本間社長ブログ

2026.09.21

北区のマンション管理計画認定制度|令和8年度の区手数料は基本4,100円・区独自基準なし【大規模修繕2026年度版】

北区のマンション管理計画認定制度|令和8年度の区手数料は基本4,100円・区独自基準なし【大規模修繕2026年度版】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

先日、北区・王子のマンションで理事長さまから「管理計画認定って、結局いくらかかって、何がもらえるんですか」と真正面から聞かれました。制度の説明資料は読んだけれど、費用と見返りが一枚の絵にならない、というご相談です。

正直に申し上げます。この質問に一言で答えられない資料が多すぎるのだと思います。ですので今回は、北区の管理組合さま向けに、数字から先に並べます。

結論から言えば、北区は「取りにいきやすい区」です。理由は2つ。区独自の上乗せ基準がないこと、そして区へ納める手数料が基本4,100円と低いことです。私は大規模修繕の現場を20年以上見てきましたが、認定基準の中身は半分近くが長期修繕計画と修繕積立金の話です。つまり、工事の話と切り離せません。そこも含めて整理します。

結論:北区で管理計画認定を取ると何が変わるか

北区で認定を取得したときに変わることを、先に表にします。

論点 北区の場合
認定主体 東京都ではなく北区(特別区は区が認定主体)
区独自の上乗せ基準 なし。国が定める基準と同一の内容
区への手数料(当初認定・更新) 基本手数料4,100円 + 加算手数料1,800円(長期修繕計画が1つ増えるごと)
区以外への費用 (公財)マンション管理センターのシステム利用料+事前確認審査料
申請方法 事前確認適合証を取得後、支援システムからオンライン申請。その後、区発行の納付書で手数料を納付
有効期間 認定日から5年。更新申請をしなければ失効(区からの満了通知はありません)

出典:東京都北区「マンション管理計画認定制度」(更新日:2026年8月17日)

私はいつも理事長さまに「認定は、ご褒美をもらう制度ではなく、健康診断の結果票をもらう制度です」とお伝えしています。認定を取ること自体より、取りにいく過程で管理の穴が見えることのほうが、長い目では効きます。

北区で認定主体はどこか

管理計画認定制度は、令和4年4月に始まった国の制度です。ただし、審査して認定を出すのは国ではありません。

認定主体は次のように決まっています。

  • 市および東京23区の区域内にあるマンション → その市・区
  • 町村の区域内にあるマンション → 都道府県(法律の規定により事務を行う町村は当該町村)

出典:(公財)マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」

北区は特別区ですから、認定主体は北区です。東京都ではありません。窓口は都市整備部 住宅課 住宅政策係(北区王子本町1-2-11 北区役所第二庁舎3階9番/電話 03-3908-9201)になります。

もう1つ、見落とされがちな前提があります。認定申請ができるのは、マンション管理適正化推進計画を作成している自治体に立地するマンションの管理組合に限られるという点です。北区はこの推進計画を作成済みで、制度を運用しています。区内の既存の分譲マンションであれば、申請の土俵には立てます。

なお、新築マンションの管理計画案については、マンション管理センターが認定主体となる「予備認定」という別の仕組みがあります。既存マンションの認定とは入口が違うので、混同しないようご注意ください。

北区の管理計画認定17要件を、4つの塊で読む

国の認定基準は、細かく数えると17項目あります。条文どおりに読むと頭に入りませんので、私は4つの塊に分けてご説明しています。

1. 管理組合の運営(3項目)

  • 管理者等が定められていること
  • 監事が選任されていること
  • 集会(総会)が年1回以上開催されていること

2. 管理規約(3項目)

  • 管理規約が作成されていること
  • 災害等の緊急時や管理上必要なときの専有部分への立入り、修繕等の履歴情報の管理について定められていること
  • 管理組合の財務・管理に関する情報の書面交付(または電磁的方法による提供)について定められていること

3. 管理組合の経理(3項目)

  • 管理費と修繕積立金等が明確に区分して経理されていること
  • 修繕積立金会計から他の会計への充当がされていないこと
  • 直前の事業年度末時点で、修繕積立金の3か月以上の滞納額が全体の1割以内であること

4. 長期修繕計画の作成及び見直し等(6項目)

ここが本丸です。

  • 長期修繕計画が「長期修繕計画標準様式」に準拠して作成され、計画の内容と修繕積立金額が総会で決議されていること
  • 長期修繕計画の作成または見直しが7年以内に行われていること
  • 計画期間が30年以上で、かつ残存期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれるよう設定されていること
  • 将来の一時金徴収を予定していないこと
  • 計画期間全体での修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと
  • 計画期間の最終年度において、借入金の残高がない長期修繕計画となっていること

5. その他(2項目)

  • 組合員名簿・居住者名簿を備え、年1回以上は内容の確認を行っていること
  • 都道府県等マンション管理適正化指針に照らして適切なものであること

出典:(公財)マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」

この基準の根拠となる国のガイドライン類は、直近で相次いで改訂されています。事務ガイドラインは令和8年3月改訂、マンション標準管理規約は令和7年10月改正、長期修繕計画標準様式・作成ガイドラインと修繕積立金ガイドラインは令和6年6月改訂です。古いひな形のまま総会に上程すると、事前確認で差し戻されます。ここは本当に多いので、先に確認してください。

北区に独自基準がない、ということの実務的な意味

23区の中には、国の基準に区独自の上乗せ基準を設けている区があります。たとえば文京区は令和7年4月から、渋谷区は令和8年4月から、防災やコミュニティ活動に関する独自基準を追加しました。

北区のホームページには、はっきりこう書かれています。

北区の独自基準はなく、国がマンションの管理の適正化の推進を図るための基本的な方針で定めている基準と同一の内容です。

(出典:東京都北区「マンション管理計画認定制度」)

これは実務上、2つの意味を持ちます。

1つめ。事前相談が必須ではありません。 独自基準がある区では、マンション管理士による事前確認の対象外となる独自基準を確認するため、事前確認を依頼する前に区役所へ出向く必要があります。北区にはその工程がありません。その分、スケジュールが2〜4週間ほど短くて済む計算になります。

2つめ。判断のブレが小さい。 全国共通の基準だけで審査されますから、「うちのマンションは通るのか」を、マンション管理センターが公開している簡易チェックリストで、理事会レベルでかなり正確に自己診断できます。

ただし、独自基準がないことは「ハードルが低い」という意味ではありません。国基準の17項目自体が、そこそこ厳しいからです。私の経験上、北区の高経年マンションで最初につまずくのは、ほぼ決まって長期修繕計画の計画期間30年・大規模修繕2回以上と修繕積立金の平均額の2点です。

北区の手数料と申請ルート(当初認定・更新・変更認定)

お金の話を整理します。北区に納める手数料は次のとおりです。

当初認定申請・更新申請

内容 費用
基本手数料 4,100円
加算手数料 1,800円(長期修繕計画が1つ増えるごと)

変更認定申請

変更内容 基本手数料 加算手数料
「管理組合の運営」に係る事項 4,800円 2,600円
「管理規約」に係る事項 4,000円 2,600円
「管理組合の経理」に係る事項 4,600円 2,800円
「長期修繕計画の作成、見直し等」に係る事項 9,800円 5,200円
「その他」に係る事項 2,900円 1,700円
上記以外の事項の変更 2,000円 900円

出典:東京都北区「マンション管理計画認定制度」(更新日:2026年8月17日)

変更内容が複数ある場合は、各項目の手数料を合算します。北区は変更認定申請 手数料チェックシート(Excel)を公開していますので、見込み額はそこで計算できます。

区以外にかかる費用

区への手数料とは別に、(公財)マンション管理センターへの支払いが発生します。

  • システム利用料:1申請あたり 10,000円(10%対象、内消費税額909円)
  • 事前確認審査料:依頼先により異なります。日本マンション管理士会連合会経由(パターン③)または管理センターへ直接依頼(パターン④)の場合は、長期修繕計画1計画あたり10,000円(10%対象、内消費税額909円)。マンション管理士に個別に依頼する場合(パターン①)や管理会社経由(パターン②)は、管理組合と委託先との協議で決まります。

出典:(公財)マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」

つまり北区の標準的なケース(長期修繕計画1計画)では、区 4,100円+システム利用料 10,000円+事前確認審査料 10,000円=24,100円程度が見込み額になります。マンション管理士に個別依頼する場合は、審査料が別途の交渉になりますので、複数から見積りを取るのが無難です。

申請の流れ

北区の場合、認定申請は4つのパターンのいずれかで事前確認を受け、事前確認適合証を取得してからオンライン申請します。

No 事前確認の依頼先 備考
1 マンション管理士(管理会社所属を含む) —
2 管理委託先(管理会社等) マンション管理適正評価制度と同時申請可
3 (一社)日本マンション管理士会連合会 マンション管理適正化診断サービスと同時申請可
4 (公財)マンション管理センター —

認定の3つの経済効果を、金額で押さえる

認定そのものに補助金は出ません。効いてくるのは次の3つです。

1. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)

一定の要件を満たす認定マンションが、長寿命化に資する大規模修繕工事を完了させた場合、工事完了日の翌年度分の固定資産税が減額されます。東京23区の場合、一戸あたり100㎡の床面積相当分まで、2分の1が減額されます。

対象となる工事は、外壁塗装等工事・床防水工事・屋根防水工事のすべてを実施することが条件です。加えて、管理計画認定マンションの場合は、令和3年9月1日以降に修繕積立金の額を認定基準まで引き上げていることが必要です。

北区のホームページでは、対象期間を「令和5年4月1日〜令和9年3月31日までの間に工事を完了させた場合」と案内しています。一方、国の令和8年度税制改正では、この特例措置の期限を延長する方向が示されています。期限は年度途中でも動きますので、工事の完了時期が令和9年3月に近い場合は、着工前に国土交通省「マンション税制」と都税事務所の両方で、必ずご確認ください。申告先は区役所ではなく都税事務所です。

制度の内容が複雑なため、国土交通省はマンション管理計画認定制度 相談ダイヤル(03-5801-0858)を設けています。月曜〜土曜10:00〜17:00です。

2. フラット35(維持保全型)の金利引下げ

認定を取得したマンションを購入する際、【フラット35】を利用すると、当初5年間、年0.25%の金利が引き下げられます。

これは管理組合が直接得をする話ではありません。ただ、売却時に「認定マンションです」と言えることは、資産価値の面で意味があります。私はこれを、理事会では「出口の話」としてご説明しています。

3. マンション共用部分リフォーム融資の金利引下げ

認定を取得したマンションが共用部分の改修を行うとき、住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資」を利用すると、全期間で年0.2%の金利が引き下げられます。「マンションすまい・る債」の積立を行っていると、さらに引き下げられます。

また、認定マンションが「マンションすまい・る債」を購入する場合、利率が上乗せされます(令和5年度募集分から。上乗せ幅は各年度の利率決定時に決定)。

出典:東京都北区「マンション管理計画認定制度」、住宅金融支援機構

修繕積立金が足りず、大規模修繕で借入を検討する管理組合にとっては、この0.2%が一番実利のある話です。仮に3,000万円を10年で借りるなら、金利0.2%の差はおよそ30万円台の利息差になります(元利均等・概算)。

北区の管理組合がつまずきやすい3つの落とし穴

現場でご相談を受けていて、北区特有というより「北区のやり方を知らないとハマる」ポイントが3つあります。

落とし穴1:オンライン申請だけでは終わっていない

北区のページには明確に書かれています。支援システムでオンライン申請を行っただけでは、北区への申請は終了しません。オンライン申請の手続き終了後、北区発行の納付書で手数料を納付する必要があります。

「申請したつもり」で止まっているケースを、私は他区でも見たことがあります。納付書が届いたら、必ず期限内に納めてください。

落とし穴2:有効期間の満了通知が来ない

認定の有効期間は5年です。そして北区は、有効期間の満了に関する通知等を行いません。更新申請をしないまま満了日を過ぎると、認定は失効します。

理事が1〜2年で交代する管理組合では、5年後の更新は確実に引き継ぎから漏れます。私はいつも「認定通知書のコピーを、総会資料の定位置に綴じてください」とお伝えしています。管理規約や長期修繕計画と同じ場所です。

落とし穴3:変更認定申請はオンラインでできない

認定期間中に管理計画を変更する場合、軽微な変更を除き、変更認定申請が必要です。期限は、変更が生じた事実のあった日の翌日から起算して1年を経過する日、または有効期間の満了日の前日から起算して2か月前の日まで(一部例外あり)。

そして、この変更認定申請はオンライン申請ができません。郵送または窓口への提出となります。事前に北区住宅課へ問い合わせのうえ、変更理由に応じた書類を正本・副本それぞれに添付して提出してください。

なお、次のような変更は「軽微な変更」にあたり、変更認定申請は不要です。

  • 長期修繕計画の修繕内容・時期の変更で、計画期間や修繕資金計画の変更を伴わないもの
  • 修繕資金計画の変更で、修繕の実施に支障を及ぼすおそれのないもの
  • 2以上の管理者等を置く管理組合における、一部の管理者等の変更
  • 監事の変更
  • 規約の変更であって、監事の職務および施行規則第1条の5第4号に掲げる事項の変更を伴わないもの

判断に迷う場合は、北区が公開している「変更内容チェックシート(PDF)」で確認できます。

認定基準の本丸は長期修繕計画と修繕積立金——だから工事費の話になる

ここからが本題です。

前述のとおり、17項目のうち6項目が長期修繕計画に関するものです。そして、その長期修繕計画が通るかどうかは、突き詰めると「30年で、大規模修繕2回分の工事費を、一時金なし・借入残高なしで賄えるか」という一点に収束します。

分母(積立額)を上げるか、分子(工事費)を下げるか。この2つしかありません。総会で積立金の値上げを決議するのは大変ですから、私は必ず「工事費のほうも同時に見てください」とお伝えしています。

参考までに、大規模修繕の工事費の目安を挙げます。いずれも物件の規模・状態・立地で大きく変動しますので、あくまでレンジとしてご覧ください。

工種 ㎡単価の目安
外壁塗装 3,500〜4,500円/㎡
外壁打診調査 250〜500円/㎡
防水工事 5,000〜8,000円/㎡

30戸規模のマンションの大規模修繕であれば、総工費は3,500万〜5,000万円程度が一つの目安です。そして、この総工費のうち15〜25%を仮設足場が占めます。工事そのものではなく、工事のための「足場」にです。

ここに、私がロープアクセス工法をご提案する理由があります。たとえば10階建て・外周80m・工期3か月の建物で試算すると、仮設足場が約168万円かかるところ、ロープアクセス工法であれば約59万円程度に収まるケースがあります。差額はおよそ109万円です。

30年の長期修繕計画には大規模修繕が2回入りますから、この差は単純計算で2回分。長期修繕計画の帳尻を合わせるとき、この数字は効きます。

もちろん、すべての建物でロープアクセスが最適というわけではありません。株式会社明誠が3つの工法(通常足場/ロープアクセス/両者を部位ごとに使い分けるハイブリッド)をそろえているのは、建物ごとに答えが違うからです。工法の考え方は明誠のロープアクセス工法の技術詳細と大規模修繕の料金の考え方にまとめています。

工法そのものの技術的な比較——ロープアクセスで何ができて何ができないのか、作業員の資格体系はどうなっているのか——については、同業者・技術者向けにまとめた姉妹サイトロープアクセスドットコムのほうが踏み込んで解説しています。理事会で工法を比較検討される際は、こちらも目を通していただくと判断材料が増えるはずです。

株式会社明誠はこれまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法での高所作業について、明誠および全国のフランチャイズ加盟企業では過去16年間、墜落による労働災害はゼロを維持しています。IRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を受けた作業員が施工にあたり、品質管理はISO9001のマネジメントシステムに沿って運用しています。安全管理の具体的な考え方は明誠の安全管理体制をご覧ください。

総会から逆算する、北区の認定取得スケジュール

北区は事前相談が必須ではないため、他区より工程が1つ少なくなります。目安は5〜7か月です。

時期 やること 担当
6〜7か月前 理事会で認定取得の方針を確認。長期修繕計画の現状を点検(計画期間・大規模修繕の回数・一時金の有無・借入残高) 理事会
5〜6か月前 長期修繕計画の見直しが必要なら着手。標準様式(令和6年6月改訂)への準拠を確認 理事会+専門家
4〜5か月前 管理規約の点検。専有部立入り・履歴情報管理・情報提供の3点が規定されているか(令和7年10月改正の標準管理規約を参照) 理事会
3〜4か月前 総会で決議(長期修繕計画の内容・修繕積立金額・認定申請すること) 総会
2〜3か月前 事前確認の依頼先を決定(4パターンから選択)。見積りを比較 理事会
1〜2か月前 事前確認の実施 → 事前確認適合証の発行 マンション管理士等
申請月 支援システムから北区へオンライン申請 → 納付書で手数料納付 管理者等
申請後 北区の審査 → 認定通知書の発行 北区

注意点を1つ。総会決議を経ていない管理組合は、そもそも事前確認を受けられません。マンション管理センターの規定で、事前確認を行うマンション管理士は「総会決議を経ていない管理組合の事前確認はできない」とされています。順番を間違えると、丸ごと出直しになります。

通常総会が年1回の管理組合であれば、実質的に「次の総会に間に合わせる」という逆算になります。9月の今から動けば、春の通常総会での決議は十分に射程です。

北区の管理組合が使える無料の支援

いきなり有償の専門家に依頼する前に、無料で使える窓口があります。

東京都のマンションアドバイザー無料派遣は、公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターが実施しているもので、管理組合の運営や修繕に関する相談に専門家を派遣しています。詳細は東京都防災・建築まちづくりセンター「マンションアドバイザー無料派遣」をご確認ください。

東京都マンションポータルサイトには、管理計画認定制度の全体像と、都内自治体の運用状況がまとまっています。あわせて東京都マンションポータルサイト「マンション管理計画認定制度」もご覧ください。

そして北区の窓口は、都市整備部 住宅課 住宅政策係(電話 03-3908-9201)です。制度の運用や手数料の納付方法について、直接確認できます。

よくあるご質問

Q. 北区で管理計画認定を取るのに、全部でいくらかかりますか?

A. 長期修繕計画が1計画の標準的なケースで、24,100円程度が目安です。内訳は北区への手数料4,100円、マンション管理センターのシステム利用料10,000円、事前確認審査料10,000円(管理センターまたは日本マンション管理士会連合会に依頼する場合)です。マンション管理士に個別に依頼する場合、審査料は協議で決まります。

Q. 北区に独自の認定基準はありますか?

A. ありません。北区のホームページに「北区の独自基準はなく、国が定めている基準と同一の内容です」と明記されています。文京区や渋谷区のように事前相談を経て独自基準の適合確認を行う工程がない分、スケジュールは短くなります。

Q. 認定を取ると、区から補助金がもらえますか?

A. 認定そのものに対する補助金はありません。経済的なメリットは、固定資産税の減額(マンション長寿命化促進税制)、フラット35の当初5年間・年0.25%引下げ、マンション共用部分リフォーム融資の全期間・年0.2%引下げ、マンションすまい・る債の利率上乗せの4つです。

Q. 修繕積立金が少ないと、認定は取れませんか?

A. 認定基準では「計画期間全体での修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと」が求められます。国のガイドライン(令和6年6月改訂)の水準を下回る場合は、専門家による「著しく低額でない旨の理由書」の提出が必要になります。なお、この理由書は事前確認を担当するマンション管理士が作成することはできません。別の専門家に依頼する必要があります。

Q. 認定の更新を忘れるとどうなりますか?

A. 有効期間(5年)の満了日までに更新申請を行わないと、認定は失効します。北区からは有効期間の満了に関する通知は行われませんので、管理組合側で期日を管理する必要があります。認定通知書を総会資料の定位置に綴じ、引継書に記載しておくことをおすすめします。

Q. 長期修繕計画を見直したら、毎回申請し直しですか?

A. 変更の内容によります。修繕の内容や時期の変更で計画期間や修繕資金計画の変更を伴わないものは「軽微な変更」にあたり、変更認定申請は不要です。判断は北区の「変更内容チェックシート」で確認できます。変更認定申請が必要な場合、「長期修繕計画の作成、見直し等」に係る事項の手数料は基本9,800円・加算5,200円です。

Q. 大規模修繕の工期はどれくらい見ればいいですか?

A. 足場を架ける従来工法では、10階建て・外周80m程度のマンションで約3か月が目安です。ロープアクセス工法を使う場合は1.5〜2か月程度に短縮できるケースがあります。足場の架設・解体そのものに時間がかかるため、その工程が丸ごと不要になる分の差です。ただし、工事範囲や部位によって適する工法は変わりますので、まずは建物を見せていただいてからのご判断になります。

Q. 認定と大規模修繕、どちらを先にやるべきですか?

A. 固定資産税の減額を狙うのであれば、認定が先です。長寿命化促進税制は「認定マンションが長寿命化に資する大規模修繕工事を完了させた場合」に適用されるためです。工事の着工予定がある管理組合さまは、スケジュールの前後関係を早めに整理されることをおすすめします。

まとめ:北区の管理組合が今週動けること3点

北区は、23区の中では管理計画認定を取りにいきやすい区です。独自基準がなく、手数料も基本4,100円。つまずくとすれば、制度の側ではなく、長期修繕計画と修繕積立金という管理組合の内側の問題です。

今週、理事会で動けることを3つ挙げます。

  1. 長期修繕計画の表紙を見る。 作成・見直しの日付が7年以内か、計画期間が30年以上か、大規模修繕が2回以上入っているか。この3点だけなら、その場で確認できます。
  2. 管理規約の3点を確認する。 専有部分への立入り、修繕等の履歴情報の管理、財務・管理情報の書面交付。この3つが規定されているかどうかで、規約改正の要否が決まります。
  3. 次の総会の議案に「認定申請の決議」を入れるか決める。 総会決議がないと事前確認に進めません。ここを逃すと1年待ちです。

この3点で引っかかる項目が出たら、そこが認定のボトルネックです。そして、そのボトルネックが「工事費が重くて積立が追いつかない」であれば、工法の選択肢を増やすことで解ける可能性があります。

明誠のこれまでの施工事例(約6,000棟)は https://rita-construction.com/renew/blog/category/works/ からご覧いただけます。管理組合さま向けのサービス内容は管理組合向けの大規模修繕サービスにまとめました。工法ごとの技術的な違いをもう少し掘りたい方は、ロープアクセスドットコムもあわせてご参照ください。

認定を取るかどうかの前段階、「うちの長期修繕計画、そもそも通るのか」という整理だけでもお力になれることがあります。ご相談だけでも遠慮なくお声がけください(お問合せフォーム)。

10月の理事会で1分だけでも、この話題を出してみてください。春の総会に間に合うかどうかは、そこで決まります。

出典・参考資料

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年9月21日時点で公表されている東京都北区および国土交通省・東京都の公式情報をもとに執筆しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。特にマンション長寿命化促進税制の適用期限については、令和8年度税制改正による延長の動きがありますので、実際に申請される前に、必ず東京都北区(都市整備部 住宅課 住宅政策係 電話 03-3908-9201)および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。

この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年9月21日

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