大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

草加市で使える賃貸オーナー向け補助金活用ガイド|市内リフォーム補助・窓リノベ・賃貸給湯省エネで収益物件のNOIを底上げする2026年度

草加市で使える賃貸オーナー向け補助金活用ガイド|市内リフォーム補助・窓リノベ・賃貸給湯省エネで収益物件のNOIを底上げする2026年度

築20年を超えたあたりから、草加市内で賃貸マンション・アパートを運用されているオーナーさまから、私はこんなご相談を受けることが増えました。「入居者から冬が寒い、エアコンの効きが悪いと言われる」「給湯器の故障が増え、退去のたびに交換費用がかさむ」「外壁もそろそろ気になるが、まとまった出費は避けたい」。

いずれも、放っておけば入居率と賃料、そして売却時の物件価値(収益還元価格)に静かに効いてくる話です。ただ、2026年度(令和8年度)はこうした改修に使える補助金が、国・埼玉県・草加市の三層でそろっています。この記事では、草加市で賃貸物件を運用するオーナーさまの視点で、「どの制度が、いくらまで、誰の申請で使えるのか」を整理してお伝えします。

私は草加を含む首都圏で大規模修繕の現場に20年近く立ってきました。補助金は「使える人が、期限内に、正しい手続きで動いた場合だけ」現金として戻ってきます。そして草加市には、他市と比べて「賃貸オーナーに珍しく使いやすい市独自の制度」と、「投資用の賃貸には使いにくい制度」がはっきり分かれる点があります。ここを間違えないことが、手残りを守る第一歩です。ここからが本題です。

まず押さえたい:草加市の賃貸オーナーが使える補助金の全体像

はじめに全体像です。オーナーさまが関わる補助金は、大きく三つの層に分かれます。

一つ目は国の「住宅省エネ2026キャンペーン」。窓・給湯器・断熱といった省エネ改修を対象に、賃貸物件でも使える枠が用意されています。二つ目は埼玉県の上乗せ補助。国の窓補助に県がさらに上乗せする「埼玉県窓断熱リフォーム支援事業」が代表格です。三つ目は草加市に関わる独自の制度で、草加地域経済活性化事業の「市内リフォーム補助事業」や、市の「地球温暖化防止活動補助金」があります。

オーナー視点で先に結論を申し上げると、2026年度に「草加の賃貸物件で最も現実的に効く」のは、国の先進的窓リノベ2026事業と、それに県が上乗せする埼玉県窓断熱リフォーム支援事業の組み合わせです。給湯器交換の「賃貸集合給湯省エネ2026事業」も、条件が合えば使えます。

そして草加ならではのポイントがもう一つ。草加市内の建物なら、投資用の賃貸物件でも使える「市内リフォーム補助事業」という市独自の割引制度がある点です。多くの自治体の住宅改修補助は「自ら居住する持ち家」に限られますが、草加のこの制度は発注者が所有する市内の建物が対象で、賃貸物件でも門戸が開いています。ここは他市にはない草加の強みです。この記事では、使える制度だけでなく、使いにくい制度も正直にお伝えします。私が現場で一番申し訳なく思うのは、期待させておいて「実はお宅の物件は対象外でした」となる瞬間だからです。

① 草加市 市内リフォーム補助事業:賃貸物件にも使える、市の独自枠

まず、草加のオーナーさまにぜひ知っておいていただきたいのが、草加地域経済活性化事業による「市内リフォーム補助事業」です(出典:草加地域経済活性化事業 市内リフォーム補助事業)。

この制度の一番のポイントは、対象となる建物が「工事の発注者が所有し、草加市内に所在する建物及び付属設備」であることです。ここに「自ら居住していること」という条件がありません。つまり、オーナーが所有する投資用の賃貸マンション・アパートも対象になり得ます。多くの市町村のリフォーム補助が自己居住の持ち家に限られる中で、これは草加の賃貸オーナーにとって見逃せない優位点です。

対象工事は幅広く、①建物の改築・修繕・補修のための工事、②屋根・外壁・内装の塗替え等の工事、③外構・車庫・物置等の修繕・補修工事、④その他付属設備の改修工事、が含まれます。まさに大規模修繕の主要メニューが対象に入っています。ただし、床面積を増やす増築工事や、建物解体のみの工事、建築確認が必要な規模の工事は対象外です。

補助の中身は、認定を受けた市内施工業者が工事請負額を割引した場合、その割引額(工事請負額の20%)を補助する仕組みです。1工事あたりの補助上限は10万円(下限5千円)。ただし1建物・1発注者につき1回限りという制限があります。仕組みとしては、補助はオーナーではなく施工業者に交付され、その分をオーナーが割引として受け取る形になります。ですから、草加地域経済活性化事業実行委員会に認定された市内業者に発注することが前提条件です。

ここで正直にお伝えしなければならない点があります。令和8年度分の補助金交付申請の受付期間は、令和8年5月7日から5月29日までとされており、この記事をお読みの時点(7月)では、今年度の受付は終了しています。工事施工期間も令和8年6月20日から令和9年1月29日までと定められています。さらに、申請多数の場合は抽選方式で採択が決まる年もあります。

ですから、この制度を狙うなら、来年度(令和9年度)の受付開始に向けて、いまのうちから認定業者への相談と工事計画の準備を進めておくのが賢い動き方です。上限10万円と金額は大きくありませんが、賃貸物件でも使える市の割引を、外壁塗装や付属設備の改修と組み合わせられるのは草加ならではです。最新の受付状況は、草加商工会議所または草加市自治文化部産業振興課にご確認ください。

② 先進的窓リノベ2026事業:賃貸でも使える、金額の大きい本命枠

金額のインパクトで言えば、こちらが本命です。先進的窓リノベ2026事業(環境省)は、既存住宅の窓を断熱改修した場合に補助が出る国の制度で、賃貸物件やマンションにも適用できます(出典:環境省 先進的窓リノベ2026事業)。

窓は、住まいの熱の出入りが最も大きい部位です。埼玉県の資料でも「冬に流出する熱の約6割、夏に流入する熱の約7割が窓などの開口部から」とされています(出典:埼玉県 窓断熱リフォーム支援事業)。ここを断熱化すると、入居者の体感が変わり、冷暖房効率も上がります。

補助額の目安は次の通りです。戸建てで上限100万円、内窓(既存の窓の内側にもう一枚窓を付ける工法)の設置は1箇所あたり最大14.0万円、外窓交換(カバー工法。既存枠を残して新しい窓をかぶせる工法)は最大23.9万円。中高層の集合住宅の内窓では、サイズに応じて1箇所あたり15.2万円・9.8万円・6.4万円などの区分があります。

賃貸オーナーにとって嬉しいのは、戸数の多い物件ほど「戸あたり×窓箇所数」で補助総額が積み上がる点です。1棟20戸、各戸に2箇所の内窓を入れれば、単純計算で数百万円規模の補助が視野に入ります。

ただし2026年度は要件が一段厳しくなりました。内窓の設置は熱貫流率(窓の断熱性能を示す数値。小さいほど高性能)Uw1.5以下(S・SSグレード)のみが対象で、旧Aグレード(Uw1.9以下)は対象外です。また、この事業単独で申請する補助額は5万円以上が最低ラインです。製品選定を誤ると補助がゼロになりかねないので、対象製品での見積りが欠かせません。

③ 埼玉県窓断熱リフォーム支援事業:国の窓補助への「上乗せ」

ここが草加市のオーナーさまにとって、他県より一歩得なポイントです。埼玉県は、国の「先進的窓リノベ2026事業」または「みらいエコ住宅2026事業」を使って県内住宅の窓断熱改修を行った場合に、費用の一部をさらに上乗せ補助します(出典:埼玉県 窓断熱リフォーム支援事業)。

この制度は、戸建て・マンション・アパートを問わず、また持ち家・賃貸を問わず対象とされている点が、賃貸オーナーにとって大きな意味を持ちます。上乗せの目安は国の補助額の2分の1まで。しかも、国と県を合わせた補助額が工事費の90%を超えない範囲という設計です。つまり、国の窓補助を土台にすれば、実質負担が大きく圧縮される可能性があります。

対象は、令和8年3月2日以降に埼玉県内の事業者と工事契約を締結したものとされ、施工は県内のリフォーム業者に依頼することが条件です。申請の流れとしては、まず国の「先進的窓リノベ2026事業」の交付決定を受けた上で、県の事業に申請します。申請受付は令和8年5月18日開始、受付期間は令和9年2月28日まで、予算がなくなり次第終了とされています。専用の事務局(埼玉県住宅供給公社内、専用ダイヤル048-711-8916)が置かれ、申請は事務局ホームページのフォームから行います(出典:埼玉県窓断熱リフォーム支援事業 事務局)。

一点、正直にお伝えします。県の補助金交付申請の手引きには、補助対象者・対象工事の詳細な条件が定められています。賃貸物件で使う場合、オーナー名義でどう申請するかは、必ず手引きと事務局で個別にご確認ください。私は「たぶん大丈夫」で工事を進めるのが一番危ないと考えています。国+県の二階建てを狙うなら、着工前の対象確認が絶対条件です。

④ 賃貸集合給湯省エネ2026事業:オーナーが主役の給湯器補助

給湯器の更新期を迎えている物件には、賃貸集合給湯省エネ2026事業(経済産業省)が候補です。これは賃貸集合住宅のオーナー等が補助対象者となる、まさにオーナー向けの制度です。

ただし特徴的なのは、オーナーが直接申請するのではなく、登録事業者である「賃貸集合給湯省エネ事業者」が申請と還元を行う仕組みだという点です(出典:経済産業省 賃貸集合給湯省エネ2026事業)。ですから、まず登録事業者に相談するのが入口になります。

対象は、従来型の給湯器からエコジョーズ・エコフィール等の小型の省エネ型給湯器への交換で、補助額の目安は1台あたり上限5万〜7万円程度です。ここは注意が必要で、エコキュートや電気温水器などは、この事業の補助対象には該当しません。ご自身の物件の給湯方式(ガスか電気か)によって、使える・使えないが分かれます。

戸数の多い物件で給湯器の更新時期が重なっているなら、まとめて交換することで補助を効率的に取りにいけます。退去のたびに1台ずつ交換するより、計画的にまとめたほうが、工事単価も補助手続きも有利になりやすい、というのが私の実感です。草加市内の東武スカイツリーライン沿線には、単身向けのワンルーム物件も多く、給湯器の一斉更新期を迎えている物件が少なくありません。

⑤ 太陽光・蓄電池は「使いにくい」制度もあります:正直にお伝えします

「草加市にも太陽光や蓄電池の補助金があるのでは」とお考えのオーナーさまへ、ここは正直にお伝えします。草加市地球温暖化防止活動補助金という市独自の制度があり、太陽光発電システム・燃料電池給湯器(エネファーム)・定置型家庭用蓄電池・V2H(電気自動車の充給電設備)の設置に、それぞれ5万円が交付されます(出典:草加市 令和8年度地球温暖化防止活動補助金)。受付は令和8年4月1日から12月28日まで(予算に達し次第終了)で、令和9年3月10日までに設置・実績報告が必要です。

ただし壁があります。この補助の対象者は「市内に居住し、住民基本台帳に記載されている方」で、しかも「一般家庭で使用するものを対象とし、店舗や事業等で使用するものは対象としない」と明記されています。つまり、オーナーがそこに住んでいない投資用の賃貸物件に設置する太陽光・蓄電池は、原則この市の補助の対象になりません。ご自身が居住する自宅(併用住宅を含む)であれば対象になり得ますが、純粋な投資用物件には使いにくいのが実情です。期待させたくないので、はっきり書いておきます。

では、法人・事業として賃貸物件や自社ビルを保有するオーナーさまが太陽光・蓄電池を検討する場合はどうするか。その受け皿は市ではなく埼玉県の事業者向け制度にあります。埼玉県は「企業等における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」など、事業者が事業所に自家消費型の太陽光発電と蓄電池を導入する際の補助を用意しています(出典:埼玉県 企業等における省エネ・再エネ活用設備導入補助金)。市の家庭用枠が使えない事業用の設備投資は、こちらの県の事業者枠を軸に検討するのが筋道です。予算枠や公募時期は年度ごとに変わりますので、導入を検討されるなら早めに県の窓口で最新の公募状況をご確認ください。

賃貸では「使いにくい」税制も正直にお伝えします

もう一つ、賃貸オーナーが誤解しやすいのがマンション長寿命化促進税制です。これは、一定の大規模修繕(外壁塗装等工事・床防水工事・屋根防水工事のすべて)を行った分譲マンションについて、工事完了の翌年度分の固定資産税を2分の1軽減する制度です(出典:国土交通省 マンション長寿命化促進税制)。数字は魅力的ですが、対象要件が「築後20年以上・10戸以上」かつ「マンション管理適正化法に基づく管理計画の認定を受けている」ことです。

管理計画の認定は、区分所有で管理組合があるマンションを前提とした仕組みです。そのため、オーナー一人が一棟を所有する賃貸マンション・アパートは区分所有ではなく、この税制は基本的に適用できません。この特例の適用期限も年度ごとの税制改正で変わりますので、分譲を区分所有でお持ちのオーナーさまは、最新の期限を草加市の資産税担当にご確認ください。名前だけ見て計画に織り込むと、あとで狂います。

補助金を使うオーナーが必ず押さえるべき税務の注意点

ここは、管理組合向けの記事では深く触れませんが、オーナーさまには外せない論点です。補助金は、受給した年度に「雑収入」として計上され、課税対象になります。工事費の一部が戻ってくる感覚でいると、思わぬ課税で手残りが目減りします。顧問税理士と受給年度の損益を必ずすり合わせてください。

もう一つが、修繕費(損金)になるか、資本的支出(減価償却)になるかの区分です。原状回復・維持のための工事は修繕費としてその年に損金算入できますが、物件の価値を高めたり耐用年数を延ばしたりする工事は資本的支出として資産計上し、数年〜数十年かけて減価償却します。同じ「外壁の工事」でも、内容と規模で税務処理が変わり、キャッシュフローへの効き方がまるで違います。

私はオーナーさまへのご提案の際、「この工事は税務上どちらに寄るか」を必ず設計段階で論点に上げるようにしています。補助金・損金算入・固定資産税の三つをどう組み合わせるかで、同じ工事でも手残りが変わるからです。ここは税理士の領域なので断定は避けますが、工事の意思決定と税務判断はワンセット、とだけお伝えしておきます。

数字で見る:入居率1%・退去1件が、草加の物件でどれだけ効くか

補助金の話を、オーナーさまの財布の感覚に翻訳してみます。

たとえば草加市内で、家賃6.5万円・20戸の賃貸マンションを想定します。満室の年間賃料収入は6.5万円×20戸×12か月=1,560万円です。ここで入居率が1%下がると、年間で約15.6万円の減収。空室が1戸、次の入居まで3か月空けば、6.5万円×3か月=19.5万円がそのまま消えます。

窓の断熱改修や計画的な給湯器更新は、単なるコストではありません。「冬が寒い」「お湯の出が悪い」といった不満は、更新のたびに賃料交渉や退去の口実になります。逆に、快適性が上がれば、家賃を下げずに入居を決めやすくなり、退去率も下がります。補助金で初期投資を圧縮しつつ、入居率と賃料単価を守る——これがオーナー視点での補助金活用の本質です。

草加市は東武スカイツリーラインで北千住・都心方面へ直通でき、単身からファミリーまで賃貸需要の層が厚いエリアです。だからこそ、競合物件との差は「築年数」よりも「住み心地」で付きやすい。そして出口。売却を見据えたとき、収益還元価格はNOI(実質賃料収入)で決まります。目先の利回りより、物件価値そのものを底上げする修繕投資のほうが、出口で効いてくる場面を、私は現場で何度も見てきました。補助金は、その投資判断を後押ししてくれる追い風です。

工法で変わるコスト:足場・ロープアクセス・ハイブリッドの比較

補助金で対象になるのは主に「工事の中身」ですが、オーナーさまの手残りを大きく左右するのは、実は工事の足場のかけ方です。窓・給湯器・外壁・防水、いずれの工事も、どうやって職人が施工箇所に到達するかでコストと工期が変わります。

明誠では、建物の特性に応じて三つの工法から最適なものをご提案しています。一つ目は通常の足場を組む工法。中低層や形状が複雑な物件に向きます。二つ目がロープアクセス工法。産業用ロープで職人が施工する無足場工法で、足場の設置費用を抑え、工期を短縮でき、居住者の生活への影響も小さく済みます。高層物件や、足場の架設が難しい立地、コストを最重視する物件で強みを発揮します。三つ目がハイブリッド工法で、部位ごとに足場とロープアクセスを使い分けます(詳しくはロープアクセス工法のご紹介をご覧ください)。

賃貸オーナーにとって、足場費の圧縮は補助金と同じくらいインパクトがあります。入居者に長期間ネットと足場で囲まれる不快感を与えずに済む点も、退去防止という意味で見逃せません。私は、補助金の対象工事と工法選定をセットで組み立てることを、いつもお勧めしています(大規模修繕工事のご紹介マンション・ビルオーナーさま向けページもご参照ください)。

みらいエコ住宅2026事業という選択肢

窓リノベ・給湯省エネと並ぶ国の柱がみらいエコ住宅2026事業(国土交通省・環境省)です。断熱改修や省エネ改修を幅広く対象とする制度で、埼玉県の窓断熱リフォーム支援事業は、この「みらいエコ住宅2026事業」を使った窓改修にも上乗せ対象としています(出典:みらいエコ住宅2026事業)。

複数の国の制度は、対象部位が重ならなければワンストップ申請でまとめて使える設計になっています(住宅省エネ2026キャンペーン全体の窓口:住宅省エネ2026キャンペーン)。どの部位をどの制度に割り当てると補助総額が最大化するかは、物件ごとに変わります。ここは経験がものを言う部分です。窓は窓リノベ、給湯器は賃貸集合給湯省エネ、その他の断熱はみらいエコ住宅、と役割分担を整理してから見積りに入ると、取りこぼしが減ります。

病院・介護施設・自社ビルのオーナーさまへ

ここまでは賃貸マンション・アパートを念頭に書いてきましたが、草加市にはクリニック・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)・特別養護老人ホームを運営される医療法人・介護事業者のオーナーさまや、自社ビルを保有される企業のオーナーさまも多くいらっしゃいます。これらの建物でも、窓断熱や給湯・空調の省エネ改修は補助制度の対象になり得ます。

医療・介護施設の場合は、省エネによる光熱費の圧縮が、そのまま運営コストの改善につながります。とりわけ入居者・患者の療養環境を左右する空調・給湯の安定は、施設の評価にも直結します。加えて、外壁や屋上防水の劣化を放置すると、漏水が電気設備や医療機器に及ぶリスクがあり、BCP(事業継続計画)の観点でも見過ごせません。私は介護施設の現場で、屋上防水の小さな劣化から始まった漏水が、最上階の居室を一時的に使えなくして稼働率を落とした例を見たことがあります。

自社ビルのオーナーさまであれば、テナントの快適性が賃料維持と空室対策に直結します。省エネ改修は、テナントへの訴求材料にもなります。太陽光・蓄電池の導入を検討されるなら、前述のとおり、事業用は埼玉県の事業者向け補助金が受け皿になります。また、草加市の「市内リフォーム補助事業」は、発注者が所有する市内の建物であれば事業用の建物も対象になり得ますので、外壁・屋根の塗替えや付属設備の改修と組み合わせられる可能性があります。施設の用途によって使える制度が変わりますので、まずは物件ごとの棚卸しからご一緒させてください。

よくある質問(草加市の賃貸オーナーから多い相談)

Q. 賃貸物件のオーナーでも国の窓補助は使えますか。

A. 先進的窓リノベ2026事業は、賃貸物件やマンションにも適用できるとされています。埼玉県の上乗せも、持ち家・賃貸を問わず対象とされていますが、対象者要件は手引きでご確認ください。

Q. 草加市の「市内リフォーム補助事業」は投資用の賃貸に使えますか。

A. 対象は「発注者が所有する市内の建物」で、自己居住の要件がないため、投資用の賃貸物件も対象になり得ます。ただし令和8年度の申請受付(5月7日〜5月29日)は終了しています。来年度に向けて認定業者へ早めにご相談を。

Q. 給湯器の補助は自分で申請するのですか。

A. 賃貸集合給湯省エネ2026事業は、登録事業者である「賃貸集合給湯省エネ事業者」が申請します。まず登録事業者にご相談ください。

Q. 賃貸物件に太陽光を載せたいのですが、草加市の補助は使えますか。

A. 草加市地球温暖化防止活動補助金は一般家庭用が対象で、店舗や事業用は対象外です。投資用賃貸には原則使えません。法人・事業としての導入は、埼玉県の事業者向け補助金をご検討ください。

Q. 補助金は課税されますか。

A. 受給した年度に雑収入として計上され、課税対象になります。受給年度の損益を税理士とすり合わせてください。

まとめ:草加市のオーナーが2026年度にやるべきこと

正直に申し上げます。草加市の賃貸オーナーさまにとって、2026年度は「窓」を軸に動くのが最も現実的です。国の先進的窓リノベ2026事業を土台に、埼玉県窓断熱リフォーム支援事業の上乗せを重ね、給湯器更新期の物件には賃貸集合給湯省エネ2026事業を合わせる。これが、私がいまオーナーさまにお勧めする組み立ての基本形です。

そのうえで草加ならではの一手が、市内リフォーム補助事業です。投資用の賃貸物件でも使える市の割引制度は貴重ですが、令和8年度の受付はすでに終了しているため、来年度に向けて認定業者への相談と工事計画の準備を進めておくのが得策です。太陽光・蓄電池は、市の家庭用補助は投資用に使えないため、法人オーナーは埼玉県の事業者向け枠を軸に検討してください。マンション長寿命化促進税制も一棟所有の賃貸には基本的に適用できないことは、あらかじめ押さえておいてください。「使えると思っていた」で計画が狂うのが、一番もったいないからです。

いずれの制度も予算と期限があること、そして補助金は雑収入として課税されることを、投資判断の前提に置いてください。数字が合えば、補助金は入居率と物件価値を守る強力な追い風になります。

お持ちの物件で、まだこの補助金の検討を始めていないオーナーさまは、ぜひ一度お問合せください。1棟の現地調査と、補助金を織り込んだ利回り改善シミュレーションだけでも、ご相談を承ります(お問合せフォームはこちら)。制度の期限が来る前に、動けるかどうかが分かれ目です。次回も、現場で本当に使える話だけをお届けします。

出典・参考資料

※本記事は2026年7月5日時点の公開情報をもとに作成しています。補助率・上限額・受付期間・対象要件は年度や予算状況により変更されます。申請前に必ず各制度の公式サイトと草加市・埼玉県の窓口で最新情報をご確認ください。