本間社長ブログ

川崎市宮前区のマンション漏水・防災対策|160区域の急傾斜地・矢上川と平瀬川・内水から考える大規模修繕の優先順位【2026年度版】

川崎市宮前区のマンション漏水・防災対策|160区域の急傾斜地・矢上川と平瀬川・内水から考える大規模修繕の優先順位【2026年度版】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

2026年10月12日 更新

川崎市宮前区のマンションで修繕のご相談を受けると、私は最初に「建物の裏手に、がけや擁壁はありますか」とお聞きします。宮前区は多摩丘陵と台地の上に広がる区で、坂が多く、住宅地のすぐ裏に斜面が迫っている場所が少なくありません。宮前区の水の心配は、川があふれることよりも、斜面と敷地を伝って建物に向かってくる雨水です。

つい先月、2026年9月21日8時30分には、川崎市長が宮前区内の土砂災害警戒区域を対象に【警戒レベル3】高齢者等避難を発令しました。対象は10,399世帯・23,706人です(出典:川崎市「【警戒レベル3】高齢者等避難の発令について(宮前区・土砂災害)」令和8年9月21日)。宮前区では、強い雨は「遠い話」ではありません。

私は株式会社明誠の本間幸紘と申します。拠点は東京都東大和市ですが、神奈川県内のマンションの大規模修繕も手がけています。20年以上、マンション・ビル・ホテルの外壁と向き合ってきました。仮設足場を組む工事も、メインロープとバックアップロープの2本に接続して壁面に降りる無足場の工事も、どちらも現場でやってきた人間です。

今日は、川崎市・神奈川県・国土交通省・気象庁の公式情報をもとに、宮前区の分譲・賃貸マンション、そしてオーナーさまのビルが、大規模修繕で先に手を打つべき場所を整理します。


結論:宮前区で優先すべきは「斜面と擁壁の水」「内水の想定確認」「屋上とバルコニーの排水」です

先に結論を申し上げます。宮前区のマンションでは、次の3つから動くことをお勧めします。

  1. 建物が土砂災害警戒区域に入っていないか、隣接していないかを確認し、擁壁・水抜き穴・敷地排水を点検する:宮前区では急傾斜地の崩壊について160区域が指定されています
  2. 宮前区の内水ハザードマップで、建物の位置と想定浸水深を確認する:多摩川に面していない区でも、下水道や水路があふれる「内水」で浸水することがあります
  3. 屋上ドレン・バルコニー排水・サッシまわりのシーリングを点検し、防水の改修時期を記録で確認する:短時間の強い雨でまず出るのは、排水が追いつかないことによる漏水です

順に見ていきます。

宮前区のハザードマップを1枚で読む(土砂/内水/洪水/液状化)

川崎市の立地適正化計画「防災指針」は、宮前区の土砂災害について「土砂災害(特別)警戒区域に建物が多く立地」していることを課題に挙げ、避難体制の整備や対策工事による特別警戒区域の解除などを方針としています。水害については、垂直避難が困難な建物が立地していること、河川周辺の河岸浸食区域に建物が立地していることを課題とし、ハザードマップによる周知や下水道施設等の整備を進める方針です(出典:川崎市「立地適正化計画 防災指針」第6章)。

種類 宮前区の状況 マンションで見るべき点
土砂災害 急傾斜地の崩壊で160区域を指定(令和7年11月21日現在) 擁壁・水抜き穴・斜面側の外壁と排水
内水 宮前区版の地図面あり。1時間153mmの雨を想定 谷筋や低い道路沿い、地下・半地下の部屋
洪水 防災指針に洪水(L1・L2)と河岸浸食の整理あり 河川沿いの建物の浸水深と河岸浸食区域
液状化 防災指針は「危険度の高いエリアに建物が立地」と整理 市の液状化危険度分布で地盤を確認

土砂災害:宮前区は急傾斜地の警戒区域が160区域

神奈川県の告示図書によると、川崎市宮前区の土砂災害警戒区域は、対象現象が「急傾斜地の崩壊」で、指定済みが160区域です(令和7年11月21日現在)。区域は有馬、犬蔵、梶ケ谷、けやき平、鷺沼、潮見台、神木本町、菅生、菅生ケ丘、平、土橋、南平台、野川、初山、東有馬、馬絹、宮崎、宮前平、水沢など区内の広い範囲にあります(出典:神奈川県「土砂災害警戒区域等告示図書(川崎市宮前区)」)。

多くの区域は2021年5月25日(令和3年)に警戒区域と特別警戒区域の両方が指定されました。その後も、令和7年11月21日の野川本町1丁目の区域のように新たな告示があり、対策工事などで指定が解除された区域もあります。区域は時点によって増減しますので、最新の告示図書でご確認ください。

宮前区役所の地域振興課と区まちづくり協議会防災部会が出した広報紙でも、「宮前区は、多摩川に面していないため洪水等の危険が少ない代わりに、丘陵地で坂が多く、住宅の裏にがけが迫っている地区もある」と書かれています(出典:宮前区まちづくり協議会防災部会・宮前区役所地域振興課「みやまえ 第8号」(2010年6月))。16年前の資料ですが、地形の特徴は今も変わっていません。

内水:想定降雨は1時間153mm、排水先の水位が最高の状態を前提にしています

川崎市上下水道局の「宮前区 内水ハザードマップ」は、関東地域で想定される最大規模の降雨(1時間153mm、総雨量160mm)を前提にしています。排水先の河川の水位を計画上の最高水位に置いているのも特徴です。浸水深は、10〜20cmが道路冠水相当、20〜50cmが床下浸水相当、50cm〜1.0mが大人の腰まで、1.0〜2.0mが1階の軒下まで、2.0m以上が1階の軒下以上、と色分けされています(出典:川崎市上下水道局「宮前区 内水ハザードマップ(地図面)」)。

地図面には、矢上川、有馬川、平瀬川、平瀬川支川などの河川や、アンダーパス、水位計の記号が描かれ、土砂災害警戒区域・特別警戒区域や急傾斜地崩壊危険区域(令和2年1月時点)も重ねて表示されています。1メッシュは25m×25mで、着色されていない区域でも、雨の降り方や排水施設の状況によっては浸水する可能性があると注記されています。丘陵の区でも、谷筋に集まった雨水は低い場所へ一気に流れます。ご自身の建物の位置と、近くの低い道路や水路を地図で確かめてください(参考:川崎市上下水道局「内水ハザードマップで水害(内水氾濫)のリスクを知ろう」)。

洪水と液状化

宮前区の洪水は、防災指針で洪水浸水想定区域(L1・L2)と河岸浸食区域が整理されています。鶴見川水系の洪水浸水想定区域図では宮前区が関係区に含まれ、矢上川は宮前区梶ヶ谷から下流が神奈川県の水位周知河川に指定されています(平成28年8月2日 神奈川県告示第368号。出典:国土交通省 京浜河川事務所「鶴見川の洪水浸水想定区域図(計画規模)」)。川沿いの建物は、市の洪水ハザードマップで想定浸水深をご確認ください(出典:川崎市「洪水ハザードマップ」)。

液状化は、防災指針が宮前区の課題として「危険度の高いエリアに建物が立地」と整理しており、方針はリスクの周知です。造成した宅地では、盛土の部分と切土の部分で地盤の性質が違うことがあります。地盤の状況は、市の液状化危険度分布でご確認ください(出典:川崎市「液状化危険度分布について」)。

宮前区の地域特性と漏水事故の関係:斜面と造成地の水

ここからは私の現場経験です。ハザードマップは「水がどこに来るか」を示しますが、マンションの漏水は「水がどこから入るか」の問題です。

宮前区には、鷺沼・宮前平・宮崎台といった田園都市線沿いの駅近マンション、丘陵を造成した団地型のマンション、そして斜面に沿って段々に建つ中低層のマンションが混在しています。斜面地では、擁壁の水抜き穴が土や落ち葉で詰まり、背面にたまった水が擁壁を押したり、敷地の高低差を伝って建物の基礎や1階の外壁に回り込んだりします。斜面側の部屋の壁の内側に、雨のたびに湿りが出るというご相談も、私は何度も受けてきました。

雨そのものも増えています。気象庁の「日本の気候変動2025」によると、全国のアメダスで、1時間に50mm以上の雨の年間発生回数は、1976〜1985年の平均約226回から2015〜2024年の平均約334回へ、約1.5倍に増えました。80mm以上は約14回から約24回へ、約1.7倍です(出典:気象庁「日本の気候変動2025」、1,300地点換算)。屋上とバルコニー、そして敷地の排水に余力がある建物ほど、被害は小さくなります。

もう一つ、斜面に建つ建物は、山側の壁と谷側の壁で傷み方が違います。谷側は風を伴う雨を正面から受け、山側は湿気が抜けにくい。「ひびは見当たらないのに室内が濡れる」というご相談の多くは、サッシ枠と外壁の取り合いや、シーリングの小さな切れが原因でした。これは私が現場で繰り返し見てきた実感で、公的な統計ではありません。

大規模修繕でチェックすべき漏水ポイント7つ

大規模修繕の前の劣化調査で、私がいつも見る7か所です。宮前区の建物では、ここに「擁壁と敷地排水」を必ず加えます。

部位 見るところ 宮前区で特に気にする点
①屋上防水 膨れ・ひび割れ・端部の浮き 排水勾配と溜まり水。短時間の強い雨でオーバーフローしないか
②シーリング(目地の防水材) 肉やせ・切れ・剥離 風雨を正面から受ける谷側の壁面
③バルコニー排水 排水口の詰まり・床の勾配 豪雨時の溢れ。上階から下階への漏水
④ドレン(雨水の排水口) 落ち葉・砂の堆積、取付部の隙間 緑地や斜面林に近い建物の落ち葉
⑤立上り(防水層の壁際) 端部の押さえ金物、防水層の切れ 金物の錆と防水層の浮き
⑥サッシまわり 枠まわりのシーリング、水切り 吹き込みの風雨を受ける面
⑦エキスパンションジョイント(建物の継ぎ目) カバーの外れ、止水材の劣化 段々に建つ棟同士の継ぎ目。地震後のずれ

これに加えて、斜面に近い建物では擁壁の水抜き穴の詰まり・ひび割れ・はらみ(ふくらみ)、側溝や集水桝の流れを見てください。擁壁の構造的な判断は専門の調査が必要ですが、水抜き穴の清掃や敷地排水の不具合は、修繕の範囲で手を打てることが多いです。

目安となる金額もお伝えします。防水の改修費は、工法や下地の状態で変わりますが、屋上・バルコニーで1㎡あたり5,000〜8,000円程度が一つの目安です。外壁の打診調査は1㎡あたり250〜500円程度が目安です(いずれも物件により大きく変動します。正式な金額は調査後の見積でご確認ください)。ドレンの清掃や部分補修は、被害が出る前なら比較的小さな費用で済みます。漏水が出て内装まで傷めてからでは、工事費に室内の復旧費が上乗せされます。

劣化の見分け方は、明誠の漏水対応の専門ページにもまとめています。

漏水緊急対応でロープアクセスが強い理由

台風や豪雨のあと、「上の階から水が落ちてくる」「外壁のひびから雨が入る」という連絡をいただくことがあります。仮設足場を組む工事だと、手配から組み上げまで日数がかかります。宮前区のように斜面に建つ建物は、足場を組む地面が傾いていたり、擁壁の上や下で足場の足元が取れなかったり、前面道路が坂で狭かったりして、足場の費用と工期が膨らみやすい傾向があります。

ロープアクセス工法は、足場を組まずに、メインロープとバックアップロープの2本に接続した作業員が壁面へ降り、2点以上の吊元を確保して作業します。足元の地形に左右されないので、斜面側の壁にも屋上から直接アプローチできます。原因の確認と応急処置に、足場の組立期間が要りません。ひび割れの確認、シーリングの打ち替え、仮止水といった作業を、短い日数で進められます。この工法の考え方と技術情報は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムに整理しています。

金額面でも差が出ます。一つの目安として、10階建て・外周80m・工期3か月のマンションの例では、足場費が約168万円かかる計算の物件で、ロープアクセスなら約59万円(差額約109万円)に収まる試算があります(あくまで一例です。実際は建物の形状や作業内容で変わります)。工期も、足場工法の約60%で終えられる場合があります。

安全面について。株式会社明誠はこれまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。明誠および全国のフランチャイズ加盟企業では、ロープアクセス工法での高所作業について、過去16年間、墜落による労働災害はゼロを維持しています。IRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を受けた作業員が、二重の確保を前提に作業します。工法の詳細は明誠のロープアクセス工法のご紹介をご覧ください。平らな側は足場、斜面側はロープ、といった部位ごとの使い分け(ハイブリッド工法)もできます。工法比較の技術解説はロープアクセスドットコムの技術解説でも紹介しています。

防災上の共用部:位置と修繕優先度を決める

漏水の次に、電気と水の話です。国土交通省と経済産業省がまとめた「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」(令和2年6月)は、令和元年東日本台風で川崎市内の高層マンションの電気設備が浸水した事例などを受けて作られたものです。ガイドラインでは、ハザードマップや過去の浸水実績から「どのくらいの深さ・時間の浸水に備えるか」を決め、そのうえで電気設備を浸水リスクの低い場所に置く、出入口・からぼり(地下の採光用の掘り込み)・換気口などの開口部をふさぐ、排水設備の逆流を防ぐ、といった対策を組み合わせるよう示しています(出典:国土交通省「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」概要)。

宮前区の斜面地のマンションでは、「1階」が山側では地下、谷側では地上、という建物がよくあります。山側の地中に面した電気室やポンプ室は、浸水だけでなく、地中からの水のしみ出しにも気を配る必要があります。管理組合の優先順位に置き換えると、こうなります。

  1. 受変電設備(電気を建物に引き込む設備):エレベーターもポンプも、ここが水をかぶると動きません。地下や山側の半地下にある場合は最優先で確認します
  2. 給水ポンプ・受水槽:停電で止まると、高層階は断水します
  3. エレベーター:ピット(昇降路の底)への浸水は長期停止につながります。坂の多い宮前区では、高齢の居住者の生活に直結します
  4. 非常用発電機と燃料:発電機自体が浸水しない位置にあるか、燃料の備蓄量は足りるかを確認します
  5. 避難通路と斜面側の出入口:がけ側に避難通路がある場合、土砂災害の際に使えない可能性があります。市の避難情報でも、外への移動が危険な場合は「崖とは反対側のより高い階」への避難が示されています

設備まわりの防水(床・壁・貫通部の止水)や止水板の取付下地の補修は、大規模修繕の工事範囲に入れておけば、足場やロープの手配を共用でき、費用を抑えやすくなります。設備の移設そのものは大きな費用がかかるため、長期修繕計画の見直しとセットで検討するのが現実的です。ビルオーナーさまはビルオーナー向けの明誠のサービス、管理組合さまは管理組合向けの明誠のサービスをご覧ください。

宮前区で使える自治体の防災補助・耐震助成(令和8年度)

宮前区のマンションで使える可能性のある川崎市の制度です。年度で内容が変わりますので、令和8年度の公式情報を引いています。

川崎市マンション耐震改修等事業助成制度:昭和56年5月31日以前に建築確認を受けて着工された分譲マンションで、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造、地階を除く3階以上、専有住戸が6以上などの条件があります。

区分 助成率 上限
耐震診断 診断費+判定費(税抜)の2/3 1住戸あたり5万円
耐震設計 設計費+判定費(税抜)の2/3 1住戸あたり5万円
耐震改修 改修費(税抜)の1/3 1住戸あたり50万円(費用は51,700円/㎡が上限)

契約は市の「交付決定通知書」を受けた後に行う必要があり、契約後の受付はできません。助成件数は予算の範囲内で、受付期間は都度問合せ、原則として申請年度の1月末日までに完了報告ができるよう申請するよう案内されています。問合せ先は川崎市まちづくり局防災まちづくり推進課(電話044-200-3017)です(出典:川崎市「川崎市マンション耐震改修等事業助成制度の御案内」2026年4月修正)。

同じ案内には、マンション管理士・一級建築士が無料で応じる「ハウジングサロン」の相談窓口(予約制、電話044-874-0180)や、アドバイザー派遣制度も載っています。大規模修繕の進め方に迷ったら、こうした公的な窓口を使うのも一つの手です。なお、擁壁の補修や電気設備の浸水対策そのものを対象とした川崎市のマンション向け補助は、本記事執筆時点の調査では確認できませんでした。

よくあるご質問

Q. 宮前区のマンションは、どの災害の心配が大きいですか?

A. 立地で変わりますが、宮前区は急傾斜地の土砂災害警戒区域が160区域あり、斜面に近い建物は土砂災害と敷地内の排水を優先して確認してください。谷筋や低い道路沿いの建物は内水のマップもあわせてご覧ください。

Q. 多摩川に面していないので、浸水は心配しなくてよいですか?

A. いいえ。宮前区にも内水ハザードマップがあり、1時間153mmの雨で浸水が想定される場所があります。矢上川などの河川沿いは洪水ハザードマップも確認が必要です。

Q. 自分のマンションが土砂災害警戒区域に入っているか、どう調べますか?

A. 神奈川県の「土砂災害警戒区域等告示図書」で、宮前区の区域ごとの位置図・区域図を確認できます。区域は解除や新規指定で変わるため、最新の告示を見てください。

Q. 擁壁の水抜き穴から水が出ていないのですが、問題ですか?

A. 雨のあとも水が出ない場合、詰まっている可能性があります。背面に水がたまると擁壁に負担がかかります。清掃と目視点検をお勧めします。構造的な判断は専門の調査が必要です。

Q. 屋上防水の改修費はいくらくらいですか?

A. 工法や下地の状態で変わりますが、1㎡あたり5,000〜8,000円程度が目安です。物件ごとに大きく変動しますので、無料で概算をお出しできます。

Q. 斜面地で足場が組みにくい建物の外壁から漏水しています。足場なしで直せますか?

A. 直せる場合が多いです。ロープアクセス工法なら、屋上から壁面へ直接降りて、調査からシーリングの打ち替えまで進められます。平らな側は足場、斜面側はロープというハイブリッド工法も選べます。

Q. 施工事例は見られますか?

A. 明誠の施工事例からご覧いただけます。

まとめ:今週動くこと3点

最後に、今週中に理事会や管理会社へ出していただきたいことを3点にまとめます。

  1. 神奈川県の告示図書で、建物が土砂災害警戒区域に入っていないか・隣接していないかを確認し、管理組合内で共有する
  2. 擁壁の水抜き穴・ひび割れ・敷地排水の写真を管理会社に依頼する。電気室・給水ポンプ・エレベーターピットの位置と床の高さを図面で確認する
  3. 屋上ドレン・バルコニー排水・サッシまわりのシーリングを目視で確認し、宮前区の内水ハザードマップで建物の位置を確かめる

9月の雨で避難情報が出たばかりの今が、理事会でこの話を出すいちばんよい時期です。漏水も土砂も、起きてから直すより、起きる前に水の入口と出口を整えるほうが、はるかに安く済みます。ご相談だけでも遠慮なくお問い合わせフォームからお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月12日時点で公表されている川崎市、神奈川県、国土交通省、気象庁の公式情報をもとに執筆しています。土砂災害警戒区域の指定や助成制度は年度途中でも改正・見直しがあり得ます。実際に申請される前に、川崎市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。

出典・参考資料

この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年10月12日


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