大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

練馬区のマンション漏水・防災対策|台地の区でも水は出る、内水氾濫と崖15か所の読み方【大規模修繕2026年度版】

練馬区のマンション漏水・防災対策|台地の区でも水は出る、内水氾濫と崖15か所の読み方【大規模修繕2026年度版】

2026年9月22日 更新

練馬区の富士見台で、築26年の分譲マンションの理事長さまから「地下駐車場の壁から水が滲む。ただ、うちは台地の上だから水害は関係ないと思っていた」と言われたことがあります。実際に見てみると、原因は川ではありませんでした。前面道路が緩い谷筋に落ちていて、大雨のときに道路側の雨水が敷地に入り、スロープを下って地下へ回っていたのです。石神井川までは直線で1km以上。川は一滴もあふれていません。

私は株式会社明誠の本間幸紘と申します。東京都東大和市を拠点に、20年近くマンション・ビル・ホテルの外壁と向き合ってきました。仮設足場を組む工事も、ロープ1本でぶら下がる無足場の工事も、どちらも現場でやってきた人間です。

練馬区という区は、私の感覚では23区のなかでもっとも「川ではなく下水道で浸かる区」です。理由は後で詳しく書きますが、区の水害ハザードマップそのものが、そういう構成になっています。台地の上だから安心、という理解でいると、いちばん確率の高いリスクを見落とすことになります。

今日は、練馬区が公表している最新のハザード資料から逆算して、練馬区の分譲・賃貸マンションで先に手を打つべき漏水ポイントと、防災上の共用部の修繕優先度を整理します。


結論:練馬区で優先すべきは「川対策」より「道路から入る水の対策」です

先に結論から申し上げます。練馬区で大規模修繕の優先順位を決めるとき、私が最初に確認するのは屋上ではありません。前面道路と敷地の高低差、そして敷地内の雨水の逃げ道です。

練馬区の水害ハザードマップは、地図の見方をこう説明しています。赤枠の区域は区内の河川(石神井川、白子川、江古田川)の洪水により浸水するリスクがある区域。そして赤枠以外の区域は、内水氾濫(下水道施設で水を排水しきれず、水浸しになる現象)により浸水するリスクがある区域です(出典:練馬区「練馬区水害ハザードマップ」/更新日 2026年6月29日)。

同じページには、高潮のリスクは、練馬区にはありませんとも明記されています。津波も内陸ですから想定されていません。つまり練馬区のハザードは、洪水と内水氾濫と土砂災害の3つに絞って考えればよい。これは修繕計画を立てるうえで、かなり恵まれた条件です。絞れるということは、予算を集中できるということですから。

私が理事長さまにお伝えしているのは、この3つです。

  1. 1階まわりと地下・半地下への浸入経路を、外壁塗装より先に押さえる(内水氾濫は川から離れていても起きます)
  2. 屋上とバルコニーの「排水能力」を、防水の劣化より先に見る(時間153mmという想定で設計された建物はほとんどありません)
  3. 土砂災害の心配は、区内15か所の該当地以外では基本的に不要(そのぶんの予算を水に回せます)

練馬区のハザードマップを1枚で読む(洪水・内水・土砂・液状化・高潮)

区が公表している資料を、マンション修繕の視点で1枚に整理しました。

災害種別 練馬区の該当 想定規模・該当箇所
洪水(外水氾濫) あり 石神井川・白子川・江古田川。1時間最大雨量153mm/24時間総雨量690mm
内水氾濫(雨水出水) あり(区内のほぼ全域が対象) ハザードマップの赤枠以外はすべて内水リスク区域
土砂災害 一部あり 警戒区域15か所・特別警戒区域11か所(区指定分)
液状化 台地部は相対的に低い 東京都の液状化予測図で地点ごとに確認
高潮 なし 区が「リスクはありません」と明記
津波 なし 内陸のため想定なし

洪水の想定降雨は、1時間最大雨量153mm、24時間総雨量690mmです。これは東京都が令和6年2月15日に水防法第14条第2項に基づいて指定した「石神井川及び白子川洪水浸水想定区域図」の想定最大規模降雨と同じ値で、関係する区市は北区・荒川区・板橋区・練馬区・小金井市・小平市・西東京市とされています(出典:東京都建設局「石神井川及び白子川洪水浸水想定区域図」/更新日 2024年6月12日)。

この区域図には、浸水深だけでなく家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流/河岸侵食)の参考図も公開されています。石神井川・白子川の護岸にごく近い物件をお持ちの場合、ここは一度見ておく価値があります。浸水と、建物そのものが壊れる想定は、意味が違いますから。

そして内水です。区のハザードマップには注釈があり、河川周辺の赤枠区域については洪水と雨水出水の2つの想定結果が出ているものの、区のマップには洪水側の想定結果を反映していると書かれています。雨水出水側の結果は、令和8年3月に東京都下水道局が公表した雨水出水浸水想定区域図で確認する形です。

つまり練馬区は、「区のマップだけ見れば足りる区」ではありません。私が調査でお預かりした物件では、区のマップと都下水道局の区域図を必ず両方あたるようにしています。同じ敷地で、想定される深さが違うことがあるからです。


練馬区の浸水履歴は「更新され続けている資料」です

もう1つ、区の資料で使えるものがあります。浸水履歴です。区は平成元年以降で練馬区に被害報告があった履歴の一覧をPDFで公開しており、そのページの更新日は2026年9月21日(出典:練馬区「浸水履歴」)。つい先日まで更新され続けている資料です。

ハザードマップは「これから起こりうること」の地図ですが、浸水履歴は「実際に起きたこと」の地図です。私の経験上、管理組合の総会で予算を通しやすいのは後者です。想定の話をすると「そんな雨は降らない」という声が必ず出ますが、履歴を見せると議論の性質が変わります。自分の町の名前が載っていれば、それは想定ではなく事実ですから。

平成17年9月4日の集中豪雨のように、石神井川流域が広く浸水した事例も含まれています。理事会の資料をつくるなら、まずこのPDFで自分の町丁名を検索してみてください。費用はかかりません。


練馬区の地域特性と漏水事故の関係

練馬区は武蔵野台地の上に広がる区ですが、区内は平坦ではありません。石神井川、白子川、江古田川が刻んだ谷が走っていて、台地面と谷底の間には斜面地があります。この地形の違いが、漏水事故の出方にそのまま反映されます。

谷筋(石神井川・白子川・江古田川沿いの低地)
浸水と内水が主役です。1階店舗・地下駐車場・機械式駐車場のピット、受変電設備の設置高さが効いてきます。ここでは外壁より先に、1階まわりの水の経路を見ます。

台地の上(平坦地)
川から遠いので安心と思われがちですが、私が実際に呼ばれる漏水は台地の上でも起きます。原因はほぼ排水です。時間50mmを超える雨でルーフドレンやバルコニー排水が呑みきれず、水位が立ち上がり、防水の立上りを越える。防水そのものの劣化ではなく、排水能力の不足が原因です。

斜面地(南田中・関町北・上石神井・旭町・土支田・大泉町・桜台の一部)
擁壁と斜面の安定が絡みます。擁壁の水抜き穴が詰まっていると、背面に水圧がかかります。ここは建物の外壁だけを見ていても答えが出ません。

旧公務員住宅・団地系の中層ストック
練馬区は大規模な集合住宅ストックが多い区です。築40年前後で、エキスパンションジョイント(建物のつなぎ目に設ける隙間)のシーリングが切れているケースを何度も見ました。ここは雨のたびに水が入るのに、外からは見えません。

正直に申し上げます。「うちは台地だから」という前提から入ると、この4つのうち3つを見落とします。


大規模修繕で先に見るべき漏水ポイント7つ

私が練馬区の物件で調査に入るとき、優先順位をつけて見る7か所です。

  1. 屋上防水の立上りと押えコンクリートの打継ぎ — 平場より先に立上りです。水位が上がったときに越えるのはここです
  2. ルーフドレンとストレーナー — 落ち葉の多い区です。区の緑被率の高さは住環境としては魅力ですが、ドレンには厳しい条件になります
  3. バルコニー排水口と防水層の端部 — 各戸の私物で塞がれていることが多い場所です。総会で一斉点検をかけるのが早いです
  4. 外壁シーリングの打継ぎ目地 — 打替えの目安はおおむね10〜15年。ここが切れると、雨の方向によって上階から水が回ります
  5. サッシまわりの取り合い — 練馬区の中層ストックで多い漏水の実際の入口です。外壁のクラックを疑って塗り直しても止まりません
  6. エキスパンションジョイント — 団地型・棟続き型で要注意。カバーの下のシーリングは外から見えません
  7. 1階まわりの基礎打継ぎと敷地の雨水桝 — 内水氾濫が主役の区では、ここが最優先になる物件があります

金額の目安も書いておきます。実際の見積は物件の規模・形状・劣化状況で大きく変わりますので、あくまで参考値としてご覧ください。

工種 単価の目安
外壁塗装 3,500〜4,500円/㎡
打診調査(外壁タイル・モルタル) 250〜500円/㎡
屋上・バルコニー防水 5,000〜8,000円/㎡
30戸規模マンションの大規模修繕総額 3,500〜5,000万円(うち仮設足場が15〜25%)

仮設足場が総額の15〜25%というのは、言い換えれば工事費の5分の1前後が「作業員が登るための費用」だということです。ここに手を入れられるかどうかが、同じ予算で直せる範囲を決めます。


漏水の緊急対応で、ロープアクセスが強い理由

漏水対応で、私がいちばん悔しい思いをするのは「原因が分かっているのに、足場を組むまで直せない」という状況です。台風のあとに連絡をいただいて、見積・総会・足場架設で1か月半。そのあいだに次の雨が来ます。

ロープアクセス工法(産業用ロープで壁面を上下して作業する無足場工法)なら、足場の架設が要りません。私の実務感覚では、当日から翌日の着手が可能なケースが多いです。部分補修であれば、その日のうちに止水まで持っていけることもあります。

費用の差も具体的に書きます。10階建て・外周80m・工期3か月という条件で試算すると、仮設足場は約168万円、同じ範囲をロープアクセスで施工した場合は約59万円。差額は約109万円です。緊急の部分補修であれば、そもそも足場を組まない判断ができるので、差はさらに大きくなります。

技術的な裏付けについては、姉妹サイトのロープアクセスドットコムで、器具構成・二重確保・作業手順まで公開しています。同業の方やフランチャイズ加盟をご検討の方は、そちらのほうが情報が濃いはずです。

株式会社明誠はこれまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。そしてロープアクセス工法での高所作業について、明誠および全国のフランチャイズ加盟企業では過去16年間、墜落による労働災害はゼロを維持しています。IRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を前提にした体制で、私は日本ロープ高所作業協会の事務局も担っています。安全の話を先にするのは、緊急対応こそ段取りが雑になりがちだからです。

工法の考え方は明誠のロープアクセス工法の技術詳細、漏水対応の進め方はマンション・ビルの漏水調査と補修にまとめています。


防災上の共用部は「高さ」で優先度が決まります

内水氾濫が主役の区では、修繕の優先度は「劣化の度合い」ではなく「設置されている高さ」で決まります。私が現地で確認する順番はこうです。

設備 確認すること 止まると何が起きるか
受変電設備(キュービクル) 設置高さ、屋外か屋内か 建物全体が停電。復旧に時間がかかる
給水ポンプ・受水槽 ポンプ室の位置(地下か) 上階の給水が止まる。トイレが使えない
エレベーター ピットの位置、機械室の高さ 上階の生活が成立しなくなる
自家発電設備 燃料タンクの位置 非常用照明・排水ポンプが止まる
避難通路・外部階段 鉄部の腐食、手すりの固定 避難そのものができない
機械式駐車場ピット 排水ポンプの能力 車両が水没。復旧費が高額に

このうち受変電設備・給水ポンプ・エレベーターピットの3点は、実物を見るだけで済みます。費用はゼロです。それでいて防災上いちばん効く確認です。国土交通省も建築物における電気設備の浸水対策の考え方を公表していますので、設計変更を検討する段階ではそちらも参照してください。

なお外部階段の鉄部やバルコニーの手すりは、防水・塗装と同じタイミングでしか足場が架からないため、大規模修繕のときに一緒に見ておかないと次は12年後になります。私はこれを、必ずワンセットで提案するようにしています。


練馬区で使える防災・耐震の助成(令和8年度)

ここからが本題です。練馬区には、マンションの管理組合が使える制度が令和8年度時点で整っています。特に1つ、この夏に始まったばかりの制度があります。

止水板設置助成(令和8年7月開始・管理組合も対象)

区は浸水被害から区民の生命および暮らしを守るため、令和8年7月より止水板に関する助成制度を開始しました。助成対象者に「練馬区内のマンション管理組合」が明記されている点が、この制度の重要なところです。

  • 助成額:工事・購入費用の2分の1(上限100万円)
  • 対象:建築物等への浸水を防ぐことを目的に出入口等に設置する、取外しまたは移動が可能なもの(設置に特別な工事を要しない簡易なものを含む)
  • 回数:一つの建築物に対して1回まで
  • 管理組合が申請する場合の必要書類:止水板の設置について集会の決議をしたことを証する書類(議事録等)が必要
  • 窓口は土木部計画課総合治水係(練馬区役所本庁舎13階)

(出典:練馬区「止水板設置の助成について」/更新日 2026年7月1日)

1建築物1回限りという設計なので、どこに設置するかを決めてから申請するほうがよいと考えています。それと、議事録が要件に入っているということは、総会や理事会の議案にしないと申請できないということです。次の総会の議題に入れるかどうかが、実務上の分かれ目になります。

分譲マンションの耐震診断・改修の助成(令和8年度)

昭和56年(1981年)5月以前に新築工事に着手した建築物で、耐震化基準に満たない建築物が対象です。分譲マンションの要件は「地階を除く階数が3以上で耐火建築物または準耐火建築物」「2以上の区分所有者がいる」などとされています。

項目 助成率 助成限度額
耐震診断(診断等費用180万円以下) 6分の5 800万円
耐震診断(診断等費用180万円以上) 4分の3+15万円 800万円
実施設計 6分の5 200万円
耐震改修工事 3分の2 3,000万円
除却工事(防災まちづくり事業実施地区のみ) 3分の2 3,000万円

(出典:練馬区「民間建築物(住宅以外)の耐震改修工事等の助成」/更新日 2026年4月1日)

限度額には別途、面積単価の上限があります。また業者との契約や診断の実施は交付決定の後でなければならず、原則として診断・設計・工事はそれぞれ単年度で終わらせる必要があります。窓口は都市整備部 防災まちづくり課 耐震化促進係(03-5984-1938)です。

賃貸マンションや事務所ビルの場合は「特定建築物」(主として3階以上かつ1,000㎡以上)の区分になり、耐震診断3分の2・限度額150万円、耐震改修工事6分の1・限度額1,000万円と、分譲マンションとは条件が異なります。オーナーさまは自分の物件がどの区分かを先に確認してください。

雨水浸透施設の助成は、マンションでは使いにくい

ここは正直にお伝えします。区の雨水浸透施設・雨水タンクの助成(限度額55万円、雨水タンクは本体価格の2分の1・限度額2万5千円)は、助成の対象者が「敷地の所有権または借地権を有する個人」で、法人所有家屋は対象外、さらに敷地面積500㎡未満という要件があります(出典:練馬区「雨水浸透施設の助成について」/更新日 2026年4月1日)。

分譲マンションや法人所有の賃貸マンションでは、この制度はそのままでは使えません。使えないものを「使えます」と書くのは、私はしたくありません。マンションで浸水対策の助成を狙うなら、止水板助成のほうが現実的です。


土砂災害警戒区域は、区内15か所・特別警戒区域11か所です

練馬区の土砂災害警戒区域は、区指定分で警戒区域15か所・特別警戒区域11か所。該当するのは次の地区の一部です。

桜台6丁目、南田中3丁目、南田中5丁目、大泉町1丁目、旭町3丁目、旭町2丁目、土支田4丁目、大泉町3丁目、上石神井3丁目、関町北3丁目。

指定は平成29年3月13日と平成30年5月31日。なお令和2年11月27日に、斜面対策工事により指定要件が消失したため、旭町2丁目の一部について警戒区域1か所・特別警戒区域1か所の指定が解除されています。区境では板橋区成増1丁目の指定区域の一部が、所在地としては練馬区旭町3丁目にかかります(出典:練馬区「土砂災害警戒区域等の指定について」/更新日 2020年12月1日)。

このページの更新日は2020年ですが、土砂災害警戒区域の指定は年度で変わる補助制度とは性質が違い、東京都が指定・解除したときに更新されるものです。最新の図面は東京都建設局の土砂災害警戒区域等マップでご確認ください。

区の大半は台地ですから、この10地区に該当しなければ、土砂災害を修繕計画の優先項目に置く必要はありません。私はこれを、予算配分の話として理事長さまにお伝えしています。心配する対象を減らせるのは、それ自体が計画上の利点です。


よくあるご質問

Q. 練馬区は台地の上なのに、なぜ浸水対策が必要なのですか?

A. 区の水害ハザードマップが、赤枠以外のすべての区域を内水氾濫(下水道で排水しきれない浸水)のリスク区域としているためです。川から離れていても、下水道の能力を超える雨が降れば道路や窪地に水がたまります。台地であることは外水氾濫への強さですが、内水氾濫への強さではありません。

Q. 内水の想定は、区のハザードマップで分かりますか?

A. 河川周辺の赤枠区域については、区のマップは洪水側の想定を反映しています。雨水出水(内水)側の想定は、令和8年3月に東京都下水道局が公表した雨水出水浸水想定区域図でご確認ください。同じ敷地で深さの想定が異なる場合があります。

Q. 止水板の助成は、管理組合でも申請できますか?

A. できます。令和8年7月に始まった練馬区の止水板設置助成は、助成対象者に練馬区内のマンション管理組合が明記されています。工事・購入費用の2分の1・上限100万円で、一つの建築物に対して1回までです。申請には集会の決議をしたことを証する書類(議事録等)が必要ですので、総会または理事会の議案にしていただく流れになります。

Q. 大規模修繕と止水板・耐震の助成は、同じ年に申請したほうがよいですか?

A. 窓口が別(総合治水係と耐震化促進係)ですので、同時進行は可能です。ただし耐震助成は原則として診断・設計・工事をそれぞれ単年度で完了させる必要があるため、大規模修繕の工程とぶつけると窮屈になります。私は診断を前年度に済ませて、工事年度を大規模修繕に合わせる組み方をおすすめすることが多いです。

Q. 足場が組めない面の外壁調査は、どうすればよいですか?

A. ロープアクセス工法での打診調査(250〜500円/㎡が目安)か、ドローンによる外観調査を組み合わせます。練馬区は隣地との離隔が小さい物件や、敷地内通路が狭い物件が多く、実務ではこの2つのどちらかになることがほとんどです。ドローン調査の条件と限界もあわせてご覧ください。

Q. 台風のあと、まず何を見ればよいですか?

A. 屋上ドレンのストレーナー、バルコニー排水口、敷地の雨水桝、前面道路との高低差の4か所です。詰まりを取るだけで、次の大雨での漏水リスクはかなり下がります。ここは費用がかかりません。

Q. 賃貸マンションのオーナーでも相談できますか?

A. できます。収益物件では、漏水を1件起こすと原状回復費と空室期間の両方が効いてきます。練馬区は大江戸線・有楽町線・西武池袋線・西武新宿線の沿線で賃貸需要が厚いエリアですので、稼働率を落とさない工期の組み方まで含めてご提案しています。考え方は収益物件オーナー向けページとビルオーナー向けのご案内にまとめています。

Q. 漏水が起きてから連絡した場合、どれくらいで来てもらえますか?

A. ロープアクセスであれば足場の架設が不要なため、当日から翌日の着手が可能なケースが多いです。まずはお問合せフォームからご連絡ください。管理組合としての進め方は管理組合向けのご案内もご参照ください。


まとめ:今週、練馬区の理事会で動けること3つ

  1. 区の浸水履歴PDFで、自分の町丁名を検索する — 平成元年以降の被害報告が載っています。載っていれば、それは想定ではなく実績です
  2. 止水板助成を次の総会の議案に入れる — 令和8年7月開始、上限100万円、1建築物1回まで。議事録が申請要件なので、決議しないと進みません
  3. 受変電設備・給水ポンプ・エレベーターピットの設置高さを実物で見る — 費用ゼロで、防災上いちばん効く確認です

練馬区は、川からの水よりも道路と下水道からの水を先に考えるべき区です。だからこそ、外壁をきれいにする工事のなかで、水の入口を1つずつ潰していく設計ができます。順番を決めるだけの話なのですが、これを工事の前に整理できているかどうかで、同じ予算の効き方がまるで変わります。工法の選択肢を3つ(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)持っていると、その順番を組み替える自由度が上がります。技術面の詳細はロープアクセスドットコムの工法解説もあわせてご覧ください。

ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。ご相談はお問合せフォームからどうぞ。

明誠の施工事例もご覧いただけます。これまでに手がけた約6,000棟のうち、公開できるものを掲載しています。


出典・参考資料

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年9月22日時点で公表されている練馬区および東京都・国土交通省・気象庁の公式情報をもとに執筆しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。止水板設置助成および雨水浸透施設助成は土木部 計画課 総合治水係(03-5984-2074)、耐震化の助成は都市整備部 防災まちづくり課 耐震化促進係(03-5984-1938)、ハザード情報は危機管理室 危機管理課(庶務係 03-5984-2762/計画係 03-5984-1327)へ、申請前に最新の内容をご確認ください。土砂災害警戒区域の指定に関するお問い合わせは東京都建設局河川部計画課 土砂災害対策担当(03-5320-5394)です。


この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年9月22日