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談合違約金特約、次の工事請負契約に入れていますか?|マンション修繕談合の処分から5週間、広島市も4社を指名停止と報道。国交省が周知する違約金条項と、首都圏の管理組合が契約前に確かめたい7項目【2026年11月】

談合違約金特約、次の工事請負契約に入れていますか?|マンション修繕談合の処分から5週間、広島市も4社を指名停止と報道。国交省が周知する違約金条項と、首都圏の管理組合が契約前に確かめたい7項目【2026年11月】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

この記事で分かること

「談合のニュースは分かった。では、うちがこれから結ぶ工事請負契約には何を書いておけばいいのか?」——東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の理事長さまから、ここ1か月でいちばん多くいただいているご質問です。

2026年9月28日、公正取引委員会は関東1都6県のマンション大規模修繕工事をめぐり、設計コンサル業者2社と施工業者40社の計42社について独占禁止法違反を認定しました。それから約5週間たった11月4日には、広島市がマンションの大規模修繕をめぐる不正を理由に設計コンサルタント会社など4社を指名停止にしたと報じられています(中国新聞デジタル)。

この記事では、首都圏の管理組合とマンションオーナーの皆さまに向けて、国土交通省が周知している「談合違約金特約条項」の中身と、次の大規模修繕の契約前に確かめたい7項目を、公的な一次情報をもとに整理します。

  • 公取委の処分と、その後の自治体・国の動き(2026年11月時点)
  • 国交省が示した「談合違約金特約条項」の例文と、その読み方
  • 公取委が「問題になりうる」と示した、設計コンサルへの手数料の4つの情報
  • 首都圏の管理組合が契約前に確かめたい7項目
  • 費用の目安と、工法の選択肢を増やすことの意味

2026年11月6日 更新


1. 結論:違約金特約は「入れて損のない保険」。ただし、それだけでは守れない

先に結論を申し上げます。

談合違約金特約条項は、次の工事請負契約に入れておくことをおすすめします。 国土交通省は令和7年6月26日付の事務連絡で、マンション修繕工事の請負契約にもこの条項を設定できると周知しています(国土交通省 通知PDF)。

ただし、私は理事長さまに、いつも次のようにお伝えしています。

違約金特約は「談合が見つかったあとの備え」です。談合を「起こさせない」ためには、見積り合わせのやり方そのものを変える必要があります。

違約金特約が効くのは、公取委の命令が確定するなど、条項に書いた条件がそろったときです。命令が出るまでには、立入検査から数年かかることも珍しくありません。今回の事案でも、違反行為は遅くとも令和3年(2021年)9月(翔設計が関わる工事は同年11月)以降とされ、命令は令和8年(2026年)9月でした(公正取引委員会 報道発表)。

つまり、特約で「事後の備え」をし、選定の仕組みで「事前の予防」をする。この2つをセットにすることが、修繕積立金を守るいちばん現実的な方法だと、私は考えています。


2. ニュースの整理:公取委の処分から5週間で何が起きたか

まず、9月28日から11月上旬までの主な動きを表にまとめます。

日付 主体 内容 出典
2025年6月26日 国土交通省 談合違約金特約条項を設定できる旨を関係団体に事務連絡 国交省 通知PDF(別紙)
2026年9月28日 公正取引委員会 関東1都6県の大規模修繕で42社の違反を認定。38社に排除措置命令、37社に課徴金納付命令 公取委 報道発表
2026年9月28日 国土交通省 相談窓口の周知と、発注時の留意点(違約金特約を含む)を関係団体に通知 国交省 報道発表
2026年9月30日 東京都港区 区HPで国の周知を案内し、管理アドバイザー派遣などの活用を案内 港区HP
2026年10月15日 神奈川県 県HPに相談窓口のページを公開 神奈川県HP
2026年11月4日 広島市 マンション大規模修繕をめぐる不正を理由に設計コンサルタント会社など4社を指名停止(報道) 中国新聞デジタル

公取委の処分の要点

公取委の報道発表によると、処分の骨子は次のとおりです(公取委 報道発表)。

  1. 対象地域:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県
  2. 違反事業者:設計コンサル業者2社(リノシスコーポレーション、翔設計)と、施工業者40社の計42社
  3. 手口:設計コンサル業者と施工業者が工事ごとに「受注予定者」を決め、ほかの施工業者は受注予定者から連絡された見積価格を管理組合に提示するなどしていた
  4. 情報の流れ:設計コンサル業者が、設計コンサル業務の過程で入手した「設計予算」(管理組合が決める発注予定金額)などの情報を受注予定者に提供していた
  5. 課徴金:対象37社の合計は約16億3,788万円。支払期限は令和9年4月30日
  6. 管理組合への通知:排除措置命令を受けた施工業者と設計コンサル業者は、命令書の別表に記載された工事を発注した管理組合に、採った措置を通知しなければならない

6番目は、首都圏の管理組合にとって大事な点です。過去の工事が対象に含まれていた場合、施工業者や設計コンサル業者から通知が届く仕組みになっています。通知が届いた管理組合は、まず理事会で共有し、後述の相談窓口や弁護士に相談することをおすすめします。

広島市の指名停止をどう読むか

広島市の件について、報道で確認できるのは「マンションの大規模修繕で独占禁止法違反に当たる不正をしたとして、設計コンサルタント会社など4社を指名停止とした」という範囲です。4社の名前や、関東の事案との関係は、本記事の執筆時点で私は一次情報を確認できていません。

ただ、指名停止(自治体が発注する公共工事の入札に一定期間参加させない措置)は、自治体が自らの発注について講じる措置です。広島市は、競争入札参加資格を持つ業者について、独占禁止法第3条違反で排除措置命令などが出たときに指名停止を行う旨を要綱で定めています(広島市競争入札参加資格者指名停止措置要綱)。

分譲マンションの管理組合は民間の発注者なので、指名停止の対象にはなりません。だからこそ、民間の管理組合は、自分たちで契約書に備えを書いておく必要があるというのが、私がこのニュースから受け取った一番の教訓です。


3. 談合違約金特約条項とは? 国交省の例文を読み解く

違約金特約条項の定義

談合違約金特約条項とは、受注した施工会社に談合などの独占禁止法違反があった場合に、請負代金額の一定割合を違約金として発注者(管理組合)に支払う義務を、工事請負契約にあらかじめ書いておく条項です。

国交省の事務連絡では、マンション修繕工事向けに次のような例が示されています(国交省 通知PDF。以下は要旨)。

項 内容(要旨)
第1項 次のいずれかに該当したとき、受注者は請負代金額の「○%」を違約金として支払う。①課徴金納付命令が確定したとき ②排除措置命令などで、この契約について違反行為があったとされたとき ③談合などで刑が確定したとき
第2項 該当する事実が起きたら、受注者は遅滞なく発注者に通知する
第3項 違約金を期限内に払わないときは、年3%の遅延利息を払う
第4項 工事をきちんと終えたことを理由に、違約金を免れることはできない
第5項 実際の損害が違約金より大きいときは、超える分の賠償も請求できる

「○%」はいくらにすればいいのか

例文では、割合は「○%」と空欄になっています。参考として、国土交通省の直轄工事の工事請負契約書では、請負代金額の10分の1を違約金とし、首謀者であった場合などにはさらに100分の5を加える規定になっています(同PDFの別紙)。

たとえば請負代金が5,000万円の工事で10%と定めれば、違約金は500万円です。

請負代金額 違約金10%の場合 違約金15%の場合(加算規定を想定)
3,000万円 300万円 450万円
5,000万円 500万円 750万円
1億円 1,000万円 1,500万円

※上表は条項の効果を理解するための計算例です。実際の割合は、管理組合と施工会社の合意で決まります。

国交省自身が書いている「注意書き」

ここは見落とされがちなので、正直に申し上げます。国交省の事務連絡には、次の趣旨の注意書きがあります。

  • 違約金特約を設定しても、受注者との間で支払い義務をめぐって訴訟になるリスクがある
  • 受注者が支払わないリスクもある
  • そのため、設定にあたっては弁護士等の専門家に相談し、個別の事案に応じて対応することを推奨する

つまり、条項を入れれば自動的にお金が戻ってくる、という話ではありません。それでも、「談合が発覚したら、これだけの負担が生じる」と契約時点で明確にしておくこと自体に、抑止の効果が期待できるというのが、私の現場感覚です。


4. 公取委が示した「手数料等」の問題:管理組合が守るべき4つの情報

公取委は今回、処分とは別に、設計コンサル業者と施工業者の業界団体に対して申し入れを行いました。審査の過程で、施工業者が受注した場合に、工事請負契約金額の一定割合に相当する「手数料等」を設計コンサル業者に支払っていた事実が確認されたためです(公取委 別添3 PDF)。

公取委は、施工業者に有利になるように設計コンサル業者から提供されると問題になりうる情報として、次の4つを例示しています。

  1. 管理組合が設定した大規模修繕工事の発注予定金額
  2. 管理組合が設定した発注先を選定する際の具体的な基準
  3. 見積り合わせに参加する施工業者名
  4. 見積り合わせに参加する他の施工業者の見積価格

私は、この4つを「管理組合の4大機密」と呼んで、理事会の皆さまにお伝えしています。どれも、管理組合が「施工会社には知られたくない」情報です。逆に言えば、この4つの情報が、誰の手元に、いつ、どのような経路で渡っているかを管理組合が把握していれば、談合の入り口をかなり狭められるはずです。


5. 首都圏の管理組合が契約前に確かめたい7項目

ここからが本題です。東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県をはじめ首都圏のマンションで、これから大規模修繕の工事請負契約を結ぶ管理組合が確かめたい7項目を、時系列で並べました。

No. 確かめる項目 タイミング 誰が確認するか
① 設計コンサルとの契約に、手数料等の受領禁止と利害関係の申告を入れたか 設計コンサル選定時 理事会
② 「4大機密」の管理者と開示範囲を決めたか 仕様書作成前 理事会・修繕委員会
③ 見積り参加条件が、特定の会社に有利になっていないか 公募要項作成時 理事会+第三者
④ 見積書を管理組合が直接受け取り、開封記録を残すか 見積り受付時 理事長・監事
⑤ 工事請負契約に談合違約金特約条項を入れたか 契約書案の確認時 理事会+弁護士
⑥ 過去の工事について、命令に基づく通知の有無を確認したか 随時 理事長
⑦ 工法の異なる提案を比較できる仕様にしたか 仕様書作成時 修繕委員会

項目①:設計コンサル契約に「手数料等を受け取らない」旨を書く

公取委の別添3を踏まえると、設計コンサルとの業務委託契約に次の2点を入れておくと安心です。

  • 施工会社から、工事の受注に関連して手数料・紹介料・協力金等を受け取らないこと
  • 見積り参加予定の施工会社との資本関係・人的関係・取引関係を事前に書面で申告すること

書面で約束していれば、後で問題が分かったときに契約違反として扱えます。条文の具体的な書き方は、マンション管理士や弁護士にご相談ください。

項目②:「4大機密」の管理者と開示範囲を決める

発注予定金額(設計予算)、選定基準、参加業者名、他社の見積価格。この4つについて、理事会内で誰が保管し、誰に開示するかを議事録に残しておきます。

私がこれまで見てきた中で心配だったのは、理事会資料をそのまま設計コンサルにメールで送り、そこから先の行き先を誰も把握していないケースです。設計コンサルに渡す必要がある情報と、渡さなくてよい情報を、最初に分けておくことをおすすめします。

項目③:見積り参加条件を第三者に見てもらう

公取委の別添3は、見積り合わせに参加できる施工業者の条件を、特定の業者に有利・不利になるように管理組合へ働きかけることも問題になりうると示しています。

たとえば「資本金○億円以上」「過去5年で同規模の工事実績○件以上」といった条件が、本当にその建物に必要なのかどうか。自治体の専門家派遣を使えば、費用をかけずに第三者の目を入れられる場合があります。港区は管理アドバイザー派遣を案内しています(港区HP)。お住まいの区市町村の制度は、各自治体のHPでご確認ください。

項目④:見積書は管理組合が直接受け取り、開封記録を残す

見積書の送付先を設計コンサルではなく管理組合(理事長宛て)にし、締切後に理事長・監事・修繕委員長など複数人の立ち会いで開封します。開封日時と出席者を議事録に残しておけば、「他社の見積価格」が事前に漏れる余地を小さくできます。

項目⑤:工事請負契約に談合違約金特約条項を入れる

第3章で見た国交省の例文をもとに、契約書案に条項を入れます。違約金の割合や、条項が発動する条件の書き方は、弁護士に確認しておくと安心です。国交省も、専門家への相談を推奨しています。

なお、誠実な施工会社でも、違約金の割合や発動条件について協議を求めることはあります。それ自体は自然なことです。私は、こうした協議に誠実に応じるかどうかも、施工会社を見極める材料の一つになると考えています。

項目⑥:過去の工事について、通知の有無を確かめる

第2章で触れたとおり、公取委の排除措置命令を受けた施工業者・設計コンサル業者には、命令書の別表に記載された工事を発注した管理組合へ通知する義務があります(公取委 報道発表)。

令和3年以降に大規模修繕を行った首都圏の管理組合は、理事長宛ての郵便物や管理会社経由の連絡を一度確認しておくと安心です。対象かどうかの判断や、損害の回復について検討したい場合は、弁護士や後述の相談窓口にご相談ください。

項目⑦:工法の異なる提案を比較できる仕様にする

談合が成り立つ前提は、「同じ仕様で、同じ顔ぶれの会社が見積もる」ことです。仕様書が「外壁全面に足場を架設」と固定されていると、参加できる会社の顔ぶれがどうしても似通います。

公取委の注記でも、今回対象となった「大規模修繕工事」は「外壁全面に足場を組むなどの仮設工事を伴うもの」と定義されています。足場が必要な建物はもちろん足場で施工すべきですが、建物によってはロープアクセス工法(無足場工法)や、足場と組み合わせるハイブリッド工法で提案できる場合があります。仕様書に「同等以上の品質を確保できる場合は、工法の代替提案を可とする」と一文入れるだけでも、競争の幅は広がります。

ロープアクセス工法の技術や安全基準については、姉妹サイトのロープアクセスドットコムで詳しく解説しています。


6. 費用の目安:仮設費は工事費の大きな割合を占める

「工法を比較すると、実際どれくらい違うのか」というご質問もよくいただきます。数字の目安を整理します。

大規模修繕全体の費用感

一般財団法人経済調査会の「マンション修繕費指数2026」では、1戸あたりの平均修繕費は156.0万円と報告されています(詳しくは当ブログのマンション修繕費指数2026の解説記事をご覧ください)。30戸前後のマンションであれば、総工費が3,500万〜5,000万円程度になることは珍しくなく、そのうち仮設足場が15〜25%程度を占めるケースが多いというのが、私の実感です(当社の施工経験上の目安)。

足場とロープアクセスの比較(明誠の試算例)

条件 足場工法 ロープアクセス工法 差額
10階建て・外周80m・工期3か月の仮設費(例) 約168万円 約59万円 約109万円
外壁塗装の㎡単価(目安) 3,500〜4,500円/㎡ 3,500〜4,500円/㎡ 工法による差は主に仮設費
打診調査の㎡単価(目安) 250〜500円/㎡ 250〜500円/㎡ 同上

※上表は明誠の過去の試算に基づく参考値です。建物の形状・立地・劣化状況・工事範囲により大きく変動します。実際の金額は、現地調査のうえでお見積りいたします。

ロープアクセス工法は、メインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保する二重の安全確保を前提とした工法です。明誠のロープアクセス工法の技術と施工の流れもあわせてご覧ください。

ここで申し上げたいのは、「ロープアクセスが常に安い」ということではありません。工法の違う提案が1つ入るだけで、見積りの「ものさし」が増え、価格の妥当性を確かめやすくなるということです。


7. 相談窓口:首都圏の管理組合が無料で使えるところ

国交省と神奈川県のHPでは、次の2つの窓口が案内されています(国交省HP、神奈川県HP)。

窓口 内容 電話 受付時間
(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住まいるダイヤル」 発注等の相談。見積費用は「見積チェックサービス」(無料)もあり 03-3556-5147 月〜金 10:00〜17:00(祝日・年末年始除く)
(公財)マンション管理センター 建物・設備の維持管理の相談 03-3222-1519 月〜金 9:30〜17:00(祝日・年末年始除く)

あわせて、国交省は「マンション改修マニュアル(令和8年3月改訂)」の参照を勧めています。専門家の選定や、見積依頼・施工会社の募集と候補者選定の進め方が解説されています(国交省 マンション改修マニュアル)。


8. 賃貸マンション・ビル・ホテルのオーナーにとっての意味

今回の事案は分譲マンションの管理組合が対象ですが、賃貸マンション・ビル・ホテルのオーナーにも無関係ではありません。

  • 外部の設計事務所やコンサルに施工会社の選定を任せている場合、構造は同じです
  • 法人オーナーであれば、社内の稟議や監査で、選定経過の説明を求められる場面が増えます
  • 違約金特約条項は、オーナーと施工会社の契約にも入れることができます

収益物件の場合、修繕費は利回りに直結します。賃貸オーナー向けの修繕の考え方は、明誠の収益不動産オーナー向けのページや、ビルオーナー向けの大規模修繕サービスでもご紹介しています。


9. 明誠が大切にしている「説明できる見積り」

最後に、私たち自身の話を少しだけさせてください。

株式会社明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕に携わってきました。ロープアクセス工法では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部として、塗装・防水・タイル・電気・看板の各分野の専門職と一緒に仕事をしています。

現場で20年やってきて、私が一番悔しい思いをするのは、管理組合の皆さまが「業者は信用できない」と感じてしまう場面です。今回の事案は、業界にいる一人として本当に残念に思っています。

だからこそ私は、見積書の数量と単価の根拠を、理事会の皆さまに説明できる形でお出しすることを大切にしています。通常足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法から、建物に合う方法を比べていただけるようにしているのも、そのためです。明誠の考え方は管理組合向けの大規模修繕サービスと明誠が大切にしている提供価値にまとめています。これまでの工事は明誠の施工事例からご覧いただけます。

ロープアクセス工法そのものの技術情報や、業界の安全基準については、姉妹サイトのロープアクセスドットコムもご参照ください。


よくあるご質問

Q. 談合違約金特約条項は、どの工事請負契約にも入れられますか?

A. 国土交通省は令和7年6月26日付の事務連絡で、マンション修繕工事の請負契約にも違約金特約条項を設定できる旨を周知しています。割合や発動条件は当事者の合意で決まるため、弁護士等の専門家に確認のうえで設定することが推奨されています(国交省 通知PDF)。

Q. 違約金の割合は何%が一般的ですか?

A. 国交省の例文は「○%」と空欄です。参考として、国交省の直轄工事の契約書では請負代金額の10分の1とし、首謀者であった場合などには100分の5を加算する規定になっています。マンションの契約でどの割合にするかは、管理組合と施工会社の協議で決めます。

Q. 違約金特約を入れれば、談合の被害は確実に回復できますか?

A. 確実とは言えません。国交省自身が、支払い義務をめぐる訴訟のリスクや、不払いのリスクがあると注意喚起しています。特約は「事後の備え」と位置づけ、見積り合わせの仕組みづくりによる「事前の予防」とセットで考えることをおすすめします。

Q. うちのマンションが過去の談合の対象だったかどうか、どうすれば分かりますか?

A. 公取委の排除措置命令では、命令を受けた施工業者と設計コンサル業者(38社)に、命令書の別表に記載された工事を発注した管理組合への通知が義務づけられています。理事長宛ての郵便物や管理会社経由の連絡を確認し、判断に迷う場合は住まいるダイヤル(03-3556-5147)や弁護士にご相談ください。

Q. 談合の報道を受けて、大規模修繕を延期したほうがいいですか?

A. 一律に延期をおすすめすることはできません。外壁タイルの浮きや防水の劣化が進んでいる場合、先送りによって補修範囲が広がることがあります。まずは劣化診断の結果を確認し、発注の手続きを見直したうえで、時期を判断されることをおすすめします。

Q. 設計コンサルを使わない「責任施工方式」のほうが安全ですか?

A. 方式ごとに長所と注意点があります。責任施工方式は窓口が1社になるため分かりやすい一方、価格や仕様の妥当性を第三者が確かめにくい面があります。どの方式でも、本記事の7項目のうち②④⑤⑦は共通して使える確認方法です。

Q. 明誠に見積りを依頼した場合、違約金特約条項を入れてもらえますか?

A. はい、管理組合さま・オーナーさまのご意向に沿って、契約書の内容をご相談させていただきます。条文は弁護士等の専門家にご確認いただくことをおすすめします。無料のご相談はお問い合わせフォームから承っています。


この記事のポイントまとめ

  • 公取委は2026年9月28日、関東1都6県の大規模修繕で設計コンサル2社・施工業者40社の計42社の違反を認定。課徴金は約16億3,788万円
  • 2026年11月4日には、広島市が設計コンサルタント会社など4社を指名停止と報じられた。民間の管理組合は指名停止の対象外のため、契約で備える必要がある
  • 国交省は令和7年6月26日の事務連絡で、マンション修繕工事に「談合違約金特約条項」を設定できると周知。国の直轄工事では請負代金額の10分の1が基本
  • 公取委は、発注予定金額・選定基準・参加業者名・他社の見積価格の4つの情報が施工業者に渡ると競争がゆがむおそれがあると例示
  • 契約前に確かめたい7項目:①設計コンサル契約 ②4大機密の管理 ③参加条件の第三者確認 ④見積書の直接受領 ⑤違約金特約 ⑥過去工事の通知確認 ⑦工法の代替提案
  • 違約金特約は「事後の備え」。見積り合わせの仕組みによる「事前の予防」とセットで考える

出典・参考資料

※本記事は、公正取引委員会・国土交通省・自治体の公表資料と報道の範囲に基づいています。報道内容は、事実関係が確定したものとは限りません。個別の事案や企業について断定するものではありません。契約条項の作成や損害の回復については、弁護士等の専門家にご相談ください。費用・工期は一般的な目安・参考値であり、実際は建物の状況により異なります。


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談合のニュースが続くと、「誰を信じればいいのか」と疲れてしまう理事長さまも多いと思います。ただ、信頼は気持ちではなく、仕組みで作れます。契約書の一文、見積書の受け取り方、仕様書の一行。どれも今日から始められることです。契約書案の確認や見積書の読み方など、ご相談だけでもお問い合わせフォームからお声がけください。これは私が現場で20年見てきた、嘘偽りのない感想です。次回も、現場で本当に使える話だけをお届けします。


この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年11月6日


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