
マンション大規模修繕、いま“6割が遅延”——中東発「ナフサショック」で防水材・塗料が高騰。収益物件オーナーと管理組合が値上げ局面で資産を守る現実的な打ち手【2026年6月】
朝のニュースで「資材が入ってこない」「マンション修繕が直撃」という見出しが並んでいます。修繕の予定をお持ちのオーナーさま、あるいは管理組合で総会を控えている理事長さまは、思わず手が止まったのではないでしょうか。
結論から申し上げます。いまは「工事費が上がる局面」であると同時に、「工事そのものが予定どおり進まない局面」でもあります。値上げと遅延が同時に来る——これは、過去の単なる「資材高騰」とは性質が違います。だからこそ、待つべきか、進めるべきか、どの工法を選ぶかという判断が、これまで以上に資産の行く先を左右します。
今日は、報じられている事実を冷静に押さえたうえで、収益不動産をお持ちのオーナーさまと、マンション管理組合の理事長さま・修繕委員のみなさまが「自分の建物で何をすべきか」を決めるための要点を、現場の言葉で整理します。煽るためではありません。判断の土台をそろえるためです。
ニュースの要点——「大規模修繕、遅延が6割」の中身
まず、いま何が報じられているのかを正確に押さえます。
日本経済新聞は2026年6月、「マンション大規模修繕、遅延が6割 ナフサ由来の防水材など高騰」と報じました(出典:日本経済新聞)。記事によれば、マンションの計画的な修繕を手がける施工会社への業界団体アンケートで、回答した87社のうち5割超にあたる51社が、「建設資材の納期遅れなどで工期が遅れた」または「今後遅れる可能性がある」と答えています。割合にして、およそ6割の現場が遅延に直面、あるいは身構えている計算です。
同じ時期、朝日新聞も「『足場あるが資材来ない』中東情勢がマンション修繕直撃」と伝えています。外壁補修や屋上防水工事を含む大規模修繕で、住民が総額数億円を見込んでいた工事が、資材の入手難で雲行きが怪しくなっている、という現場の声です。記事はあわせて、価格が読みにくい局面で「談合の影」がちらつく可能性にも触れています(出典:朝日新聞)。
ここで早合点しないでいただきたいのです。「資材が高い」という話は毎年のように聞きます。しかし今回の本質は、「お金を払っても、モノが約束どおりの時期に届かない」という供給そのものの不安定さにあります。値段の問題と、納期の問題が、別々ではなく重なって押し寄せている。私が現場で20年見てきた中でも、この二つが同時に深刻化する局面はそう多くありません。
数字は「平均」で見ず、「自分の物件」で見る
6割という数字は、あくまで業界全体の平均像です。大切なのは、「では、自分の物件はその6割に入るのか、入らないのか」を見極めることです。工事の中身——とくに防水と塗装の比重が大きい計画ほど、今回の影響を受けやすい。逆に、調達済みの資材で着工できる段階にある現場は、影響が限定的なこともあります。平均の数字に一喜一憂するのではなく、自分の計画のどこに資材リスクが潜んでいるかを一枚に書き出す。そこから判断は始まります。
なぜ「ナフサ」が防水材・塗料を直撃するのか
聞き慣れない「ナフサ」という言葉から整理します。専門用語は、知ってさえいれば怖くありません。
ナフサとは、原油を蒸留して得られる石油製品の一種で、プラスチックや合成樹脂、塗料、接着剤、シーリング材(目地を埋める弾力性のある材料)といった、石油化学製品のおおもとの原料です。大規模修繕で使う材料の多くは、実はこのナフサの川下にあります。屋上やバルコニーを守る防水材、外壁を彩り保護する塗料、サッシまわりやタイル目地に打つシーリング材——いずれもナフサ由来の素材を多く含みます。
2026年に入ってからの中東情勢の緊迫化、とくに原油・石油製品の主要な輸送路であるホルムズ海峡をめぐる混乱が、このナフサの調達環境を一気に悪化させました。原料が細れば、その川下にある防水材・塗料・シーリング材の供給と価格に波及するのは、構造上避けられません。
政府は当初、この状況を「サプライチェーンの目詰まり」と表現していました。一時的な物流の滞りであれば、いずれ流れは戻ります。しかし現場の実感は少し違います。国内の石油化学プラントは、この20年で海外からの原料調達に大きく依存する形に再編されてきました。ナフサそのものが多少確保できても、添加剤や副資材といった「脇を固める材料」がそろわなければ製造ラインは動きません。つまり、これは一過性の「詰まり」というより、長く積み重なってきた構造の問題が表面化したもの、という見方が現場には根強くあります。
ここがオーナーさまにとって重要な点です。構造的な問題であるなら、「少し待てば元に戻る」という前提で計画を立てるのは、やや楽観的かもしれません。少なくとも、戻る前提と、長引く前提の両方で段取りを描いておくのが安全だと私は考えています。
マンションだけの話ではない——ビル・ホテルのオーナーも同じ構図
ここまでマンションを中心に述べてきましたが、今回の資材高騰と供給不安は、テナントビルやホテルのオーナーさまにとっても、まったく同じ構図で迫っています。むしろ、収益性に直結する分、影響はより切実かもしれません。
テナントビルでは、外壁や屋上防水の劣化を放置すれば、雨漏りや美観の低下がテナントの退去や賃料交渉に響きます。修繕を先送りしているあいだに資材がさらに高騰すれば、いざ着工というときの費用は膨らむ一方です。一方で、テナントが営業している建物は、足場を長期間架けること自体が、看板の視認性や来店動線、店舗の印象に影響します。ここでも、足場を最小化できる無足場(ロープアクセス)やハイブリッドの価値は大きくなります。
ホテルもまた同様です。客室稼働を止めずに外装を直したい、繁忙期を避けて短期間で仕上げたい——こうした要望と、資材の納期遅延は真っ向からぶつかります。工事が建物に手をかけている期間を短くできること、稼働中の建物への生活・営業影響を抑えられることは、ホテルの収益を守るうえで決定的に重要です。
つまり、マンションでも、ビルでも、ホテルでも、今回の局面で問われていることは同じです。「材料費という動かしにくいコストが上がったいま、それ以外の費目と工期を、工法の選び方でどう抑えるか」。私たちが3つの工法を扱う理由は、まさにこの問いに、建物の用途や事情に応じて答えるためにあります。
値上げの規模——2026年6月という分岐点
では、実際にどれくらい上がっているのか。読者のみなさまが見積りを見るときの「ものさし」として、報じられている水準を整理します。
複数の業界向け情報や資材メーカーの価格改定案内によれば、2026年6月1日出荷分を一つの分岐点として、建設・建材分野で広範な価格改定が進みました。改定幅はおおむね10〜80%と、品目によって大きな開きがあります。代表的な水準として伝えられているのは、屋上防水に使うルーフィング(防水シート)で40〜50%、断熱材で約40%、塗料の希釈などに使うシンナー類で50〜80%、住宅設備建材で20%以上、といった数字です。塗料やシーリング材については、価格以前に「入手そのものが難しい」という声も出ています。
念のため申し添えます。これらは品目ごと・メーカーごとに幅があり、すべての現場に一律で当てはまる数字ではありません。ご自分の見積りがこの幅のどこに位置するのかは、内訳を一つずつ確認しないと分かりません。逆に言えば、内訳さえ見えれば、「どの材料が高騰の影響を受けているのか」「代替や時期の調整で吸収できる部分はどこか」を冷静に検討できます。
数字に振り回されないためにも、見積書を「総額」だけで見るのをやめることをおすすめします。総額は、材料費・足場などの仮設費・労務費・諸経費の合計です。今回高騰しているのは主に材料費です。であれば、材料費以外の部分——とくに仮設費——をどう抑えるかが、総額を守るうえでの現実的なレバーになります。この点は後ほど詳しく述べます。
オーナー・管理組合に起きる「3つの実害」
抽象論ではなく、現場で実際に起きていることを3つに整理します。
実害1:工期が後ろにずれる
最も直接的なのが工期の遅延です。防水材や塗料が予定どおり届かなければ、着工していても途中で手が止まります。賃貸物件であれば、足場が長く架かっている期間そのものが、入居者の生活ストレスや、退去・募集への悪影響につながりかねません。総会で「夏前に終わる予定」と説明していた工事が秋までずれ込めば、住民への説明責任も生じます。遅延は、お金には表れにくいけれど、確実に効いてくるコストです。
実害2:見積りが上振れする・有効期限が短くなる
材料価格が動いている局面では、見積りの「有効期限」が短くなります。半年前に取った見積りが、着工時には通用しないことも起こり得ます。さらに、業者側もリスクを織り込むため、安全を見て高めに出してくることがあります。これは業者が不誠実なのではなく、先が読めないがゆえの自衛です。オーナー側にできるのは、内訳を開示してもらい、「どの材料の、どのリスクを、いくら織り込んだのか」を可視化することです。
実害3:「談合の影」と、相見積りの形骸化
朝日新聞の報道が触れていた「談合の影」は、見過ごせない論点です。価格が読みにくく、対応できる業者も限られる局面では、相見積り(複数社からの見積り取得)が形だけになりやすい。数字の妥当性を判断する「ものさし」を持たないまま、提示された金額を受け入れてしまう——これが、値上げ局面で最も避けたい事態です。相見積りは、社数をそろえることが目的ではありません。「同じ条件で」「内訳まで」比べられて初めて意味を持ちます。次章で述べる「工法の比較」は、このものさしを持つための有力な手段でもあります。
値上げ局面こそ「工法の選択」が効く——足場費という大きな見落とし
ここからが、私がいちばんお伝えしたい話です。
材料費が上がっているとき、多くの方は「材料を安くする方法」を探します。しかし材料は、品質に直結するため、むやみに削れません。安い材料に替えて数年で再劣化すれば、かえって高くつきます。では、どこを見直すか。答えは「材料以外の費目」、とりわけ仮設費(足場の費用)です。
大規模修繕の見積りで、足場の架設・解体・養生にかかる仮設費は、総工費の少なくない割合を占めます。建物の形状や高さによっては、想像以上の比重になります。ところが、多くのオーナーさまは足場を「工事に必要な、動かせない前提」と捉えていて、ここを検討対象から外してしまいがちです。材料費が高騰しているいまこそ、この大きな費目に光を当てる価値があります。
ロープアクセス(無足場工法)が、いま効く理由
私たち明誠が得意とするのが、産業用ロープを使って職人が壁面を上下しながら施工するロープアクセス工法、いわゆる無足場工法です。仮設足場を建物全体に架けず、必要な部位に職人が直接アクセスして、塗装・防水・タイル補修・シーリング打ち替えなどを行います。
この工法が、いまの局面で効く理由は3つあります。
第一に、足場の仮設費を抑えられること。高騰しているのは材料費です。であれば、材料以外の大きな費目を圧縮できれば、総額の上振れを和らげられます。ロープアクセスは、足場をフルに組まない分、仮設費の構造そのものが変わります。
第二に、工期を短くしやすいこと。足場の組立・解体には相応の日数がかかります。これを省ける場面では、着工から完了までの期間を圧縮できます。資材の入手が不安定な局面では、工事が建物に手をかけている「窓」を短くできること自体が、リスクの低減になります。
第三に、居住者・利用者の生活影響を小さくできること。建物全体を足場とメッシュシートで覆う期間が短い、あるいは限定的であれば、採光・通風・防犯面のストレスが減ります。賃貸物件であれば入居者の満足度に、分譲であれば住民合意の取りやすさに効いてきます。
もちろん、ロープアクセスは万能ではありません。建物の形状、劣化の範囲、作業量によっては、足場を組んだほうが合理的なケースもあります。大切なのは、「足場ありき」でも「無足場ありき」でもなく、建物にとって最適な工法を、コストと工期と品質の三つの軸で選ぶことです。
ハイブリッド工法という第三の選択
明誠が提案できるもう一つの選択肢が、ハイブリッド工法です。これは、足場が必要な部位には足場を組み、ロープアクセスが向く部位には無足場で対応する、という「部位ごとの使い分け」です。
たとえば、劣化が集中している面や作業量の多い面には足場を架けて効率を上げ、点検や部分補修で足りる面はロープアクセスで身軽に対応する。こうすることで、足場をすべてに架けるよりも仮設費を抑えつつ、無足場一本では難しい大がかりな作業もこなせます。大規模・複雑形状の物件で、総コストの最適点を探るときに有効です。
足場一本、無足場一本ではなく、3つの工法を建物特性に応じて比較・提案できる会社は、国内でも多くありません。私たちが大切にしているのは、工法を売ることではなく、建物にとっての最適解を一緒に探すことです。そしてこの「複数の工法で比べる」という姿勢こそ、前章で述べた、値上げ局面で必要な「価格のものさし」を持つことにつながります。
見積書はここを見る——費目別の読み解き方
「内訳で見る」と申し上げても、見慣れていないと、どこを見ればよいか分かりにくいものです。大規模修繕の見積書は、おおまかに次の費目で構成されます。順に、何を確認すべきかを述べます。
一つ目は直接仮設費。足場、養生シート、昇降設備など、工事のための「足場まわり」の費用です。今回の局面で最初に光を当てたいのがここです。総工費に占める割合を確認し、「この建物で、本当にフルの足場が必要か」を業者に問い直してみてください。無足場やハイブリッドで圧縮できる余地があるなら、ここが効きます。
二つ目は材料費(直接工事費のうち材料分)。防水材、塗料、シーリング材など、まさに今回高騰している費目です。見積書では「一式」とまとめられがちですが、できれば主要材料の単価とメーカー・グレードまで開示してもらいましょう。グレードを落とさずに高騰を吸収できる代替があるのか、ないのかを、根拠とともに確認します。
三つ目は労務費。職人の人件費です。これは資材とは別の論理で動きます。工期が延びれば、間接的に膨らむこともあります。工期短縮が労務費にどう効くかも、あわせて見ておきたい点です。
四つ目は諸経費(現場管理費・一般管理費)。現場運営や会社の管理にかかる費用で、総工費に対する比率で見るのが基本です。極端に高い・低い場合は、その理由を尋ねます。
この4つを「同じ条件で」複数社から取り、横に並べる。これが、値上げ局面で自分の身を守る最も確実な手順です。総額だけを比べると、どこで差がついているのか分からず、結局は「安いところ」か「言われるまま」になりがちです。費目で比べれば、差の理由が見え、交渉の土台ができます。
修繕積立金とのにらみ合い——値上げ局面の資金計画
分譲マンションの管理組合にとって、資材高騰は長期修繕計画と修繕積立金の問題に直結します。長期修繕計画とは、将来必要になる修繕を時期と概算費用とともに見通した計画で、修繕積立金はその原資です。
ここで起きがちなのが、「計画を立てた当時の単価」と「いま実際にかかる費用」のかい離です。数年前に組んだ長期修繕計画の前提単価は、今回の高騰を織り込んでいません。そのまま進めると、積立金が想定より早く不足したり、一時金の徴収や借入れが必要になったりすることがあります。
だからこそ、値上げ局面では長期修繕計画の見直し(再算定)と、工法によるコスト圧縮の検討を、セットで進めることをおすすめします。材料費の上昇は避けにくくても、仮設費と工期を工法で抑えられれば、計画全体の総額を平準化できる可能性があります。修繕積立金の値上げ幅を最小限にとどめることは、住民合意の取りやすさにも直結します。総会で「材料が上がったので積立金も上げます」とだけ説明するのと、「材料は上がったが、工法を見直して総額の上振れをこれだけ抑えた」と説明できるのとでは、住民の納得感はまったく違います。
賃貸の収益物件オーナーさまにとっても、構図は同じです。修繕費の上振れは、その期のキャッシュフローと利回りを直接削ります。融資の返済計画とのバランスも崩れかねません。「いくらかかるか」を早めに精緻化し、工法で抑えられる部分を抑えることが、長期の収益を守ることに直結します。
明誠のロープアクセスが「高品質×低価格」を両立できる理由
「無足場で安くなるのは分かったが、品質は大丈夫か」——よくいただくご質問です。ここは正面からお答えします。
明誠のロープアクセス工事は、産業用ロープを用いた国際的な技術基準に沿った手法で行います。命綱を含む二系統のロープで安全を確保し、訓練を受けた技術者が施工します。足場がないこと自体は、品質を落とす理由にはなりません。むしろ、職人が壁面に直接近づいて一面ずつ手で確かめながら進めるため、劣化の発見や部分補修の精度はむしろ高められる場面もあります。
そして、私たちが「高品質でありながら低価格」を実現できている背景には、もう一つの理由があります。明誠は、ロープアクセス工事の分野で日本で初めてのフランチャイズ展開を行っており、塗装・防水・タイル・電気・看板といった各分野の専門職が加盟しています。それぞれの道のプロが、自分の得意領域を担う。だから品質が安定し、中間マージンの構造も無駄をそぎ落とせる。これが、価格と品質を両立できる仕組みです。
繰り返しますが、私たちは無足場を売りたいのではありません。足場が最適な建物には足場を、無足場が向く建物には無足場を、両方を使い分けるべき建物にはハイブリッドを——建物にとっての最適解を、3つの選択肢の中から正直にご提案します。値上げ局面で大切なのは、特定の工法に縛られず、フラットに比べられる相手を持つことです。
いま、オーナー・管理組合が打つべき5つの手
最後に、明日から動ける具体策を5つに絞ってお伝えします。
一つ目は、手元の見積り・計画の「資材リスク」を一枚に書き出すこと。どの工事に、どの材料(防水・塗料・シーリング等)が、どれだけ使われるのか。高騰・入手難の影響を受けやすい部分を見える化します。
二つ目は、見積りを「総額」でなく「内訳」で見ること。材料費・仮設費・労務費・諸経費に分け、高騰しているのがどこかを把握します。とくに仮設費の大きさは、多くの方にとって発見になるはずです。
三つ目は、工法の選択肢を一度フラットに検討すること。いまの足場前提が本当に最適か。無足場やハイブリッドで仮設費と工期を圧縮できないか。建物を見たうえでの比較が、価格の妥当性を測るものさしになります。
四つ目は、相見積りを「同じ条件・同じ内訳」でそろえること。社数を増やすより、条件を統一して内訳まで比べることが、談合の影を遠ざけ、納得して進めるための近道です。
五つ目は、「待つ」「進める」を感情でなく段取りで決めること。資材が戻る前提と、長引く前提の両にらみで、着工時期と支払いの段取りを描いておく。先延ばしが正解の物件もあれば、いま動くべき物件もあります。決め手は、物件ごとの劣化の進み具合と資金計画です。
よくあるご質問
Q. 値上げが落ち着くまで、工事を待ったほうがいいですか。
一概には言えません。劣化が進んでいる物件は、待つほど被害(雨漏り、躯体劣化、タイル落下のリスク)が広がり、結果的に費用が膨らむことがあります。「待つことの費用」と「いま動く費用」を並べて比べることをおすすめします。
Q. 無足場(ロープアクセス)にすれば、安くなりますか。
建物の形状や作業量によります。安くなる物件も、足場のほうが合理的な物件もあります。だからこそ、3つの工法を同じ土俵で比較することに意味があります。
Q. 工事の品質は、足場を組む場合と比べて落ちませんか。
工法によって品質が決まるわけではありません。要は、誰が、どの基準で、どう施工するかです。明誠では各分野の専門職が国際基準に沿って施工し、施工後の確認まで行います。足場・無足場のいずれでも、品質基準は変えません。
Q. 管理組合として、まず何から始めればよいですか。
長期修繕計画と直近の見積りを手元にそろえ、資材リスクと足場費の比重を確認することからです。そのうえで、複数工法での概算比較を取ると、総会での説明がぐっと通りやすくなります。
まとめ——値上げと遅延の局面は、「工法を見直す」好機でもある
中東情勢を発端としたナフサショックは、防水材や塗料といった大規模修繕の根幹材料を直撃し、いまや約6割の現場が遅延に直面・身構える状況です。値上げと遅延が同時に来るこの局面は、たしかにオーナーさまにとって逆風です。
しかし、見方を変えれば、これまで「動かせない前提」とされてきた足場費に光を当て、工法そのものを見直す好機でもあります。材料費は簡単には下げられません。けれど、仮設費と工期は、工法の選び方で変えられます。無足場(ロープアクセス)やハイブリッドという選択肢を、いちど自分の物件で検討してみる価値は、いまこそ高いと考えます。
私たち明誠は、足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法を、建物にとっての最適解という一点から比較・提案できる、数少ない会社です。値上げ局面で「総額をどう守るか」「資産価値をどう維持するか」にお悩みのオーナーさま・管理組合のみなさまは、現状の見積りを片手に、まずはお気軽にご相談ください。建物を拝見し、複数工法での概算比較からお手伝いします。
- ロープアクセス(無足場工法)について詳しくは:明誠のロープアクセス工事
- 大規模修繕の進め方・施工事例:大規模修繕のご案内
- 見積り比較・ご相談:お問い合わせ
本記事は2026年6月20日時点の公開情報(日本経済新聞・朝日新聞ほか)をもとに、株式会社明誠が大規模修繕の実務目線で整理したものです。価格・納期・制度の最新状況は、各一次情報および専門業者にご確認ください。


