大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

さいたま市で使える賃貸オーナー向け補助金活用ガイド|大宮・浦和の築古物件を「NOI」で立て直す2026年度の制度設計

さいたま市で使える賃貸オーナー向け補助金活用ガイド|大宮・浦和の築古物件を「NOI」で立て直す2026年度の制度設計

築年数が30年に近づいてくると、物件は静かに表情を変えていきます。外壁のチョーキング(白い粉が手につく現象)、目地シールの痩せ、窓まわりの結露跡、給湯器の不調による入居者からのクレーム。私はこの仕事を20年やってきて、こうした「小さな劣化」が、ある日突然「空室期間の長期化」「家賃の値下げ要求」という数字になって返ってくる場面を、大宮でも浦和でも何度も見てきました。

正直に申し上げます。賃貸オーナーさまにとって、大規模修繕や設備更新は「コスト」ではありません。入居率と賃料、そして売却時の物件価値(収益還元価格)を左右する投資判断です。そして2026年度(令和8年度)は、その投資判断を後押しする補助金・税制が、国・埼玉県・さいたま市の三層でかなり手厚く揃っています。なかには賃貸オーナーを名指しで対象にした制度まであります。

この記事では、さいたま市内に賃貸マンション・賃貸ビル・店舗・クリニックなどをお持ちのオーナーさまに向けて、使える制度を「物件タイプ別」「NOI(実質賃料収入)への効き方別」「税務処理別」で整理します。管理組合向けの一般的な解説ではなく、オーナーの財布とキャッシュフローの目線で書いていきます。


1. なぜ今、さいたま市の賃貸オーナーは「補助金を絡めた修繕」を投資判断に組み込むべきか

さいたま市は、大宮区の交通結節点としての強さ、浦和区の住宅地としてのブランド、武蔵浦和や北与野の再開発エリアまで、賃貸需要の厚い街を10区に抱える政令指定都市です。人口流入も続き、賃貸経営の地盤としては全国でも恵まれた部類に入ります。一方で、昭和56年(1981年)5月以前に着工された旧耐震基準の建物も、大宮や浦和の駅近を中心にまだ相当数が現役で稼働しています。

ここで効いてくるのが、入居者側の目線の変化です。同じ家賃帯でも、窓が二重サッシで結露しにくい、給湯がエコジョーズで光熱費が安い、外壁がきれいで管理が行き届いている——そうした物件に入居希望は集まります。私の経験上、入居率が1%改善すれば、20戸・平均家賃8万円の物件で年間およそ19万円のキャッシュフロー差が生まれます。これが10年続けば190万円です。修繕投資の回収は、家賃の維持と空室の短縮という「静かな数字」で進みます。

もう一つ、さいたま市ならではの事情があります。大宮・浦和の駅周辺では新築・築浅の供給が続き、築古物件との競争は年々厳しくなっています。築古物件が同じ土俵で戦うには、価格を下げるか、価値を上げるかのどちらかしかありません。私は、安易な家賃の値下げは「物件価値そのものを削る選択」だと考えています。賃料を下げればNOIが下がり、NOIが下がれば収益還元で評価される売却価格も下がる。値下げは、保有中と出口の両方で資産を痩せさせるのです。

ここからが本題です。築古物件の修繕は、どのみち避けられません。だとすれば、補助金・税制が乗るタイミングで、出口(売却)まで見据えた投資として実行するのが合理的です。2026年度の制度を、順に見ていきましょう。


2. オーナーの物件タイプ別――さいたま市の耐震助成は「3つの窓口」

さいたま市の耐震系助成は、オーナーの物件の持ち方・用途によって窓口と限度額が分かれます。ここを取り違えると、申請そのものが通りません。まずは自分の物件がどれに当たるかを確認してください。いずれも対象は昭和56年5月31日以前に着工した旧耐震基準の建物です。

2-1. 賃貸マンション・分譲を貸している方――共同住宅等耐震補強等助成事業

賃貸マンションや、長屋(テラスハウス)など、延べ面積の2分の1以上を住居に使っている共同住宅をお持ちのオーナーさまが使えるのが「共同住宅等耐震補強等助成事業」です(出典:さいたま市・耐震補強等助成事業(共同住宅等))。申請できるのは建物の所有者(またはその2親等以内の親族)で、区分所有の場合は区分所有者の代表者が申請主体となり、集会での実施決議が前提になります。助成内容は次のとおりです。

区分 補助率 助成限度額
簡易診断 費用の2/3 20万円/棟
耐震診断 費用の2/3 床面積・戸数に応じた上限額
耐震補強設計 費用の2/3 住宅の戸数×10万円
耐震補強工事 費用の1/2(+工事監理費の2/3) 住宅の戸数×60万円
建替え工事 費用の23%(一定の場合1/3) 住宅の戸数×30万円

ここがオーナー目線で重要なのですが、限度額が「戸数×単価」で決まる点に注目してください。たとえば20戸の賃貸マンションなら、耐震補強工事の限度額は単純計算で戸数20×60万円=1,200万円まで届きます。規模の大きい物件ほど、補助の絶対額が効いてきます。さらに、この助成制度を使って耐震補強を行うと、固定資産税の減額措置と所得税額の特別控除を併用できます(出典:同上)。補助金で初期キャッシュアウトを抑え、税制で保有コストを下げる——この二段構えが効きます。

2-2. 賃貸ビル・店舗・クリニック・老人ホームの方――民間特定建築物/小規模建築物の助成

一棟所有の賃貸ビル、店舗、事務所、そして病院・診療所や老人ホームなど多数の方が利用する建物(共同住宅を除く)をお持ちのオーナーさまは、別制度の「民間特定建築物・小規模建築物耐震補強等助成事業」が窓口になります。延べ面積1,000平方メートル以上が「民間特定建築物」、未満が「小規模建築物」で、限度額が変わります(出典:さいたま市・耐震補強等助成事業(民間特定建築物、小規模建築物))。

区分 民間特定建築物(1,000㎡以上) 小規模建築物(1,000㎡未満)
耐震診断 2/3・限度300万円/棟 2/3・限度120万円/棟
耐震補強設計 2/3・限度300万円/棟 2/3・限度120万円/棟
耐震補強工事 1/3+監理2/3・限度1,500万円(救急病院4,500万円) 23%・限度720万円/棟
建替え工事 23%・限度650万円(救急病院2,000万円) 23%・限度360万円/棟

医療法人や介護事業者のオーナーさまにとっては、耐震性の確保はBCP(事業継続計画。災害時に事業を止めないための備え)と直結します。救急病院に限度額の大きな枠が用意されているのは、災害時に診療を止めないことが地域の使命だからです。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や有床診療所では、災害時にサービスを継続できる建物であることが、入居者・患者やそのご家族からの信頼に直結し、稼働率の維持につながります。耐震・防災への投資は、医療報酬・介護報酬という安定収入の土台を守る投資でもある、という捉え方ができます。建物が止まれば収入も止まる——この構造を持つオーナーさまほど、耐震補助の優先順位は高くなります。

2-3. 「着手前申請」と「1月末実績報告」という鉄則

どの制度にも共通する、最も大切な注意点を申し上げます。いずれの助成も、契約・着手の前に建築総務課へ交付申請を行い、交付決定を受けてから着手すること。 着工後に申請しても対象になりません。そして原則として、申請した年度(4月1日以降)の1月31日までに実績報告を提出できるスケジュールで動く必要があります(出典:前掲さいたま市各ページ)。

加えて、これらの耐震助成は予算枠に達した時点で受付終了になります。年度の早い段階で動くオーナーが有利です。窓口はさいたま市役所10階の建築総務課 企画係(電話048-829-1539)。令和7年度から電子申請も可能になっています。


3. 省エネ改修を「賃料維持装置」に変える――国の2026年度制度

耐震が「守りの投資」だとすれば、省エネ改修は「攻めの投資」です。窓・給湯・断熱を更新すると、入居者の光熱費が下がり、結露やカビのクレームが減り、内見時の印象が上がります。これらは家賃の維持・空室期間の短縮に直結します。2026年度(令和8年度)は国の住宅省エネキャンペーンが「住宅省エネ2026キャンペーン」として継続しており、賃貸オーナーが使える制度が揃っています。

3-1. 先進的窓リノベ2026事業

断熱窓(内窓・外窓・ガラス交換)への改修を支援する制度です(出典:先進的窓リノベ2026事業)。窓は熱の出入りが最も大きい部位で、改修効果が体感されやすい場所です。築古物件のアルミサッシ+単板ガラスを断熱窓に替えるだけで、冬の結露と夏の暑さが目に見えて改善します。「結露でカビが出る」というクレームは、入居者の退去理由として軽視できません。窓の更新は、入居者満足という形で賃料維持に効いてくる投資です。

3-2. 賃貸集合給湯省エネ2026事業(賃貸オーナーを名指しで対象にした制度)

これは、賃貸オーナーさまにとって最も「効く」制度です。国が、設置スペースの制約からエコキュート(ヒートポンプ給湯機)を入れにくい既存の賃貸集合住宅を狙って、小型の省エネ給湯器(エコジョーズ/エコフィール)への交換を支援するものです(出典:賃貸集合給湯省エネ2026事業【公式】)。補助額は1台あたり、

  • 追いだき機能あり:7万円/台(浴室へのドレン水排水工事を伴う場合は10万円/台
  • 追いだき機能なし:5万円/台(共用廊下を横断してドレンレールを敷設した場合は8万円/台

リースの利用も対象に含まれます。たとえば20戸の物件で全戸の給湯器を追いだき付きに更新すれば、単純計算で20台×7万円=140万円の補助になります。給湯器は寿命が10〜15年で、いずれ交換が避けられない設備です。「壊れてから1台ずつ慌てて替える」のではなく、「補助が乗るタイミングでまとめて計画更新する」だけで、まとまった補助を引き出せます。なお、設置スペースに余裕があるエコキュートはこの制度の対象外で、その場合は次の給湯省エネ2026事業を検討します。

3-3. 給湯省エネ2026・みらいエコ住宅2026

エコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファームなどの高効率給湯機は「給湯省エネ2026事業」が対象です(出典:給湯省エネ2026事業)。また、断熱改修や高効率給湯機を幅広く対象とする「みらいエコ住宅2026事業」もあります(出典:みらいエコ住宅2026事業)。物件の給湯方式や設置条件によって最適な制度が変わるため、「この物件はどの制度が一番引き出せるか」を設計段階で見極めることが、補助の最大化につながります。


4. さいたま市の省エネ・断熱補助金は「居住要件」に注意――それでも使える条件

さいたま市にも独自の「令和8年度 省エネ・断熱住宅普及促進補助金」があり、ZEH・高効率給湯機・断熱改修に対して国の制度と併用可能です(出典:さいたま市・省エネ・断熱住宅普及促進補助金)。令和8年度の予算額はZEH9,600万円、高効率給湯機5,400万円、断熱改修1,500万円。受付は令和8年4月1日から令和9年3月1日までで、先着順です。各区分とも予算残額が200万円を下回ると抽選に切り替わるため、早めの動きが有利です。

ただし、賃貸オーナーさまには正直にお伝えしておくべき注意点があります。この市の補助金は「市民が、自ら居住する住宅に補助対象事業を実施する」費用が対象で、実績報告の時点で申請者本人がその住所に住民票を有し、居住していることが条件です(出典:同上)。つまり、自分が住んでいない純粋な賃貸物件には、原則としてこの市の補助金は使えません。この点を見落として申請準備を進めると、後で実績報告が通らないという事態になりかねません。

一方で、分譲マンションの管理組合による申請には専用様式(様式第1号の2)が用意されており、共用部分の断熱改修などで管理組合として活用できる余地があります(出典:同上)。区分所有の住戸をお持ちで、管理組合を通じて共用部の省エネ改修を検討している場合は、ここが入口になります。要するに、国の制度(とくに賃貸集合給湯省エネ2026)は賃貸オーナーが直接使える、市の省エネ補助は居住要件に注意——この線引きを押さえておけば、無駄打ちを避けられます。


5. 埼玉県の制度を重ねる――窓断熱リフォーム支援事業

国・市に加えて、埼玉県にも上乗せできる制度があります。「埼玉県窓断熱リフォーム支援事業」は、断熱窓・断熱扉などの断熱改修を支援するもので、国の先進的窓リノベ2026事業またはみらいエコ住宅2026事業の交付決定を受けていることが条件になります(出典:埼玉県・窓断熱リフォーム支援事業)。また、太陽光発電・蓄電池・エネファーム等を対象とする「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」もあります(出典:埼玉県・家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金)。

ポイントは、国・県・市の制度を「重ねて」使う設計です。たとえば窓の断熱改修なら、国の先進的窓リノベ2026を軸に、県の窓断熱リフォーム支援を上乗せする、という組み合わせが考えられます。ただし、同じ工事費に対して複数の補助を重複して受けられるかどうかは制度ごとに条件があり、市の補助金申請時には国や県の補助申請額(予定を含む)を申告する義務があります(出典:前掲さいたま市ページ)。申告漏れがあると交付取消や返還を求められるため、組み合わせは必ず事前に整理しておく必要があります。


6. 税務で結果が変わる――損金算入・固定資産税減額・補助金の「雑収入」課税

補助金の話と同じくらい、いえ、それ以上に手残りを左右するのが税務処理です。ここはオーナー経営の核心なので、3点に絞って整理します(一般的な考え方の説明であり、個別の判断は必ず税理士にご確認ください)。

第一に、修繕費(損金)か資本的支出(資産計上)かの区分です。原状回復や劣化部分の補修にあたる工事は修繕費として一括損金にできる一方、建物の価値を高めたり耐用年数を延ばす工事は資本的支出として減価償却していくことになります。耐震補強や断熱改修は資本的支出と判断されやすい領域ですが、工事の内容次第で区分は変わります。「同じ100万円の工事でも、税務処理で手残りが大きく変わる」——これがオーナー経営の現実です。

第二に、固定資産税の減額と所得税の特別控除です。前述のとおり、さいたま市の助成制度を使って耐震補強を行うと、固定資産税の減額措置と所得税額の特別控除の対象になります(出典:さいたま市・耐震補強工事による減税のお知らせ)。補助金で初期費用を抑え、税制で保有コストを下げる。この合わせ技が、実質負担を二重に圧縮します。

第三に、見落としやすいのが、受け取った補助金は原則として雑収入として課税対象になる点です。「補助金が出たから丸ごと得した」わけではなく、その分は収益として計上され、課税されます。資金繰りの計画では、補助金の入金時期と納税のタイミングを併せて見ておく必要があります。なお国の制度には圧縮記帳などの取り扱いが関係する場合もあり、ここは特に税理士との連携が欠かせません。


7. 数字で見る――さいたま市・1棟20戸・築30年のNOI改善シミュレーション

抽象論だけでは判断できないので、私のほうで一つモデルケースを置いてみます。大宮区にある築30年・RC造・20戸・平均家賃8万円の賃貸マンションを想定します(以下はあくまで一般化した試算で、実際の効果は物件ごとに異なります)。

満室想定の年間賃料は、8万円×20戸×12カ月=1,920万円。仮に空室率が10%なら、年間で約192万円の機会損失が発生しています。ここで窓断熱と給湯器更新を行い、内見時の印象と入居者満足を底上げして、空室率を10%から7%に3ポイント改善できたとします。すると年間の賃料収入は約58万円増えます。表面利回りではなく、この「埋まり方の改善」がNOIを押し上げるのです。

工事費の側を見ます。給湯器20戸を追いだき付きに更新すると、賃貸集合給湯省エネ2026事業で最大140万円(20台×7万円)の補助が見込めます。窓断熱には先進的窓リノベ2026と埼玉県の上乗せが乗ります。耐震補強が必要な旧耐震物件であれば、共同住宅等耐震補強工事の助成(戸数×60万円=最大1,200万円)も併用の射程に入ります。「どのみち発生する更新費用」に補助を乗せ、税制で圧縮し、結果として空室率と賃料を底上げする——この一連の流れが、保有中のキャッシュフローと、出口での売却価格(収益還元価格)の両方を引き上げます。賃料が下がらず、むしろ埋まりが良くなれば、収益還元で評価される物件価値そのものが底上げされる。これが、値下げによる延命とは正反対の発想です。


8. 申請の落とし穴と着手順ロードマップ

ここまでの制度を、実際に使う順番に並べ直します。落とし穴は、ほぼ「順番」と「タイミング」に集約されます。

第一に、着手前申請の鉄則。耐震助成も省エネ補助も、契約・着工の前に交付申請を済ませ、交付決定を受けてから着手するのが大原則です。「先に工事を始めてしまった」案件は、ほぼ救済されません。第二に、予算枠と抽選への警戒。さいたま市の耐震助成は予算超過で受付終了、省エネ補助は残額200万円を下回ると抽選です。年度の早い時期に動くオーナーほど有利になります。第三に、併用の事前整理。国・県・市を重ねる場合、申告漏れは交付取消・返還につながるため、最初に全体設計を固めておきます。

着手順としては、(1)物件の築年・構造・用途から使える制度を洗い出す、(2)耐震診断が必要なら先に診断助成を申請して建物の状態を把握する、(3)診断結果と更新時期を踏まえて省エネ改修・耐震補強の工事計画を作る、(4)国・県・市の補助を重ねた資金計画と税務処理を税理士と詰める、(5)交付申請→交付決定→着工→実績報告(1月末まで)という流れになります。この設計図を年度初めに描けるかどうかで、引き出せる補助額が大きく変わります。


9. 工法の選択がNOIを左右する――明誠の「3工法」提案

最後に、私たちの仕事の話を少しだけさせてください。補助金は工事の「費用」を軽くしますが、その工事をどの工法で行うかも、オーナーさまのキャッシュフローを大きく左右します。

私たち明誠は、大規模修繕「通常の足場仮設」「ロープアクセス(無足場工法)」「両者を組み合わせたハイブリッド工法」の3つから、建物にとってベストな方法を提案できる、日本でも数少ない会社です。とりわけロープアクセスは、足場を架けずに産業用ロープで施工するため、足場費用の圧縮・工期の短縮・入居者の生活への影響の最小化という、オーナー経営に直結するメリットがあります。足場の架設・解体には相応の費用と時間がかかり、その間は外観が覆われ、入居者にとってもストレスになります。賃貸物件では、この「工事中の入居者ストレス」が退去や賃料交渉の引き金になることもあります。

たとえば「窓まわりと外壁の一部補修だけなら、足場を全面に架けるよりロープアクセスのほうがコストも工期も抑えられる」というケースは少なくありません。逆に、全面打診や大規模な防水が必要なら足場が合理的なこともあります。部位と工事内容ごとに最適な工法を組み合わせることで、総額を抑えつつ入居者への影響を最小化できる。これが、補助金と並んでNOIを底上げするもう一つのレバーです。なお明誠は、塗装・防水・タイル・電気・看板など各分野の専門職が加盟する、ロープアクセス工事のフランチャイズ展開も行っており、高品質と低価格を両立できる体制を整えています。


10. よくある質問(FAQ)

Q. 自分が住んでいない賃貸物件でも、さいたま市の省エネ・断熱補助金は使えますか?
A. 原則として使えません。市の省エネ・断熱住宅普及促進補助金は、申請者本人がその住宅に住民票を有して居住していることが条件です。賃貸オーナーさまは、賃貸住宅を直接対象にした国の「賃貸集合給湯省エネ2026事業」などを軸に検討するのが現実的です(分譲の共用部は管理組合申請の余地あり)。

Q. 一番まとまった補助が見込めるのはどの制度ですか?
A. 物件の状態によりますが、旧耐震の賃貸マンションなら共同住宅等耐震補強工事の助成(戸数×60万円が限度)が金額的に大きく、給湯器更新では賃貸集合給湯省エネ2026事業(1台最大10万円)が賃貸オーナーに直接効きます。

Q. すでに工事を発注済みですが、後から申請できますか?
A. 耐震助成・省エネ補助とも、原則として着手前の交付申請・交付決定が必須です。発注・着工済みの工事は対象外になることがほとんどなので、次回の更新計画から逆算して動くことをお勧めします。

Q. 補助金は課税されますか?
A. 受け取った補助金は原則として雑収入として課税対象になります。手残りの計算と納税時期は、税理士と併せて確認してください。


結語

さいたま市の賃貸オーナーさまにとって、2026年度は「どのみち来る更新を、補助と税制が乗るうちに前倒しで投資に変える」好機です。耐震・給湯・窓断熱は、いずれ必ず手を入れる部分。だとすれば、空室率と賃料という「静かな数字」を底上げできるタイミングで実行するのが、保有中の利回りにも、出口の売却価格にも効いてきます。

お持ちの物件で、まだこの補助金の検討を始めていないオーナーさまは、ぜひ一度お問い合わせください。1棟の現地調査と、利回り改善シミュレーション・工法比較(足場かロープアクセスか)だけでも承ります。補助金の制度設計から工法選定まで、数字でご一緒に試算しましょう。

なお、近隣の政令市・中核市のオーナー向け補助金については、横浜市の賃貸オーナー向け補助金ガイド川崎市の賃貸オーナー向け補助金ガイドもあわせてご覧ください。エリアごとに使える制度と限度額が異なります。


出典・参考資料