本間社長ブログ

東京都の賃貸マンション改修補助、条件を満たせば自己負担は3分の1に|「高齢者いきいき住宅」と「こどもすくすく住宅」の2制度を令和8年度の一次情報で整理。築古賃貸のオーナーが大規模修繕と合わせて進める7つの手順【2026年11月】

東京都の賃貸マンション改修補助、条件を満たせば自己負担は3分の1に|「高齢者いきいき住宅」と「こどもすくすく住宅」の2制度を令和8年度の一次情報で整理。築古賃貸のオーナーが大規模修繕と合わせて進める7つの手順【2026年11月】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

この記事で分かること

「築30年を超えた東京都内の賃貸マンション、空室が埋まりにくくなってきた。改修したいが、費用をどこまでかけていいのか分からない」——東京都内に賃貸マンションやアパートをお持ちのオーナーの方から、私がよく受けるご相談です。

2026年11月初め、私が購読しているGoogleアラートに、不動産投資メディア・楽待の「改修の自己負担が『3分の1』に、都が補助する高齢者・子育て世帯向けの2つの制度」という記事が届きました。取り上げられたのは、東京都の「東京都高齢者いきいき住宅」と「東京こどもすくすく住宅」です。どちらも、東京都が認定する基準に合わせて既存の賃貸住宅を改修すると、改修費の3分の2(戸あたりの上限あり)を東京都が直接補助する仕組みです。

結論から申し上げます。

  1. 補助の対象は「認定を取るために必要な改修」です。外壁塗装や屋上防水そのものが3分の2補助になるわけではありません。
  2. それでも、大規模修繕と同じ時期に計画すると、仮設・工程・入居者対応をまとめられ、建物全体のコストと手間を抑えやすくなります。
  3. 補助金は交付決定の後に着手した工事が対象です。こどもすくすく住宅の場合、令和8年度中に着工する案件の申請受付は令和9年2月26日(金)までです。

この記事では、東京都の報道発表と住宅政策本部のページ(一次情報)をもとに、2つの制度の補助率・上限額・注意点を整理し、築古の賃貸マンション・ビルのオーナーが大規模修繕と合わせて進める手順をお伝えします。

最終更新:2026年11月3日


結論:「3分の1負担」は条件付き。大規模修繕と同時に計画すると効果が大きくなります

まず、この制度について読者の方からいただきそうな問いに、短くお答えします。

よくある問い 答え(要点) 根拠
改修費の3分の2が補助されるのは本当? 本当です。ただし「認定取得に必要な改修工事」が対象で、戸あたりの上限があります 東京都 報道発表(令和8年8月21日・4月27日)
外壁塗装や屋上防水も対象? 原則として、認定と関係のない一般的な修繕工事は対象外と考えるのが安全です。個別に東京都へ事前相談してください 交付要綱「補助対象事業費」の定義
工事を始めてから申請できる? できません。交付決定日以降に着手する工事が対象です 東京こどもすくすく住宅供給促進事業ページ
認定を取ったらずっと続ける必要がある? こどもすくすく住宅は認定を10年以上継続することが補助の主な要件です 同上
東京都以外(神奈川・埼玉・千葉)でも使える? この2制度は東京都の制度です。他県の物件は各県・市町村の制度を確認してください 各制度の所管

「自己負担3分の1」という言葉だけが独り歩きすると、「大規模修繕費の3分の2が出る」と誤解されかねません。私は、補助の対象範囲を正しく押さえたうえで、大規模修繕の計画に”組み込む”のが、オーナーにとっていちばん得になる使い方だと考えています。


東京都の2制度の概要:令和8年度の補助率・上限額

東京都高齢者いきいき住宅(令和8年8月開始)

東京都は令和8年(2026年)8月21日、「東京都高齢者いきいき住宅認定制度」と、認定住宅の整備を支援する「東京都高齢者いきいき住宅供給促進事業」の開始を発表しました。元気で自立した高齢者向けに、見守りや防犯対策などの安全・安心機能を備え、入居者同士や地域とのコミュニティ形成にも配慮した賃貸集合住宅を、東京都が独自に認定する制度です(出典:東京都 報道発表「東京都高齢者いきいき住宅認定制度」を開始(令和8年8月21日))。

認定は「セーフティモデル」「セレクトモデル」「アドバンストモデル」の3段階です。補助は次のとおりです。

区分 新築 改修
補助率(基本補助金額) 補助対象事業費の5分の1 補助対象事業費の3分の2
アドバンストモデル 上限 200万円/戸 260万円/戸
セレクトモデル 上限 150万円/戸 200万円/戸
セーフティモデル 上限 ― 100万円/戸
交流促進施設 500万円/申請 500万円/申請
加算:耐震性が不足する既存住宅の耐震改修 ― 耐震改修費の3分の2(上限200万円/戸)
加算:暑さ対策・ヒートショック予防の環境性能向上 100万円/戸 60万円/戸
加算:東京こどもすくすく住宅との一体整備(多世代交流) 交流促進施設の補助に加算(上限150万円/申請) 同左

出典:東京都 報道発表(令和8年8月21日)。制度の詳細は東京都住宅政策本部「東京都高齢者いきいき住宅認定制度」(2026年10月21日更新)に掲載されており、認定マークもコンテストを経て決定しています。

東京都は報道発表の中で、「特に、既存住宅を改修して活用する取組を手厚く支援する」と明記しています。新築より改修のほうが補助率・上限額ともに高い設計で、築古の賃貸マンションを持つオーナー向けの制度だと読み取れます。

東京こどもすくすく住宅(改修型)

「東京こどもすくすく住宅」は、転落防止など子供の安全が確保され、快適な子育てができる間取りや設備を備えた住宅を東京都が認定する制度です。令和7年度に「既存ストックの有効活用」などの観点から補助率・補助限度額が見直され、令和8年度の公表資料では、改修型(賃貸)の補助率は3分の2となっています。

区分 新築型・賃貸 改修型・賃貸 改修型・分譲
補助率 5分の1 3分の2 3分の1
アドバンスト 上限 200万円/戸 260万円/戸 100万円/戸
セレクト 上限 100万円/戸 130万円/戸 50万円/戸
セーフティ 上限 50万円/戸 65万円/戸 25万円/戸
子育て交流促進施設 最大500万円(1申請・1棟ごと) 最大500万円(1申請・1棟ごと) 最大500万円(1申請・1棟ごと)

出典:東京都 報道発表「東京こどもすくすく住宅供給促進事業」事業者向け説明会を開催します(令和8年4月27日)、東京都住宅政策本部「東京こどもすくすく住宅供給促進事業」(2026年9月17日更新)。

同じページには、次の要件・手続きが明記されています。

  • 「東京こどもすくすく住宅認定制度」の認定を10年以上継続すること
  • 補助対象事業費は、交付決定日以降に着手する建設工事の費用であること
  • 令和8年度中に工事着手を予定している場合、全体設計承認申請と補助金の交付申請の受付は令和9年2月26日(金)まで
  • 新規案件の事前相談書は東京都が窓口(交付手続きの一部は「東京こどもすくすく住宅申請事務局」へ移管)
  • 区市町村から整備費の一部に補助が出る場合がある

「自己負担3分の1」はどこまで本当か:3つの条件

「改修費の3分の2が補助される」は正しい表現ですが、オーナーの手残りを考えるときは、次の3つの条件をセットで押さえてください。

  1. 対象は「認定取得に必要な改修工事」に限られる
    いきいき住宅の補助対象事業費は「認定取得に必要な改修工事に係る費用」、すくすく住宅は「こどもすくすく住宅の改修及び子育て交流促進施設の整備に係る費用」で、交付要綱の目的に適合するものに限られます。外壁の塗り替えや屋上防水の更新といった、建物を維持するための修繕は、それだけでは対象にならないと考えるのが安全です。
  2. 戸あたりの上限で頭打ちになる
    1戸あたりの改修費が上限額の1.5倍を超えると、超えた部分は全額自己負担です。たとえば、すくすく住宅のセレクトモデル(上限130万円/戸)なら、改修費195万円までは3分の2補助、それを超えると補助額は130万円で止まります。
  3. 工事の「順番」を間違えると対象外になる
    交付決定前に着手した工事は対象になりません。「大規模修繕の工事中に思いついて追加した」では間に合わないことがあります。

ここで、数字は「計算例」として見てください(実際の対象範囲・金額は東京都の審査によります)。

計算例:築35年・RC造5階建て・20戸の賃貸マンション 金額
10戸を「すくすく住宅(セレクト)」の認定に合わせて改修。1戸あたりの認定関連改修費150万円 1,500万円
補助額(1,500万円×2/3=1,000万円。上限130万円×10戸=1,300万円の範囲内) 1,000万円
オーナーの自己負担(認定関連改修分) 500万円
同時期の大規模修繕(外壁・防水など)は別途。補助対象外として資金計画を立てる 物件により異なる

認定関連の改修については、確かに自己負担を3分の1まで下げられる可能性があります。一方で、建物全体の資金計画では「補助の出ない大規模修繕費」のほうが大きくなることも多いので、両方を一枚の表にして判断することをおすすめします。


なぜ大規模修繕と「同時計画」が効くのか

私は20年以上、マンション・ビル・ホテルの大規模修繕に携わってきました。その経験から、認定のための改修と大規模修繕は、別々にやるより同じ時期に計画したほうが、建物にもオーナーにも負担が少ないと考えています。理由は3つあります。

理由1:外部の仮設を共有できる

共用廊下・階段・バルコニーなど建物の外側に関わる工事を、大規模修繕とは別の時期に行うと、そのたびに足場やゴンドラなどの仮設が必要になります。大規模修繕と工程をそろえれば、仮設を1回で済ませやすくなります。なお、外側の工事が認定の補助対象になるかどうかは、改修内容と認定基準によるため、東京都への事前相談で確認してください。

理由2:入居者への説明と工事期間を1回にまとめられる

賃貸マンションでは、工事のたびに入居者へのお知らせ、騒音・振動への配慮、ベランダの使用制限などが発生します。工事を2回に分けると、入居者の負担も2回です。退去につながるリスクを考えると、まとめて計画する価値は小さくありません。

理由3:長期修繕計画と「10年の認定継続」を同じ時間軸で考えられる

すくすく住宅は認定の10年以上の継続が要件です。認定を取った後の10年間に、どの修繕をいつ行うのかを長期修繕計画に書き込んでおけば、「認定は維持したいが、外壁の劣化が進んで入居募集に響く」といった事態を避けやすくなります。


外部の仮設費を比べる:足場・ロープアクセス・ハイブリッド

同時計画で効いてくるのが、仮設費の考え方です。明誠は、通常の足場工法、無足場のロープアクセス工法、両者を部位ごとに使い分けるハイブリッド工法の3つから、建物に合う方法をご提案しています。

工法 仮設費の目安(参考) 工期の目安 入居者への影響 向いている建物
通常足場工法 10階建て・外周80m・工期3か月の例で約168万円 長め 足場・メッシュシートで日当たりや眺望、防犯面に影響が出やすい 中低層、形状が複雑、全面的な改修が必要な建物
ロープアクセス工法(無足場) 同条件の例で約59万円(差額 約109万円) 足場工法の約6割が目安 足場がないため窓まわりの圧迫感が少ない 高層、敷地が狭く足場が組みにくい建物、部分補修が中心の建物
ハイブリッド工法 部位ごとに最適化 中間 部位により異なる 共用廊下側は足場、外壁面はロープなど、部位で条件が異なる建物

※金額・工期は、明誠が社内実績にもとづいて示している一般的な目安・参考値です。実際の見積りは、建物の高さ・形状・劣化状況・立地により大きく変わります。

ロープアクセス工法では、作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保して作業します。この二重の安全確保が業界の標準です。明誠と全国のフランチャイズ加盟企業では、ロープアクセスでの高所作業について、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。工法の詳しい仕組みは、明誠のロープアクセス工法の技術解説と、姉妹サイトのロープアクセスドットコム(無足場工法の専門メディア)で紹介しています。

ここで大切なのは、「ロープアクセスならいつでも安い」わけではないということです。改修の範囲が外壁全面に及ぶ場合や、手すりの交換など重量物の取り付けが多い場合は、足場のほうが合理的なこともあります。認定のための改修内容と大規模修繕の範囲を並べたうえで、部位ごとに工法を選ぶのが、いちばん無駄の少ない方法です。


大規模修繕費の目安:補助の「外側」も数字で押さえる

認定関連の改修に補助が出ても、外壁や防水の修繕費は別に必要です。オーナーの資金計画の参考として、一般的な単価の目安を示します。

工事 単価・総額の目安(参考値)
外壁塗装 3,500〜4,500円/㎡
外壁タイル等の打診調査 250〜500円/㎡
防水工事(屋上・バルコニー等) 5,000〜8,000円/㎡
30戸規模のマンションの大規模修繕 総額 3,500〜5,000万円(うち仮設足場が15〜25%)

※明誠の社内実績にもとづく一般的な目安で、建物の状態・仕様・時期により大きく変わります。正式な金額は現地調査のうえでお見積りします。

料金の考え方は明誠が提供する価値と費用の考え方でもご説明しています。賃貸物件のオーナー向けには収益不動産オーナー向けの修繕のご案内もご覧ください。


築古賃貸のオーナーが進める7つの手順

ここからは、実際に動くときの順番です。東京都の補助は「事前相談 → 交付決定 → 着工」の順番が前提なので、大規模修繕の発注より前に動き出すのがポイントです。

  1. 物件の現状を把握する(劣化診断)
    外壁・防水・共用部の劣化状況と、次の大規模修繕の時期を確認します。打診調査やドローン調査で外壁の状態を把握しておくと、改修範囲を決めやすくなります(参考:明誠のドローン調査)。
  2. 入居ターゲットを決める
    周辺の需要(高齢者の単身・夫婦世帯か、子育て世帯か)と、間取り・立地との相性から、どちらの制度を目指すか、あるいは一体整備を検討するかを決めます。
  3. 認定基準と補助対象を確認する
    東京都住宅政策本部の認定基準・交付要綱を読み、必要な改修内容を洗い出します。わからない点は、いきいき住宅は安心居住推進課 高齢者事業担当(03-5320-4967)、すくすく住宅は子育て支援住宅担当(03-5320-5011)が問い合わせ先として掲載されています。
  4. 東京都へ事前相談する
    すくすく住宅は、新規案件の事前相談書の提出先が東京都と明記されています。この段階で、外部の工事が補助対象に入るかどうかも確認します。
  5. 大規模修繕と認定改修を1つの工程表にする
    仮設をどこで共有するか、入居者の生活への影響をどう減らすかを、工程表の上で検討します。工法(足場・ロープアクセス・ハイブリッド)の選択もこの段階です。
  6. 交付申請 → 交付決定を待ってから着工する
    すくすく住宅の令和8年度着工分は、令和9年2月26日(金)が受付期限です。年度をまたぐ場合は全体設計承認申請も必要です。
  7. 完了後の実績報告と、10年の維持計画を立てる
    工事完了時に実績報告を行い、補助金が支払われます。認定継続の期間中に必要な修繕を、長期修繕計画に書き込んでおきます。

東京都で使える制度、神奈川・埼玉・千葉ではどうするか

この2制度は東京都の制度で、対象は都内の住宅です。神奈川県・埼玉県・千葉県など首都圏の他県の物件では、同じ制度は使えません。

一方で、賃貸住宅の改修を支援する国の「住宅セーフティネット制度」(住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度)にもとづく登録住宅向けの改修費補助(専用住宅とすることなどの要件あり)や、区市町村独自の助成が用意されている地域があります。制度の内容や受付期間は年度ごとに変わるため、物件所在地の都県・市区町村の最新ページでご確認ください。

明誠の施工エリア(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県、山梨県東部・静岡県東部)のビルオーナーの方は、ビルオーナー向けの修繕のご案内も参考にしてください。


注意点:この記事の読み方について

  • 補助率・上限額は、本記事執筆時点(2026年11月3日)で確認できた東京都の公表資料にもとづいています。年度途中でも要綱が改正されることがあるため、申請前に最新の要綱をご確認ください。
  • 「自己負担3分の1」は、補助対象の範囲内で、かつ上限額を超えない場合の話です。物件全体の工事費に対する割合ではありません。
  • 審査の結果、補助が認められない場合があります(すくすく住宅のページでも、着工後に計画を変更して認定基準に適合させる場合について、その旨が記載されています)。
  • 税務上の取り扱い(補助金の収益計上、修繕費か資本的支出か等)は、顧問税理士にご相談ください。

私が賃貸オーナーの皆さまに伝えたいこと

築30年を超えた賃貸マンションでは、「外壁をきれいにすれば空室が埋まる」という時代ではなくなってきたと感じています。入居者が見ているのは、見た目だけでなく、安心して長く住めるかどうかです。見守りや防犯、子供の転落防止といった「住まいの安心」を、東京都が認定という形で見えるようにしてくれるのが、今回の2制度です。

そして、その安心は、雨漏りしない屋上、剥がれない外壁という建物の基本性能の上にしか成り立ちません。補助の出る改修と、補助の出ない大規模修繕。この2つを別々に考えず、1つの計画にまとめることが、10年後の家賃と資産価値を守る近道だと私は考えています。

明誠はこれまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕に携わってきました。建物の状態を見たうえで、足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法から、仮設費と入居者への影響のバランスが取れる方法をご提案します。これまでの工事の様子は明誠の施工事例でご覧いただけます。補助制度の活用を前提にした修繕計画のご相談は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。


よくあるご質問

Q. 東京都の「改修費3分の2補助」は、外壁塗装や屋上防水にも使えますか?

A. 原則として、認定の取得に必要な改修工事が対象で、一般的な外壁塗装や防水の更新は対象外と考えるのが安全です。外側の工事が認定基準に関わる場合もあるため、具体的な工事内容を東京都へ事前相談して確認してください。

Q. 1戸あたり、いくらまで補助されますか?

A. 改修型(賃貸)の上限は、高齢者いきいき住宅がアドバンスト260万円・セレクト200万円・セーフティ100万円、こどもすくすく住宅がアドバンスト260万円・セレクト130万円・セーフティ65万円です(いずれも1戸あたり、令和8年度の公表資料)。

Q. いつまでに申請すれば令和8年度に工事できますか?

A. こどもすくすく住宅の場合、令和8年度中に工事着手を予定する案件の全体設計承認申請・交付申請の受付は令和9年2月26日(金)までです。交付決定前に着工した工事は対象外なので、事前相談は早めに始めることをおすすめします。

Q. 大規模修繕の工事中に、認定の改修を追加することはできますか?

A. すくすく住宅のページには、工事着手後に計画を変更して認定基準に適合させる場合の取り扱い(設計認定)が記載されていますが、補助の対象になるのは交付決定日以降に着手する工事で、審査の結果、交付が認められない場合もあります。最初から一体で計画するほうが確実です。

Q. 旧耐震の賃貸マンションでも使えますか?

A. 高齢者いきいき住宅では、耐震性が不足する既存住宅を耐震改修して活用する場合に、耐震改修費の3分の2(上限200万円/戸)が加算されます。耐震診断の結果をもとに、認定改修と耐震改修をあわせて検討してください。

Q. ロープアクセス工法は、認定のための改修にも使えますか?

A. 外壁面の補修や外部の取り付け作業など、ロープアクセスに向く作業では使えます。一方で、重量物の取り付けや広範囲の工事では足場が合理的なこともあります。部位ごとに工法を選ぶハイブリッド工法も含めてご提案します。

Q. 神奈川県や埼玉県の物件でも、この制度は使えますか?

A. この2制度は東京都の制度のため、都外の物件は対象外です。各県・市町村の賃貸住宅改修の助成や、住宅セーフティネット制度にもとづく登録住宅向けの改修費補助(要件あり)を、物件所在地の最新情報でご確認ください。


この記事のポイントまとめ

  • 東京都は令和8年8月21日に「東京都高齢者いきいき住宅認定制度」と供給促進事業を開始。既存住宅の改修は補助率3分の2、上限はアドバンスト260万円/戸など
  • 「東京こどもすくすく住宅」も改修型(賃貸)は補助率3分の2、上限はアドバンスト260万円・セレクト130万円・セーフティ65万円/戸
  • 補助の対象は「認定取得に必要な改修工事」で、外壁塗装・防水などの一般的な修繕は原則対象外と考えるのが安全
  • 交付決定日以降に着手する工事が対象。すくすく住宅の令和8年度着工分は令和9年2月26日(金)が受付期限
  • すくすく住宅は認定の10年以上継続が要件。長期修繕計画と同じ時間軸で考える
  • 大規模修繕と同時に計画すると、仮設・工程・入居者対応をまとめやすい。工法は足場・ロープアクセス・ハイブリッドから部位ごとに選ぶ

出典・参考資料

※本記事は、東京都の公表資料および報道の範囲に基づいています。補助の可否・金額は東京都の審査によります。費用・工期は一般的な目安・参考値であり、実際は建物の状況により異なります。


▼ロープアクセス工法・無足場工法の詳細解説はこちら
ロープアクセスドットコム|無足場工法専門メディア

補助制度は、使い方しだいで「工事費を下げる道具」にも「計画を縛る条件」にもなります。だからこそ、制度を読む前に、まず建物の状態と10年後の姿を描いておくことが大切です。足場を組む前に、図面と現場を一緒に見ることから始めましょう。劣化診断や修繕計画のご相談だけでも、お問い合わせフォームからお声がけください。ロープアクセスの技術情報や同業者向けの情報は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムでも発信しています。


この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年11月3日


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