本間社長ブログ

都留市の賃貸オーナー向け補助金2026|学生アパートの給湯器・ブロック塀・アスベスト補助と大規模修繕の工法選び

都留市の賃貸オーナー向け補助金2026|学生アパートの給湯器・ブロック塀・アスベスト補助と大規模修繕の工法選び
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

都留市で学生向けアパート・賃貸マンション、谷村町駅や都留市駅周辺の店舗付きビルをお持ちのオーナーさまから、秋になると決まっていただくご相談があります。「都留市の補助金で、うちのアパートの修繕費は少しでも軽くなりますか」「築30年を過ぎて、学生さんの内見で選ばれにくくなってきた。どこから手を付ければいいか」というものです。

都留市の賃貸オーナーが、令和8年度にいま使える補助制度はどれか。 この記事はその問いに答えるために、令和8年10月28日時点で都留市・山梨県・国の公式ページで確認できる情報を、NOI(実質賃料収入)・入居率・出口価格の目線で整理したものです。都留市の管理組合向けに書いた記事とは視点がまったく違い、主役は「オーナー単独の投資判断」です。

結論:都留市の賃貸オーナーが押さえる6つの論点

先に結論です。都留市には、賃貸アパート・賃貸マンションの外壁塗装や屋上防水そのものに出る市の現金補助は、公式ページ上では確認できませんでした。そのかわり、オーナーが知っておくべき論点が6つあります。

  1. 市の補助でオーナー本人が申請者になれるのは「ブロック塀」と「アスベスト」。ブロック塀は所有者または管理者が対象で、補助期間は「令和8年度末」と明記されています。
  2. 国道139号などの緊急輸送道路沿いにある旧耐震ビルの補助は、市のページ上の事業期間が「令和7年度まで」。令和8年度の扱いは建設課への確認が出発点です。
  3. 木造住宅の耐震改修(10/10・上限143万7,500円)と、やまなしKAITEKI住宅の補助は、賃貸には使えません。借家・共同住宅の除外、自己居住の要件が明記されています。
  4. 給湯器は、国の「賃貸集合給湯省エネ2026事業」と山梨県の「家庭用省エネ設備等導入支援事業費補助金」を重ねるのが本筋。国の予算は10月27日時点で申請額が約64%に達しています。
  5. 補助金は受け取った年の収入として課税対象になるのが原則です。修繕費と資本的支出の区分と合わせて、税理士と工事前に整理しておくべきです。
  6. 都留文科大学の学生さんが主な入居者なら、工事は「夏休み」と「3月の入れ替え期」に寄せる。外装の見た目は内見の第一印象であり、春の成約率に直結します。

以下、一つずつ根拠となる一次情報と、オーナーとしての使い方を解説します。

都留市の賃貸経営を取り巻く環境:学生需要と冬の冷え込み

都留市は山梨県東部、富士急行線と国道139号に沿って市街地が南北に延び、桂川沿いの谷あいに住宅地が広がるまちです。中央自動車道の都留インターチェンジがあり、首都圏からのアクセスも比較的よい立地です。

賃貸経営の観点で特徴的なのは、公立大学法人都留文科大学の存在です。河合塾Kei-Netに掲載された2025年度の学部別学生数は、文学部1,521人、教養学部1,911人で、合計で約3,400人規模になります(出典:Kei-Net 都留文科大学 学部・学科情報)。地方の小さな市で、これだけの学生が暮らしているわけですから、大学周辺の1K・1Rアパートは都留市の賃貸市場の中心です。

観点 都留市の特徴 オーナーへの影響
主な需要層 都留文科大学の学生、市内工場・事業所の勤務者、単身赴任者 1K・1R中心。4年で必ず入れ替わる
繁忙期 合格発表後の2〜3月に成約が集中 冬の外観が「第一印象」になる
気候 冬の冷え込みが厳しく、凍結・結露が起きやすい シーリング・塗膜・防水層の劣化が早い
地形 川沿い・傾斜地・狭い前面道路の敷地が多い 仮設足場の計画が難しい物件がある
行政 一般市(建築基準法の定期報告などは山梨県が窓口) 補助は「市」、手続きは「県」と窓口が分かれる

私がこの地域の学生アパートを見て感じるのは、「4年に一度、物件が面接を受け直している」ということです。入居者が毎年4分の1ずつ入れ替わるため、外装の汚れやひび割れ、鉄部のさびがそのまま次の入居者の判断材料になります。築年数なりの劣化は、賃料の下落圧力として静かに効いてきます。

論点1:都留市の補助で「オーナー本人が申請できる」2つの制度

都留市の建設課建築住宅担当が所管する補助のうち、賃貸物件のオーナーが申請者になれると読み取れるのは、次の2つです。

ブロック塀等耐震改修促進事業費補助金

学生アパートや店舗付きビルには、道路に面したブロック塀が残っている物件が少なくありません。地震で倒れれば、通行人や入居者に危害が及び、オーナーの賠償責任の問題になります。

項目 内容(都留市公式ページより)
補助期間 令和8年度末
対象となる塀 ブロック塀・石塀・れんが塀等で、道路・公園・広場・公共建築物の敷地等に面し、高さ1m以上のもの(擁壁の上は擁壁込みで1m以上かつ塀30cm以上)
対象工事 撤去、建替え、耐震改修
補助額 補助対象経費と「延長1mあたり1万5千円」を比べて少ない額の3分の2以内、上限20万円
対象者 ブロック塀等の所有者または管理者(市税滞納者、同じ土地で交付を受けたことがある者などは対象外)
注意 交付決定前に業者と契約・着工すると対象外

出典:都留市ブロック塀等耐震改修促進事業費補助金交付事業(2024年4月1日更新、補助期間は令和8年度末と記載)

計算例:道路に面した延長20mのブロック塀を撤去してフェンスに替える場合、工事費が60万円でも、補助の計算基礎は「20m×1万5千円=30万円」のほうが小さいので30万円。その3分の2は20万円で、上限20万円にちょうど届きます。オーナーの実質負担は40万円です。

ページの更新日は2024年4月1日ですが、補助期間として「令和8年度末」が明記されています。令和8年度の予算残額はページに書かれていないため、見積を取る前に建設課(0554-43-1111 内線136・137)に受付状況を確認してください。

アスベスト飛散防止対策事業

1970年代〜80年代前半に建てられた鉄骨造の店舗ビルや、駐車場・機械室の天井には、吹付けアスベストが残っている可能性があります。売却時の重要事項説明や、解体・改修時の事前調査で必ず問題になる論点です。

項目 都留市の補助(市公式ページ) 山梨県の一覧(令和8年4月現在)
交付対象者 補助対象建築物の所有者等(市税滞納がないこと) ―
含有調査 含有調査機関に支払う費用、上限25万円 都留市は「○」。補助率は対象費用の10/10(国100%)、限度額25万円/棟
除去等工事 工事費の3分の2、上限400万円。対象は「多数の者が利用する建築物」 都留市は「○」。補助率2/3(国1/3・県1/6・市町村1/6)
対象外 ― 外壁の仕上塗材や屋根のスレート板などは吹付け材でないため対象外

出典:都留市 アスベスト飛散防止対策事業(2020年4月1日更新)/山梨県 アスベスト(石綿)飛散防止対策(2026年4月8日更新)

都留市のページは2020年4月の更新のままですが、山梨県の令和8年4月現在の一覧で、都留市は「含有調査」「除去等」の両方に補助制度ありとされています。令和8年度の上限額は市に確認が必要という前提で、オーナーとしての使い方を整理すると次のとおりです。

  • 出口を考えているなら、調査だけでも補助で先に済ませる。買主の金融機関や仲介会社は、アスベストの有無が分からない物件の評価を保守的にします。調査結果があるだけで、価格交渉の材料を一つ消せます。
  • 除去は「多数の者が利用する建築物」が対象。共同住宅がこれに当たるかは市の判断になるため、図面と現地写真を持って事前相談するのが確実です。

論点2:緊急輸送道路沿いの旧耐震ビルは「事業期間」を確認する

都留市は、災害時に通行を確保すべき道路として、国道139号、県道四日市場上野原線、県道都留道志線、県道都留インター線を指定しています。この沿道にあり、昭和56年5月31日以前の基準で建てられ、一定の高さを超える建築物は、耐震診断と結果報告が義務付けられています(報告期限は令和6年3月31日)。

市のページでは、こうした建築物の耐震診断・改修に補助制度があるとしつつ、事業期間を次のように書いています。

補助の種類 市ページ記載の事業期間
耐震診断費 令和5年度まで
耐震改修設計費・建替え設計費 令和7年度まで
耐震改修工事費・建替え工事費・除却費 令和7年度まで

出典:都留市 耐震診断義務付け対象建築物について(2024年4月1日更新)

つまり、令和8年度に同じ補助が使えるかは、公式ページからは確認できません。国道139号沿いに旧耐震の店舗付き賃貸ビルをお持ちのオーナーは、まず建設課に「令和8年度以降の補助の有無」を確認してください。ここで「ない」と分かれば、次の判断は補助ではなく出口です。

  • 耐震性が不足したままの沿道建築物は、融資を受けにくく、買い手が限られます
  • 改修するなら、外壁改修と同じ仮設計画にまとめて、足場費用の二重払いを避けます
  • 改修しないなら、建替えや売却の時期を、入居者の契約更新と合わせて逆算します

論点3:木造の耐震補助とKAITEKI住宅補助は、賃貸には使えない

「都留市には手厚い耐震補助がある」と聞いて相談に来られるオーナーさまもいますが、賃貸物件では使えないことが要綱に明記されています。ここは期待値を先に下げておくほうが、オーナーの時間を守れます。

制度 補助の中身 賃貸に使えない理由(市公式ページの記載)
木造住宅耐震改修等支援事業(2026年10月1日更新) 対象工事経費の10/10、上限143万7,500円。本事業は令和8年度まで 対象住宅から「借家、長屋及び共同住宅」を除外。対象者は所有者または3親等内の親族で居住している(予定の)方
都留市やまなしKAITEKI住宅普及促進事業費補助金(2026年4月1日更新) 県の基準を満たす認定住宅の建築・取得。申請期間は令和8年4月1日〜令和9年2月26日 対象者は「自ら居住することを目的に」建築・取得し、所在地に住民登録がある人

木造の賃貸戸建てや木造アパートを持つオーナーにとって、この2つは「使えない」と確定させること自体に価値がある情報です。補助を待って修繕を先延ばしにすると、その間にも劣化は進み、空室期間が延びます。木造賃貸は、自己負担で改修して賃料を守るか、建替え・売却に切り替えるかを、数字で比べる段階にあります。

論点4:給湯器は「国+山梨県」の重ね掛けで更新する

都留市で賃貸オーナーが年内に動ける「現金補助つきの投資」は、給湯器の更新です。冬の冷え込みが厳しい都留市では、給湯器の故障は入居者の生活に直結し、退去やクレームの引き金になります。

国:賃貸集合給湯省エネ2026事業

項目 内容
対象 既存の賃貸集合住宅で、従来型給湯器を小型の省エネ型給湯器(エコジョーズ・エコフィール)に交換する工事
補助額 1台5万円(追い焚き機能ありは7万円)。一定の加算工事を伴う場合は上乗せあり
申請者 事前登録した「賃貸集合給湯省エネ事業者」(施工業者・リース事業者)。オーナーが直接申請することはできない
予算の状況 予算35億円に対し、補助金申請額の割合は概算64%(2026年10月27日0時時点)
受付終了 予算上限(100%)に達し次第終了

出典:賃貸集合給湯省エネ2026事業【公式】/事業概要

電気温水器が付いている学生アパートは、この事業の対象機器(ガス・石油の小型省エネ型)とは別になります。まず各戸の給湯器の種類と製造年を一覧にすることから始めてください。

山梨県:家庭用省エネ設備等導入支援事業費補助金

山梨県の家庭用省エネ設備等導入支援事業費補助金は、募集要領で、共同住宅・長屋は居住者だけでなく物件の所有者(オーナー)も申請者になれるとしています。受付は令和8年8月5日〜令和9年5月24日(先着順・予算到達で締切)、エコジョーズは1台2万円、エコキュートは1台4万円です。

ただしオーナーには、次の2つの関門があります。

  • 貸与できる独立した室数がおおむね10室以上(独立家屋はおおむね5棟以上)の事業的規模のオーナーは対象外
  • 補助対象者は山梨県内に居住する者。首都圏在住で都留市に物件を持つオーナーは、申請前に事務局(050-5784-5561)へ確認が必要

募集要領には、国の「賃貸集合給湯省エネ」などとの併用を妨げないことも書かれています。

8戸の学生アパートで試算すると

山梨県内在住のオーナーが、8戸の学生アパート(1K)の給湯器をエコジョーズに一斉交換するケースです。工事費は1台25万円と仮置きします(機種・配管・設置場所で大きく変わるため、あくまで目安です)。

項目 金額
工事費(25万円×8台) 200万円
国の賃貸集合給湯省エネ(5万円×8台) ▲40万円
山梨県の家庭用省エネ補助(2万円×8台) ▲16万円
実質負担 144万円

補助なしと比べて約28%の負担減です。さらに、故障してから1台ずつ交換すると、入居者が数日お湯を使えない期間が生じ、緊急対応の割増費用もかかります。計画的な一斉交換は、空室対策と管理コスト削減を同時に進める投資と考えてください。

論点5:補助金と修繕費の税務処理は工事前に決める

オーナーにとって、補助金の「受け取り方」は手取りを左右します。工事の前に、税理士と次の3点を整理してください。

論点 押さえるべきこと
補助金の課税 補助金は受け取った年の収入(個人なら不動産所得の総収入金額、法人なら益金)として課税されるのが原則。固定資産の取得・改良に充てた国や自治体の補助金は、要件を満たせば圧縮記帳の対象になり得る
修繕費か資本的支出か 原状回復・維持管理なら修繕費として一括で経費。価値を高める・耐用年数を延ばす工事は資本的支出として減価償却。1件20万円未満、おおむね3年以内の周期で行う修繕、60万円未満または前期末取得価額の約10%以下などの形式基準がある
工事の分け方 外壁の補修(修繕費)と、断熱・高機能塗料などのグレードアップ(資本的支出)は、見積の段階で項目を分けておくと処理が明確になる

出典:国税庁「資本的支出と修繕費の区分の特例」

修繕費か資本的支出かで、税務処理の結果は大きく変わります。外装工事の見積書が「一式」だけの業者は、オーナーの税務にとって不親切です。明誠では、補修・改良を項目ごとに分けた見積書をお出ししています(大規模修繕の料金の考え方)。

論点6:学生アパートの工事は「夏休み」と「3月」に寄せる

都留市の学生向け賃貸では、工事のタイミングが入居率に直結します。

時期 工事の向き不向き 理由
4〜7月 △ 新入生の入居直後。騒音・におい・洗濯物の制限でクレームが出やすい
8〜9月 ◎ 夏休みで帰省する学生が多く、生活影響を抑えやすい。塗装にも適した気温
10〜11月 ○ 気温が下がり始める。塗装・防水は天候と気温の管理が必要
12〜2月 × 凍結・低温で塗装・シーリングの品質管理が難しい
3月 ○(空室の内装) 退去と入居の間の空室期間に、室内の給湯器・設備交換を集中させる

外装は8〜9月、室内設備は3月の空室期に寄せると、入居者への影響を抑えながら、2月の内見シーズンに「きれいになった外観」を見せられます。逆算すると、来年夏に外装工事をするなら、今年の冬に現地調査と見積、春に補助の事前相談と業者決定というスケジュールになります。

入居率1%の改善が、年間どれだけのキャッシュフロー差になるか。たとえば月額賃料4万5千円の1K×20戸の物件なら、満室時の年間賃料は1,080万円です。入居率が90%から95%に上がれば、年間54万円の増収になります。外装工事で内見時の印象を変えることは、この数字を動かすための投資です。

都留市の物件で工法をどう選ぶか:足場・ロープアクセス・ハイブリッド

都留市の市街地は、川沿いや傾斜地に建つ物件、前面道路が狭く足場の設置に道路占用が必要な物件が少なくありません。大規模修繕の総工費のうち、仮設足場は一般に15〜25%程度を占めます。補助で取れない部分を、工法で削るのがオーナーの戦い方です。

明誠は、通常の足場工法、無足場のロープアクセス工法、そして両者を部位ごとに使い分けるハイブリッド工法の3つから、建物ごとに最適な組み合わせをご提案しています。

工法 向いている都留市の物件 オーナーにとっての利点
通常足場 2階建ての木造・軽量鉄骨アパート、敷地に余裕がある物件 全面の塗装・防水を一度に。低層なら足場費も比較的抑えやすい
ロープアクセス 4階建て以上のRC・SRC造、傾斜地・河川沿いで足場を組みにくい物件、部分補修 足場費・工期を圧縮。入居者の窓がふさがれる期間が短い
ハイブリッド 道路側は足場、裏側の崖・川側はロープなど、面ごとに条件が違う物件 総額と工期のバランスを最適化

参考値として、10階建て・外周80m・工期3か月の建物では、仮設足場168万円に対してロープアクセスなら59万円(差額109万円)という比較例があります。物件の形状や工事内容で大きく変わるため、実際の金額は現地調査のうえでお出しします。

ロープアクセスは「ロープ1本で降りる」作業ではありません。メインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保するのが国際的な安全基準です。明誠と全国のフランチャイズ加盟企業では、IRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を受けた作業員が施工しており、ロープアクセス工法での高所作業について、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを維持しています。安全管理の考え方は明誠の安全管理で、工法の技術的な詳細は姉妹サイトのロープアクセスドットコムで解説しています。

株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部として、塗装・防水・タイル・電気・看板の各分野の専門職と連携しています。

都留市のオーナー向け 逆算スケジュール

令和9年夏に外装工事を行う場合の、補助と工事の逆算です。

時期 オーナーがやること
令和8年11〜12月 給湯器の種類・製造年を一覧化。国の賃貸集合給湯省エネ事業者に見積依頼(予算残に注意)
令和8年12月〜令和9年1月 外装の現地調査・劣化診断。ブロック塀・アスベストの有無を確認し、建設課へ事前相談
令和9年2〜3月 空室期に室内設備を更新。ブロック塀は令和8年度末までの補助期間内に申請・交付決定を受ける
令和9年4〜6月 令和9年度の市・県の補助の公表を確認。工法と業者を決定、修繕費と資本的支出の区分を税理士と確認
令和9年8〜9月 夏休み期間に外装工事
令和9年10月以降 完了写真を募集資料に反映し、翌春の募集に備える

定期報告と安全管理:都留市の物件は「山梨県」が窓口

一定規模以上の共同住宅や店舗などの特定建築物は、建築基準法第12条に基づく定期報告が必要です。都留市は特定行政庁ではないため、建築物の定期報告の窓口は山梨県(県土整備部建築住宅課、または一般社団法人山梨県建築設計協会)になります。令和7年7月1日には定期報告制度の見直しが施行されています。

出典:山梨県 定期報告の様式等(建築物)/定期報告制度の見直しについて(令和7年7月1日施行)

外壁タイルやモルタルの剥落は、定期報告で指摘を受けるだけでなく、通行人への事故につながれば賠償の問題になります。打診調査を外装工事の前段にまとめれば、調査と補修の仮設を共用でき、費用の二重払いを防げます。

よくあるご質問

Q. 都留市で、賃貸アパートの外壁塗装に使える市の補助金はありますか?

A. 令和8年10月28日時点で、都留市の公式ページ上に賃貸アパートの外壁塗装・屋上防水そのものを対象にした補助は確認できませんでした。オーナーが申請者になれる市の補助は、ブロック塀(上限20万円)とアスベスト調査・除去が中心です。

Q. 都留市のブロック塀補助は、賃貸物件のオーナーでも使えますか?

A. 対象者は「ブロック塀等の所有者または管理者」と定められており、賃貸物件のオーナーも対象になり得ます。補助は対象経費または延長1mあたり1万5千円の少ない方の3分の2以内、上限20万円で、補助期間は令和8年度末です。交付決定前の契約・着工は対象外です。

Q. 木造の賃貸アパートに、都留市の耐震改修補助は使えますか?

A. 使えません。市の木造住宅耐震改修等支援事業は、対象住宅から借家・長屋・共同住宅を除外しています。

Q. 給湯器の交換は、国と山梨県の補助を両方使えますか?

A. 山梨県の募集要領に、国の賃貸集合給湯省エネ事業などとの併用を妨げないと明記されています。ただし県の補助は、県内居住で、貸室がおおむね10室未満のオーナーに限られます。

Q. 補助金をもらうと、税金はどうなりますか?

A. 原則として受け取った年の収入として課税されます。固定資産の取得・改良に充てた場合は圧縮記帳の対象になり得るため、工事前に税理士にご相談ください。

Q. 2階建ての学生アパートでも、ロープアクセス工法は使えますか?

A. 使えますが、2階建てで敷地に余裕がある物件は通常足場が合理的なことも多くあります。傾斜地や川沿いで足場が組みにくい面だけロープアクセスにするハイブリッド工法も含め、現地調査のうえでご提案します。

Q. 工事は何月に行うのがよいですか?

A. 学生向け物件なら、外装は夏休みの8〜9月、室内設備は3月の空室期がおすすめです。冬は凍結・低温で塗装の品質管理が難しくなります。

まとめ:都留市は「市の小さな補助+国と県の給湯器補助+工法」で組み立てる

  • 都留市の補助で大規模修繕の本体費用はまかなえない。オーナーが使えるのはブロック塀とアスベストが中心
  • 緊急輸送道路沿いの旧耐震ビルの補助は、市ページ上の事業期間が令和7年度まで。令和8年度の扱いは建設課に確認
  • 木造の耐震補助とKAITEKI住宅補助は、借家・自己居住要件で賃貸には使えない
  • 給湯器は国と県の補助の重ね掛けで、年内の着手が勝負
  • 補助金の課税、修繕費と資本的支出の区分は工事前に税理士と整理
  • 学生需要の都留市では、工事は夏休みと3月に寄せ、2月の内見シーズンに外観で勝つ

出口を見据えた修繕投資は、利回り改善より物件価値そのものを底上げします。お持ちの物件で、まだ補助金や工法の検討を始めていないオーナーさまは、ぜひ一度ご相談ください。1棟の現地調査と利回り改善シミュレーションだけでも承ります。収益不動産オーナー向けのご提案、ビルオーナー向けの大規模修繕サービスもあわせてご覧ください。明誠の施工事例は明誠の施工事例一覧からご覧いただけます。ロープアクセスの施工事例や安全基準はロープアクセスドットコム(無足場工法の専門メディア)でも紹介しています。ご相談は明誠へのお問い合わせから承っています。

主な出典(公的一次情報)

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月28日時点で公表されている都留市および山梨県・資源エネルギー庁・国税庁の公式情報をもとに執筆しています。都留市のアスベスト・ブロック塀・緊急輸送道路沿道建築物の各ページは最終更新が令和7年度以前のため、令和8年度の金額・予算残・受付状況は都留市建設課建築住宅担当(0554-43-1111 内線136・137)でご確認ください。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず都留市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。本記事は税務助言ではありません。具体的な税務処理は税理士にご相談ください。


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この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年10月28日


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