本間社長ブログ

志木市の管理組合が使える無料相談・支援制度まとめ|埼玉県のアドバイザー派遣(2回まで無料)と市・国の窓口【令和8年度版】

本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

2026年11月1日 更新

埼玉県志木市のマンションの理事長さまから、こんなご相談を受けることがあります。

「築30年を過ぎて2回目の大規模修繕の時期が見えてきた。見積りが妥当か分からないが、お金をかけずに相談できる窓口はないのか」

結論から言います。志木市の管理組合は、埼玉県の「分譲マンションアドバイザー派遣」を使えば、専門家を無料で管理組合の集会室まで呼ぶことができます。1組合あたり2回までで、費用は県が負担します。令和9年度までの時限措置で、令和8年度の申請は12月11日(金)までです。

申し遅れました。私は株式会社明誠の本間幸紘と申します。東京都東大和市を拠点に、20年以上、マンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。この記事では、令和8年11月1日時点で志木市の管理組合が使える窓口を、「無料」と読める根拠とあわせて整理します。

先にお伝えしておくことが3つあります。

1つ目は、埼玉県のアドバイザー派遣は、令和8年度の予算枠が市部あわせて13組合だということです。志木市も対象ですが、先着順で、予算に達すると12月11日を待たずに受付が終わります。使う可能性があるなら、早めの申請が安全です。

2つ目は、志木市独自の「マンション管理専用の無料相談会」は、本記事執筆時点で公式ページに常設の案内を確認できませんでした。市役所の建築開発課(048-456-5372)に、個別の相談窓口や助成の有無を問い合わせることをおすすめします。市は令和6年3月に「志木市マンション管理適正化推進計画」を策定し、相談窓口の整備を進める方針を示しています。

3つ目は、国と県の電話相談窓口は、志木市の管理組合も同じ条件で使えることです。国土交通省のマンション管理センター、住まいるダイヤル、法テラスは、全国の管理組合が対象です。

結論:志木市で、お金をかけずに使える窓口

まず全体像です。費用の根拠で、2つに分けて整理しました。

公式ページに「無料」と読める記載があるもの

窓口 内容 費用の根拠
埼玉県 分譲マンションアドバイザー派遣 管理組合へ専門家を派遣。1組合あたり2回まで 県のページに「無料」と記載
志木市 消費生活相談(産業観光課・消費者ホットライン188) 契約や訪問販売のトラブル相談 消費者ホットラインは無料(通話料は自己負担)
埼玉県消費生活支援センター(048-261-0999) 消費生活相談の県の窓口 県のページに「無料」と記載
(公財)マンション管理センター 電話相談 管理組合運営・建物維持管理の相談 国の案内に「無料」と記載(通話料は自己負担)
住まいるダイヤル((公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター) 建替え・リフォームなど住宅全般の相談 公式ページに「無料」と記載
法テラス サポートダイヤル 法的トラブルの情報提供 情報提供は無料。無料の法律相談は条件あり

公式ページでの確認が必要なもの

窓口 内容 費用について
志木市 建築開発課(048-456-5372) 建築・住宅に関する一般的な相談 費用の記載なし。問い合わせベースで対応
志木市の法律相談(弁護士会との連携事業など) 市民向け法律相談枠 公式ページに常設の案内が確認できず。市に要確認

志木市の管理組合が、先に知っておきたい事情

志木市は、埼玉県南部、東武東上線の志木駅周辺を中心に、分譲マンションが集まっている自治体です。駅周辺には昭和後期から平成初期にかけて建てられた中高層マンションが多く、築30年を超える物件が複数あります。

志木市が令和6年3月に策定した「志木市マンション管理適正化推進計画」では、市内の分譲マンションの老朽化と管理組合の高齢化が課題として示されています。市は、国の「マンション管理適正化法」の改正(令和4年4月施行)を受けて、管理計画認定制度の運用と相談体制の整備を進めています。

つまり、市として管理組合を支援する方向にはありますが、常設の無料相談窓口がまだ十分に整備されていない段階です。その間を埋めるのが、埼玉県のアドバイザー派遣制度です。

埼玉県 分譲マンションアドバイザー派遣:2回まで・費用0円・志木市も対象

最初に検討していただきたいのが、これです。

埼玉県の公式ページによると、県は市が独自の派遣制度を整備するまでの間、令和9年度まで、対象市内のマンション管理組合などへアドバイザーを無料で派遣します。志木市は対象市に含まれています。

条件は次のとおりです。

  • 対象:対象市内のマンション管理組合、管理組合の役員、区分所有者など
  • 派遣回数:1組合あたり2回を上限
  • 費用:無料(県が負担)
  • 令和8年度の派遣目安:市部あわせて13組合程度(予算に達した時点で受付終了)
  • 申請期間:令和8年4月1日(水)から令和8年12月11日(金)まで
  • 派遣期間:決定通知書の発送日から令和9年3月15日まで
  • 申請方法:埼玉県電子申請・届出サービス、または郵送(当日消印有効)
  • アドバイザー登録者:令和8年6月末時点で81名

派遣されるアドバイザーは、県が登録している一級建築士、マンション管理士、弁護士などの専門家です。テーマは、管理規約の改正、長期修繕計画の見直し、大規模修繕の進め方、管理費・修繕積立金の見直し、管理会社との関係整理など、管理組合運営全般です。

派遣でやってもらえることと、やってもらえないことを、申請前に押さえておくと無駄がありません。一般的にこの種の派遣制度では、次の点はアドバイザーの業務の対象外とされます。

  • 測定器を使った建物調査
  • 長期修繕計画や設計書の作成そのもの
  • 複数の工事見積書の優劣の判断
  • 工事業者や管理会社の紹介
  • 居住者間や近隣とのトラブルの仲裁

つまり、派遣は「考え方の整理」と「進め方の助言」です。見積書を1行ずつ精査してもらう場ではありません。私はいつも理事長さまに、「派遣で聞くのは、見積りを取る前の段取りです」とお伝えしています。

申請のコツは3つです。

  1. 相談テーマを1つか2つに絞る。2回しか使えないので、「長期修繕計画の見直し」「大規模修繕の発注方法」など、議題を明確にする
  2. 総会議事録、長期修繕計画、管理規約の3点セットを事前に揃える
  3. 理事会のメンバーが複数同席できる日程にする。派遣の場で合意形成まで進めると、その後の総会決議がスムーズになる

出典:埼玉県「市部における埼玉県分譲マンションアドバイザーの無料派遣について」、埼玉県「埼玉県分譲マンションアドバイザー登録制度のご案内」

志木市の窓口:建築開発課と消費生活

建築開発課(048-456-5372)

志木市の建築・住宅行政を所管するのが、建築開発課です。マンションの管理計画認定制度の申請窓口もこの課で、受付時間は月曜から金曜の8時45分から16時30分までです。

常設の「マンション管理無料相談会」のページは、本記事執筆時点で確認できませんでした。ただし、大規模修繕や管理組合運営について、まず市の方針や制度の有無を知りたいときの一次問い合わせ先として、この番号を押さえておくと便利です。

管理計画認定制度の相談もここで受け付けています。認定を取ると、住宅金融支援機構のマンションすまい・る債の利率上乗せや、フラット35の金利引下げなどのメリットがあります。認定を検討している組合は、申請の前段階で建築開発課に相談できます。

出典:志木市「志木市公式ホームページ」(建築開発課 048-456-5372)

消費生活の相談

リフォームや訪問販売のトラブルは、消費生活の窓口です。志木市の消費生活相談は産業観光課が所管しています。市役所の代表番号は048-473-1111です。

このほか、全国共通の窓口が3つあります。

  • 消費者ホットライン 188(いやや):最寄りの消費生活センターにつながる全国共通番号(通話料は自己負担)
  • 埼玉県消費生活支援センター 048-261-0999:県の相談窓口
  • 埼玉県消費生活総合センター 048-645-3421:県のもう1つの相談窓口

「外壁が危ないので今すぐ契約を」と訪ねてくる業者は、現場でもよく話を聞きます。サインをする前に、まず188に電話するだけでも抑止になります。契約後でも、クーリングオフが使える場合があります。

ただし、管理費の滞納や、管理組合内部の運営トラブルは、消費生活センターの管轄外です。そちらは埼玉県のアドバイザー派遣か、次に紹介する国の窓口を使ってください。

出典:志木市「志木市公式ホームページ」、埼玉県「埼玉県消費生活支援センター」

国の窓口:マンション管理センター・住まいるダイヤル・法テラス

(公財)マンション管理センターの電話相談(無料)

国土交通省所管の公益財団法人が運営する、全国の管理組合向けの電話相談です。志木市の管理組合も同じ条件で使えます。

  • 管理組合の運営・管理規約の相談:03-3222-1517
  • 建物・設備の維持管理の相談:03-3222-1519
  • 受付:平日9時30分から17時まで
  • 費用:相談は無料(通話料は自己負担)
  • 面談相談は事前予約制

マンション管理センターは、管理計画認定制度の指定機関でもあります。認定制度に関する技術的な質問は、志木市の建築開発課と並行して、こちらに聞くのも手です。

住まいるダイヤル((公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター)

住宅全般の相談窓口です。

  • 電話:0570-016-100(IP電話からは03-3556-5147)
  • 受付:平日10時から17時まで
  • 費用:無料(通話料は自己負担)

大規模修繕の工事内容、工事会社とのトラブル、リフォーム全般の相談を受け付けています。管理組合の案件も相談可能です。

法テラス(日本司法支援センター)

  • サポートダイヤル:0570-078374
  • 費用:情報提供は無料。要件を満たせば、弁護士・司法書士による無料法律相談(民事法律扶助)も利用可能

管理費滞納者への法的対応、管理組合と施工業者の契約トラブルなど、法律の専門家に相談したい案件で使えます。ただし、無料の法律相談には収入要件があります。管理組合の案件で使う場合は、組合としての相談になるのか、理事長個人としての相談になるのか、事前に法テラスに確認してください。

国土交通省の周知(令和8年9月)

令和8年9月28日、国土交通省は、マンション大規模修繕工事の発注に関する相談窓口と専門家活用の情報、発注時の留意点を、関係団体を通じて全国の管理組合へ周知したと発表しました。大規模修繕を控えた理事会は、この資料に目を通しておくと論点整理が進みます。

出典:(公財)マンション管理センター「電話相談」、国土交通省「住宅:マンション政策」、国土交通省「マンション大規模修繕工事の発注等に関する周知(令和8年9月28日)」、法テラス

何を用意していけばいいか:3点セットで相談の質が決まる

無料相談を使いこなす管理組合には、共通点があります。資料を持っていくことです。次の3点を用意してください。

  1. 総会議事録(直近2〜3年分):何を決議してきたかが分かる
  2. 長期修繕計画:次の大規模修繕の時期と、見込み金額が分かる
  3. 管理規約:ルールの根拠が分かる

私の現場経験でも、相談の場で議事録や長期修繕計画が出てこない管理組合は少なくありません。恥ずかしいことではありません。手元になければ、まず管理会社に請求するところから始めれば足ります。管理規約は、管理会社または市の窓口で写しを入手できます。

もう一つ、質問を1つか2つに絞ることをおすすめします。「何でも聞きたい」では、2時間はあっという間に終わります。「次の修繕は何年後が適切か」「滞納者への督促の手順はどうするか」「管理会社の提示した見積りの考え方は妥当か」など、具体的な論点を紙に書いて持っていきましょう。

管理組合向けの当社の考え方は、管理組合さま向けのご案内と、明誠の理念にまとめています。

無料相談のあとに考えたいこと:足場費という削れる項目

無料相談で見積りの考え方が整理できたら、次は費用の中身です。

足場の費用は、削れる余地がある項目です。当社の試算例では、10階建て・外周80m・工期3か月の物件で、通常足場工法が約168万円、ロープアクセス工法が約59万円(差額は約109万円)でした。これは条件を置いた参考値で、実際の見積りは物件ごとに変わります。

30戸程度のマンションの大規模修繕は、総工費で3,500万円から5,000万円が一つの目安です。そのうち仮設足場が15〜25%を占めることがあります。外壁の打診調査は1㎡あたり250〜500円、外壁塗装は3,500〜4,500円、防水は5,000〜8,000円が当社の目安です。いずれも物件の状態で変動します。

志木市のように、東武東上線沿線で中高層マンションが集まる地域では、敷地境界が狭く、足場の計画が難しい物件があります。そうした場面で、ロープアクセス工法が選択肢になります。

ロープアクセス工法は、メインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保して行う工法です。IRATA(国際産業ロープアクセス協会)が定める二重冗長化の考え方が業界標準になっています。詳しくは姉妹サイトロープアクセスドットコムで技術と訓練の情報を公開しています。現場の考え方は、ロープアクセスドットコムの解説記事でも紹介しています。工法の詳細は、明誠のロープアクセス工法のご紹介もご覧ください。

株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法では、当社と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害はゼロを維持しています。作業員はIRATA水準の技能訓練を受け、当社はISO9001の品質マネジメントシステムに基づいて運営しています。

通常足場工法、ロープアクセス工法、両者を組み合わせるハイブリッド工法の3つから、建物に合った方法を比較してご提案できます。

よくあるご質問

Q. 志木市の管理組合は、埼玉県のアドバイザー派遣を使えますか?

A. はい。志木市は、県の派遣の対象市に含まれています。1組合あたり2回まで、費用は無料です。令和8年度の申請期間は12月11日(金)までですが、予算(市部13組合程度)に達すると期間内でも受付が終了します。早めの申請をおすすめします。

Q. アドバイザーに、見積書を見てもらえますか?

A. 一般的に、県の派遣制度は「見積書の優劣の判断」「業者の紹介」は対象外です。見積書のチェックの考え方や、相見積りの取り方の助言までが範囲です。

Q. 志木市独自の無料法律相談はありますか?

A. 本記事執筆時点で、市の公式ページに管理組合向けの常設法律相談の案内は確認できませんでした。市民向けの一般法律相談の有無を含め、市役所代表(048-473-1111)か、建築開発課(048-456-5372)にお問い合わせください。

Q. 管理計画認定制度の相談はどこですればいいですか?

A. 志木市の建築開発課(048-456-5372)が窓口です。制度全般の技術的な質問は、(公財)マンション管理センター(03-3222-1517)でも対応しています。両方に当たっておくと、論点が整理されます。

Q. 訪問販売でリフォーム契約をしてしまいました。どこに相談すればよいですか?

A. まず消費者ホットライン188(全国共通)か、埼玉県消費生活支援センター(048-261-0999)に電話してください。契約から8日以内なら、クーリングオフが使える可能性があります。

Q. 大規模修繕の見積りを、無料で見てもらえる窓口はありますか?

A. 今回確認した公的な窓口に、見積りの個別チェックを無償で行うものは見当たりませんでした。相見積りの見方のご相談は、当社でも受け付けています。

まとめ+今月動くこと3点

志木市の管理組合は、お金をかけずに、専門家へ相談できる窓口を複数使えます。中心になるのは、埼玉県のアドバイザー派遣(2回まで無料、12月11日まで)です。市の建築開発課、消費生活、国の電話相談を目的に合わせて使い分けてください。

今月、動いていただきたいことは3つです。

  1. 理事会で、相談したい質問を1〜2つに絞る。 長期修繕計画の見直し、大規模修繕の発注方法、管理費・修繕積立金の見直しなど、具体的な論点にします
  2. 総会議事録・長期修繕計画・管理規約の3点セットを揃える。 手元になければ、管理会社に請求します
  3. 埼玉県の電子申請サービスから、アドバイザー派遣を申し込む。 申請期限は令和8年12月11日(金)ですが、予算上限13組合程度のため、先着順です。志木市の事情を事前に整理するなら、市の建築開発課(048-456-5372)にも問い合わせておきます

「どこから手を付ければいいか分からない」というご相談だけでも、遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。お問い合わせはこちら

明誠のこれまでの工事は、明誠の施工事例からご覧いただけます。

出典・参考資料


この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年11月1日


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ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。

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本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年11月1日時点で公表されている埼玉県および志木市・国土交通省の公式情報をもとに執筆しています。埼玉県の分譲マンションアドバイザー派遣は令和8年度の公式案内に基づいています。志木市独自のマンション管理専用無料相談会については、公式ページに常設の案内を確認できなかったため、問い合わせ先の電話番号のみ記載しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申し込まれる前に、埼玉県住宅課、志木市建築開発課(048-456-5372)、および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。

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