本間社長ブログ

足場会社と外装改修会社が合弁へ|mbs×テックビルド「足場から改修まで一貫施工」は何を変えるか。仮設費が修繕費の約4分の1を占める今、首都圏の管理組合・オーナーが見積りで確かめたい7つのこと【2026年10月】

足場会社と外装改修会社が合弁へ|mbs×テックビルド「足場から改修まで一貫施工」は何を変えるか。仮設費が修繕費の約4分の1を占める今、首都圏の管理組合・オーナーが見積りで確かめたい7つのこと【2026年10月】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

この記事で分かること

「足場の費用って、結局だれが決めているんですか」——。東京や神奈川、埼玉、千葉の管理組合の理事さま、一棟マンションのオーナーさまから、見積書を前にしてよくいただく質問です。

その「足場」をめぐって、業界で1つ動きがありました。外装リフォームや塗装・防水工事を手がける株式会社エムビーエス(mbs、東証グロース・証券コード1401)が、2026年10月16日、コンドーテックグループで足場工事に強みを持つテックビルド株式会社との合弁会社設立に向けた契約を結んだと発表しました。新会社「ジェイピーズ」(予定)には両社が2,000万円ずつ出資し、出資比率は各50%、2026年12月の設立を予定しています(出典:財経新聞「mbs もみ合い、テックビルドとの合弁会社設立で事業拡大へ」2026年10月19日、有報キャッチャー(適時開示))。

狙いは「足場設置から改修工事まで一貫対応すること」。施工管理の効率化や品質向上、顧客の利便性向上が期待されると報じられています(同出典)。

この記事が答える質問は、次の1つです。

Q. 足場と改修を一社でまとめる流れが進むなか、首都圏の管理組合やオーナーは、見積りで何を確かめればよいのか。

結論を先にお伝えします。

  • 大規模修繕費のおよそ4分の1は「仮設(足場など)」です。経済調査会の2026年版調査では、1戸あたりの仮設費が2013年の約2.2倍に増えています。
  • 足場と改修の一貫施工は、段取りの手戻りが減る・責任の所在が1つになるという利点があります。一方で、仮設費の中身が見えにくくなることもあるため、見積書の分け方を確認しておくことが大切です。
  • 足場を「どう安く組むか」と同時に、「どこまで足場が要るか」を工法から比べることで、選択肢が広がります。比べる軸は、通常足場・ロープアクセス工法(無足場工法)・両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つです。

以下、ニュースの要点 → 仮設費の数字 → 足場のルール改正 → 見積りで確かめたい7つのこと、の順にお話しします。

ニュースの要点|mbsとテックビルドが合弁会社「ジェイピーズ」設立へ

まず、発表内容を整理します。

項目 内容
発表日 2026年10月16日(取引終了後の適時開示)
当事者 株式会社エムビーエス(外装リフォーム・塗装・防水)/テックビルド株式会社(コンドーテックグループ、足場工事)
新会社名 ジェイピーズ(予定)
出資 両社が各2,000万円、出資比率は各50%
設立予定 2026年12月
狙い 足場設置から改修工事まで一貫対応し、施工管理の効率化・品質向上、顧客利便性の向上、新規受注機会の拡大

出典:財経新聞(2026年10月19日)、有報キャッチャー(エムビーエス適時開示 2026年10月16日)

mbsは山口県宇部市に本社を置く会社で、もともと「足場から左官、防水・止水、塗装、シーリングまで自社で一貫して手がける」体制を掲げてきました(出典:株式会社エムビーエス 公式サイト)。今回は、その「足場」の部分を、足場専門の会社と組んで強くする動きと読めます。

私は同業の一人として、この発表を「足場の手配が、修繕工事の品質とコストの両方を左右する時代になった」というサインだと受け止めています。理由を、数字で見ていきます。

なぜ今「足場」なのか|仮設費は修繕費の約4分の1、13年で約2.2倍

経済調査会の2026年版で、仮設費の伸びが最大

一般財団法人 経済調査会が2026年9月29日に公表した「マンション修繕費指数」2026年版では、大規模修繕の1戸あたり平均修繕費は156.0万円、指数(2013年=100)は166.8で過去最高でした。内訳で最も伸びたのが足場などの仮設で、1戸あたり17.8万円(2013年)→38.7万円(2026年)と約2.2倍、工事費に占める構成比率は24.8%でした(出典:経済調査会「マンション修繕費指数」2026年版)。

指標(分譲マンション大規模修繕) 2013年 2026年
1戸あたり平均修繕費 — 156.0万円
マンション修繕費指数 100 166.8
1戸あたり仮設費 17.8万円 38.7万円(約2.2倍)
仮設費の構成比率 — 24.8%

出典:経済調査会「マンション修繕費指数」2026年版(2026年9月29日公表)

国の調査でも、仮設は2割強

国土交通省の「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」でも、工事費に占める仮設工事費の割合は約22.8%でした(共通仮設費・消費税を除く集計。出典:国土交通省 マンション大規模修繕工事に関する実態調査)。

なお、この22.8%には共通仮設費(現場事務所や仮設トイレなど)は含まれていません。調査の主体も年次も集計の範囲も違う2つの数字が、どちらも「2割強〜4分の1」を示しています。つまり、足場の組み方・手配の仕方が変わると、修繕費全体に与える影響が大きいということです。足場会社と改修会社が組む動きは、この「大きな塊」を自分たちの手で管理したい、という経営判断だと私は見ています。

人手不足も背景にある

足場は、組み立てる職人(とび工)の手配が工期を左右します。経済調査会も、修繕費上昇の背景として建設資材価格の高騰と、人手不足による人件費の上昇を挙げています(出典:経済調査会「マンション修繕費指数」2025年版)。現場の感覚でも、首都圏では「足場の職人さんの予定が空かないので、着工を1か月ずらしたい」という相談が珍しくなくなりました。足場の手配力が、そのまま工程の確実さにつながるのです。

足場のルールも厳しくなった|2023〜2024年の墜落防止措置の強化

もう1つ、見積書の仮設費に影響している要素が、足場の安全ルールの強化です。厚生労働省は労働安全衛生規則を改正し、足場からの墜落防止措置を段階的に強めました(出典:厚生労働省 リーフレット「足場からの墜落防止措置が強化されます」)。

施行日 主な内容
令和5年(2023年)10月1日 足場の点検(つり足場を含む)を行う際に、あらかじめ点検者を指名すること/組立て・変更後の点検者の氏名を記録・保存すること
令和6年(2024年)4月1日 幅1メートル以上の箇所で足場を使うときは、原則として本足場(建地が2列の足場)を使用すること(つり足場や、障害物などで困難な場合を除く)

出典:厚生労働省「足場からの墜落防止措置が強化されます」

「本足場(ほんあしば)」とは、柱となる建地(たてじ)を内側と外側の2列に立てる足場のことです。1列で組む「一側足場(ひとかわあしば)」に比べて安定しますが、部材も手間も増えます。安全のために必要な変化ですが、仮設費が上がる一因にもなっています。

発注者の立場では、「足場の値段が上がった=業者が高く取っている」とは限らない、という点を知っておくと、見積りの話し合いが建設的になります。

足場と改修の「一貫施工」|発注者にとっての利点と、確かめたい点

足場と改修を一社(またはグループ)で担う形には、発注者から見て次のような利点と注意点があります。

観点 一貫施工の利点 発注者が確かめたい点
工程 足場の組立て・盛替え・解体と、塗装・防水の段取りを一体で組める。手待ちや手戻りが減りやすい 工程表に「足場組立て〜解体」の期間が明記されているか
責任 足場が原因の不具合や近隣トラブルの窓口が1つになる 足場部分を下請けに出す場合、その会社名と保険加入の有無
品質 作業しやすい足場を前提に、下地補修や塗装の品質を確保しやすい 足場の点検者の指名・記録(令和5年10月施行のルール)の運用
価格 仮設を含めたまとめ方で、全体を調整しやすい 仮設費が「一式」で埋もれていないか(数量・単価の内訳)

ここでいちばん大切なのは、最後の「価格」の行です。一貫施工そのものは良い仕組みですが、足場の費用が工事全体の中に溶け込むと、他社との比較が難しくなることがあります。

私がご相談を受けるときにお願いしているのは、「仮設工事」を、少なくとも次の3つに分けて書いてもらうことです。

  1. 外部足場(架面積〔足場をかける面の面積〕㎡×単価)
  2. 養生・メッシュシート・朝顔(落下物を受ける防護棚)など
  3. 共通仮設(現場事務所、仮設トイレ、資材置き場、ガードマン等)

この3つが分かれていれば、一貫施工の会社でも、分離して手配する会社でも、同じ物差しで比べられます。

首都圏の管理組合・オーナーが見積りで確かめたい7つのこと

ここからは、東京・神奈川・埼玉・千葉を中心とした首都圏で、実際に大規模修繕の見積りを比べる場面を想定して、確認したいことを7つに絞りました。

1. 仮設費が「一式」になっていないか

上で触れたとおり、外部足場は架面積(㎡)×単価で書かれているのが基本です。「仮設工事 一式」とだけある場合は、内訳の提出を依頼しましょう。

2. 足場の架面積が、建物の外周と高さから見て妥当か

外周×高さで、おおよその足場面積は見当がつきます。たとえば外周80m・高さ30mなら、足場をかける面はおよそ2,400㎡前後です(出隅・入隅や屋上の立ち上がりで増減します)。見積りの数量が大きく外れていれば、理由を聞いてみてください。

架面積が分かれば、仮設費のおおまかな見当もつきます。下の表は、考え方を示すための仮の数字です。

確認項目 計算の考え方(例)
足場の架面積 外周80m × 高さ30m = 約2,400㎡
見積書の外部足場 架面積 × ㎡単価(単価は地域・仕様・期間で変わる)
見落としやすい加算 盛替え(途中で組み替える作業)、屋上・塔屋まわり、荷揚げ設備、長期化による損料(レンタル料)の増加

数量と単価が分かれていれば、「単価は相場並みだが数量が多い」「数量は妥当だが期間が長い」といった具体的な質問ができます。金額の大小だけで判断しないことが、結果として仮設費を適正に保つことにつながります。

3. 足場の設置期間が工程表に書かれているか

足場は「組んでいる期間」も費用と居住者の負担に直結します。設置期間が長いほど、防犯(足場を伝った侵入)、洗濯物・日当たり・窓の開閉の制限が長引きます。

4. 足場を誰が組むのか(自社・グループ・協力会社)

一貫施工をうたう会社でも、実際の組立ては協力会社ということはよくあります。悪いことではありませんが、会社名と、労災保険・賠償責任保険の加入状況は確認しておくと安心です。

5. 点検者の指名と記録はどう運用されるか

令和5年10月から、足場の点検者の指名と、組立て・変更後の点検者氏名の記録・保存が求められています(出典:厚生労働省)。「点検記録は理事会に共有できますか」と聞くだけで、現場の安全管理の姿勢がよく分かります。

6. 本当に全面足場が必要か(部位ごとに検討したか)

外壁の補修範囲が限られる、低層部は足場・高層部は別工法にできる、といったケースでは、全面足場以外の選択肢を検討した記録があるかを聞いてみてください。次の章で詳しくお話しします。

7. 比べる会社が、同じ前提で見積りを出しているか

工法・範囲・仮設の考え方がそろっていないと、金額だけ比べても判断を誤ります。設計コンサルタントを入れる場合も、入れない場合も、比較表の前提条件(範囲・仕様・仮設)をそろえることが、修繕積立金を守るいちばんの近道です。

「どう組むか」の前に「どこまで要るか」|通常足場・ロープアクセス・ハイブリッドを比べる

足場の手配を効率化する動きは、業界全体にとって前向きな流れです。そのうえで、発注者にもう1つお伝えしたいのは、「足場をどう安く組むか」と「そもそも、どこまで足場が要るか」は別の問いだということです。

明誠は、建物ごとに次の3つの工法から比べてご提案しています。

工法 どんな工法か 向いている建物・工事
通常足場工法 建物の周囲に足場を組んで施工する従来型 中低層、外壁全面の塗装・タイル張替えなど作業量が多い工事、複雑な形状
ロープアクセス工法(無足場工法) 屋上などの吊元から、メインロープとバックアップロープの2本に接続した作業員が外壁に降りて施工。2点以上の吊元を確保する二重の安全対策が業界の基本 高層、部分補修・調査・シーリング打替え、足場を組みにくい敷地
ハイブリッド工法 部位ごとに足場とロープアクセスを使い分ける 低層部と高層部で条件が違う建物、総額を抑えたい大規模物件

技術的な仕組みや安全基準の詳しい解説は、姉妹サイトのロープアクセスドットコム(無足場工法の専門メディア)にまとめています。明誠の考え方は「明誠のロープアクセス工法」のページでもご覧いただけます。

金額の目安(あくまで試算例)

たとえば、10階建て・外周80m・工期3か月の外壁補修を想定した明誠の試算例では、足場の費用が約168万円、ロープアクセス工法では約59万円で、差額は約109万円でした。また、外壁塗装の単価は一般に1㎡あたり3,500〜4,500円程度、外壁の打診調査は1㎡あたり250〜500円程度がひとつの目安です(いずれも明誠の参考値。建物の状態・仕様・規模で大きく変わります)。

大切なのは、この差額そのものより、「比べた記録」が理事会やオーナーの判断材料になることです。料金の考え方は「大規模修繕の料金の考え方」でも整理しています。

ロープアクセス工法が向かないケースもあります

公平のために書いておくと、ロープアクセス工法がいつも有利なわけではありません。

  • 外壁全面のタイル張替えや、大量の資材を壁面に運ぶ工事
  • 屋上に吊元を確保できない建物
  • 低層で、足場の費用がもともと小さい建物

こうした場合は、通常足場のほうが合理的なことが多いです。だからこそ、1つの工法しか持たない会社の見積りだけでなく、複数の工法を比べた提案を一度受けてみることをお勧めしています。

一棟オーナー・ビル・ホテルの場合|「足場を組む期間」が収益に響く

分譲マンションの管理組合だけでなく、収益物件のオーナーさまにとっても、足場の問題は他人事ではありません。

  • 賃貸マンション:足場とメッシュシートで眺望・日当たりが悪くなる期間は、空室の募集に影響することがあります。工期の短さは、そのまま機会損失の小ささにつながります。
  • オフィス・テナントビル:看板や窓が隠れることへのテナントの不満、来客動線の確保が課題になります。
  • ホテル:営業を続けながらの工事では、客室の眺望・騒音・安全通路の確保が最優先です。

明誠では、ビルオーナーさま向けに「ビル・テナントビルの大規模修繕」、ホテル運営者さま向けに「ホテルの大規模修繕」、収益物件全般は「オーナー様向けの修繕の考え方」でご案内しています。分譲マンションの管理組合さまは「管理組合向けサービス」をご覧ください。

明誠の取り組み|3工法と、フランチャイズの専門職ネットワーク

明誠は、これまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕に携わってきました。ロープアクセス工法での高所作業では、明誠と全国のフランチャイズ加盟企業で、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています(2026年10月時点・明誠調べ)。作業員はIRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を受け、品質面ではISO9001の品質マネジメントシステムを運用しています。安全管理の考え方は「明誠の安全管理」にまとめています。

また、明誠は日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部として、塗装・防水・タイル・電気・看板の各分野の専門職と組んで施工しています。足場会社と改修会社が組むように、私たちも「専門職どうしが組むことで、品質と価格を両立させる」道を選んできました。加盟店どうしの連携の仕組みや同業の方向けの技術情報は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムで発信しています。これまでの工事の様子は明誠の施工事例からご覧いただけます。

施工エリアは、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県の全域と、山梨県東部・静岡県東部です(ホテル案件は全国対応)。

理事会・オーナーが今日からできる3ステップ

最後に、検討をどう進めればよいか、順番を整理しておきます。

  1. 手元の見積書・長期修繕計画で「仮設」の行を探す:仮設が一式になっていないか、何%を占めているかを確認します。2割を大きく超える場合は、内訳を聞くきっかけになります。
  2. 建物の条件を書き出す:階数・外周・外壁の仕上げ(塗装かタイルか)・前回工事からの年数・屋上の状況(吊元を取れるか)を1枚にまとめます。これがあるだけで、各社の提案の前提がそろいやすくなります。
  3. 工法を比べた提案を1つは受ける:通常足場の見積りに加え、ロープアクセス工法やハイブリッド工法を検討した提案を並べると、「どこまで足場が要るか」が見えてきます。

この3ステップは、管理組合の総会資料やオーナーの事業計画にもそのまま使えます。

本間の見立て|「一貫」の価値は、中身が見えてこそ

今回の合弁は、足場の手配力を高めて、工事全体をスムーズに回そうという前向きな取り組みだと思います。人手不足が続くなかで、足場の職人を安定して確保できる体制は、発注者にとってもメリットがあります。

ただ、20年以上現場に立ってきた立場から1つだけ申し上げると、「一貫」「ワンストップ」という言葉の価値は、中身が見えてこそです。足場がどの会社の手で、どんな数量と単価で、いつからいつまで組まれるのか。それが見積書と工程表で確かめられれば、一貫施工でも分離手配でも、発注者は安心して選べます。

そしてもう1つ。足場の効率化が進むほど、「足場を使わない・減らす」という選択肢との比較も、より意味を持つようになります。工法を比べることは、どこか1社を選ぶためではなく、修繕積立金をいちばん生きる形で使うための作業です。

よくあるご質問

Q. 足場と改修を同じ会社に頼むのと、別々に頼むのでは、どちらが安いですか?

A. 一概には言えません。一貫施工は段取りの効率化で総額を抑えやすい一方、足場を別に手配すると価格の比較がしやすい面があります。どちらの場合も、仮設費を「外部足場」「養生・防護」「共通仮設」に分けた見積りで比べることをお勧めします。

Q. 大規模修繕の費用のうち、足場はどのくらいを占めますか?

A. 経済調査会の2026年版調査では、分譲マンション大規模修繕の工事費に占める仮設費の構成比率は24.8%でした。国土交通省の令和3年度の実態調査でも約22.8%です(出典:経済調査会、国土交通省)。

Q. 足場の値段が上がっているのはなぜですか?

A. 資材価格や人件費の上昇に加え、令和6年4月から幅1メートル以上の箇所では原則として本足場の使用が求められるなど、安全ルールの強化も背景にあります(出典:厚生労働省)。

Q. ロープアクセス工法は安全ですか?

A. 作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、2点以上の吊元を確保して作業します。明誠とフランチャイズ加盟企業では、過去16年間、墜落による労働災害ゼロを続けています(2026年10月時点・明誠調べ)。

Q. どんな建物でもロープアクセス工法にできますか?

A. できない、または向かない建物もあります。外壁全面のタイル張替えのように資材量が多い工事や、屋上に吊元を確保できない建物では、通常足場のほうが合理的な場合があります。現地調査のうえで、3工法を比べてご提案します。

Q. 賃貸マンションのオーナーですが、工事中の空室が心配です。

A. 足場とメッシュシートの設置期間が短いほど、眺望・日当たりへの影響は小さくなります。部分補修中心であれば、ロープアクセス工法やハイブリッド工法で設置期間を短くできる場合があります。

Q. 見積りの比較だけ相談することはできますか?

A. はい、可能です。他社の見積書の読み解きや、仮設費の内訳の確認だけでも、お問い合わせフォームからご相談ください。

まとめ

  • mbsとテックビルドが、足場から改修まで一貫対応する合弁会社「ジェイピーズ」(予定)の設立に向けた契約を結びました(2026年12月設立予定)。
  • 大規模修繕費のおよそ4分の1は仮設費。経済調査会の2026年版では、1戸あたり仮設費が2013年の約2.2倍に増えています。
  • 足場の安全ルールも令和5〜6年に強化され、仮設費の上昇要因の1つになっています。
  • 発注者が確かめたいのは、仮設費の内訳・架面積・設置期間・施工会社・点検記録・工法比較・比較の前提の7つです。
  • 「どう組むか」と「どこまで要るか」を分けて考えると、修繕積立金の使い方の選択肢が広がります。

出典・参考資料


▼ロープアクセス工法・無足場工法の詳細解説はこちら
ロープアクセスドットコム|無足場工法専門メディア

足場の話は、見積書のなかでもいちばん「分かりにくい」と言われる部分です。だからこそ、施工会社の側から内訳と比較を先にお出しするのが、私たちの務めだと思っています。見積りの読み解きや工法の比較だけでも、お問い合わせフォームからお気軽にお声がけください。次回も、現場で本当に使える話だけをお届けします。


この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年10月21日


関連記事(姉妹サイト)

ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。

▶ ロープアクセスドットコムの関連記事を見る


本間社長の著書のご案内

『大規模修繕工事 職人だから言える本当の話 —— 見積書では見えない業界の裏側と、修繕積立金を守る発注術』(Kindle版)を出版しています。20年以上の現場経験から、管理組合・オーナーが修繕積立金を守るための発注術と、業界の内幕を書き下ろしました。

▶ Amazonで見る(Kindle版)

← 前の記事 記事一覧 次の記事 →

お気軽にご相談ください!