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ホテルのリブランド改装が増える理由|建築費高騰で新築が難しい今、オーナーが営業しながら外壁・設備を直す3つの判断軸【2026年10月】

ホテルのリブランド改装が増える理由|建築費高騰で新築が難しい今、オーナーが営業しながら外壁・設備を直す3つの判断軸【2026年10月】
本間 幸紘

著作者プロフィール

株式会社明誠 代表取締役

本間 幸紘

大規模修繕・外壁工事・ロープアクセス工事に関する情報を、現場経験をもとに分かりやすくお届けします。

この記事で分かること

「築30年のホテルを持っているが、建て替えは建築費が高すぎて現実的ではない。かといって、このまま外壁も設備も古いままでは、予約サイトの評価が落ちていく」——。ここ1〜2年、ホテルや旅館のオーナーさまから、こうしたご相談をいただくことが増えました。

その背景を示すニュースが、10月13日に出ました。ダイヤモンド・オンラインは、ヒルトンが日本と韓国でまだ展開していない3つの新ブランドを投入し、いずれも既存ホテルを転換する「リブランド」向けであると報じています(出典:ダイヤモンド・オンライン「【独自】ヒルトンが日本市場に『新規3ブランド』投入へ」、2026年10月13日)。建築費や地価の高騰で新築計画が頭打ちになり、既存ホテルを獲得して改装する動きが、外資系チェーンの主な拡大手段になりつつあるという内容です。

この記事では、次の問いにお答えします。新築が難しい時代に、既存ホテルのオーナーは改装や外壁修繕をどう組み立てればよいのか? 営業を止めずに、費用を抑えて、ブランドの基準にも耐える建物にするにはどう進めればよいのか?

結論を先に書きます。

  • 新築が難しいほど、既存ホテルの価値は「建物の状態」で差がつくようになります。外壁・防水・共用部の傷みは、客室単価や予約サイトの評価に直結します。
  • 改装の判断軸は、①営業への影響(客室を何室、何日止めるか)、②工事費の中の仮設費(足場)の重さ、③法令点検と改装時期の合わせ方の3つです。
  • 外壁修繕では、足場を組む工法だけでなく、ロープアクセス(無足場)工法やハイブリッド工法を並べて比べることで、営業への影響と費用の両方を抑えられる場合があります。

本記事の数値は、2026年10月16日時点で、ダイヤモンド・オンライン、観光庁、国土交通省、経済調査会などが公表している資料に基づいています。数字や制度は更新されることがあるため、最新の情報は各機関の公式サイトでご確認ください。

2026年10月16日 更新


ニュースの要点|外資系ホテルが「既存ホテルの転換」に動いている

ダイヤモンド・オンラインが報じた内容

まず、報道の内容を整理します。記事は同誌の特集「ホテル 地殻変動」の第2回として公開されています。無料で読める範囲で確認できた内容は、次のとおりです。

項目 内容
ヒルトンの動き 日本・韓国で未展開の3ブランドを投入予定。3ブランドとも、既存ホテルを転換する「リブランド」向け
背景 建築費や地価の高騰で、新規ホテルの建設計画が頭打ちになっている
拡大手段の変化 既存ホテルを新ブランドに転換する「リブランド」が、チェーンの主要な拡大手段に
オーナー側の狙い 客室単価(ADR)の向上。外資系チェーンの世界的な会員網や送客力に期待
事例(マリオット) 2026年5月、既存の2ホテルを「シティエクスプレス by マリオット」として大阪でリブランド開業
事例(IHG) 2026年8月、京都の14ホテルを改装し、「ガーナーホテル」などのブランドで順次開業する計画を発表

出典:ダイヤモンド・オンライン(2026年10月13日)。ブランド名の詳細など、有料部分に当たる内容は本記事では扱っていません。

ここで大切なのは、リブランドが「ブランドの看板を掛け替えるだけ」ではないという点です。新しいブランドに転換するときには、ブランドごとに定められた改装の基準(業界では「PIP=物件改善計画」と呼ばれることがあります)に沿って、客室や共用部、外観を整えることが一般的です。つまり、リブランドの話は、そのまま「大規模な改装・修繕工事の話」でもあるのです。

新築が増えにくい構造

新築が増えにくいことは、別の調査でも裏づけられています。不動産サービス大手JLLの分析をトラベルボイスが報じた記事では、日本のホテルの新規供給率(2025年6月時点で、7月以降に開業予定のホテルが既存ストックに占める割合)は1.7%で、アジア太平洋の主要市場の中でも低い水準とされています。JLLの担当者は「建設費の高騰が大きく影響し、今後数年間で大幅に新規供給が増加するのは考えづらい」とコメントしています(出典:トラベルボイス「日本のホテル市場の最新動向」、2025年12月8日)。

新しいホテルが増えにくいということは、今あるホテルの競争力を保つ手段として、改装と修繕の価値が高まるということでもあります。

数字で見る宿泊市場の現在地

一方で、足元の宿泊市場は、単純な好調一色ではありません。観光庁の宿泊旅行統計調査(2026年8月分・第1次速報)では、延べ宿泊者数は6,268万人泊(前年同月比マイナス6.7%)、そのうち外国人は1,264万人泊(同マイナス10.3%)、客室稼働率は64.4%でした(出典:観光庁 宿泊旅行統計調査)。なお観光庁は、2026年1月分から調査の層化基準を従業者数から客室数へ見直したため、前年同月比に影響が出る可能性があると注記しています。

いっぽう、東京商工リサーチが上場ホテル運営会社12社(13ブランド)を調べた結果では、全13ブランドで客室単価が前年度比で上昇し、稼働率はビジネスホテル・シティホテルとも80%台を維持していました(出典:東京商工リサーチの調査を伝える報道、2026年6月)。

この二つは対象が違うため、単純に比べることはできません。観光庁の数字は旅館なども含む全国の宿泊施設全体の統計で、東京商工リサーチの数字は上場している運営会社の主力ブランドです。それでも、2つを並べると、「量」より「質」、つまり泊数を増やすより単価と満足度を高める競争に移りつつあるという見方ができます。単価を上げるには、外観・客室・共用部の品質が欠かせません。


なぜ「改装・修繕」がホテル経営の主戦場になるのか

建て替えより「直して使う」が現実的な理由

建築費が高騰し、新築の供給が限られる環境では、既存ホテルを建て替えるハードルが上がります。そこで選択肢になるのが、今ある建物を直して価値を高めるという考え方です。

私は20年以上、マンション・ビル・ホテルの大規模修繕に携わってきました。その実感として、ホテルのオーナーさまが悩まれるのは、次の3つが重なる場面です。

  1. 外壁・屋上防水・設備の劣化が進み、そろそろ大きな工事が必要になっている
  2. 客室や共用部の改装も、同じ時期に検討したい
  3. 営業を止めたくない。止めるとしても、できるだけ短く、少ない室数にしたい

この3つを別々の工事として発注すると、足場の組み直しや、客室を止める期間の重複が起き、全体の費用も営業への影響も大きくなりがちです。

外壁の状態は「予約サイトの写真」に出る

もう一つ、ホテルならではの事情があります。ホテルの外観は、予約サイトの写真や口コミで、泊まる前に見られます。外壁のタイルの浮きや汚れ、シーリングの劣化、錆汁の跡は、写真の印象に影響しやすい部分です。

それだけではありません。外壁タイルなどの落下は、宿泊客や通行人にけがをさせるおそれがあります。外壁の傷みは、見た目の問題であると同時に、安全と信頼の問題でもあるのです。

法令の点検と改装の時期を合わせる

建築基準法第12条に基づく定期報告制度では、自治体が指定する建築物について、外壁の状態を定期的に調査して報告することが求められています。国土交通省の資料では、外壁は原則として竣工後10年を経過した後の定期調査で、落下により歩行者などに危害を加えるおそれのある部分を、全面打診などで調査するとされています(出典:国土交通省「定期報告制度における外壁調査」関連資料、e-Gov法令検索「建築基準法」)。

赤外線装置を使った調査についても、条件を守れば打診調査の結果に相当すると整理されていますが、適用には限界があり、打診調査との併用が必要とされています。ドローンを使った調査も検討が進められている段階です。ホテルが定期報告の対象になるかどうかは、規模や用途、自治体の指定によって異なりますので、まずは所在地の自治体や建築士にご確認ください。

ここで私がオーナーさまにお伝えしているのは、外壁調査の時期と大規模修繕の時期を、別々に考えないということです。調査で見つかった不具合を、次の営業期にバラバラに直すと、そのたびに足場や準備が必要になります。調査の結果を、修繕計画に直接つなげたほうが、無駄が出にくくなります。


判断軸①|営業への影響を「客室数×日数」で見える化する

客室を止めるコストを計算してみる

改装や外壁修繕を考えるときに、最初に計算していただきたいのが「営業への影響」です。次の数字は、あくまで説明のための仮定の計算です。

項目 仮定
客室数 100室
客室単価(ADR) 1万5,000円
稼働率 80%
1日の客室売上 100室×80%×1万5,000円=120万円

ここで、外壁工事の足場が窓をふさぐなどして、20室が30日間使えなくなると仮定します。

20室×80%×1万5,000円×30日=720万円

この720万円は、工事費とは別に発生する「機会損失」です。実際の損失は、客室の位置や季節、代替の客室の有無によって大きく変わります。それでも、工法や工程の選び方で、止める客室数や日数を減らせる可能性があることは、お分かりいただけると思います。

足場が営業に与える影響

足場を組む工法では、次のような影響が出やすくなります。

  • 足場とメッシュシートで客室の窓がふさがり、眺望や採光が損なわれる
  • 足場の組立・解体の期間中、騒音や振動が出る
  • 外部の人が足場に近づける状態になるため、防犯面の配慮が必要になる
  • エントランスまわりの動線の確保、宿泊客への案内が必要になる
  • 足場に覆われた外観が、予約サイトの写真や口コミに影響することがある

もちろん、足場工法には、広い面を一度に施工できるという強みがあります。補修量が多い外壁では、足場のほうが合理的な場合もあります。大切なのは、営業への影響を数字で見たうえで、工法を選ぶことです。


判断軸②|工事費の中の「仮設費」の重さを知る

仮設費は工事費の約4分の1

外壁や防水の修繕では、足場などの仮設費が工事費の大きな割合を占めます。経済調査会の「マンション修繕費指数」2026年版では、分譲マンションの大規模修繕で、仮設費の構成比は24.8%、つまり工事費のおよそ4分の1でした(出典:一般財団法人 経済調査会「マンション修繕費指数」2026年版)。これはマンションの調査ですが、外壁や防水を直すという意味では、ホテルでも同じ構造があります。

建築費が上がっている今、新築を諦めて改装に向かう動きは、改装・修繕の工事費そのものも上がっていることと隣り合わせです。だからこそ、仮設費のように「工法を変えれば削れる可能性のある費用」を丁寧に見る価値があります。

3つの工法の特徴

工法 特徴 向いている建物・工事
通常の足場工法 建物の周りに足場を組んで施工。広い面を一度に施工しやすい 補修量が多い外壁、複雑な形の中低層建物
ロープアクセス工法(無足場工法) 屋上から下ろしたロープで作業。足場の組立・解体が不要 高層の建物、足場を組みにくい立地、部分補修、営業を止めたくない箇所
ハイブリッド工法 部位ごとに足場とロープアクセスを使い分ける 面ごとに劣化の程度が違う建物、客室側とバックヤード側で条件が違う建物

ロープアクセス工法の安全面について、正確に書いておきます。作業員はメインロープとバックアップロープの2本に接続し、吊元(ロープを固定する支点)も2点以上確保して作業します。万一1本に問題が起きても、もう1本で体が保持される二重の安全確保が、国際的な産業ロープアクセスの基準に沿った業界標準です。技術的な基準や実例は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムで詳しく解説しています。

費用差の目安

明誠の試算例では、10階建て・外周80m・工期3か月の建物で、足場の費用が約168万円のところ、ロープアクセスでは約59万円(差額約109万円)となったケースがあります。これは一つの試算例で、建物の形や劣化の状態、工事の範囲によって金額は大きく変わります。料金の考え方は大規模修繕の料金の考え方にまとめています。

ホテルの場合は、費用の差だけでなく、先ほど計算した営業への影響の差が加わります。足場の費用が下がり、しかも止める客室が減るなら、効果は二重に出ます。

ロープアクセスが向かないケースもある

正直に申し上げます。ロープアクセス工法がすべてのホテルで有利になるわけではありません。補修の量が非常に多い面、屋上に吊元を確保できない建物、低層で足場の費用がもともと小さい建物では、足場工法のほうが合理的なこともあります。

だからこそ明誠では、足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法を同じ条件で比べたうえで、建物ごとに提案しています。


判断軸③|法令・ブランド基準・工程を一本の線にそろえる

改装の前に確認したい法令

ホテルの改装では、外壁の工事だけでなく、客室や共用部の工事も同時に動くことがあります。計画の段階で、次の法令や基準との関係を確認しておくと、後からの手戻りを防ぎやすくなります。

確認する項目 見るポイント 参考
建築基準法 定期報告の対象か、改装の内容で確認申請が必要になるか 建築基準法(e-Gov)
消防法 改装で消防用設備の変更や、避難経路への影響が出ないか 消防法(e-Gov)
旅館業法 営業の許可・構造設備の基準に関わる変更がないか 旅館業法(e-Gov)
ブランドの基準 リブランドの場合、客室・共用部・外観の改装基準がどうなっているか ブランド運営会社との契約・協議

どの項目が自分のホテルに当てはまるかは、建物の規模や用途、所在地によって変わります。法令の解釈や手続きは、建築士、行政書士、自治体の窓口などの専門家にご確認ください(個別の判断は、本記事では行えません)。

工程を一本にそろえる

次に、工程の考え方です。外壁・屋上防水・客室改装・設備更新を、別々の時期に、別々の業者へ発注すると、次のようなむだが出やすくなります。

  • 足場やゴンドラなどの仮設を、複数回組む
  • 客室を止める期間が、工事ごとに何度も発生する
  • 工事間の取り合い(外壁と窓まわり、屋上と設備基礎など)で、責任の線引きが曖昧になる

これを避けるには、外壁・防水・設備・内装を、一つの工程表の上で並べて考えることが有効です。閑散期に客室を止める期間をまとめ、外壁は営業に影響しにくい工法で進め、客室内の改装は階ごとに順番に行う。こうした組み立てが、全体の費用と営業への影響を抑えることにつながります。

発注方式の選び方

発注の方式にも触れておきます。ホテルのオーナーさまは、次のような方式から選ぶことが多くなります。

方式 特徴 注意点
分離発注 工事の種類ごとに別々の会社へ発注 調整の手間が増える。責任の線引きを明確にする必要がある
一括発注 一社にまとめて発注 調整は楽だが、内訳が見えにくくなりやすい。内訳の確認が大切
設計監理方式 設計者・コンサルタントが仕様と見積りを整理 設計監理の費用がかかる。仕様が明確になり、比較しやすい

どの方式が合うかは、建物の規模や、オーナーさま側の体制によって変わります。私のおすすめは、どの方式でも、見積りの内訳を「仮設」「外壁」「防水」「設備」「内装」などに分けて、同じ条件で比較できる形にしていただくことです。


現場でよく見る2つのケース

ここでご紹介するのは、私がこれまでに伺った複数の現場をもとに、個別の物件が特定されないよう再構成したケースです。

外壁と客室改装を別々に進めたAホテル

例えば、首都圏の築30年前後のホテルで、数年おきに客室改装と外壁補修を別の時期に実施していたケースです。外壁補修のたびに足場を組み、そのたびに一部の客室が眺望を失い、予約サイトの口コミに「工事中で景色が見えなかった」という声が出ていました。

オーナーさまが「次の大きな工事は、全体の工程を一度整理してから決めたい」と判断されたことで、外壁・防水・客室改装を一つの工程表にまとめ、足場が必要な部分とロープアクセスで足りる部分を分ける検討に進んだ、という流れです。

営業を止めない工程を選んだBホテル

別のケースでは、繁忙期を避けて閑散期に工事をまとめ、客室側の外壁はロープアクセス工法で、バックヤード側や補修量が多い面は足場で施工する、ハイブリッド工法を選んだ例があります。止める客室を最小限にしやすく、宿泊客への案内も組み込みやすい進め方として、こうした組み立てをご提案することがあります(再構成した想定例です)。

もちろん、すべてのホテルで同じ結果になるとは限りません。建物の形、客室の配置、周辺の状況によって、最適な組み立ては変わります。明誠のこれまでの施工事例は、明誠の施工事例からご覧いただけます。


今すぐできる5つのアクション

新築が難しい時代に、既存ホテルの価値を守るために、オーナーさまが今月から始められることを5つにまとめました。

  1. 外壁・屋上防水・設備の「次の工事時期」を一覧にする:前回の工事の時期と内容を整理し、次に必要になる時期の目安を決めます。
  2. 定期報告の対象かどうかを確認する:所在地の自治体や建築士に、外壁の調査・報告が必要な建物か、次の調査時期はいつかを確認します。
  3. 客室を止めるコストを計算する:本記事の仮定の計算を、ご自身のホテルの客室数・単価・稼働率に置き換えて試算します。
  4. 改装と修繕を一つの工程表にまとめる:外壁・防水・設備・内装を、閑散期に合わせてどう並べるかを検討します。
  5. 工法を比較した見積りを取る:足場だけでなく、ロープアクセスやハイブリッドも含め、営業への影響も含めて比べます。

明誠ができること

株式会社明誠は、東京・神奈川・埼玉・千葉を中心とした首都圏で、マンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけています。これまでに約6,000棟の修繕に携わり、足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3つの工法から、建物ごとに最適な方法をご提案しています。

また、日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部として、塗装・防水・タイル・電気・看板などの専門職が加盟するネットワークを運営しています。安全管理については明誠の安全への取り組みを、ホテルオーナーさま向けのサービスはホテルの大規模修繕をご覧ください。

同業の施工会社の方で、ロープアクセスの技術や安全基準、フランチャイズについて知りたい方には、ロープアクセスドットコム(無足場工法専門メディア)もおすすめです。


注意事項

  • ダイヤモンド・オンラインの記事は、無料公開の範囲で確認できた内容に基づいています。ブランド名などの詳細は扱っていません。
  • 観光庁の統計と東京商工リサーチの調査は、対象が異なるため、数字を直接比較することはできません。
  • 客室を止めるコストの計算は、説明のための仮定です。実際の損失は、客室の位置、季節、代替客室の有無などで変わります。
  • 足場とロープアクセスの費用差は一つの試算例で、実際の工事費や削減額を約束するものではありません。
  • 建築基準法・消防法・旅館業法などの手続きは、建物の規模・用途・所在地によって異なります。個別の判断は、建築士・行政書士・自治体の窓口などの専門家にご相談ください。

よくあるご質問

Q1. ホテルの「リブランド」とは何ですか?

A. 既存のホテルを、別のホテルブランドに転換して運営することです。看板の掛け替えだけでなく、ブランドごとの基準に沿って客室や共用部、外観を改装することが一般的です。ダイヤモンド・オンラインは、ヒルトンが日本・韓国で未展開の3ブランドを、既存ホテルの転換向けに投入すると報じています(建築費や地価の高騰を背景とする点も同記事の報道内容です)。

Q2. なぜ今、新築ではなくリブランドが増えているのですか?

A. 建築費や地価の高騰で、新規ホテルの建設計画が難しくなっているためです。JLLの分析では、日本のホテルの新規供給率は1.7%で、アジア太平洋の主要市場の中でも低い水準とされています。既存ホテルを転換するほうが、開業までの時間や費用の面で現実的なケースがあります。

Q3. ホテルの外壁調査は法律で義務付けられていますか?

A. 建築基準法第12条の定期報告制度では、特定行政庁(自治体)が指定する建築物について、外壁の調査・報告が求められます。ホテルや旅館は対象になることが多い用途ですが、実際に対象かどうかは、建物の規模(階数・床面積)と自治体の指定で決まります。外壁は原則として竣工後10年を経過した後の定期調査で全面打診等が示されています。所在地の自治体や建築士にご確認ください。

Q4. 営業を続けながら外壁を修繕することはできますか?

A. 建物の形や工事の内容によっては可能です。足場を組まないロープアクセス工法を一部の面に使う、閑散期に工事をまとめる、客室側とバックヤード側で工法を変えるなどの方法があります。止める客室数と日数を事前に計算して、工法を選ぶことが大切です。

Q5. ロープアクセス工法なら、どのホテルでも費用が下がりますか?

A. すべてのホテルで下がるとは限りません。補修量が非常に多い面や、屋上に吊元を確保できない建物、低層で足場の費用が小さい建物では、足場工法のほうが合理的なこともあります。そのため、3つの工法を同じ条件で比べることをおすすめしています。

Q6. 改装と外壁修繕は、同時に進めたほうがよいですか?

A. 一つの工程表にまとめて検討することをおすすめします。別々に進めると、足場の組み直しや客室を止める期間の重複が起きやすいためです。ただし、予算や営業の都合で段階的に進める場合もあります。優先順位を決めたうえで、全体の計画を作ると判断しやすくなります。

Q7. 明誠に相談すると費用はかかりますか?

A. 建物の現地調査と概算のお見積りは無料で承っています。足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法を比べたうえで、営業への影響も含めてご提案します。お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。


この記事のポイントまとめ

  • ヒルトンが日本・韓国未展開の3ブランドを、既存ホテルの転換向けに投入すると報じられた
  • 建築費高騰で新築が難しく、日本の新規供給率は1.7%。既存ホテルの改装・修繕の価値が高まっている
  • 改装の判断軸は「営業への影響」「仮設費の重さ」「法令・ブランド基準・工程の整合」の3つ
  • 客室を止めるコストは、客室数×日数×単価で見える化できる
  • 足場・ロープアクセス・ハイブリッドを同じ条件で比べて、営業への影響と費用の両方を抑える

出典・参考資料


▼ロープアクセス工法・無足場工法の詳細解説はこちら
ロープアクセスドットコム|無足場工法専門メディア

新築が難しい時代だからこそ、今あるホテルをどう守り、どう磨くかが問われています。私は、改装も外壁修繕も、営業を止めない工夫と、無駄のない工程の組み立てで、結果が大きく変わると考えています。現地調査と概算のお見積りは無料で承っていますので、お問い合わせフォームから、ご相談だけでもお気軽にどうぞ。次回も、現場で本当に使える話だけをお届けします。


この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年10月16日


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ロープアクセス工法の詳細や実例については、姉妹サイト「ロープアクセスドットコム」の以下の記事もぜひご覧ください。

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