本間社長ブログ

旭市のマンション補助金|大規模修繕2026年度版

旭市のマンション補助金|大規模修繕2026年度版
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

2026年10月7日 更新

「旭市で、マンションの大規模修繕に使える補助金はあるのか?」

結論から申し上げます。令和8年度(2026年度)の旭市公式サイトを確認した範囲では、外壁塗装や屋上防水といった大規模修繕工事費そのものに使える補助金は見つかりませんでした。 ただし、旭市には管理組合にとって見逃せない制度が1つあります。

それが、「旭市住宅用省エネルギー設備設置補助金」の窓の断熱改修です。マンション管理組合が申請者になれる区分があり、補助額は補助対象経費の4分の1、上限は「8万円×改修を行う戸数」と明記されています。しかも補助対象経費には「仮設足場費」が含まれると書かれています。大規模修繕に合わせてサッシ・ガラスを断熱化する管理組合にとっては、見逃せない制度です。

こんにちは、株式会社明誠の本間です。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕に20年以上携わってきました。この記事では、旭市のマンション管理組合の理事長さま・理事の皆さまに向けて、補助制度を「共用部に使えるか、使えないか」で仕分け、窓の断熱改修補助の使い方と、工事費そのものを抑える工法の選び方までお伝えします。

先にお伝えしておくべき大事な点があります。令和8年度の受付期間は令和8年12月28日までで、しかも工事に着手する30日前までの申請が必要です。今日は令和8年10月7日ですから、検討できる時間は長くありません。制度は予算の範囲内で運用されるため、申請の前に必ず市の窓口で最新の内容をご確認ください。

早見表:旭市のマンション共用部で使える制度・使えない制度

まずは全体像です。令和8年度の旭市公式サイトの記載をもとに、私が仕分けました。「○」「△」「×」は公式ページの文言から読み取った私の見立てで、最終判断は窓口の回答によります。

制度名 共用部への適用 内容(公式サイトの記載) 受付状況・注意点
住宅用省エネルギー設備設置補助金(窓の断熱改修・管理組合区分) ○(マンション管理組合が申請可能) 補助対象経費の4分の1、上限8万円×改修を行う戸数。仮設足場費も対象経費 令和8年4月1日〜12月28日。着手の30日前までに申請、交付決定後に着手
同補助金(エネファーム・蓄電池・EV・V2H) ×(市内に住所があり、その住宅に住む個人が対象) エネファーム上限10万円、蓄電池上限7万円 など 区分所有者個人が使う制度
木造住宅の耐震診断費補助 ×(戸建て住宅・併用住宅のみ) 診断費の2分の1、上限4万円 昭和56年5月31日以前に建設・着工
木造住宅の耐震改修費補助 ×(戸建て住宅・併用住宅のみ) 改修費(設計・監理含む)の3分の2、上限100万円 同上
危険ブロック塀等の撤去補助 △(法人は対象外。管理組合の扱いは要確認) 撤去費の50%、限度額10万円(1mあたり1万円が上限) 公式ページの更新日は2020年。令和8年度の継続は窓口で要確認
マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額) ○(国の税制。旭市での取扱いは要確認) 翌年度の固定資産税を3分の1減額(1戸あたり100㎡まで) 令和9年3月31日までの工事が対象。旭市の案内ページは確認できず
マンション管理計画認定制度 △(市の窓口・手数料は公式サイトで確認できず) ― 千葉県が担当するのは町村のみ。市の物件は市へ確認
無料住宅相談会(建築士) △(木造住宅の耐震化促進が主目的) 建築士が住まいの心配事に無料で回答 令和8年度は10月15日・12月15日・2月15日が残り。予約制

旭市の管理組合にとっての本命は、「窓の断熱改修補助」です。 詳しくは次の章でお伝えします。

旭市はこんな街です-九十九里浜の北端、海と農地に囲まれた街

旭市は、千葉県の北東部、九十九里浜の北の端に位置する街です。平成17年(2005年)に旧旭市・海上町・飯岡町・干潟町が合併して現在の旭市になりました。市役所の本庁舎のほかに、海上・飯岡・干潟の各出張所が置かれています。

人口は、市の公表で令和8年9月1日現在60,561人、世帯数は27,699世帯です(出典:旭市「令和8年 旭市の人口」大字別人口統計表)。私が単純に割り算をすると、1世帯あたり約2.19人です。

街の印象は「戸建てと農地が中心の街」で、分譲マンションは少数派です。ただ、旭市内の分譲マンションの棟数や築年数の内訳を示す公表資料は、私の調べた範囲では見つかりませんでした。ここは推測で数字を出さず、「公式資料では確認できず」とお伝えします。

旭市は、東日本大震災で大きな被害を受けた街でもあります。市は、液状化の被害があった市街地について、公共施設と宅地を一体で対策する実現性を調べた検討結果を公表しています(出典:旭市「市街地液状化対策事業の調査検討内容について」)。また、令和7年6月30日に千葉県が「高潮浸水想定区域」を指定し、旭市内にも高潮による浸水リスクのある区域が含まれると市が案内しています(出典:旭市「高潮浸水想定区域が指定されました」)。

海に近い建物を数多く見てきた私の経験から申し上げると、海風の届く地域の建物は、鉄部のさびやシーリング(外壁の継ぎ目を埋めるゴム状の材料)、アルミサッシまわりの劣化が内陸より早く進みがちです。旭市は海沿いの地区と内陸の地区とで、建物が受ける環境が大きく違います。修繕周期を一律に考えず、建物ごとに劣化を確かめることをお勧めします。

結論:旭市の管理組合は「窓の断熱改修補助」を大規模修繕に組み込む

制度の概要

旭市の公式ページでは、令和8年度の「住宅用省エネルギー設備設置補助金」を次のように案内しています(出典:旭市「住宅用省エネルギー設備設置補助金を交付します」、旭市「旭市住宅用省エネルギー設備設置補助金のご案内(令和8年度)」)。

  • 受付期間:令和8年4月1日から令和8年12月28日まで(土日・祝祭日・年末年始を除く)
  • 窓の断熱改修の補助額:補助対象経費の4分の1で上限8万円(千円未満切捨て)
  • マンション管理組合が管理する共同住宅又は長屋に該当する場合:補助対象経費の4分の1で、上限8万円×改修を行う戸数
  • 管理組合区分の要件:補助対象設備を設置する市内のマンション等の管理組合であること、そのマンションで過去に同一の補助対象設備で補助を受けていないこと
  • 補助事業に着手する30日前までに申請し、交付決定の通知が届いた後に着手
  • 実績報告は、事業完了の日から30日以内か、交付決定を受けた年度の3月10日のいずれか早い日まで
  • 申請窓口:旭市役所 環境課(2階20番窓口)。問合先は環境課環境政策班(電話0479-62-5328)

対象になる窓の条件

窓の性能にも条件があります。国の補助事業の対象として一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)または公益財団法人北海道環境財団に窓・ガラスとして登録された製品で、窓全体の熱貫流率Uw(熱の伝わりやすさを示す数値で、小さいほど断熱性が高い)が1.9以下であることが求められます。加えて、1室単位で、外気に接する全ての窓を断熱化することが条件です。内窓の設置も対象に含まれます。

「仮設足場費」が対象経費に入っている意味

ここが、大規模修繕との組み合わせで最も大事な点です。旭市のご案内では、窓の断熱改修の補助対象経費として、窓・ガラスの取付け費、カバー工法によるサッシ、外部・内部シーリングの費用、仮設足場費、既存設備の解体撤去費などが挙げられています。網戸・雨戸などの付属部材は対象外です。

つまり、外部からサッシを交換する工事で足場が必要な場合、その足場費の一部も補助対象経費に入れられる可能性があります。逆に言えば、大規模修繕の足場がかかっているタイミングでサッシ工事を同時に行えば、足場を二度組む無駄を避けられます。どこまでの足場費を窓の工事分として計上できるかは、見積りの内訳の作り方にかかわるため、申請前に環境課へ見積書の案を見せて確認するのが安全です。

いくら補助されるのか、試算してみます

あくまで仮の数字です。たとえば30戸のマンションで、全戸の窓を断熱改修し、補助対象経費が1戸あたり40万円、合計1,200万円だったとします。

  • 経費の4分の1:1,200万円×1/4=300万円
  • 上限:8万円×30戸=240万円
  • 補助額:低い方の240万円

1戸あたり8万円です。大規模修繕の総額から見れば一部ですが、理事会で検討する価値は十分にある金額です。ただし、予算の範囲内での運用で、申請書類に不備があると先着順の順番が後になる場合がある、と市は案内しています。

マンションならではの注意点:窓は「共用部分」

国のマンション標準管理規約では、窓ガラスやサッシなどの開口部は共用部分とされ、計画修繕は管理組合が行う形が基本です(出典:国土交通省「マンション標準管理規約」)。旭市の補助で管理組合区分が設けられているのは、この考え方と整合しています。

一方、同じ補助の「個人区分」は、市内に住所があり、その住宅に住む個人が対象です。区分所有者の方が個人で窓を替えたいと相談してきたときは、管理規約や細則で、個人による窓の改良をどう扱うかを先に確認しておくと安心です。

現場目線のひとこと:完了写真に「足場」が写るとNG

旭市のご案内には、完了後の写真に「足場」「作業員」「作業道具」などが写っていると、工事が完了したと確認できず不備になる場合がある、と書かれています。窓の断熱改修の住宅全景の写真も同様です。大規模修繕と同時に進めると、窓の工事が終わっても外壁の工事で足場が残っていることがよくあります。 実績報告の期限(完了から30日以内、または3月10日)と、足場の解体時期の関係を、工程表の段階で施工会社とすり合わせておいてください。

申請スケジュールの逆算-12月28日までに申請、30日前ルールに注意

令和8年度の受付は令和8年12月28日までで、申請は着手の30日前までです。交付決定を受けた年度の3月10日までに実績報告を出せない場合は、申請の取り下げが必要と案内されています。

これを大規模修繕の工程に当てはめると、次のような流れになります。

時期の目安 やること
10月〜11月 理事会で窓の断熱改修を検討。対象製品(Uw1.9以下)と1室単位の改修範囲を決める。見積りを取る
11月〜12月28日 総会決議(または規約上の手続き)を経て、市へ交付申請。現況写真は申請日から2週間以内に撮影したもの
申請の30日後以降・交付決定後 窓の工事に着手
完了後30日以内(遅くとも令和9年3月10日) 実績報告。完了写真は足場・作業員が写らないように撮影

正直に申し上げると、これから総会を開いて今年度中に完了させるのは、かなり厳しい日程です。今年度の大規模修繕がすでに動いていて、サッシ工事を含めるかどうか迷っている管理組合には、今すぐ確認すべき制度です。これから計画を始める管理組合は、令和9年度も同じ制度が続くかを窓口で確認しながら、長期修繕計画の中に窓の断熱化を位置づけておくのが現実的です。来年度の継続は、私が確認した時点では公表されていません。

制度別に見る:使えない制度を、先に見極めましょう

「使えない」と分かることも、立派な情報です。理事会で検討に時間を使わずに済みます。

木造住宅の耐震診断費・改修費補助:対象は戸建て住宅・併用住宅

旭市の木造住宅の耐震補助は、昭和56年5月31日以前に建設(または着工)された戸建て住宅または併用住宅が対象です。補助額は、耐震診断が診断費用の2分の1で上限4万円、耐震改修が改修費用(設計・監理費用を含む)の3分の2で上限100万円です(出典:旭市「木造住宅の耐震診断費及び改修費補助制度について」)。

市の「住宅耐震化緊急促進アクションプログラム」(令和8年4月)では、令和7年度の実績が耐震診断費補助2件・耐震改修費補助0件で、「補助制度が利用されやすくなるよう、改正を検討する」と書かれています(出典:旭市住宅耐震化緊急促進アクションプログラム)。鉄筋コンクリート造のマンションはこの制度の対象外です。旧耐震のマンションをお持ちの管理組合は、国の制度や民間の耐震診断を検討することになります。

危険ブロック塀等の撤去補助:法人は対象外、更新日は2020年

道路に面した高さ1.2mを超える危険なブロック塀などの撤去に、費用の50%(限度額10万円)を助成する制度です。撤去の工事費は、ブロック塀の長さ1mあたり1万円が限度です。対象者の条件に「法人でないこと」があり、工事の契約前の申請が必要です(出典:旭市「危険ブロック塀等補助金の申込を受け付けています」)。

管理組合法人は「法人」にあたるため、対象外と読めます。法人格のない管理組合の扱いは、公式ページからは読み取れませんでした。また、このページの更新日は2020年11月10日です。令和8年度も受け付けているかは、都市整備課建築住宅班(電話0479-62-5895)でご確認ください。 敷地の外周にブロック塀がある古いマンションでは、大規模修繕と同時に塀の安全点検をしておくと安心です。

住宅用省エネ設備(エネファーム・蓄電池・EV・V2H):個人向け

同じ省エネ設備補助のうち、エネファーム(上限10万円)、蓄電池(上限7万円)、EV・PHV(上限10万円または15万円)、V2H(経費の10分の1、上限25万円)は、市内に住所があり、その住宅に住む個人が対象です。蓄電池・EV・V2Hは住宅に太陽光発電設備があることが条件です。管理組合が共用部に入れる用途は、公式ページでは対象として確認できませんでした。

災害復興住宅資金の利子補給:令和元年台風の被災者向け

旭市には災害復興住宅資金の利子補給制度のページがありますが、対象は令和元年の台風第15号・第19号と10月25日の大雨の被災者で、令和4年3月31日までに融資を受けた方です(出典:旭市「災害復興住宅資金の利子補給金の申込を受け付けています」)。これからの大規模修繕に使える制度ではありません。

アスベスト調査・緑化:令和8年度の公式ページは確認できず

民間建築物のアスベスト調査、屋上緑化などの補助について、令和8年度の旭市公式ページは、私の調べた範囲では見つかりませんでした。「見つかりませんでした」は「存在しない」の断定ではありません。市の窓口で「管理組合が使える制度はありますか」と一言聞くだけで、私の調査で拾えなかった制度が見つかることもあります。

マンション長寿命化促進税制-旭市での取扱いは税務課へ確認を

国の制度として、一定の大規模修繕工事を行ったマンションの翌年度の固定資産税を3分の1減額する「マンション長寿命化促進税制」があります(出典:国土交通省「マンション長寿命化促進税制(固定資産税の特例措置)」)。

  • 新築から20年以上、総戸数10戸以上のマンションが対象
  • 管理計画の認定を受けたマンション、または自治体の助言・指導を受けて長期修繕計画を適切に見直したマンションが対象
  • 外壁塗装等工事・床防水工事・屋根防水工事の3つを行うことが条件
  • 工事完了の日から3か月以内に市町村へ申告
  • 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに完了した工事が対象
  • 減額の対象は1戸あたり100㎡まで

旭市の税務課のページには、省エネ改修・耐震改修・バリアフリー改修を行った住宅の固定資産税の減額措置の案内はありますが、マンション長寿命化促進税制の案内ページは、私の調べた範囲では確認できませんでした(参考:旭市 税務課)。国の税制なので旭市内のマンションでも要件を満たせば対象になり得ますが、助言・指導や管理計画認定をどの窓口が担うかによって、使えるかどうかが変わります。税務課(代表電話0479-62-1212)と都市整備課に、取扱いを確認してください。

そして、期限は令和9年3月31日までの工事です。残り半年足らずですので、すでに外壁・床防水・屋根防水を年度内に終える見込みの管理組合は、今すぐの確認をお勧めします。

マンション管理計画認定制度-旭市の窓口は要確認

千葉県の案内では、県が認定を担当するのは「町村の区域」のマンションで、市の区域のマンションは市が認定を行うとされています(出典:千葉県「マンションの管理計画認定制度について」)。

旭市の公式サイトでは、管理計画認定の申請窓口と手数料の案内を、私は確認できませんでした。ここは推測にとどめ、都市整備課建築住宅班(電話0479-62-5895)に「市内マンションの管理計画認定は受け付けているか」を確認してください。

認定を受けると、住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資」で金利の引下げを受けられるなどの利点があります(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。

旭市のマンションの大規模修繕-足場か、ロープアクセスか、公平に比べます

補助金が窓の断熱改修に限られる以上、工事費そのものを適正に抑えることが、修繕積立金を守る最大の手段になります。大規模修繕の費用のなかで、仮設足場は大きな割合を占めるのが一般的です。ここに選択肢があることを、理事会で知っておいていただきたいのです。

費用の目安

金額は物件によって大きく変わるため、あくまで参考値です。私たちが見積りの入口でお伝えしている目安は、次のとおりです。

項目 目安
30戸規模マンションの大規模修繕 総工費 約3,500万〜5,000万円
うち仮設足場の割合 総工費の約15〜25%
外壁塗装 1㎡あたり約3,500〜4,500円
外壁の打診調査 1㎡あたり約250〜500円
防水工事 1㎡あたり約5,000〜8,000円

たとえば、10階建て・外周80m・工期3か月の建物を例にとると、足場の費用が約168万円かかるところ、ロープアクセスでは約59万円、差額は約109万円という試算になります。もちろん、工事内容によってはロープアクセスが向かないこともあります。実際の見積りは、建物の形状・劣化状況・工事範囲によって変わります。料金の考え方は大規模修繕の料金の考え方(明誠)でもご紹介しています。

窓の断熱改修と工法の関係

旭市の補助で足場費が対象経費に入るとはいえ、補助は経費の4分の1で、戸数あたりの上限もあります。サッシ交換を外部から行う場合は足場が向くことが多い一方、内窓の設置なら外部足場は基本的に不要です。外壁はロープアクセスで部分補修し、窓は内窓で断熱化する、という組み合わせも考えられます。どちらが総額で得かは、建物ごとに見積りを並べて比べるのが確実です。

3つの工法を、公平に比べる

明誠は、次の3つから建物に合う工法を提案しています。

工法 向いている建物・工事 強み 注意点
通常の足場仮設工法 外壁の全面補修、塗装・防水・タイル・サッシ交換を一括で行う大規模修繕 作業の安全性と品質を確保しやすく、全面的な工事に適する 足場の設置・解体の費用と工期がかかる。足場期間中は防犯・採光・ベランダ使用に配慮が必要
ロープアクセス工法(無足場工法) 外壁の部分補修、シーリングの打替え、調査・点検、部分塗装 足場が不要なため、工期と費用を抑えやすい。居住者の生活への影響が少ない 作業内容によっては向かない。専門の技能を持つ職人が必要
ハイブリッド工法 面ごと・部位ごとに足場とロープを使い分ける建物 部位ごとに最適な方法を選べ、総額を最適化しやすい 計画と工程管理に専門性が必要

ロープアクセス工法は、作業者がメインロープとバックアップロープの2本に接続し、屋上などに2点以上の吊元(ロープを固定する支点)を確保して作業する方法です。明誠の工法の詳細は明誠のロープアクセス工法の技術と実績、業界全体の安全基準や事例は姉妹サイトのロープアクセスドットコム(無足場工法の専門メディア)で詳しく解説しています。

ここは利益相反になるので、正直に申し上げます。 私たちは3つの工法をすべて扱うので、足場が最適なら足場を、ロープが向くならロープを提案します。どれか1つに誘導するための記事ではありません。

明誠について、数字でお伝えします

株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法での高所作業について、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業では、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを維持しています。IRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を受けた作業員が施工し、ISO9001の品質マネジメントシステムを運用しています。また、日本初のロープアクセス工事のフランチャイズ本部として、塗装・防水・タイル・電気・看板の各分野の専門職と連携しています。

旭市のマンションで、理事会が確認したいこと

  • 海に近いか、内陸か(塩害による鉄部・シーリング・サッシの劣化の進み方が違います)
  • 高潮浸水想定区域や液状化の履歴がある地区か(基礎まわり・外構・埋設配管の点検を劣化調査に含めるか)
  • サッシ・ガラスの状態と、窓の断熱化を今回の修繕に含めるか
  • 敷地に余裕があるか(足場の材料置場、車両の搬入経路)
  • 外壁の劣化が全面に及んでいるか、一部の補修で済むか
  • 前回の大規模修繕から何年経ち、外壁・床防水・屋根防水をどう行ったか

現場で見てきたこと

現場で20年以上やってきて、私が一番悔しい思いをするのは、「補助が使えたのに、着工してから知った」という話を、工事が終わってから聞く場面です。旭市の窓の断熱改修補助は、交付決定の前に着手すると対象外です。工事の契約の段階で、施工会社と「補助の申請をいつ出し、着工をいつにするか」を決めておくことを、私はいつも理事長さまにお伝えしています。

管理組合向けのサービス内容はマンション管理組合さま向けの大規模修繕サービスにまとめています。明誠のこれまでの施工の様子は、明誠の施工事例からご覧いただけます。

制度を使うときの共通の落とし穴

失敗しやすい3つのパターン

  1. 交付決定の前に着工してしまう:窓の断熱改修補助は、着手の30日前までに申請し、交付決定後に着手するのが条件です。ブロック塀の撤去補助も契約前の申請が必要です
  2. 「1室単位で全ての窓」の条件を見落とす:外気に接する窓を部屋の中で一部だけ替える計画では、条件を満たさないおそれがあります
  3. 完了写真と報告期限を後回しにする:足場や作業員が写った写真は不備になる場合があります。報告期限は完了から30日以内、または3月10日の早い方です

理事会で使える質問リスト

市の窓口へ問い合わせるとき、次の質問をそのまま使えます。

  • 窓の断熱改修補助の管理組合区分で、令和8年度の予算はまだ残っていますか(環境課 0479-62-5328)
  • 大規模修繕と同時に行う場合、仮設足場費のどこまでを窓の工事分として計上できますか
  • 令和9年度も、管理組合区分の窓の断熱改修補助は続く予定ですか
  • 市内マンションの管理計画認定は受け付けていますか。長寿命化促進税制の助言・指導は、どの課が担当しますか(都市整備課・税務課)
  • 管理組合が使える補助制度で、公式サイトに載っていないものはありますか

旭市のマンションが大規模修繕に向けて動く5つのステップ

  1. 長期修繕計画と過去の修繕履歴を確認する:サッシ・ガラスの更新時期、前回の外壁・防水工事の内容を確かめます
  2. 市の窓口へ質問リストで確認する:環境課(0479-62-5328)と都市整備課建築住宅班(0479-62-5895)へ、前章の質問を投げます
  3. 建物診断(劣化調査)を行う:工法を選ぶ前に、劣化の程度を調べます。ロープアクセスでの外壁調査の方法という選択肢もあります
  4. 3つの工法で相見積りを取る:足場・ロープ・ハイブリッドのそれぞれで、窓の断熱改修を含めた場合・含めない場合の見積りを比べます
  5. 補助の申請期限から逆算して工程を組む:12月28日の受付期限、30日前申請、完了写真と実績報告まで、工程表に入れます

賃貸マンション・ビルのオーナーの方へ

収益不動産をお持ちのオーナーの方にとって、旭市の補助は限られます。窓の断熱改修の管理組合区分は「マンション等の管理組合」が要件で、ワンオーナーの賃貸マンションがこれにあたるかは公式ページからは読み取れません。個人区分は「その住宅に住む個人」が対象です。長寿命化促進税制も、区分所有のマンションを前提とした制度です。

ここで私がお勧めするのは、補助金に頼らない収支計画です。外壁の塗装やシーリングの傷み、屋上防水の劣化を放置すると、雨漏りや入居者の退去につながります。足場を組まないロープアクセス工法で部分的に早めに手当てすれば、工事費を抑えながら入居率を守れる場合があります。オーナーさま向けの考え方はビルオーナーさま向けの大規模修繕でご紹介しています。

よくあるご質問

Q. 旭市で、マンションの大規模修繕工事費に使える補助金はありますか?

A. 令和8年度の旭市公式サイトを確認した範囲では、外壁塗装や屋上防水などの工事費そのものに使える補助金は見つかりませんでした。ただし、住宅用省エネルギー設備設置補助金の「窓の断熱改修」には、マンション管理組合が申請できる区分があり、補助対象経費の4分の1、上限8万円×改修を行う戸数が補助されます。

Q. 窓の断熱改修補助の申請期限はいつですか?

A. 令和8年度の受付期間は令和8年4月1日から12月28日までで、工事に着手する30日前までの申請が必要です。交付決定の通知を受けてから着手し、完了から30日以内か、交付決定の年度の3月10日の早い方までに実績報告を出します。予算の範囲内での運用のため、早めに環境課(0479-62-5328)へご相談ください。

Q. 足場代も補助の対象になりますか?

A. 旭市のご案内では、窓の断熱改修の補助対象経費に「仮設足場費」が含まれると書かれています。ただし、大規模修繕全体の足場のうち、どこまでを窓の工事分として計上できるかは見積りの内訳によります。申請前に環境課へ確認するのが安全です。

Q. 窓の性能に条件はありますか?

A. 国の補助事業の対象として登録された窓・ガラスで、窓全体の熱貫流率Uwが1.9以下であることが条件です。さらに、1室単位で外気に接する全ての窓を断熱化する必要があります。内窓の設置も対象に含まれます。

Q. 管理組合法人は、ブロック塀の撤去補助を使えますか?

A. 旭市の危険ブロック塀等の撤去補助は、対象者の条件に「法人でないこと」とあるため、管理組合法人は対象外と読めます。法人格のない管理組合の扱いと、令和8年度の受付状況は、都市整備課建築住宅班(0479-62-5895)にご確認ください。

Q. 足場を組まない大規模修繕は、本当に可能ですか?

A. 外壁の部分補修、シーリングの打替え、調査・点検、部分塗装などは、ロープアクセス工法で対応できる場合があります。10階建て・外周80mの建物で、足場約168万円に対しロープアクセス約59万円という試算もありますが、サッシ交換を含む全面工事などでは足場のほうが適することもあります。当社では足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3つから、建物に合う工法を提案しています。

Q. 相談や見積りに費用はかかりますか?

A. 明誠では、建物の状況確認と概算のお見積りを無料で承っています。補助金・税制の情報整理だけのご相談でもかまいません。大規模修繕の無料相談・お問い合わせからお声がけください。

この記事のポイントまとめ

  • 旭市の令和8年度の補助で、外壁・防水などの大規模修繕工事費そのものに使える制度は確認できず
  • 本命は「住宅用省エネルギー設備設置補助金」の窓の断熱改修。管理組合が申請でき、経費の1/4・上限8万円×戸数、仮設足場費も対象経費
  • 受付は令和8年12月28日まで。着手30日前までの申請、交付決定後の着手が条件
  • 窓はUw1.9以下、1室単位で外気に接する全ての窓が条件。完了写真に足場が写ると不備になる場合あり
  • 耐震補助は戸建て向け、ブロック塀補助は法人対象外。長寿命化促進税制・管理計画認定の扱いは市へ確認

出典・参考資料

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月7日時点で公表されている旭市および千葉県、国土交通省の公式情報をもとに執筆しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、旭市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。本記事は法的・税務上の助言ではありません。

旭市は、大規模修繕の工事費に直接使える補助金の多い街ではありません。それでも、管理組合が申請できる窓の断熱改修補助という確かな手段があり、工法を並べて比べれば工事費そのものも見直せます。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。ご相談だけでも遠慮なくお問い合わせフォームからお声がけください。


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この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年10月7日


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