本間社長ブログ
一棟オーナーの約6割が「管理の見直し」で相談|満室でも管理会社を探す理由と、首都圏の賃貸マンションで修繕提案・見積りを見極める7つの確認点【2026年10月】
目次

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著作者プロフィール
株式会社明誠 代表取締役
本間 幸紘
大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。
この記事で分かること
「満室で家賃もきちんと入っている。それでも、今の管理会社に任せたままでいいのか、ずっと引っかかっている」——。一棟の賃貸マンションやアパートをお持ちのオーナーさまから、私はこうしたご相談をよくいただきます。
その感覚が数字になって表れた調査があります。賃貸管理査定サービス「いざ貸す」(株式会社エイムプレイス)が公表した「一棟アパート・マンションのオーナー実態調査2026」です。査定依頼1,434件を集計したところ、約6割(855件・59.6%)が「管理体制の見直し」に関する相談で、最も多い利用目的は「今の管理会社に不満がある」(346件・24.1%)でした(出典:いざ貸す「一棟アパート・マンションのオーナー実態調査2026」、調査期間2025年9月1日〜2026年8月31日、PR TIMES 2026年9月17日)。この調査は10月中旬にも不動産投資メディアで紹介され、オーナーの間で話題になっています。
この記事が答える質問は、次の1つです。
Q. 満室でも管理を見直したくなるのはなぜか。そして、建物の修繕提案や見積りに違和感があるとき、一棟オーナーは何を確認すればよいのか。
結論を先にお伝えします。
- 満室物件の相談686件のうち71.6%が「管理体制の見直し」に分類されました。 空室がある物件(49.2%)より22.4ポイント高く、満室で経営が回っているオーナーほど、手数料や修繕費といった「収支の中身」に目が向いていると読み取れます。
- 調査の自由記述には「修理費の請求が相場より高いと感じる」という声もありました。 管理の不満の一部は、建物の修繕をめぐる説明不足から生まれています。
- 国土交通省は、計画的に修繕している賃貸オーナーは約4割にとどまると公表しています。 管理業者側も約2割が計画修繕を実施しておらず、その理由の約4割は「提案したくてもノウハウがない」でした(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業者向け計画修繕ガイドブック」)。
- 管理会社を替えるかどうかの前に、「修繕の計画・見積り・記録」を自分の手元に取り戻すことが、満室経営を長く続けるための近道だと私は考えています。
なお、この調査は「いざ貸す」に査定を依頼した物件の登録データを集計したもので、全国の一棟オーナーを無作為に抽出したものではありません。数字は「相談の傾向」として読んでいただくのが適切です。
調査の数字を整理する|一棟オーナーの相談理由ランキング
まず、調査で示された主な数字を表にまとめます。
| 利用目的(単一選択) | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 今の管理会社に不満がある | 346件 | 24.1% |
| いろいろな管理プランを提案してほしい | 247件 | 17.2% |
| いくらで貸せるのか知りたい | 229件 | 16.0% |
| 空室なので早く貸したい | 229件 | 16.0% |
| 管理費を安くしたい | 83件 | 5.8% |
| 賃貸管理会社を探している | 80件 | 5.6% |
| 賃料の値上げをしたい | 67件 | 4.7% |
(出典:いざ貸す「一棟アパート・マンションのオーナー実態調査2026」。割合は全1,434件に対する比率)
上位2つはどちらも「管理のやり方」に関する相談で、合わせて593件・41.4%を占めます。「空室で困ったから管理会社を探す」というイメージとは、少し違う姿が見えてきます。
満室と空室ありで、相談の中身はこう違う
| 相談の分類 | 満室物件(686件) | 空室がある物件(722件) |
|---|---|---|
| 管理体制の見直し | 71.6% | 49.2% |
| 賃料・可能性の確認 | 23.6% | 17.0% |
| 空室・稼働の課題 | 0.6% | 29.8% |
(出典:同上。空室データが有効な1,408件が対象)
「今の管理会社に不満がある」だけを取り出しても、満室物件では27.4%、空室がある物件では21.7%と、満室のほうが高くなっています。
首都圏3県では「今の管理会社に不満」が最多
エリア別に見ると、東京都(420件)では「いくらで貸せるのか知りたい」が23.6%で最多でした。一方、神奈川・千葉・埼玉の首都圏3県(356件)では「今の管理会社に不満がある」が22.8%で最多です(出典:同上)。私ども明誠が主に施工している東京・神奈川・埼玉・千葉のオーナーさまにとって、身近なテーマだと言えます。
物件は「築30年前後の小規模一棟」が中心
調査対象の物件は、総戸数の中央値が8戸、築年数の中央値が29年でした。築31年以上が634件・44.2%を占めています(出典:同上)。
築30年前後というのは、外壁・屋上防水・鉄部塗装などが2回目の大規模な修繕時期に差しかかる年代です。管理の見直しと修繕の時期が重なりやすい、という点は押さえておきたいところです。
満室でも「管理を見直したい」理由|私が現場で聞いてきた3つの本音
調査では、満室オーナーが管理を見直す背景として「管理手数料の水準、原状回復費、修繕提案の妥当性といった収支の中身に関心が移る」と分析されています。私も、これは現場の実感と一致します。
私が一棟オーナーさまから実際に伺ってきた本音は、大きく3つに分かれます。
- 「修繕の見積りが、高いのか安いのか判断できない」
管理会社から外壁や防水の見積りが届いても、比較する材料がない。調査の自由記述にも「修理費の請求が相場より高いと感じる」という声がありました。 - 「なぜ今その工事が必要なのか、説明がない」
劣化の写真や調査結果がなく、金額だけが示されるケースです。 - 「過去に何をどこまで直したのか、記録が残っていない」
管理会社が替わったり、相続で所有者が替わったりすると、修繕履歴が途切れてしまうことがあります。
正直に申し上げます。この3つは、管理会社が悪いという話ではありません。後で触れるように、国土交通省の調査でも、計画修繕を提案するノウハウを持たない管理業者が一定数いることが分かっています。問題は「建物の修繕」という専門性の高い領域を、オーナーさまが誰にも相談できずに抱え込んでしまう構造にあると、私は見ています。
築30年前後の一棟マンションで、私がよく出会う場面
築30年前後・RC造の賃貸マンションで「管理会社経由で届いた外壁改修の見積りが妥当か見てほしい」というご相談を受けると、私はまず建物の四面をすべて見て回ります。
よくあるのは、北面や日の当たりにくい面ではタイルの浮きやシーリングの劣化が進んでいる一方、南面は比較的状態が良い、というケースです。このような建物で全面を同じ仕様でやり直す見積りになっていれば、部位ごとに必要な工事を分けて組み直すだけで、工事の中身がぐっと分かりやすくなります。
私の経験上、オーナーさまが一番ほっとされるのは、金額が下がったときよりも、「何に、なぜお金を払うのか」をご自身で説明できる状態になったときです。
国交省のデータで見る「賃貸住宅の計画修繕」の実態
ここからは、国の公表データで裏付けを取っていきます。
国土交通省の「賃貸住宅管理業者向け計画修繕ガイドブック」は、民間賃貸住宅が全国に約1,530万戸あり、住宅ストックの3割近くを占めると推計しています(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業者向け計画修繕ガイドブック」)。
同ガイドブックが示す実態は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 計画的に修繕しているオーナー | 約4割にとどまる | 令和4年度 国交省 家主アンケート調査(ガイドブック所収) |
| 計画修繕を実施していないオーナー | 約2割 | 同上 |
| 計画修繕を実施していない管理業者 | 全体の約2割 | 令和5年3月 国交省調査報告書(ガイドブック所収) |
| 実施しない理由(管理業者) | 約4割が「提案したくてもノウハウがない」、約3割が「必要なときに修繕すれば十分」 | 同上 |
つまり、オーナー側にも管理業者側にも、計画修繕が十分に根づいていないのが実情です。「見積りの妥当性が分からない」という不満は、この構造から生まれていると考えられます。
計画修繕をすると、利回りは上がるのか
同ガイドブックには、国土交通省のシミュレーションとして、計画修繕を実施した場合と実施しない場合の実質利回りが紹介されています。
| 構造 | 計画修繕あり | 計画修繕なし |
|---|---|---|
| 木造 | 2.13% | 1.90% |
| 鉄筋コンクリート造(RC) | 2.78% | 2.53% |
(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業者向け計画修繕ガイドブック」。元資料は国交省住宅局「賃貸住宅の計画的な維持管理及び性能向上の推進について~計画修繕を含む投資判断の重要性~」平成31年3月。注:木造は計画修繕ありの経営期間30年・なし22年、RCはあり60年・なし47年と設定)
前提条件つきの試算ではありますが、修繕を先送りするほど建物の寿命が縮み、経営期間を通じた収益性が下がるという方向性は、私の現場感覚とも合っています。
また、計画修繕を実施したオーナーへのアンケートでは、約3割が「高い入居率を確保できた」「家賃水準を維持できた」、約2割が「入居期間の長期化につながった」と回答しています(出典:同上)。
修繕提案・見積りを見極める7つの確認点
ここからが本題です。管理会社を替えるか続けるかを決める前に、建物の修繕について、オーナーさまご自身で確認していただきたい7つのポイントを整理しました。国交省ガイドブックが示す「計画→点検→検討と調整→実施→記録→計画の見直し」という手順に沿っています。
| No. | 確認点 | 見るべきもの |
|---|---|---|
| 1 | 長期修繕計画があるか | 修繕項目・周期・費用の目安が書かれた計画表 |
| 2 | 点検結果が写真付きで報告されているか | 劣化箇所の写真、調査日、調査者 |
| 3 | 工事の「目的」が説明されているか | 雨水の浸入防止か、美観か、入居促進か |
| 4 | 部位ごとに必要性が分けられているか | 全面工事か部分補修かの根拠 |
| 5 | 見積りの内訳が比較できる形か | 数量(㎡・m)と単価、仮設費の割合 |
| 6 | 施工会社の選定をオーナーが判断できるか | 複数見積りの有無、選定理由 |
| 7 | 修繕履歴が記録され、手元にあるか | 期間・内容・金額・施工業者名 |
確認点1|長期修繕計画はあるか
国交省ガイドブックは、長期修繕計画を「賃貸住宅経営における重要な経営判断に必要な、基本的かつ最重要な資料」と位置づけています。計画期間については、分譲マンションで一般的な「30年以上で、大規模な計画修繕が2回以上含まれる計画」を参考にすることが望ましいとしています(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業者向け計画修繕ガイドブック」)。
計画がなければ、届いた見積りが「予定どおりの支出」なのか「想定外の支出」なのか判断できません。まずは「うちの建物の長期修繕計画はありますか」と、管理会社に確認してみてください。
確認点2|点検結果が写真付きで報告されているか
同ガイドブックでは、点検結果は記録し、写真を撮影してオーナーに報告することとされています。著しい劣化がある場合は、建築士などの専門家による診断が必要になるとも書かれています。
ご自身で目安を知りたい場合は、国土交通省の「賃貸住宅の修繕・点検時期セルフチェック」が便利です。建物の劣化事象を写真で確認しながら、専門家に相談すべきかどうかを判定できます。
確認点3|工事の「目的」が説明されているか
「その工事は、何を改善するためのものですか」と聞いてみてください。雨水の浸入を防ぐためなのか、タイルの落下リスクを抑えるためなのか、外観を整えて入居募集を有利にするためなのか。目的が分かれば、優先順位も費用のかけ方も判断しやすくなります。
確認点4|部位ごとに必要性が分けられているか
先ほど触れたように、建物は面によって劣化の進み方が違います。日当たりや風雨の当たり方で、北面と南面ではまったく状態が異なることも珍しくありません。全面工事が提案されたら、「部分補修では足りない理由」を確認しましょう。
確認点5|見積りの内訳が比較できる形か
見積りは「一式」ではなく、数量(㎡やm)と単価で書かれているかを確認します。とくに注目していただきたいのが仮設工事(足場など)の割合です。
参考として、明誠が首都圏で外壁改修のご相談を受ける際の目安をお示しします。
| 工事 | 明誠の目安(税別・参考値) |
|---|---|
| 外壁塗装 | 1㎡あたり3,500〜4,500円程度 |
| 外壁打診調査 | 1㎡あたり250〜500円程度 |
| 屋上・バルコニー防水 | 1㎡あたり5,000〜8,000円程度 |
※建物の規模・形状・劣化状況・仕様により大きく変動します。実際の金額は現地調査のうえでお見積りします。
国交省ガイドブックに掲載された事例では、築41年・RC造5階建て20戸(延床面積約1,365㎡)の外壁全体改修で工事費約1,800万円、築34年・RC造4階建て8戸(延床面積約335㎡)の外壁全体改修で約700万円とされています(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業者向け計画修繕ガイドブック」)。お手元の見積りと比べる際の、一つの物差しになるはずです。
確認点6|施工会社の選定をオーナーが判断できるか
国交省ガイドブックは、オーナーの同意を得たうえで複数の施工業者から見積りを取ること、そして施工業者を選ぶときは資金を出すオーナーが最終判断することが重要だと明記しています。オーナー自身が取引のある施工会社から見積りを取るケースにも触れています。
管理会社経由の見積りには、施工会社との調整や工事中の入居者対応といった業務が含まれていることもあります。それ自体は価値のある仕事です。だからこそ、どこまでが工事費で、どこからが調整の費用なのかを確認し、比較できる形にしておくことが大切だと私は考えています。
確認点7|修繕履歴が記録され、手元にあるか
同ガイドブックは、修繕履歴として最低限「修繕実施期間・工事内容・金額・施工業者名」の4点を記録しておくべきとしています。
調査では、物件の名義が本人以外(家族所有・法人所有など)のケースが約4割ありました(出典:いざ貸す調査)。相続や代替わりの前後で記録が途切れないよう、修繕履歴はオーナーさまの手元にも控えを置くことをおすすめします。
首都圏の一棟マンションで、足場費用をどう考えるか
確認点5で触れた仮設費について、もう少し掘り下げます。
経済調査会が9月29日に公表した「マンション修繕費指数」2026年版では、分譲マンションの1戸あたり平均修繕費156.0万円のうち、仮設工事(足場など)が38.7万円・構成比24.8%とされています(出典:一般財団法人 経済調査会「マンション修繕費指数」2026年版)。分譲マンションの数字ですが、賃貸の一棟マンションでも足場の比重が大きい構造は同じです。
満室の一棟マンションで足場を組むと、数か月にわたって全住戸の窓の前にメッシュシートが張られ、入居者さまの日当たりや防犯面への不安につながることがあります。退去のきっかけにならないか、心配されるオーナーさまも少なくありません。
そこで明誠では、建物ごとに次の3つの工法から最適な組み合わせをご提案しています。
| 工法 | 特徴 | 向いている建物・工事 |
|---|---|---|
| 通常足場工法 | 全面を同時に施工でき、工程管理がしやすい | 低層・複雑な形状、全面改修 |
| ロープアクセス工法(無足場工法) | 足場を組まずに屋上から作業。仮設費を抑え、入居者さまへの影響を小さくしやすい | 中高層、部分補修、調査・点検 |
| ハイブリッド工法 | 部位ごとに足場とロープアクセスを使い分ける | 面ごとに劣化度が異なる建物 |
明誠の試算例では、10階建て・外周80m・工期3か月の建物で、足場の費用が約168万円のところ、ロープアクセスでは約59万円(差額約109万円)となったケースがあります。これはあくまで一例で、建物の形状や工事内容によって、足場のほうが合理的な場合も当然あります。
ロープアクセス工法では、作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保したうえで作業します。工法の詳しい仕組みは、明誠のロープアクセス工法のご紹介ページのほか、技術情報をまとめた姉妹サイトロープアクセスドットコムでも解説しています。
私はこれを、「工法は手段であって、目的は建物と入居者さまを守ること」とワンセットでお伝えするようにしています。
管理会社を替える前に、オーナーができる3つの準備
調査を公表した「いざ貸す」編集部も、「何を相談したか」「どこで困ったか」「どう対応してほしかったか」を書き出すことをすすめています。修繕に関しては、私からは次の3つの準備を提案します。
- 建物の「カルテ」を手元にそろえる
竣工図面、過去の修繕の契約書・見積書・写真、長期修繕計画。ない場合は、管理会社に写しを依頼しておきます。 - 建物の現状を第三者の目で確認する
管理会社の提案と比べる材料として、外壁・屋上・鉄部の状態を調査します。高い位置の外壁は、ロープアクセスやドローンを使えば足場なしで近接確認できる場合があります。 - 管理業務と修繕工事を切り分けて考える
日々の入居者対応や家賃管理と、10年単位の大規模な修繕は、求められる専門性が違います。管理は今の会社に任せつつ、大規模な修繕だけは施工会社と直接相談する、という選択肢もあります。
ここで大切なのは、管理会社との関係を壊すことではありません。いざ貸すの調査記事にもあるとおり、他社の提案を比べることで「今の管理会社のよさを再確認できる」こともあります。
明誠がお手伝いできること
私ども株式会社明誠は、マンション・ビル・ホテルの大規模修繕を主力とする施工会社です。通常足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法から、建物ごとに最適な方法をご提案できることが特長です。
また、日本初のロープアクセス工事のフランチャイズ本部として、塗装・防水・タイル・電気・看板などの専門職が加盟するネットワークを運営しています。各分野の職人と直接つながっていることで、品質と価格の両立を図っています。
一棟マンションのオーナーさま向けには、次のようなご相談を承っています。
- 管理会社から届いた修繕見積りのセカンドオピニオン
- 外壁・屋上・鉄部の劣化調査と、写真付き報告書の作成
- 長期修繕計画のたたき台づくり
- 入居者さまへの影響を抑えた工法のご提案
収益不動産オーナーさま向けの考え方はオーナーさま向けの修繕・資産価値向上のご案内に、明誠が大切にしていることは明誠の提供価値にまとめています。これまでの工事の様子は明誠の施工事例からご覧いただけます。
同業の施工会社の方で、ロープアクセスの技術やフランチャイズについて知りたい方には、ロープアクセスドットコム(無足場工法専門メディア)もおすすめです。
よくあるご質問
Q. 満室なのに、管理会社を見直す必要はありますか?
A. 見直しが必須というわけではありません。ただ、民間調査では満室物件の相談の71.6%が「管理体制の見直し」に関するものでした。家賃が入っている今こそ、修繕の計画や見積りの中身を落ち着いて確認できる時期だと私は考えています。
Q. 管理会社から届いた修繕見積りが高いか安いか、どう判断すればよいですか?
A. 数量(㎡・m)と単価が書かれているか、仮設費(足場など)の割合がどの程度かをまず確認してください。そのうえで、別の施工会社に同じ条件で見積りを依頼すると比較しやすくなります。明誠でも無料でセカンドオピニオンを承っています。
Q. 管理会社を替えずに、修繕工事だけ別の会社に頼むことはできますか?
A. 管理委託契約の内容によりますので、まず契約書をご確認ください。国交省のガイドブックでも、施工業者の選定は資金を出すオーナーが最終判断することが重要とされています。管理会社と相談しながら、修繕だけ施工会社と直接進めるオーナーさまもいらっしゃいます。
Q. 長期修繕計画がない築30年の一棟マンションは、何から始めればいいですか?
A. まず建物の現状調査から始めるのが現実的です。外壁・屋上・鉄部・給排水などの状態を確認し、そのうえで今後30年程度の修繕項目と費用の目安を整理します。国交省の「賃貸住宅の修繕・点検時期セルフチェック」で、おおまかな優先度を確認しておくのも有効です。
Q. 入居者がいる状態で外壁工事はできますか?
A. はい、多くの場合は入居中のまま施工できます。足場を組む場合は数か月にわたって窓の前に足場とシートが設置されますが、ロープアクセス工法なら部位ごとに短期間で作業できるため、入居者さまへの影響を抑えやすくなります。どちらが合うかは、建物の形状と工事内容で判断します。
Q. 東京都以外の首都圏でも相談できますか?
A. はい。明誠は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県を中心に、関東一円で施工しています。現地調査と概算のお見積りは無料で承っています。
Q. 修繕費の資金が足りない場合はどうすればよいですか?
A. 国交省のガイドブックでは、家賃収入からの積立のほか、賃貸住宅向けのリフォーム融資や修繕共済などの方法が紹介されています。工事を部位ごとに分けて実施時期をずらす方法もあります。資金計画に合わせた工事の組み立てをご提案できますので、ご相談ください。
出典・参考資料
- いざ貸す(株式会社エイムプレイス)「一棟アパート・マンションのオーナー実態調査2026」(調査期間:2025年9月1日〜2026年8月31日、対象:査定依頼1,434件)
- PR TIMES「【独自調査】一棟オーナーが管理会社を探す理由は「空室」ではなく「今の管理」」(2026年9月17日、株式会社エイムプレイス)
- 国土交通省「賃貸住宅管理業者向け計画修繕ガイドブック」
- 国土交通省「賃貸住宅の修繕・点検時期セルフチェック」
- 一般財団法人 経済調査会「「マンション修繕費指数」2026年版を公開」(2026年9月29日)
▼ロープアクセス工法・無足場工法の詳細解説はこちら
ロープアクセスドットコム|無足場工法専門メディア
満室が続いている建物ほど、修繕の話は後回しになりがちです。けれど、入居者さまに長く住んでいただける建物を保つことが、結局はいちばん確かな満室対策だと、私は現場で20年見てきて感じています。管理会社を替えるかどうかを決める前の「見積りの読み解き」だけでも、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。ビル・テナントビルのオーナーさま向けのご提案はビルオーナーさま向けページでもご紹介しています。次回も、現場で本当に使える話だけをお届けします。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月19日
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