場を組まずに打診調査を行う方法もご提案しています。概算のお見積りをご希望でしたら明誠のお問い合わせ窓口からご連絡ください。

Q. 足場を組まないロープアクセス工法だと、工期はどれくらい短くなりますか?

A. 物件条件によりますが、仮設足場の架設・解体に要する期間が不要になるため、足場工法の6割程度の工期で完了するケースがあります。10階建て・外周80mのマンションであれば、足場工法で約3か月のところ、ロープアクセスで1.5〜2か月が一つの目安です。工法ごとの技術的な条件はロープアクセスドットコムでも解説しています。

Q. 東京都のマンションアドバイザー無料派遣は、杉並区のマンションでも使えますか?

A. 使えます。ただし「東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例」に基づく管理状況届出を行っていることが前提です。昭和58年以前に新築された6戸以上のマンションには届出義務があり、杉並区内の物件は杉並区が提出先になります。届出がまだであれば、区の担当課へご相談ください。

Q. 賃貸マンションやビルのオーナーでも、これらの制度は使えますか?

A. 杉並区のマンション管理無料相談は分譲マンションの管理に関する相談が対象ですが、耐震相談アドバイザー派遣と耐震化助成は「木造以外の建物」が対象で、分譲マンションに限られません。ビルや賃貸マンションのオーナーさまも対象になり得ます。住まいの修繕・増改築相談、不動産無料相談、法律相談、消費者相談も利用できます。収益物件の維持管理・修繕についてはビル・収益不動産オーナー向けのご提案もご覧ください。


まとめ

杉並区の管理組合とオーナーさまが使える無料の相談・派遣は、区の制度が8つ、都と国の制度が2つ。合計10あります。

このうち、期限があるのは耐震化助成の令和8年10月30日と、東京都の管理士無料派遣の令和9年2月26日の2つ。残りは通年です。

そして、旧耐震のマンションであれば、アドバイザー派遣 → 簡易診断までは費用ゼロで到達できる。ここは杉並区のなかでも、いちばん使い勝手のいい設計だと私は見ています。

制度は、知っている組合だけが使えます。私が現場で見てきたかぎり、修繕で苦労する組合とそうでない組合の差は、建物の状態よりも「相談先をいくつ持っているか」で決まります。管理会社が1社だけ、という状態が一番危うい。

明誠のこれまでの施工事例(約6,000棟)は https://rita-construction.com/renew/blog/category/works/ からご覧いただけます。管理組合さま向けのサービス内容は管理組合向けの大規模修繕サポートに、私たちの仕事の考え方は明誠の理念にまとめました。

10月30日までに動けるかどうかが、耐震化については分かれ目です。理事会で1分だけでも、この話題を出してみてください。


出典・参考資料

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年9月20日時点で公表されている杉並区および国土交通省・東京都の公式情報をもとに執筆しています。杉並区「マンション管理無料相談」のページは2020年6月24日更新、「不動産に関する無料相談」のページは2023年7月31日更新であり、現在の運用と異なる可能性があります。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず杉並区および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。

この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年9月20日

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