本間社長ブログ

横浜市南区の12条点検|マンションは報告対象?外壁全面打診の時期と窓口【2026年度版】

横浜市南区の12条点検|マンションは報告対象?外壁全面打診の時期と窓口【2026年度版】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

Q. 横浜市南区のマンションやビルは、12条点検(定期報告)の対象になるのか?外壁の全面打診はいつ必要か?

A. 横浜市南区の建物の定期報告は、南区役所ではなく横浜市建築局(建築指導課 建築安全担当)の所管です。横浜市は、共同住宅(サービス付き高齢者向け住宅を除く)と事務所を定期報告の対象用途に指定していません。そのため、住戸だけの分譲マンション・賃貸マンションや、事務所だけのビルは「建築物」の定期報告の対象外です(出典:横浜市「定期報告に関するQ&A」)。一方、横浜市南区の駅前に多い、2階以上に店舗・飲食店・クリニックが入る複合ビルや、サービス付き高齢者向け住宅・グループホームは、規模によって対象になります。外壁の全面打診は、対象建築物であれば竣工・外壁全面改修・前回の全面打診から「おおむね10年」を超えたあとの最初の定期調査で必要です(出典:国土交通省「定期報告制度における外壁のタイル等の調査について」)。

(最終更新:2026年10月11日/執筆時点の現行年度:令和8年度)

結論:横浜市南区で12条点検の対象になる建物と、全面打診のタイミング

株式会社明誠は、東京都東大和市に拠点を置く大規模修繕の会社です。私は代表として20年以上、マンション・ビル・ホテルの修繕現場に立ってきました。神奈川県に広げた12条点検シリーズ、今回は横浜市南区を取り上げます。

横浜市南区は、横浜市のほぼ中央にあり、区の中心を流れる大岡川と、それをはさむ丘からなる区です。面積は12.63㎢で市内18区のうち2番目に小さい一方、人口は約20万人、人口密度は1㎢あたり約15,800人で市内18区の中で1位です。住宅のうち共同住宅が64.0%を占め、借家の割合も約42%あります(出典:横浜市南区「南区統計概要 令和7年度」)。つまり、小さな面積に、分譲マンション・賃貸マンション・店舗付きの建物がぎっしり並んでいる区です。

横浜市南区で「建築物」の定期報告が必要になるかどうかは、次のように整理できます。

建物の種類 横浜市での定期報告(建築物)
住戸だけの分譲マンション・賃貸マンション 対象外(共同住宅は対象用途に指定されていない)
事務所だけのビル 対象外(事務所は対象用途に指定されていない)
2階以上にも店舗・飲食店などが一定規模で入るマンション・ビル 規模により対象
サービス付き高齢者向け住宅・グループホーム 規模により対象
ホテル・旅館、病院・診療所(入院施設あり) 規模により対象
エレベーター(昇降機) 原則すべて対象(毎年)

(出典:横浜市「報告対象建築物・昇降機等」、横浜市「定期報告に関するQ&A」)

東京都内の感覚で考えると間違えやすいところです。東京都では一定規模以上の共同住宅が定期報告の対象ですが、横浜市では対象になりません。ただし「報告の義務がない=外壁を調べなくてよい」ではありません。この点は後ほど詳しくお話しします。

全面打診の要否は、次の一文で判断できます。

「竣工、または前回の全面打診・外壁全面改修から10年を超えていれば、次の定期調査で全面打診が必要」

定期報告の対象外の建物でも、私はこの「10年」を一つの目安にして、外壁の状態を確認することをお勧めしています。

建築基準法第12条の基本(定期調査と定期検査の違い)

建築基準法第12条は、建物の所有者・管理者に「建物の安全を有資格者に定期的に調べさせ、その結果を特定行政庁に報告する」ことを求める制度です。特定行政庁とは、建築確認や違反建築の指導を担う行政機関のことで、横浜市南区を含む横浜市内では横浜市がこれにあたります。

12条には、建物本体を調べる「特定建築物定期調査」(1項)と、設備を調べる「建築設備・防火設備・昇降機等の定期検査」(3項)があります。外壁の打診は、1項の特定建築物定期調査のうち「建築物の外部」の項目に含まれます。

横浜市の案内では、報告の種類と周期は次のとおりです(出典:横浜市「定期報告に関するQ&A」)。

種類 報告の周期(横浜市)
建築物 定期調査報告 3年に1回(用途ごとに年度が決まっている)
建築設備 定期検査報告 毎年
防火設備 定期検査報告 毎年
昇降機等 定期検査報告 毎年
遊戯施設 定期検査報告 毎年

報告の義務を負うのは所有者または管理者で、両者が異なる場合は管理者です。調査ができるのは、一級・二級建築士か特定建築物調査員などの有資格者に限られます。

外壁の全面打診のルールは、平成20年国土交通省告示第282号で定められています。タイル・石貼り(乾式工法を除く)・モルタルなどの外壁で、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分は、おおむね10年ごとに全面的に打診等で調べることになりました。令和4年1月18日の告示改正では、無人航空機(ドローン)による赤外線調査も、全面打診以外の方法として認められています(出典:国土交通省)。横浜市のQ&Aでも、同じ内容が案内されています。

なお、令和7年7月1日施行の国の告示改正について、横浜市は「常時閉鎖式の防火扉は、引き続き特定建築物定期調査(3年に1回)で調べる」という独自の扱いを示しています。他の特定行政庁とは異なる場合があるため、東京都内に別の建物をお持ちのオーナーさまはご注意ください。

横浜市南区の12条点検:対象の線引き・報告年度・窓口

窓口は横浜市建築局 建築指導課 建築安全担当

項目 内容(公式ページ掲載)
担当(建築物・建築設備・防火設備) 横浜市建築局 建築指導部 建築指導課 建築安全担当
電話 045-671-4539
FAX 045-681-2434
担当(昇降機等) 同 建築指導課 設備担当(電話045-671-4538)
定期報告受付窓口 横浜市中区本町6丁目50番地の10 市庁舎25階

南区役所ではなく、市の建築局が窓口です。横浜市に報告する場合の手数料はかからず、郵送での提出もできます。提出書類の様式は、市の「定期報告オンラインシステム」からダウンロードする形です(出典:横浜市「定期報告に関するQ&A」)。横浜市は調査・検査資格者の紹介を行っていないため、調査会社は管理会社や設計事務所、業界団体の名簿などを参考に、管理組合・オーナー側で選びます。

店舗併設マンション・複合ビルの線引き

横浜市の対象表では、物販店舗・飲食店などの用途は、地階や3階以上、2階の床面積などが一定規模を超えると対象になります。そして重要なのが、対象用途が避難階(通常は1階)だけにあるものは対象にならないという注記です(出典:横浜市「報告対象建築物・昇降機等」)。

横浜市南区には、黄金町・南太田・井土ケ谷・弘明寺(京急線)、阪東橋・吉野町・蒔田・弘明寺(市営地下鉄)と駅が多く、駅の周りには「1階が店舗、上が住戸」という建物がたくさんあります。店舗が1階だけなら、多くの場合は建築物の定期報告の対象外です。一方、2階以上にクリニックや飲食店、物販店が入っている駅前の複合ビルは、面積次第で対象になります。用途ごとの規模は対象外でも、合算すると「複合用途建築物」として対象になるケースもあります。判断がつかない場合は、建築安全担当に確認してください。

報告年度と提出期間(令和8年度はC区分)

横浜市は、建築物の用途ごとに報告年度と提出期間を決めています(出典:横浜市「報告の周期と時期」(2026年5月26日更新))。

区分 主な用途 建築物の報告年度・期間
A 病院・診療所(患者の収容施設あり)、劇場など 令和9年度・12年度…の5〜8月
A ホテル・旅館、集会場、体育館など 令和9年度・12年度…の9〜12月
B 百貨店・物品販売店舗など 令和7年度・10年度…の5〜8月
B 飲食店・遊技場・複合用途建築物など 令和7年度・10年度…の9〜12月
C 宿泊施設のある児童福祉施設・老人ホームなど 令和8年度・11年度…の5〜8月
C サービス付き高齢者向け住宅・認知症高齢者グループホーム・障害者グループホーム 令和8年度・11年度…の9〜12月

令和8年度に報告年度を迎えているのはC区分です。サービス付き高齢者向け住宅やグループホームの提出期間は令和8年9月〜12月で、本記事の公開時点で提出期間中です。横浜市南区は、65歳以上の人口割合が26.5%、老年化指数(65歳以上人口÷15歳未満人口×100)が市内18区中2位と、高齢化が進んでいる区です(出典:南区統計概要 令和7年度)。高齢者向けの住まいを運営するオーナーさまは、まず提出状況をご確認ください。

店舗・飲食店が入る複合ビルの次の報告年度は令和10年度です。検査済証の交付を受けた年度は報告不要で、次の年度から報告が必要になります。

横浜市南区ならではの事情:報告義務のない建物ほど「自主点検」が大事

法律上の「維持保全の努力義務」はすべての建物にある

横浜市は、建物の維持管理について、建築基準法第8条の「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」という規定を紹介しています(出典:横浜市「建物の維持管理について」)。Q&Aでも、共同住宅や事務所のみの建物について「所有者・管理者が適切な維持管理を行ってください」と書かれています。

報告の義務がなくても、外壁のタイルが落ちて通行人がけがをすれば、建物の所有者・管理者が責任を問われる可能性があります。民法第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)がその根拠です。人口密度が市内で最も高い横浜市南区では、建物と歩道の距離が近く、人通りの多い商店街や通学路に面した建物も少なくありません。外壁の落下は、そのまま人に当たるリスクにつながります。

賃貸オーナーは「売るとき」「貸すとき」も意識を

横浜市は、定期報告概要書の閲覧について、平成30年の宅地建物取引業法の改正で、重要事項説明の中で定期報告に係る書類の保存状況の説明が必須になったと案内しています(出典:横浜市「定期報告概要書の閲覧」)。借家の割合が約4割を占める横浜市南区では、収益物件として建物を売買する場面も多いはずです。対象建築物であれば、報告書をきちんと保存しておくことが、売却時の説明の手間を減らします。対象外の建物でも、外壁調査の報告書が手元にあれば、買主や入居者への説明材料になります。

築年数の古い建物が多い区こそ、まず「最後の全面打診」の確認を

南区統計概要の略年表によると、南区は昭和20年の横浜大空襲で区の約40%が被災し、戦後に街が再建されてきました。住宅戸数は令和5年に107,520戸と、平成30年から約11%増えています(出典:南区統計概要 令和7年度)。古くからのマンションと新しい建物が混在しているのが、横浜市南区の特徴です。

私の現場感覚では、築30年を超えるタイル貼りのマンションで、一度も全面打診をしていない建物は珍しくありません(統計に基づく数字ではなく、現場での所感です)。地上から見て問題がなくても、叩いてみると日当たりの弱い北面や、雨水がたまりやすい窓まわりで浮きがまとまって見つかることがあります。

全面打診が必要になる4つのきっかけ

理事長さまやオーナーさまには、次の4つを「全面打診のきっかけ」としてお伝えしています。

  1. 竣工から10年を超えた:最初の全面打診の起点です。
  2. 外壁の全面改修から10年を超えた:タイル張替えや全面補修をした年から数え直します。
  3. 前回の定期調査で「要是正」とされ、改善が済んでいない:次の報告で改善状況が問われます。
  4. タイルの浮き・剥落の兆候が見つかった:報告年度を待たず、手の届く範囲の打診で異常があれば全面打診で確かめます。

理事長さまから「見た目ではまったく分からなかった」と言われることは、私の現場では珍しくありません。まずは修繕履歴を出して、最後に全面打診をした年を確認してみてください。

費用の目安:打診の㎡単価と、足場・ロープアクセスの差

費用の目安を示します。以下は参考値で、実際の見積は建物の形状・高さ・外壁の仕上げ・敷地条件で大きく変わります。

項目 目安
全面打診調査の㎡単価(調査のみ) 250〜500円/㎡
10階建て・外周80m・打診対象約2,000㎡の調査費 約50〜100万円
同条件で仮設足場を組む場合(工期3か月想定) 約168万円
同条件でロープアクセス工法の場合 約59万円
足場とロープアクセスの差額 約109万円

全体の費用を押し上げるのは、打診そのものより足場です。横浜市南区のように建物が密集し、隣の建物との間が狭い場所では、足場を立てるスペースが取れなかったり、道路使用・占用の手続きが必要になったりします。丘の上の住宅地では、坂の途中に建つ建物で足場の計画が難しくなることもあります。料金の考え方は明誠の大規模修繕の料金の考え方でも公開しています。

ロープアクセス工法が12条打診で選ばれる理由

ロープアクセス工法とは、屋上などの確実な吊元から、作業員がメインロープとバックアップロープの2本に接続して壁面に降り、足場を組まずに調査や補修を行う工法です。吊元は2点以上を確保し、二重の冗長化で安全を確保します。国際基準(IRATA)に沿った、業界標準のやり方です。技術の詳細は明誠のロープアクセス工法のページに、安全への取り組みは明誠の安全管理にまとめています。

12条打診でロープアクセスを選ぶ理由は、主に3つです。

  1. 費用:足場代を抑えられます。上の例では、足場工法より約100万円の差が出る可能性があります。
  2. 期間:足場の組立・解体がないため、足場工法の約60%の工期が目安です。
  3. 居ながら・営業しながら施工:ベランダの前に足場やシートがかからず、日当たりや防犯面の不安が少なく済みます。1階に店舗が入る建物でも、店先を足場でふさがずに済みます。

隣の建物との間が狭い場所でも、屋上に吊元が取れれば、壁面に沿って降りて調べられるのがロープアクセスの強みです。打診は、テストハンマーでタイルやモルタルを一枚ずつ叩き、音の違いを聞き分ける仕事です。職人の耳と手の感覚が品質を左右します。ロープアクセスなら、見つけた浮きにその場でマーキングし、条件が合えば注入による部分補修まで続けて行えます。ドローンの赤外線調査で全体を把握し、気になる面だけロープアクセスで叩いて確かめる、という組み合わせも可能です(ドローンの飛行には周辺環境や法令上の制約があります)。

株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕に携わってきました。ロープアクセスでの高所作業では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。作業は、IRATA水準の訓練を受けた作業員が担当します。

ロープアクセスの訓練体制や施工の実例は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムで詳しく紹介しています。足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法の比較や、狭小地での打診調査の進め方もロープアクセスドットコムに掲載しています。フランチャイズ加盟をご検討の専門工事会社さまも、ロープアクセスドットコムからご覧ください。

12条点検を大規模修繕・長期修繕計画とつなげる

12条点検(または自主的な外壁調査)と大規模修繕を、別々の会社に別々のタイミングで発注している管理組合は少なくありません。私はこれを、できるだけワンセットで考えるよう提案しています。

  • 足場代の二重払いを避ける:打診のために足場を組み、数年後の大規模修繕でまた組む、という重複をなくせます。
  • 調査結果が補修数量の根拠になる:浮き・欠損の位置と数量が分かれば、見積書の数量が透明になります。
  • 長期修繕計画の精度が上がる:外壁の劣化が数字で分かり、修繕積立金の見通しが立てやすくなります。
  • ハイブリッド工法の判断材料になる:低層部は足場、高層部や狭い面はロープアクセス、と面ごとに使い分けると総額が下がる建物もあります。

横浜市は、令和4年11月1日からマンション管理計画認定制度を始めています。認定の有効期間は5年で、認定を受けると住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資の金利優遇などを受けられる場合があります(出典:横浜市 記者発表資料(令和4年11月30日))。この資料は令和4年の掲載のため、手数料や申請方法の最新の内容は横浜市の公式ページでご確認ください。

外壁の調査結果は、長期修繕計画を見直すときの確かな根拠になります。横浜市南区の分譲マンションは定期報告の義務がないからこそ、「自主的な外壁調査」と「長期修繕計画の見直し」を一本の線でつなぐと、管理組合として説明しやすい資料がそろいます。

分譲マンションの管理組合さまは管理組合様向けの大規模修繕サービスを、賃貸マンション・ビルのオーナーさまはビルオーナー様向けの修繕サービスをご覧ください。

よくあるご質問

Q. 横浜市南区の分譲マンションは、12条の定期報告が必要ですか?

A. 住戸だけの共同住宅は、横浜市では建築物の定期報告の対象用途に指定されていません。ただし、エレベーターは原則として毎年の定期検査報告が必要です。2階以上に店舗などが一定規模で入る場合は対象になることがあります。

Q. 横浜市南区の12条点検の窓口はどこですか?

A. 南区役所ではなく、横浜市建築局 建築指導課 建築安全担当(電話045-671-4539)です。昇降機は同課の設備担当(電話045-671-4538)です。

Q. 1階に店舗が入っているマンションは対象ですか?

A. 横浜市の対象表では、対象用途が避難階(通常は1階)のみにあるものは対象外と注記されています。2階以上の利用状況や面積によって変わるため、建築安全担当にご確認ください。

Q. サービス付き高齢者向け住宅の報告はいつですか?

A. 横浜市の案内では、令和8年度・11年度…の9〜12月です。令和8年度は報告年度にあたるため、対象の建物は令和8年12月までの提出が必要です。

Q. 外壁の全面打診は何年ごとですか?

A. 定期報告の対象建築物では、竣工や外壁の全面改修から、おおむね10年を経過したあとの最初の定期調査で必要です。根拠は平成20年国土交通省告示第282号です。

Q. 全面打診の費用はどのくらいですか?

A. 調査のみで250〜500円/㎡が目安です。打診対象2,000㎡なら約50〜100万円ですが、足場の有無で総額は大きく変わります。概算は無料でお出ししています。

Q. 隣の建物との間が狭くても打診できますか?

A. 屋上に2点以上の吊元を確保できれば、ロープアクセス工法でメインロープとバックアップロープの2本に接続して降り、壁面を直接叩いて調べられます。現地を見て、足場との組み合わせも含めてご提案します。

まとめ+今週動くこと3点

横浜市南区の12条点検の窓口は、横浜市建築局の建築指導課 建築安全担当です。横浜市では、住戸だけのマンションや事務所だけのビルは建築物の定期報告の対象外ですが、2階以上に店舗が入る複合ビルや、サービス付き高齢者向け住宅・グループホームは規模により対象になります。報告義務のない建物でも、所有者・管理者には維持保全の努力義務があり、外壁の落下事故の責任は残ります。

今週動くことを3つに絞ります。

  1. 対象かどうかを確認する:建物の各階の用途と面積を整理し、建築安全担当(045-671-4539)で定期報告の対象かどうかを確かめる。高齢者向け住宅は令和8年12月までの提出状況を確認する。
  2. 最後の全面打診の年を調べる:修繕履歴や過去の調査報告書を確認し、10年を超えていないかを見る。報告義務がなくても、10年を目安に外壁の状態を数字で把握する。
  3. 理事会・オーナー会議で話題に出す:外壁調査と次の大規模修繕・長期修繕計画の見直しを一体で考えることを、次の会議で1分だけでも共有する。

明誠の施工実績は明誠の施工事例で、私たちの考え方は明誠の理念でご覧いただけます。ご相談は大規模修繕・打診調査のお問い合わせフォームからどうぞ。横浜市南区を含む神奈川県全域で、現地調査にも対応しています。理事会前の情報整理だけでも、お力になれることがあります。

出典・参考資料

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月11日(令和8年度)時点で公表されている国土交通省・横浜市の公式情報をもとに執筆しています。横浜市の「定期報告に関するQ&A」は2026年8月4日更新、「報告の周期と時期」は2026年5月26日更新、「定期報告概要書の閲覧」は2026年3月31日更新の掲載を確認しました。「報告対象建築物・昇降機等」「建物の維持管理について」は前年度以前の更新、管理計画認定制度の記者発表は令和4年の掲載のため、内容が変わっている可能性があります。制度は年度途中でも改正があり得ます。調査・報告・申請の前に、横浜市建築局 建築指導課 建築安全担当(045-671-4539)へ最新の内容をご確認ください。費用の数字は参考値で、個別の見積を保証するものではありません。

この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年10月11日


関連記事(姉妹サイト)

ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。

▶ ロープアクセスドットコムの関連記事を見る


本間社長の著書のご案内

『大規模修繕工事 職人だから言える本当の話 —— 見積書では見えない業界の裏側と、修繕積立金を守る発注術』(Kindle版)を出版しています。20年以上の現場経験から、管理組合・オーナーが修繕積立金を守るための発注術と、業界の内幕を書き下ろしました。

▶ Amazonで見る(Kindle版)

← 前の記事 記事一覧 次の記事 →

お気軽にご相談ください!