
昨日に続き、イラン情勢による建設業への影響を深掘りして予測をたててみました。
INDEX
- 2026年 建設業界が警戒している資材ランキング
- 実は見落とされがちな資材(重要)
- 影響を受けやすい工事ランキング
- 日本の建設会社が警戒している理由
- 建物オーナーにとって重要なポイント
- 実務で最も危険視されているもの
- ① エネルギー価格(原油・LNG・電力)
2026年 建設業界が警戒している資材ランキング
1位 防水材(ウレタン・シート系)
理由
-
石油化学製品
-
原料がナフサ(石油由来)
影響
-
ウレタン防水
-
塩ビシート防水
-
改質アスファルトシート
過去データ
2021〜2023年の原油高で
防水材料は20〜40%値上げ
大規模修繕では
最も利益を圧迫する資材
2位 塗料
理由
-
樹脂・溶剤が石油系
-
チタンなどの鉱物価格も影響
影響
-
外壁塗装
-
鉄部塗装
-
プラント塗装
2022年には
塗料メーカーが年2〜3回値上げ
特に
-
フッ素
-
無機塗料
-
重防食
は影響大。
3位 アスファルト
理由
石油の残渣で作る材料
影響
-
屋上防水
-
駐車場舗装
-
屋根工事
原油高=
ほぼ確実に値上げ
4位 鉄鋼(H鋼・鉄筋)
理由
-
製造に大量のエネルギー
-
世界需要の影響
2021〜2022
鉄筋価格
約1.6倍
鉄骨
1.5倍
になりました。
5位 セメント・生コン
理由
-
キルン焼成に大量の燃料
-
石炭・電力価格に依存
日本は
-
セメント工場減少
-
運搬距離増加
で値上げ圧力が強いです。
実は見落とされがちな資材(重要)
シーリング材
理由
-
シリコン
-
ポリウレタン
石油化学製品
大規模修繕では
数量が非常に多い
ため、値上げの影響が大きい。
影響を受けやすい工事ランキング
イラン情勢のような原油高では
特にこの工事が影響を受けます。
1位
外壁塗装
2位
屋上防水
3位
シーリング打替
4位
舗装工事
5位
鉄骨工事
つまり
マンション大規模修繕は影響を受けやすい工事
です。
日本の建設会社が警戒している理由
建設資材価格は
以下の順番で上がります。
① 原油
↓
② ナフサ
↓
③ 化学製品
↓
④ 塗料・防水材
↓
⑤ 工事費
この流れは
約3〜6ヶ月遅れて建設価格に反映
される傾向があります。
建物オーナーにとって重要なポイント
資材が上がる局面では
修繕は早い方が安い
傾向があります。
理由
-
材料値上げ前に契約できる
-
人件費も上昇前
-
工事会社の受注余力
実務で最も危険視されているもの
2026年の建設業界で
本当に警戒されているのは
防水材 + 塗料
です。
理由
マンション修繕の費用構成
-
塗装
-
防水
-
シーリング
この3つで
工事費の約60〜70%
を占めるためです。
もしご希望があればですが、
**建設業界のプロが見ている「2026年〜2030年の建設資材高騰予測」**を解説できます。
実は今後、日本の建設費は
もう一段階大きく上がる可能性が指摘されています。
(原因は原油ではなく別の要素です)📈
2026〜2030年の建設資材高騰は、単純な「原油価格」だけでは説明できません。
建設業界では、複数の構造的要因が同時に重なるため、長期的な上昇トレンドになる可能性が高いと見られています。
主な要因を整理すると次の通りです。
① エネルギー価格(原油・LNG・電力)
建設材料はエネルギー産業です。
特に影響が大きい材料
-
鉄鋼
-
セメント
-
ガラス
-
アルミ
-
防水材
-
塗料
例えば
鉄鋼
製造工程
-
コークス
-
電炉
-
高炉
すべて大量のエネルギーを使います。
セメント
焼成温度
約1450℃
この温度を維持するために
-
石炭
-
重油
-
電力
を使います。
つまり
エネルギー価格=建設材料価格
になります。
② 世界的な脱炭素(カーボンプライシング)
今後最も影響が大きいのがこれです。
鉄鋼やセメントは
CO₂排出量が非常に多い産業
例
| 材料 | CO₂排出量 |
|---|---|
| セメント | 世界排出量の約7〜8% |
| 鉄鋼 | 約8% |
そのため
-
炭素税
-
排出権取引
-
環境規制
が強化されています。
これにより
製造コストが上昇
→材料価格に転嫁。
③ 日本のセメント工場減少
実は日本では
セメント工場が減っています。
理由
-
需要減少
-
老朽化
-
環境規制
結果
輸送距離が長くなる
↓
輸送費増加
↓
生コン価格上昇
現在すでに
生コンは毎年値上げ
しています。
④ 建設労働者不足
材料ではなく
施工費の上昇
ですが、結果的に
工事費全体を押し上げます。
国土交通省の推計では
2030年頃には
技能労働者が数十万人不足
すると言われています。
理由
-
高齢化
-
若手不足
-
建設業離れ
⑤ 地政学リスク(戦争)
今回のような
-
イラン情勢
-
ウクライナ戦争
は資材価格を押し上げます。
特に影響が大きい資材
-
鉄鋼
-
アルミ
-
エネルギー
⑥ 円安
日本は建材輸入国です。
輸入建材
-
木材
-
石材
-
設備機器
-
エレベーター部材
-
電気設備
円安になると
輸入資材が高騰
します。
2026〜2030年の建設費予測(業界見通し)
複数の調査機関の分析では
建設費は以下のような見通しが出ています。
シナリオ①(安定)
年1〜3%上昇
シナリオ②(現実的)
年3〜6%上昇
シナリオ③(リスク)
年10%近い上昇
要因
-
エネルギー危機
-
地政学リスク
建物オーナーにとっての重要な判断
長期的に見ると
修繕費は下がる可能性が低い
です。
理由
-
労働人口減少
-
脱炭素
-
エネルギー価格
すべて
コスト増要因
だからです。
不動産オーナーの対策(現実的)
① 修繕の先送りをしない
遅らせるほど
-
劣化
-
工事範囲拡大
-
資材値上げ
で高くなります。
② 修繕積立金を見直す
国土交通省の調査でも
多くのマンションが
積立金不足
と言われています。
③ 調査費用を惜しまない
外壁調査
漏水調査
を早期に行うと
大規模工事を回避できる場合があります。
建設業界のプロが見ている最大の問題
2026〜2030年で
本当に怖いのは
資材高騰より人手不足
です。
材料は買えても
施工できる人がいない
可能性があります。
弊社は通常の足場による大規模修繕工事と無足場工法によるロープアクセス工事の両方をメイン事業としていますが、外壁打診調査、漏水調査、ピンポイントの塗装、防水など建物の事であれば何でも行っています。
また空室対策、不動産管理、地震保険や補助金助成金申請サポート、各専門の士業の御紹介などオーナー様の様々なお困りごとをトータルでサポートもしております。
相談は無料ですので、お悩みがある方は、お気軽にお問い合わせください。
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