
渋川市のマンションで「補助金は使えるのか」という相談から
「渋川市で、うちのマンションの大規模修繕に使える補助金はありますか」。
理事長さまから、この質問を年に何度もいただきます。築20年を超え、そろそろ2回目の大規模修繕が視野に入ってきた。修繕積立金の残高を見ると心もとない。総会で「補助金は無いのか」と質問が出た――。そんな場面で、理事のどなたかがインターネットで調べ始める。これは、まさに「うちの話だ」と感じていただける方が多いのではないでしょうか。
私は大規模修繕の現場に20年近く関わってきました。群馬県内でも、分譲マンションの管理組合さまからのご相談は年々増えています。そして毎回、最初に申し上げているのは「補助金の話は、期待と現実のギャップが一番大きいテーマです」ということです。正直に申し上げます。渋川市には、分譲マンションの共用部大規模修繕そのものを直接補助する市独自の制度は、今のところありません。
ただ、これで話が終わるわけではありません。使える制度は確かに存在します。市の制度、国の制度、群馬県の枠組み――それぞれ「誰の・どの部分の・どんな工事」を対象にしているかが違うだけです。ここを整理せずに「補助金は無かった」で片付けてしまうのは、あまりにもったいない。この記事では、渋川市の管理組合さまが本当に使える制度を、共用部と専有部の違いから丁寧に整理していきます。
【結論】渋川市の管理組合が押さえるべき補助金の全体像
先に結論をお伝えします。細かい制度を追う前に、この「地図」を頭に入れていただくと、あとの話がすべてつながります。
共用部と専有部――マンション補助金の最重要ポイント
マンションは、法律上「共用部分」と「専有部分」に分かれています。ここが補助金を理解するうえで、最初の、そして最大の分かれ道です。
共用部分とは、外壁・屋上・廊下・階段・バルコニーの躯体・エントランスなど、区分所有者みんなで共有している部分です。大規模修繕で足場を架けて塗装や防水をやり直すのは、まさにこの共用部の工事にあたります。費用は修繕積立金からまかない、管理組合が発注者になります。
専有部分とは、各住戸の内側――室内の壁紙・キッチン・浴室・トイレなど、区分所有者が個人で所有し、個人の費用でリフォームする部分です。
なぜこの区別が重要かというと、渋川市の住宅補助は「個人が居住する住宅」を対象にしていて、大規模修繕が対象とする「共用部」には基本的に使えないからです。逆に、国の制度には共用部の性能向上を後押しするものがあります。この非対称を知らないまま「渋川市 マンション 補助金」で検索すると、話が噛み合わなくなるのです。
渋川市の共用部大規模修繕に、市独自の直接補助は今のところ無い
東京都には「マンション改良工事助成制度」のように、共用部の修繕そのものへ利子補給などで踏み込む仕組みがあります。豊島区などでは、大規模修繕の前提となる計画修繕調査(建物診断)の費用を助成する制度もあります。
一方、渋川市を含む多くの地方都市では、分譲マンションの共用部大規模修繕を直接対象にした市独自の補助金は、令和8年度時点では確認できません。これは渋川市が特別に冷たいわけではなく、地方都市の一般的な状況です。私はこれを、隠さずお伝えするようにしています。期待させて後でがっかりさせるより、最初から正確な地図をお渡しするほうが、管理組合の意思決定に役立つからです。
管理組合が動く順番――全体像を一枚の表で
では、渋川市の管理組合は何から手をつければよいのか。使える可能性のある制度を、対象と発注者で整理すると次のようになります。
| 制度 | 主な対象 | 誰が使うか | 渋川市の管理組合での使いどころ |
|---|---|---|---|
| 住宅エコリフォーム支援事業(市) | 住宅の省エネ改修 | 居住する区分所有者(個人) | 各住戸の専有部の省エネ工事。共用部の大規模修繕には不可 |
| 木造住宅耐震改修補助(市) | 木造住宅 | 木造戸建ての所有者 | RC造・SRC造マンションは対象外 |
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業(国) | 共用部含む性能向上リフォーム | 管理組合/所有者 | 共用部の劣化対策・省エネ化と組み合わせて検討 |
| 住宅省エネ2026キャンペーン(国) | 窓・断熱・給湯の省エネ | 管理組合/区分所有者 | 共用部の窓・玄関ドア断熱、専有部の窓改修 |
| マンション管理計画認定制度(県・国) | 管理の適正化 | 管理組合 | 認定取得で金利優遇・資産価値維持につながる |
この表の意味するところはシンプルです。市の補助は「個人の住宅・省エネ」、国の制度は「共用部の性能向上」、県の枠組みは「管理の質」――役割が分かれている。だから管理組合としては、共用部の大規模修繕は国の性能向上系と自助努力で、専有部は各区分所有者が市の制度で、という切り分けで考えるのが現実的です。
渋川市「住宅エコリフォーム支援事業」を正しく理解する
まずは渋川市の住宅向け制度である「渋川市住宅エコリフォーム支援事業補助金」を、令和8年度の最新情報で正確に見ていきます。管理組合の理事会でも「これは使えるのか」と必ず話題になる制度です。
対象・金額・期限(令和8年度の数字)
渋川市の住宅エコリフォーム支援事業は、脱炭素社会の実現に向けて、省エネルギー化となる住宅リフォーム費用の一部を補助する制度です。令和8年度の内容は次のとおりです(出典:渋川市「住宅エコリフォーム支援事業補助金」)。
- 補助率と上限:20万円以上の対象エコリフォーム費用に対し工事費の5%、限度額は10万円。
- 対象者:渋川市に住民登録があり、市税を滞納していない個人(自己が居住している住宅が対象)。
- 申請受付開始:令和8年4月1日(水曜日)から。工事着工前の申請が必要です。
- 対象工事:屋根・壁・開口部(窓・扉)の断熱/遮熱、内装の断熱・省エネ化、給排水設備の節水・高効率化、空調・電気設備の節電・高効率化など。
- 制限:同一の人・住宅につき1回限り。過去に本補助を受けた人は申請できません。
- 窓口:渋川市 建設交通部 建築住宅課 指導係。
ここで一つ、素人の方が誤解しやすい点を補足します。この制度は「エコリフォーム」、つまり住まいの省エネ性能を高める工事に絞った補助です。単なる原状回復の修繕ではなく、断熱・節水・高効率化に資する工事が対象になる、という点が肝です。
マンション専有部での使いどころ
管理組合の理事長さまにとって大事なのは、「この制度がマンションで使えるのか」という点でしょう。渋川市の要綱では、対象住宅は「自己が居住している個人住宅」とされています。桐生市のように「マンションの個人専有部分」と明記されているわけではないため、分譲マンションの専有部(区分所有の自室)が対象になるかどうかは、事前に建築住宅課へ確認するのが確実です。
仮に対象になる場合でも、あくまで区分所有者ご自身が、自室の窓の断熱改修や高効率設備の導入など、省エネに資する工事を行うケースに限られます。共用部の外壁塗装や屋上防水といった大規模修繕は、発注者が管理組合であり「個人が居住する住宅のリフォーム」にはあたりません。したがって、大規模修繕本体にこの市の補助を充てることはできない、というのが実務上の結論です。ここは期待とのギャップが出やすいので、繰り返し強調しておきます。
見落としやすい注意点(着工前申請・先着・市内業者)
この制度には、知らないと一発でアウトになる落とし穴がいくつかあります。私が現場で「もったいない」と一番悔しい思いをするのが、この手続きミスです。
第一に、工事着工前に申請することが条件です。交付決定の前に着工すると対象外になります。「見積りを取って、良さそうだから先に工事を進めた」――これで補助が受けられなかった方を、私は何人も見てきました。
第二に、こうした住宅補助は予算枠に達すると年度途中でも受付終了となるのが一般的です。使うと決めたら早めに動くことが大切です。
第三に、市内の工事業者に発注することが条件です。地元経済への還元を狙った制度ですので、業者選びの段階で意識しておく必要があります。あわせて、市の他の補助制度とリフォーム箇所が重複しないことも求められます。
木造住宅の耐震補助はマンションに使えるのか
渋川市には木造住宅の耐震化を手厚く支援する制度もあります。「耐震」と聞くと管理組合としても気になるところですが、ここも正直な整理が必要です。
対象は「木造」――RC造・SRC造マンションは対象外
渋川市は、旧耐震基準(昭和56年5月以前)で建てられた木造一戸建て住宅を対象に、無料の耐震診断(診断者派遣)と耐震改修工事費の補助を行っています。耐震改修補助は今年度から最大100万円に拡充され、耐震シェルター等の設置にも最大30万円の補助があります(出典:渋川市「木造住宅耐震改修補助事業」)。
お気づきのとおり、この制度は「木造住宅」が前提です。分譲マンションの多くは鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)であり、木造耐震補助の対象にはなりません。ですから、渋川市のこの制度をマンションの耐震改修に直接使うことは、基本的にできません。ここも「耐震補助があるなら、うちのマンションでも」と早合点しやすい部分です。
では、分譲マンションの耐震はどう考えるか
とはいえ、旧耐震基準のマンションにとって耐震性は資産価値と安全に直結するテーマです。分譲マンションの耐震化については、市の木造向け制度ではなく、国の枠組み(後述する長寿命化系の事業)や、耐震改修に伴う固定資産税の減額といった税制優遇を組み合わせて検討するのが筋道です。
私の経験上、旧耐震のマンションはまず「耐震診断で今どこにいるのかを知る」ことが出発点です。診断結果を踏まえて、大規模修繕と耐震補強をどう組み合わせるかを長期修繕計画に落とし込む。この順番を踏むだけで、無駄な工事や二度手間をずいぶん減らせます。
国の制度で共用部の大規模修繕を後押しする(2026年度)
渋川市の管理組合にとって、共用部大規模修繕で現実的に効いてくるのは、実は国の制度です。2026年度(令和8年度)は、省エネ・長寿命化を軸に複数のメニューが用意されています。市の制度が使えないからと諦めず、こちらを丁寧に検討する価値があります。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
国土交通省の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、既存住宅の長寿命化や省エネ化に資する性能向上リフォームを支援する制度です。劣化対策、耐震性、省エネ性、維持管理・更新の容易性といった性能向上工事が対象で、マンションの共用部分(エントランス、廊下の窓など)も対象になり得ます。直近の令和7年度事業では、補助率が補助対象費用の3分の1、補助限度額が1戸あたり80万円を基本とする内容で実施されました(出典:国土交通省「長期優良住宅化リフォーム推進事業」)。年度により金額・要件は変わるため、活用を検討する際は必ず当年度の公式情報を確認してください。
大規模修繕のタイミングで、単なる「原状回復」ではなく「性能向上」を組み込むと、この制度の対象工事に近づきます。たとえば共用廊下の窓を断熱性の高いものに替える、といった工夫です。ただし、国が実施する他の補助制度とは原則として併用できない点にも注意が必要です。申請を前提にするなら、設計段階から補助要件を意識して仕様を組む必要があります。
住宅省エネ2026キャンペーン(窓リノベ・給湯・みらいエコ)
2026年度は「住宅省エネ2026キャンペーン」として、国土交通省・経済産業省・環境省が連携し、省エネリフォームをワンストップで支援しています。主な柱は次の3つです。
- 先進的窓リノベ2026事業(環境省所管):既存住宅の窓を高性能な断熱窓に改修する工事を支援。窓の断熱は費用対効果が高いメニューです(出典:環境省 先進的窓リノベ2026事業)。
- 給湯省エネ2026事業:高効率給湯器の導入を支援。
- みらいエコ住宅2026事業:開口部・躯体の断熱改修やエコ住宅設備の設置など、指定された工事の組み合わせを支援。
これらは一定の条件のもとで併用が可能で、窓の断熱改修と給湯器交換を同時に行えばそれぞれの補助を受けられる設計です。マンションの場合、共用部の窓や玄関ドアの断熱改修、専有部の窓改修などが対象になり得ます。大規模修繕と省エネ改修を同じ足場・同じ工期でまとめると、工事の重複が減り、補助金と実費削減の両取りができます。私はこれを、必ずワンセットで提案するようにしています。
渋川市は榛名山の裾野に広がり、冬は冷え込みと空っ風が厳しい地域です。窓や開口部の断熱を大規模修繕と同時に見直すと、光熱費の低減と結露・カビ対策の両面で住民満足度が上がりやすい。地域の気候特性まで踏まえて工事メニューを組めるかどうかは、長い目で見た資産価値にも効いてきます。
マンションストック長寿命化とマンション管理計画認定制度
もう一つ押さえておきたいのが、マンションの長寿命化と管理の質を評価する仕組みです。国土交通省は、老朽化マンションの再生・長寿命化に向けたモデル的な取り組みを支援する事業を進めています。また、群馬県内でも国の補助事業として県内マンションの実態調査が行われるなど、行政側の関心も高まっています。
管理組合として現実的に効くのは「マンション管理計画認定制度」です。管理計画が一定の基準を満たすと、適切な管理計画を持つマンションとして自治体の認定を受けられます。認定を受けると、住宅金融支援機構の共用部分リフォーム融資で金利が引き下げられるなど、実利につながります。
群馬県・専門機関の管理組合支援を使う
補助金という「お金の給付」だけが支援ではありません。群馬県や専門機関が用意している「知恵とネットワークの支援」も、渋川市の管理組合にとっては大きな武器になります。
群馬県のマンション管理適正化の枠組み
群馬県は「群馬県マンション管理適正化推進計画」を令和4年度から令和12年度までの計画として運用し、市町村や関係者と連携してマンション管理の適正化を進めています。前述のマンション管理計画認定制度も、この枠組みの一部です(出典:群馬県「マンション管理計画認定制度について」)。
渋川市のような地方都市では、管理組合単独で情報を集めるのは負担が大きいものです。県の枠組みは、その情報格差を埋めてくれる存在だと考えてよいでしょう。
ぐんま住まいの相談センターと共用部リフォーム融資
群馬県住宅供給公社が運営する「ぐんま住まいの相談センター」では、マンション管理組合を対象とした相談やセミナーを提供しています(出典:群馬県住宅供給公社 マンション管理組合支援)。
資金面では、公益財団法人マンション管理センターや住宅金融支援機構が、共用部分のリフォームに使える融資と、その債務保証・地方公共団体の支援制度を用意しています。大規模修繕で積立金が不足する場合、こうした融資と補助金を組み合わせて資金計画を立てるのが定石です。「補助金が無いから工事ができない」ではなく、「補助・融資・積立をどう組むか」で考える。この発想の転換が、実は一番大事だと私は思っています。
補助金より効く「費用そのものを下げる」発想
ここからが本題です。渋川市の管理組合の多くにとって、共用部大規模修繕に直接使える市の補助が無い以上、最大のコスト対策は「補助金探し」ではなく「工事費そのものをどう下げるか」にあります。これは私たちが最も力を入れている領域です。
足場費が大規模修繕の総額を押し上げる構造
大規模修繕の見積書を開くと、多くの理事長さまが驚かれます。仮設足場の費用が、総工事費の2割前後を占めることが珍しくないからです。外壁の塗装や防水そのものより、「工事をするための足場」に多額がかかる。しかも足場は工期の間ずっと建物を覆い、住民の日当たりや防犯の不安、洗濯物が干せないといった生活面のストレスも生みます。
現場で20年やってきて、私が一番もどかしく感じるのは、ここにメスを入れられると知らないまま「足場ありきの一択」で高い見積りを飲んでしまう管理組合が多いことです。補助金で数十万円を探すより、工法の選択で数百万円が動くことがあるのです。
具体的な感覚をお伝えします。以前、群馬県内で50戸規模のマンションのご相談を受けた際、当初の見積りでは全面足場だけで数百万円が計上されていました。仮に足場費が500万円だとすると、50戸で割れば1戸あたり10万円。これは、共用部の工事内容とは別に、各世帯が「工事をするための足場」に約10万円を負担している計算になります。ここに部位ごとの無足場化を組み合わせた結果、足場に関わる費用を大きく圧縮でき、その分を防水の仕様アップや予備費に回すことができました。数字を戸あたりに落とし込むと、理事会でも「なるほど、うちの財布の話だ」と一気に議論が具体的になります。私はこの「戸あたり換算」を、必ず総会資料に入れるようにしています。
ロープアクセス(無足場工法)とハイブリッド工法
そこで私たちがご提案しているのが、ロープアクセス工法(無足場工法)によるマンション改修です。ロープアクセスとは、産業用のロープを使い、職人が建物の上から吊り下がって塗装・防水・タイル補修などを行う工法です。全面足場を架けないため、足場費を大きく圧縮でき、工期の短縮や居住者の生活影響の低減にもつながります。
もちろん、すべての建物にロープアクセスが最適というわけではありません。形状が複雑な建物や作業量の多い部位では、足場のほうが効率的な場合もあります。そこで私たちは、足場とロープアクセスを部位ごとに使い分ける「ハイブリッド工法」もご用意しています。建物の形状・劣化状況・ご予算を見たうえで、足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法から最適解をご提案する。この3つを一社で比較提案できる会社は、全国的にも多くありません。
居住者の生活影響を最小化する
大規模修繕は、住んでいる方にとっては「数か月間、我慢を強いられる工事」でもあります。足場が全面を覆えば、部屋は暗くなり、窓は開けにくくなり、防犯面の不安も生まれます。無足場のロープアクセスを組み合わせれば、こうした負担を必要な範囲に絞り込めます。
私はいつも理事長さまに、「工事は住民満足度を下げずに終わらせてこそ成功です」とお伝えしています。総会で工法の選択肢をきちんと示せること自体が、理事会への信頼につながります。特に、小さなお子さまやご高齢の方が多い棟では、足場による日照や防犯の変化が想像以上のストレスになります。無足場の割合を高めるだけで、そうした不安の総量をぐっと下げられる。これは補助金の額面には表れませんが、住民満足度という「見えない資産」を守る意味では、金額以上の価値があると私は考えています。分譲マンション管理組合向けの大規模修繕を数多く手がけてきた立場から、費用と生活影響の両面で納得のいく計画づくりをお手伝いできます。
渋川市の管理組合が今日から動くためのチェックリスト
最後に、渋川市の管理組合が具体的に何をすればよいか、行動に落とし込んで整理します。読み終えたら、まずどこから動くか――そこまでお持ち帰りいただければ幸いです。
逆算スケジュールで考える
大規模修繕は、思い立ってすぐ始められるものではありません。おおまかには次の順番です。
- 建物診断(劣化調査):まず現状を客観的に把握する。ここを飛ばすと過剰工事や不足工事につながります。
- 長期修繕計画と積立金の点検:積立金の残高と将来の必要額を突き合わせる。不足するなら融資や増額を早めに検討。
- 工法の比較検討:足場・ロープアクセス・ハイブリッドで概算を並べ、費用と生活影響を比較する。
- 補助・融資の当てはめ:専有部の省エネ工事は各区分所有者が市のエコリフォーム支援、共用部は国の省エネ・長寿命化系と融資を検討。省エネ改修を組み込むなら設計段階から補助要件を意識する。
- 総会での合意形成:選択肢と根拠を示し、住民の納得を得る。
このうち市のエコリフォーム支援を各区分所有者が使うなら、工事着工前の申請が必須で予算枠に達すると受付が終わる点から、専有部の省エネ工事予定がある方は早めの相談が肝心です。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 渋川市には大規模修繕そのものの補助金は本当に無いのですか。
はい、共用部の大規模修繕を直接対象にした市独自の補助は、令和8年度時点では確認できません。共用部は国の性能向上系の制度や融資、専有部の省エネ工事は市のエコリフォーム支援、という切り分けで考えるのが現実的です。
Q. 修繕積立金が足りません。補助金でまかなえますか。
補助金だけで不足を埋めるのは難しいのが実情です。補助・融資・積立の3つを組み合わせ、あわせて工法選択で工事費そのものを下げる。この合わせ技が現実的な解になります。
Q. 大規模修繕に省エネ改修を組み込むと、本当に補助の対象になりますか。
可能性はありますが、事前の設計が前提です。国の省エネ・長寿命化系の制度は、対象工事や性能の基準、申請の時期が細かく定められています。大規模修繕の仕様を決める前に補助要件を確認し、対象になる工事を設計に織り込んでおくことが欠かせません。工事が終わってから「使えたのに」と気づくケースが最も残念です。制度は年度ごとに予算・要件が変わるため、着手前に必ず最新の公式情報で確認してください。
Q. まず何から相談すればよいですか。
建物診断と長期修繕計画の点検からです。現状が分からないまま見積りだけ集めても、比較の土台ができません。診断結果という共通の物差しがあって初めて、複数の見積りを同じ条件で比べられます。急がば回れで、まずは現状把握から着手されることをおすすめします。
補助金は、あくまで数ある選択肢の一つです。渋川市の管理組合にとって本当に効くのは、正確な情報に基づいて「補助・融資・工法」を組み合わせる設計力だと、私は現場で確信しています。ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。無料の建物調査・お見積りのご相談はこちらから承っています。
出典・参考資料
- 渋川市「住宅エコリフォーム支援事業補助金」(令和8年度)
- 渋川市「木造住宅耐震改修補助事業」
- 国土交通省「長期優良住宅化リフォーム推進事業」
- 環境省「先進的窓リノベ2026事業」
- 群馬県「マンション管理計画認定制度について」
- 群馬県住宅供給公社「マンション管理組合支援のご案内」
- 公益財団法人マンション管理センター「共用部分リフォーム融資の債務保証・支援制度」
※本記事は2026年8月時点の公開情報に基づく一般的な解説であり、個別の補助金の可否を保証するものではありません。制度の要件・予算・期限は変更される場合がありますので、申請前に必ず各実施機関の最新の公式情報をご確認ください。


