大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

川口市のマンション補助金2026年度版|管理組合が使える耐震・修繕・省エネ支援を本間が徹底解説

川口市のマンション補助金2026年度版|管理組合が使える耐震・修繕・省エネ支援を本間が徹底解説

「うちのマンション、川口市から何か補助は出ないのか」――理事会のあと、理事長さまからこう尋ねられることが、このところ本当に増えました。築20年を超えたマンションが川口市内にも一気に増え、最初の大規模修繕、あるいは2回目の修繕を迎える管理組合が、修繕積立金とにらめっこをしている。その横で「補助金が使えるらしい」という噂だけが先に走っている。そんな状況だと思います。

私は大規模修繕の現場に20年近く立ってきました。塗装も防水も、足場を組む工事も、ロープでぶら下がって行う無足場の工事も、両方を見てきた人間です。その立場から正直に申し上げます。川口市の分譲マンション向けの「使える制度」は、決して派手ではありません。けれども、知っているか知らないかで、数十万円から、条件次第ではそれ以上の差が出ます。さらに、お金そのものより「資産価値」に効いてくる制度もあります。

この記事では、2026年度(令和8年度)に川口市内の分譲マンション管理組合が活用を検討できる制度を、私なりに整理しました。耐震、管理計画認定、宅配ボックス、省エネ、そして国の税制まで。すべて川口市や国の一次情報のリンクを付けています。総会や理事会の前に、5分だけお付き合いください。

※本記事は2026年6月20日時点で公開されている川口市・国土交通省等の情報をもとに、本間がまとめたものです。補助率・上限額・期限は年度や予算状況で変わります。申請前には必ず各担当窓口および交付要綱でご確認ください。本記事は制度の概要を紹介するもので、個別の申請可否を保証するものではありません。


まず押さえたい「川口市のマンション補助金」の全体像

川口市は埼玉県内でも有数の人口規模を持つ中核市で、分譲マンションのストックも厚い街です。市としても「マンション管理適正化」に力を入れていて、令和5年(2023年)3月には川口市マンション管理適正化推進計画を策定しています。つまり、川口市は「マンションをきちんと管理してもらう」ことに行政として旗を振っている自治体だ、ということです。

その上で、管理組合が関わりうる支援を私なりに4つの柱で整理すると、こうなります。

制度 ざっくり何の制度か 主な窓口
建築物の耐震診断・改修補助金 旧耐震マンションの診断・改修費を支援 建築安全課 048-242-6344
マンション管理計画認定制度 管理の質を市が「お墨付き」。金利・税制の優遇に連動 住宅政策課 048-229-7805
集合住宅宅配ボックス設置補助金 共用部への宅配ボックス設置費を支援 住宅政策課 048-242-6326
地球温暖化対策活動支援金 太陽光・蓄電池・EV充電など省エネ設備を支援 環境総務課 048-228-5320

ここに、国の「長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションの固定資産税減額」が絡んできます。順番に見ていきましょう。私がいつも理事長さまにお伝えしているのは、「使える順番」と「動く順番」を間違えないこと。ここからが本題です。


【制度1】建築物の耐震診断・改修補助金 ― マンションは「別枠」で動く

最初に、いちばん誤解の多いところからお話しします。川口市の耐震補助は、マンションだけ別の制度になっているのです。

市のサイトには「住宅の耐震診断補助金制度」「住宅の耐震改修補助金制度」というページがあります。ところが、ここをよく読むと、対象は「戸建て住宅」「共同住宅および長屋(マンションを除く)」と書かれています(出典:川口市 住宅の耐震診断補助金制度について)。つまり、分譲マンションの管理組合がこのページだけを見て「うちの数字はこれだな」と早合点すると、間違えます。

分譲マンションが使うのは「建築物の耐震診断・改修補助金制度」

分譲マンションが対象になるのは、建築物の耐震診断・改修補助金制度という別のページにまとめられた制度です(更新日2026年4月16日、令和8年度の新規受付を開始済み)。

このページでは、補助対象建築物が「多数の者が利用する建築物」「緊急輸送道路沿道の建築物」などいくつかに区分されていて、その一つに明確に「マンション」が挙げられています。市の定義はこうです。

マンション……共同住宅のうち、耐火建築物又は準耐火建築物であって、延べ面積が1,000平方メートル以上であり、かつ、地階を除く階数が原則として3階以上のもの

少し専門的な言い回しですが、噛み砕くと「鉄筋コンクリート造などで、延べ床1,000㎡以上、3階建て以上の共同住宅」ということです。川口市内の分譲マンションの多くは、ここに当てはまります。

対象になるのは、旧耐震基準――すなわち昭和56年(1981年)5月31日以前の基準で建てられたマンションの耐震診断や耐震改修です。「自分のマンションが旧耐震かどうか分からない」という方は、新築時のパンフレットや建築確認の年月日、長期修繕計画書の冒頭などを確認してみてください。私の経験上、築40年を超えているマンションは、まずここを疑ってかかるべきです。

補助率や上限額は「要綱と窓口」で必ず確認を

ここで一つ、正直に申し上げておきます。市のページ本文には、マンションの耐震診断・改修について「補助率○分の○、上限○○万円」という具体的な数字は明記されていません。詳細は川口市既存建築物耐震改修等補助金交付要綱(PDF)に委ねられています。ですから、私がこの場で「いくらもらえます」と断定することはしません。それは無責任な話になります。

参考までに、マンションを除く共同住宅の場合は、診断が「費用の3分の2、一戸あたり5万円(1棟150万円が上限)」、改修が「費用の23パーセント、一戸あたり45万円(1棟450万円が上限)」と公表されています(出典:川口市 住宅の耐震改修補助金制度について)。マンションはこれとは別枠の要綱で動きますので、金額はあくまで「窓口で要綱を見せてもらって確認する」のが正解です。

申請の落とし穴 ― 「前年度の予算措置」と「契約前申請」

ここがいちばん大事です。マンションの耐震補助について、市はこう書いています。

この補助制度は、原則として前年度より予算措置が必要となりますので、ご利用を検討されている方は、お早目に担当窓口までご相談ください。

つまり、「来年度やろう」と思ったら、その前の年度のうちに市へ相談しておかないと、予算の枠が押さえられない可能性があるということです。耐震は工事規模も大きく、総会の合意形成にも時間がかかります。思い立ってから動いたのでは、間に合わないことが多い。私はこれを、修繕委員会が立ち上がった瞬間に確認すべき項目だと考えています。

もう一つ。交付決定通知書を受け取る前に、業者と契約してはいけません。 市は「交付決定通知書を受領後に業者と契約を行ってください。事前に契約をした場合には補助対象となりません」と明記しています。良かれと思って先に契約を進めてしまい、補助の対象から外れる――これは補助金で最も多い失敗の一つです。順番だけは、絶対に守ってください(この「絶対」は、制度上の話としてお伝えしています)。

耐震についてのお問い合わせは、川口市役所 建築安全課 建築指導係(直通048-242-6344)です。


【制度2】マンション管理計画認定制度 ― 補助金ではないが“効く”

次は、お金が直接振り込まれる制度ではありません。けれども、長い目で見ると管理組合にとって非常に大きい。それがマンション管理計画認定制度です。

この制度は、管理組合が作った「管理計画」が一定の基準を満たすと、川口市が「適切に管理されているマンション」として認定してくれる仕組みです。マンション管理適正化推進計画を策定している自治体でしか運用できず、川口市は先ほど触れたとおり令和5年3月にこの計画を策定済み。だからこそ、川口市内の分譲マンションは認定を申請できます。

認定で得られる主なメリット

市が挙げているメリットを、私なりに噛み砕いて並べます。

  • 区分所有者が「管理は自分たちの資産を守ること」という意識を持ちやすくなり、管理の質が落ちにくくなる
  • 「きちんと管理されたマンション」として、売買のときに市場で評価されやすくなる
  • 住宅金融支援機構の「フラット35維持保全型」や「マンション共用部分リフォーム融資」の金利が引き下げられる
  • 同機構の「マンションすまい・る債」を購入する際の利率が上乗せされる
  • 一定の条件を満たした認定マンションが長寿命化工事(大規模修繕工事)を完了すると、翌年度の固定資産税が一定額減額される

最後の固定資産税の話は、後ほど制度4の手前で詳しく触れます。ここで強調したいのは、認定は「資産価値」と「資金調達」の両方に効くということ。修繕積立金が足りずに借入れを検討している管理組合にとって、共用部リフォーム融資の金利引下げは地味に大きい数字です。戸あたりで均せばわずかでも、棟全体・返済期間全体で見れば、お弁当何百個ぶんにもなります。

申請の流れ ― 総会決議から認定まで

認定を受けるには、いくつかのステップを踏みます。市の案内を整理すると、こうなります。

  1. 事前相談……川口市は国の基準に加えて独自基準を設けているため、まず住宅政策課へ事前相談する
  2. 総会で決議……認定申請にあたっては、集会(総会)で「認定申請をする」旨の決議を得る必要がある
  3. 事前確認の申請……(公財)マンション管理センター等に依頼し、国の基準への適合を確認する「事前確認適合証」を取得する
  4. 認定の申請……オンラインの「管理計画認定手続支援システム」で申請する
  5. 独自基準の審査……川口市独自基準の審査用に、書類を正本・副本各1部ずつ住宅政策課へ提出する
  6. 認定通知書の発行……問題がなければ、川口市から市長印入りの認定通知書が郵送される

ポイントは、総会決議が必須だということ。年に一度の通常総会のタイミングを逃すと、臨時総会を開くか1年待つことになります。6月から7月にかけて総会シーズンを迎える管理組合が多いですから、この記事を読んだ理事長さまは、今期の議案に「管理計画認定の検討」を一行入れておくだけでも、来年の動きが全然違ってきます。

費用面では、川口市への申請手数料は無料です。ただし、(公財)マンション管理センターの「管理計画認定手続支援サービス(事前確認)」の利用料・審査料は別途かかります。認定の有効期間は5年間で、満了までに更新申請をしないと失効します。「一度取ったら一生もの」ではない点にご注意ください。

なお、独自認定基準の中には「マンション防災組織の結成」に関する項目もあり、こちらは危機管理課(直通048-242-6357)が窓口になります。管理計画認定の事前相談は住宅政策課 住宅管理促進係(直通048-229-7805)です。

長寿命化工事と固定資産税の減額

認定制度と必ずセットで知っておきたいのが、国の「マンションの長寿命化に資する大規模修繕工事に係る固定資産税の減額措置」です。これは、一定の要件を満たすマンションが長寿命化に資する大規模修繕工事を行うと、工事完了の翌年度分の建物の固定資産税が減額される、という制度です(出典:国土交通省 マンションの長寿命化を支援します川口市 長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに係る固定資産税の減額について)。

ここでも正直にお伝えします。減額の「割合」は市町村の条例で定めることとされているため、私が「○分の○減ります」と断言するのは避けます。川口市の条例上の数値は、市の固定資産税担当へご確認ください。一般に、対象となるのはおおむね築20年以上・総戸数10戸以上といった要件を満たし、長寿命化に資する工事(外壁、屋上防水など)を適切に行ったマンションで、制度の適用期限は段階的に定められています。最新の期限と要件は、必ず上記の国交省ページで確認してください。

私がこの制度を大事にしているのは、「大規模修繕は出費」という見方を少しだけ変えてくれるからです。きちんと管理計画認定を取り、要件に沿って計画的に直したマンションは、税の面でも報われる可能性がある。修繕は「守り」だけでなく、資産を磨く「攻め」でもある――現場で20年、私が一番お伝えしたいのは、ここなのです。


【制度3】集合住宅宅配ボックス設置補助金 ― 小さいが確実

ここからは、もう少し身近で、申請のハードルも低い制度です。令和8年度 川口市集合住宅宅配ボックス設置補助金。共用部に宅配ボックスを設置する費用の一部を、市が補助してくれます。

補助額と対象

数字がはっきりしているので、表で整理します。

項目 内容
補助金額 工事費用(税抜き)の3分の1、最大10万円(2千円単位で切り捨て)
受付期間 令和8年5月11日(月)~令和8年12月28日(月)。予算額に達し次第終了
対象住宅 川口市内の既存集合住宅で、新耐震(昭和56年6月1日以降に建築確認)、または旧耐震でも耐震診断・改修で耐震基準適合が確認できるもの
申請者 賃貸集合住宅の所有者、または建物の区分所有者の団体の管理者(=管理組合の理事長など)

注目していただきたいのは、申請者の欄に「区分所有者の団体の管理者」がはっきり含まれていること。つまり分譲マンションの管理組合でも使えます。

宅配ボックスは「修繕」ではないので、大規模修繕とは少し毛色が違います。けれども、共働き世帯や単身世帯が増えた今、宅配の再配達問題は入居者満足度に直結します。賃貸として貸している区分所有者にとっては空室対策にもなり、分譲では住民の利便性向上として総会でも合意を得やすいテーマです。10万円が上限とはいえ、工事費の3分の1が戻ってくるのは確実な果実です。

先着・予算枠という「時間の壁」

この制度の最大の注意点は、先着順で、予算額に達したら受付終了という点です。最長でも令和8年12月28日まで。人気の制度は夏前に枠が埋まることもあります。「年末にやればいい」と構えていると、その年の枠を逃します。

そしてここでも鉄則は同じ。交付決定通知の後に契約・着工すること。 交付決定前に契約や工事に入った分は対象外です。耐震のときと同じ落とし穴が、ここにもあります。窓口は住宅政策課 住宅政策係(直通048-242-6326)。申請は郵送不可で、窓口持参が必要です。


【制度4】地球温暖化対策活動支援金 ― 省エネ改修と相性がいい

最後の柱は、環境部の令和8年度 地球温暖化対策活動支援金です。太陽光発電や蓄電池、EV充電関連など、省エネ・脱炭素の設備導入を支援する制度です。令和8年度の当初予算額は6,118万円と、市の支援としてはまとまった規模です。

対象となる10システム

支援の対象は、次の10種類です。

太陽光発電システム、コージェネレーションシステム(エネファーム)、雨水貯留施設、生ごみ処理容器、太陽熱利用システム、地中熱利用システム、定置用リチウムイオン蓄電池、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)、燃料電池自動車(FCV)、電気自動車(EV)――この10種です。

大規模修繕や長期修繕計画の見直しと一緒に「共用部の照明をどうするか」「屋上に太陽光を載せられないか」「EV充電設備を将来どうするか」を考える管理組合が、川口でも増えてきました。修繕の足場を組むタイミングは、屋上・外壁まわりの設備を一気に見直す絶好の機会です。私はこれを、必ずワンセットで考えるようにしています。

管理組合(区分所有者の団体)が使うときの注意

この支援金は、対象者に「市内に居住している個人」だけでなく「区分所有者の団体」も含まれています。ですから、管理組合としての申請の道も開かれています。ただし、いくつか条件があります。

  • PPA(電力販売契約)やリースで導入したものは対象外
  • 中古品は対象外
  • 申請はすべて事後申請(設置・支払い後に申請する)
  • 同一システムについて、支援金の申請は1世帯につき1件まで
  • 市内業者を活用して設置・購入すると、支援金が増額される(FCV・EVを除く)

注意点として、交付要件には「設置・購入した機器等は申請者自身が居住地にて使用するもの」という記述があります。共用部設備として管理組合が申請する場合に、この要件がどう適用されるかは、ケースによって判断が分かれます。共用部での活用を検討するなら、申請前に必ず環境総務課(直通048-228-5320)へ具体的に相談してください。「うちのマンションの共用部に蓄電池を入れたいが対象になるか」と、固有名詞を出して聞くのが一番確実です。

なお、市内業者を使うと増額される仕組みは、地元の事業者を選ぶ後押しになります。私ども明誠も、地域に根を張る専門職のネットワークを大切にしてきました。補助金の増額条件と、地域の職人を活かすという観点は、実は同じ方向を向いているのです。

加えて、川口市の案内では埼玉県の制度――埼玉県 住宅用省エネ設備導入支援事業補助制度埼玉県 電気自動車等導入費補助金事業――も参考として案内されています。市と県、さらに国の制度を重ねられないか。ここは専門家と一緒に「重複の可否」を確認しながら設計する価値があります。


制度を「組み合わせる」発想 ― 大規模修繕と一緒に考える

ここまで4つの柱を見てきました。一つひとつは地味でも、組み合わせると景色が変わります。私が現場で組合の皆さまにお話しするときの順番を、そのままお伝えします。

まず「管理の足場」を整える

最初にお勧めするのは、お金が直接出る制度より先に、マンション管理計画認定制度の検討です。なぜなら、認定は共用部リフォーム融資の金利引下げや、長寿命化工事の固定資産税減額に連動するからです。大規模修繕という大きな出費を控えているなら、その前に「管理の足場」を整えておくと、後から効いてきます。総会決議が要るので、リードタイムも長い。だからこそ早く動く価値があります。

修繕積立金不足には「順番」で向き合う

「補助金より、そもそも積立金が足りない」――これは川口に限らず、全国のマンションで聞く悩みです。国の調査でも、修繕積立金が計画額に対して不足している管理組合は珍しくありません。ここで効いてくるのが、認定に連動した金融支援と、工事のコストそのものを下げる工夫です。

補助金は「入ってくるお金」、工法の最適化は「出ていくお金を減らす」アプローチ。両輪です。補助金だけを追いかけて、肝心の工事費が割高なままでは、もったいない。私が一番悔しい思いをするのは、補助金で数十万円を取り戻したのに、工法選びで百万円単位の差を見過ごしている管理組合に出会ったときです。

足場とロープアクセス、どちらが川口のマンションに合うか

ここで、私ども明誠の専門の話を少しだけさせてください。大規模修繕の費用の中で、意外と大きいのが「足場(仮設)」の費用です。建物をぐるりと囲う足場は、組んで・ばらすだけで相応のコストと工期がかかります。

私どもは、従来の足場を使う工事だけでなく、産業用ロープでぶら下がって行うロープアクセス工法(無足場工法)、そして両者を部位ごとに使い分けるハイブリッド工法の3つから、建物にとってベストな方法をご提案できます。これは日本でも数少ない体制だと自負しています。

たとえば、外壁の一部補修や、足場を架けにくい形状の物件、居住者の生活への影響をできるだけ減らしたい物件では、ロープアクセスが力を発揮します。足場を組まないぶん費用を抑えられ、工期も短く、ベランダ前に足場がそびえる期間を減らせるので、住民の皆さまのストレスも軽くなります。一方で、全面的に手を入れる工事や複雑な物件では、足場のほうが結果的に合理的なこともあります。

どちらが正解かは、建物次第。だからこそ「3つの選択肢を持っている会社」に相談する意味があります。補助金で取り戻せる額には上限がありますが、工法の最適化で生まれる差には、もっと大きな余地があることも多いのです。大規模修繕の全体像については、大規模修繕工事のご案内もあわせてご覧ください。


申請カレンダーと、まず動くべき3つのこと

情報が多くなったので、最後に「いつ、何をするか」を整理します。

時期の目安 動き
通常総会の前(多くは春〜初夏) 管理計画認定の検討を議案に入れる/耐震は前年度のうちに市へ相談
令和8年5月11日〜 宅配ボックス補助・地球温暖化対策支援金の受付開始(いずれも先着・予算枠あり)
大規模修繕の計画段階 耐震・長寿命化工事と固定資産税減額をセットで設計/工法(足場・ロープ・ハイブリッド)を比較
工事契約の前 交付決定通知を必ず受けてから契約(事前契約は対象外)

そのうえで、この記事を読んだ理事長さま・修繕委員の皆さまに、今日できる3つをお伝えします。

第一に、自分のマンションが旧耐震か新耐震かを確認すること。 これが耐震補助の入口です。第二に、今期の総会議案に「管理計画認定の検討」を一行入れること。 決議が要る制度なので、機会は年に一度かもしれません。第三に、先着・予算枠のある制度(宅配ボックス、省エネ支援)は、やると決めたら早めに動くこと。 枠が埋まれば、その年は終わりです。


よくある質問(FAQ)

Q. 補助金はどれか一つしか使えないのですか。
A. 制度ごとに対象となる工事・設備が違うため、対象箇所が重ならなければ複数を組み合わせられる場合があります。ただし「市の他の補助制度の対象となる工事箇所は、その工事箇所のみ対象外」といった重複排除のルールが各制度にあります。重複の可否は、必ず各窓口で確認してください。

Q. 管理計画認定を取ると、お金がもらえるのですか。
A. 認定そのものでお金が振り込まれるわけではありません。共用部リフォーム融資の金利引下げや、長寿命化工事を行った場合の固定資産税減額など、間接的なメリットに連動する制度です。資産価値や資金調達の面で効いてきます。

Q. 旧耐震ですが、耐震補助の金額がいくらか知りたいです。
A. 分譲マンションの耐震診断・改修は、戸建てや一般の共同住宅とは別の交付要綱で運用されており、市のページ本文に補助率・上限額は明記されていません。建築安全課(048-242-6344)で要綱を確認するのが確実です。

Q. 工事を急いでいます。先に契約してもいいですか。
A. おすすめしません。多くの制度で「交付決定通知を受ける前に契約・着工した分は対象外」と定められています。順番を守らないと補助そのものを失います。

Q. ロープアクセスは安全なのですか。
A. 産業用ロープアクセスは、所定の技術と安全管理のもとで行う確立された工法です。建物の形状や工事内容によって向き・不向きがありますので、足場との比較も含めて、ご相談だけでも承ります。


出典・参考資料


補助金の制度は、毎年のように受付期間や金額、要件が変わります。今日ご紹介した内容も、来年にはまた装いが変わっているはずです。それでも、「使える順番」と「動く順番」を押さえておけば、川口市のマンション管理組合が損をすることは、ぐっと減ります。

私ども明誠は、川口をはじめとした首都圏で、足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3つの工法から、建物にいちばん合うやり方をご提案してきました。補助金の使いどころの整理から、工法の比較、長期修繕計画の見直しまで、総会の前段階の交通整理だけでも、お力になれることがあります。ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。一棟一棟、丁寧に向き合うのが、私のやり方です。次回も、現場で本当に使える話だけをお届けします。