本間社長ブログ
草加市のマンション管理計画認定制度|市への申請は無料、独自基準なし、窓口は住宅政策課【2026年度版】
目次

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著作者プロフィール
株式会社明誠 代表取締役
本間 幸紘
大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。
結論:草加市で管理計画認定を取ると何が変わるか、手数料はいくらか
先に結論です。草加市のマンションの管理計画認定は、埼玉県ではなく「草加市」が行います。草加市のページには、市への申請手数料は無料と書かれています(出典:草加市「マンション管理計画認定制度」、ページ更新日2025年12月9日)。
そのうえで、お金の話は三つに分けて考えてください。
- 草加市への申請手数料は無料です
- マンション管理センターの手続支援システム利用料は、1申請あたり10,000円(税込)です
- 事前確認の審査料は、依頼先によって決まり方が違います。マンション管理士に直接頼む場合は、組合と管理士の間で金額を決めます
つまり、市に払う手数料は無料でも、実際の申請には専門家への依頼費用が別にかかります。ここを知らずに「無料と聞いたのに」と戸惑う理事長さまを、私は何人も見てきました。
私は東京都東大和市で会社を構え、首都圏のマンション大規模修繕に20年以上携わってきました。草加市の理事長さま、理事の皆さまが読んだその日に動けるよう、認定主体、17要件、独自基準、申請ルート、経済効果、逆算スケジュールの順にお伝えします。
認定主体はどこか:草加市が認定し、窓口は住宅政策課です
管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。管理組合の管理計画を審査して認定する役所を「認定行政庁」(認定の事務を担う自治体のこと)と呼びます。国土交通省の案内では、マンション管理適正化推進計画を策定した市・特別区が認定を担い、それ以外の町村部は都道府県が担当すると整理されています(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。
埼玉県も、県が認定するのは町村部のマンションで、市部は各市の担当課に確認するよう案内しています(出典:埼玉県「マンション管理計画認定制度について」、掲載日2025年10月8日)。
草加市は「草加市マンション管理適正化推進計画」を策定しています。計画期間は令和5年9月から令和13年3月までの7年間で、認定制度の運用は令和5年9月25日に始まりました(出典:草加市「マンション管理適正化推進計画」、計画本文(PDF))。草加市内のマンションの申請先は草加市です。
窓口は住宅政策課で、電話は048-922-1798です。認定の有効期間は5年で、期間が満了する前に更新申請が必要です。
草加市のマンションの現状:築40年超が113棟
計画本文によると、令和3年1月時点で、草加市内には分譲マンションが351棟、20,199戸あります。そのうち、旧耐震基準の時代(昭和58年まで)に建った築40年超のマンションは113棟、4,764戸です。
つまり、市内のマンションの3棟に1棟近くが、すでに築40年を超えています。長期修繕計画の見直しや大規模修繕の判断を、そろそろ避けられない組合が多いということです。草加市が計画をつくって認定制度を動かしているのは、この現実があるからだと私は受け止めています。
認定17要件:国の5分野を理事会が確認しやすい順に整理する
認定基準は、国が定める5つの分野です。管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成及び見直し等、その他です(出典:国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」)。全部で17項目あります。
管理組合の運営・管理規約・経理
管理者等(理事長など)が定まり、監事が選任され、総会が開かれていることが基本です。規約には、災害などの緊急時に専有部分へ立ち入れる定め、修繕履歴の管理、財務・管理情報の提供の定めが必要です。
経理は、管理費と修繕積立金が区分して経理され、修繕積立金会計から他の会計への充当がないことが条件です。修繕積立金の滞納も、適切に対応されている必要があります。
長期修繕計画の作成及び見直し等
もっとも手間のかかる分野で、6項目あります。
- 国の「長期修繕計画標準様式」に準拠した計画と、それに基づく修繕積立金の額が、総会で決議されていること
- 計画の作成または見直しが7年以内であること
- 計画期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上含まれること
- 将来の一時金の徴収を予定していないこと
- 修繕積立金の平均額が、著しく低額でないこと
- 計画期間の最終年度に、借入金の残高がないこと
その他:名簿の整備と、市の指針との整合
組合員名簿と居住者名簿を備え、内容を確認していることが求められます。さらに、管理計画が都道府県・市区町村のマンション管理適正化指針に照らして適切であることも要件です。
長期修繕計画が古いとき、現場で起きること
認定準備が止まる一番の理由は、長期修繕計画が古いことです。
築30年前後のマンションの理事会に呼ばれると、「計画は何年も前につくったまま」というケースによく出会います。見直しを頼んで工事項目を洗い出すと、給排水管の更新や外壁タイルの補修が抜けていて、修繕積立金が足りない見込みになることが珍しくありません。
私が概算でお示しする典型例を挙げます。10階建て・外周約80m・工期約3か月の外壁改修で、足場をかける工法の足場費が約168万円、ロープアクセス工法(産業用ロープで外壁に吊り下がって行う無足場の工法)なら約59万円、差額は約109万円、というレンジです。あくまで目安で、実際の見積りは建物の形状や劣化状況で大きく変わります。それでも、長期修繕計画の段階で工法ごとの費用差を織り込んでおくと、積立金の見通しが現実的になります。
工法の選び方に興味のある方は、ロープアクセス工法のご紹介と、姉妹サイトのロープアクセスドットコムもご覧ください。
独自基準の有無と実務への影響:草加市は国の基準が軸です
東京都や神奈川県の一部の自治体は、防災や地域活動などの独自基準を上乗せしています。では草加市はどうでしょうか。
草加市の認定制度のページには、市独自の基準の記載がなく、国の認定基準を掲載しているだけです。また、計画本文でも、市のマンション管理の指針は国の指針に沿った内容とされています。私が確認した範囲では、草加市に上乗せ基準はなさそうです。
ただし、これは公表資料から読み取れる範囲の話です。申請書類の細かな運用や、添付書類の求め方は、窓口の判断が入ることがあります。申請を決める前に、住宅政策課(048-922-1798)へ「国の基準以外に求められる書類はありますか」と一度確認しておくと安心です。
実務への影響は大きくありません。国の17項目を満たせば足りる、というのが基本の考え方です。逆に言えば、基準が軸になるぶん、長期修繕計画と積立金の中身が、そのまま審査の勝負になります。
手数料と申請ルート:事前確認の使い方を整理する
草加市の申請は、公益財団法人マンション管理センターの「管理計画認定手続支援システム」から行います。市のページでは、事前確認が必須で、「事前確認適合証」を添付書類とすると案内されています(出典:草加市「マンション管理計画認定制度」)。
流れは次のとおりです。
- 総会で、管理計画の認定申請について決議する
- 事前確認の依頼先を決める。事前確認講習を修了したマンション管理士などが、国の認定基準に適合しているかを確認します
- 基準に適合すれば、マンション管理センターから「事前確認適合証」が発行される
- 適合証を添えて、システムから草加市へ認定申請する
- 草加市が審査し、認定通知書が交付される
費用面では、マンション管理センターの案内で、システム利用料は1申請あたり10,000円(税込)、事前確認の審査料は依頼先で決まり方が異なります。管理センターに直接申し込む場合は、長期修繕計画1計画あたり10,000円(税込)とされています(出典:マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。マンション管理士や管理会社に依頼する場合は、組合と依頼先の間で決めます。
更新の手続きは、新規と同じ流れです。認定内容を変更するときは変更の手続きが必要ですが、軽微な変更は申請が不要とされています。詳しい範囲は市へ問い合わせてください。
見積りの比較については、私は理事長さまにいつも「内訳が出ているか」を見るようお伝えしています。工事の見積りの考え方は、明誠の料金の考え方にもまとめています。
認定の3つの経済効果:税・住宅ローン・共用部リフォーム融資
認定を取ると、お金の面で三つの追い風があります(出典:国土交通省「管理計画認定制度のインセンティブ」)。
① 長寿命化促進税制:固定資産税の減額
草加市のページによると、屋根防水・床防水・外壁塗装のいずれかの大規模修繕工事を行ったマンションは、建物部分の固定資産税額の3分の1が、工事完了の翌年度分に限り減額されます(1住戸あたり100㎡まで、都市計画税は対象外)。工事の完了期限は令和9年3月31日で、改修後3か月以内に申告します(出典:草加市「長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに対する固定資産税の減額」、更新日2025年4月22日)。
主な要件は、築20年以上で10戸以上のマンションであること、過去に大規模修繕を1回以上行っていること、修繕積立金が確保されていることです。管理計画認定マンションの場合は、認定通知書や修繕積立金引上証明書などを添えて申告します。減額制度の問い合わせ先は資産税課の家屋係(048-922-1092)です。
令和9年3月31日という期限は、これから工事を計画する組合には厳しい日程です。間に合うかどうかは、工事の規模と着工時期で決まります。
② フラット35の金利引下げ
認定マンションの住戸を購入する人は、住宅金融支援機構の【フラット35】で金利の引下げを受けられます(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。売却時に「管理がしっかりしたマンション」と示せる材料になります。
③ マンション共用部分リフォーム融資の金利引下げ
管理組合が大規模修繕の借入をするとき、管理計画認定の取得で、融資金利が年0.2%引き下げられます。ただし、申込み時点で認定を取得していることが必要です(出典:住宅金融支援機構「マンションすまい・る融資」)。
工事の借入を考えている組合は、認定を先に取ってから申し込むという順番になります。
逆算スケジュール(令和8年10月起点)
国土交通省の案内では、令和9年4月1日以降の申請には、見直し後の認定基準が適用されます。令和9年3月までに申請するのか、新基準で臨むのかを、先に決めておくことが大切です。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 令和8年10月 | 理事会で認定の方針を共有。住宅政策課へ運用を確認。長期修繕計画の作成時期、規約、名簿、会計を点検 |
| 令和8年11月 | 長期修繕計画が7年を超えていれば、見直しを依頼。事前確認の依頼先を決定 |
| 令和8年12月 | 工事項目の漏れ、修繕積立金の平均額、借入金の有無を確認。総会議案を準備 |
| 令和9年1月 | 臨時総会で、認定申請と、長期修繕計画・修繕積立金額を決議 |
| 令和9年2月 | 事前確認、適合証の取得、システムで草加市へ申請 |
| 令和9年3月 | 審査、認定通知書の受領。審査期間は市へ確認 |
草加市のページには審査期間の目安が書かれていませんでした。余裕を見て、総会の議案づくりは早めに動くことをおすすめします。
漏水の補修など、緊急性の高い工事が先にある組合は、認定より工事を優先して構いません。外壁や屋上の傷みは待ってくれないからです。漏水対応は明誠の漏水対応のご案内をご覧ください。
まとめと、今週動くこと3点
草加市のマンションの管理計画認定は、認定主体が草加市で、市への申請は無料です。市独自の基準は確認できず、国の17項目が軸になります。ただし、手続支援システムの利用料10,000円(税込)と、事前確認の審査料は別にかかります。固定資産税の減額は、令和9年3月31日までの工事完了が条件です。
今週、理事会で動いていただきたいことは次の3点です。
- 住宅政策課(048-922-1798)へ電話して、独自の追加書類がないか、審査期間はどのくらいかを確認する
- 長期修繕計画の作成日と、計画期間30年以上、大規模修繕2回以上が入っているかを確認する
- 工事の予定がある場合は、令和9年3月31日までの完了が可能かを、施工会社に相談する
迷われたときは、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけ、ロープアクセス工法では過去16年間、墜落による労働災害ゼロを維持しています。明誠へのお問合せフォームからどうぞ。これまでの明誠の施工事例もご覧いただけます。
よくあるご質問
Q. 草加市のマンションの管理計画認定に、市へ払う手数料はいくらですか?
A. 草加市のページでは、市への申請手数料は無料です。ほかに、マンション管理センターのシステム利用料が1申請あたり10,000円(税込)かかります。事前確認の審査料は、依頼先との間で決まります。
Q. 草加市に独自の認定基準はありますか?
A. 市のページや計画本文では、国の認定基準が示されているだけで、市独自の上乗せ基準は確認できませんでした。運用の細部は住宅政策課へ確認してください。
Q. 管理組合が市に直接申請することはできますか?
A. 草加市のページでは、マンション管理センターの手続支援システムで申請し、事前確認適合証を添付すると案内されています。直接窓口に出す方法は、市へご確認ください。
Q. 認定の有効期間と更新の時期は?
A. 有効期間は5年です。期間が満了する前に、新規と同じ手続きで更新申請を行います。
Q. 固定資産税はどれくらい減りますか?
A. 草加市のページでは、建物部分の固定資産税額の3分の1が、工事完了の翌年度に減額されます。1住戸あたり100㎡までが対象で、令和9年3月31日までに工事を完了し、3か月以内に申告することが条件です。
Q. 長期修繕計画が古い場合、どうすればよいですか?
A. 作成や見直しが7年以内であることが要件の一つです。まず計画の見直しを専門家に依頼してください。明誠では、工法比較を含む概算のご相談も承っています。
この記事の執筆者
本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。
最終更新:2026年10月29日
関連記事(姉妹サイト)
ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。
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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月29日時点で公表されている草加市および国土交通省・埼玉県の公式情報をもとに執筆しています。草加市の管理計画認定制度のページは2025年12月9日更新、推進計画のページは2025年4月25日更新、固定資産税の減額のページは2025年4月22日更新です。固定資産税の工事完了期限(令和9年3月31日)は、市のページと国土交通省の案内で一致しています。認定件数と審査期間は、確認できた市の資料に記載がありませんでした。マンション管理センターの料金は、同センターのページで確認できた範囲の記載です。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず草加市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。
出典・参考資料
- 草加市「マンション管理計画認定制度」
- 草加市「マンション管理適正化推進計画」
- 草加市「草加市マンション管理適正化推進計画(PDF)」
- 草加市「長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに対する固定資産税の減額」
- 埼玉県「マンション管理計画認定制度について」
- 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」
- 国土交通省「マンション管理計画認定制度」
- 国土交通省「マンションの管理計画認定の基準(PDF)」
- 国土交通省「管理計画認定制度のインセンティブ(PDF)」
- 住宅金融支援機構「マンションすまい・る融資」

