大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

四街道市のマンション補助金|管理組合の大規模修繕2026

四街道市のマンション補助金|管理組合の大規模修繕2026

四街道市の分譲マンションは、いま「一斉に」修繕期を迎えている

四街道市は千葉県北部、千葉市に隣接し、都心から40km圏にあります。JR総武本線の快速で東京駅までおよそ50分、成田国際空港まではおよそ30分。東西7km・南北9kmというコンパクトな市域に、自然環境と都市機能が同居している街です。人口はおよそ9万6千人、世帯数はおよそ4万3千。この10年で人口は6%、世帯数は16%増えており、子育て世代の転入が続いています(出典:千葉県移住ポータル「四街道市」)。

世帯数の伸びが人口の伸びを大きく上回っている——これは、単身・少人数世帯が増え、集合住宅の需要が底堅いことを示す数字です。実際、四街道駅徒歩7分の総戸数524戸という大規模マンションをはじめ、駅周辺には分譲マンションのストックが積み上がっています。

ここで管理組合の理事の皆さまに考えていただきたいのが、「うちの建物は何回目の大規模修繕か」です。

一般的に、大規模修繕は12〜15年周期で回ってきます。1回目は外壁塗装と防水中心で済むことが多い。問題は2回目以降です。給排水管、鉄部、シーリング、そして手すりやサッシといった付帯部の劣化が一斉に顕在化し、工事金額は1回目の1.3〜1.8倍に膨らむことが珍しくありません。しかも修繕積立金は、多くのマンションで「1回目の工事を基準に」設計されている。ここに、全国の管理組合が共通して踏み抜く落とし穴があります。

私は現場で、こういう理事長さんの声を何度も聞いてきました。

「見積もりを取ったら、積立金が3千万円足りませんでした。どうすればいいですか」

打ち手は4つしかありません。①一時金の徴収、②修繕積立金の値上げ、③借入、④工事費そのものを下げる。四街道市の制度は、この4つのうち②③④を後押しする形で組み立てられています。順番に見ていきましょう。


【結論】四街道市の管理組合が使える制度は、この6本

まず全体像を早見表にします。詳細はこの後、一つずつ解説します。

# 制度名 誰が使えるか 金額・効果のイメージ 担当窓口
マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額) 管理組合+区分所有者 工事完了の翌年度分の家屋固定資産税を3分の1減額(1戸100㎡まで/1回限り) 四街道市 建築課 043-421-6147
マンション管理計画認定制度 管理組合 ①の入口。融資金利引下げ・資産価値評価にも直結 四街道市 建築課(住まい担当)
住宅金融支援機構 マンション共用部分リフォーム融資(マンションすまい・る融資) 管理組合 積立金不足の穴埋め。認定マンションは金利年0.2%引下げ 住宅金融支援機構
マンションすまい・る債 管理組合 積立金の運用・計画的な積み増し 住宅金融支援機構
千葉県マンション管理士会の無料相談・セミナー 管理組合・区分所有者 長期修繕計画、積立金、合意形成の壁打ち 千葉県マンション管理士会
住宅用設備等脱炭素化促進事業補助制度(令和8年度) 原則は住宅所有者 太陽光・蓄電池等。共用部・管理組合名義の可否は要確認 四街道市 環境政策課

そして、使えないもの・使いにくいものも正直に書いておきます。ここを曖昧にする業者の資料が多いのですが、期待させておいて後で「対象外でした」となるのが管理組合にとって一番の損失です。

  • 四街道市の耐震診断・耐震改修補助は「木造住宅」向けです。RC造・SRC造の分譲マンション共用部は、公表されている要件からは原則対象外と読むのが妥当です。
  • 四街道市住宅リフォーム補助金は、市内に住宅を所有し、かつ居住している方が対象。専有部リフォーム向けの制度であり、管理組合名義の共用部大規模修繕に充てる想定にはなっていません。
  • 市が大規模修繕工事費そのものに出す直接補助は、公表情報の範囲では確認できませんでした。

「使えない」を先に潰すことで、理事会の限られた時間を「使えるもの」に集中投下できます。


【目玉】マンション長寿命化促進税制——四街道市は「3分の1」と明記している

制度のかたち

これは国の制度ですが、実際に減額するのは市町村です。一定の要件を満たしたマンションが長寿命化に資する大規模修繕工事を行うと、工事が完了した年の翌年度分について、居住用専有部分の家屋にかかる固定資産税が減額されます。

重要なのは、減額割合が市町村の条例に委ねられている点です。法律上は6分の1から2分の1の範囲。ですから「うちのマンションは2分の1減る」と書いてある一般記事を鵜呑みにするのは危険です。

四街道市の場合、市の公表ページには「工事が完了した年の翌年度分の固定資産税額の3分の1(1戸当たり100平方メートルまで)に相当する額が減額される」と明記されています(出典:四街道市「長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに係る固定資産税の減額制度」)。また、この制度による減額は、当該マンションにつき一度しか受けられないことも明記されています。

数字を出しておきます。仮に1戸あたりの家屋分固定資産税が年間5万円のマンションで、48戸が対象になった場合。

  • 減額額:5万円 × 1/3 = 約1万6,600円/戸
  • 全戸合計:約1万6,600円 × 48戸 = 約80万円

「たった80万円か」と思われるかもしれません。しかし、これは工事費が1円も増えずに戻ってくるお金です。しかも申告作業は、証明書を集めて期限内に出すだけ。やらない理由がないというのが私の考えです。

建物側の主な要件

  • 新築された日から20年以上が経過していること
  • 総戸数10戸以上であること
  • 区分所有者が2人以上おり、居住用専有部分が専有部分の床面積の2分の1以上であること
  • 過去に1回以上、長寿命化工事を適切に行っていること
  • 長寿命化工事を適切に実施するために必要な修繕積立金が確保されていること

工事側の要件——「3点セット」を一体で行うこと

対象となる「長寿命化工事」は、外壁塗装等工事・床防水工事・屋根防水工事のすべてを実施することです(令和5年国土交通省告示第290号)。どれか1つでは要件を満たしません。

ここは工事計画に直結します。「今回は外壁だけ」「防水は次回でいい」と分割してしまうと、税制の土俵から降りることになる。設計段階で3点セットを一体化しておくこと。これは工事会社との打合せで必ず確認してください。

入口の要件——「認定」か「積立金の引上げ」か

さらに、次のいずれかが必要です。

  1. マンション管理計画認定を受けていること
  2. 令和3年9月1日以降に、修繕積立金の額を適正な水準に引き上げていること
  3. (令和5年改正で追加)管理適正化法第5条の2に基づく助言または指導を受け、その内容を実施したこと

②があるのがポイントです。認定を取っていなくても、「積立金を適正水準に引き上げた」という事実があれば入口に立てる。積立金不足に悩んでいる管理組合ほど、値上げ決議と税制がセットで効く構造になっています。

適用期間——ここは最新情報の確認を

制度は令和5年4月1日にスタートしました。四街道市の公表ページには「令和5年4月1日から令和7年3月31日までに工事が完了したマンション」という記載が確認できますが、国は令和8年度税制改正で本特例措置を5年間(令和8年4月1日〜令和13年3月31日)延長する方針を示しています(出典:国土交通省「令和8年度税制改正概要」)。国土交通省のマンション税制ページでも、令和8年4月1日付の通知や各種証明書様式が更新されています。

つまり、市のページの記載が更新前の可能性があるということです。ここは断定を避けます。工事を計画中の管理組合は、必ず四街道市 建築課(043-421-6147)と資産税担当課の両方に、令和8年度以降の取扱いを確認してください。「ホームページに古い期間が書いてあったので諦めました」——これが一番もったいない。

申告期限は「工事完了後3か月以内」

見落としが最も多いのがここです。工事完了後3か月以内に市へ申告しなければなりません。竣工検査が終わって、理事会が打ち上げをして、決算をまとめて……とやっているうちに3か月は簡単に過ぎます。

工事着工の時点で、申告のスケジュールを工程表に書き込んでおく。私が管理組合さまにお願いしているのはこれだけです。必要書類(大規模の修繕等証明書、過去工事証明書、修繕積立金引上証明書など)の様式は国土交通省のサイトから入手できます。証明書は建築士等が作成しますので、工事会社の選定時に「長寿命化税制の証明書対応ができるか」を確認しておくと安全です。


入口を開ける鍵——マンション管理計画認定制度

四街道市は「申請できる自治体」です

管理計画認定制度は、マンションの管理計画が一定の基準を満たす場合に、適切な管理計画を持つマンションとして市の認定を受ける制度です。この認定を市が行うためには、市が「マンション管理適正化推進計画」を策定している必要があります。

四街道市は、この推進計画を策定済みです(出典:四街道市「マンション管理適正化推進計画策定について」)。市は「市場において評価が上がる」「住宅金融支援機構の金利優遇措置等が適用される」といったメリットを明示しています。つまり四街道市の分譲マンションは、今日から認定申請の土俵に立てるということです。

申請の流れ

四街道市の場合、いきなり市に持ち込むのではありません。

  1. (公財)マンション管理センターの「管理計画認定手続支援サービス」を利用する
  2. 同サービスで「事前確認適合証」の発行を受ける
  3. 支援サービス経由で四街道市に認定申請する

この2段構えです。事前確認にはマンション管理センターのシステム使用料等がかかりますし、事前確認を行うマンション管理士への費用も発生します。市の手数料の有無・金額については、建築課へ直接ご確認ください(自治体によって扱いが異なるため、ここは断定を避けます)。

認定の有効期間は5年間です。5年ごとの更新が必要になります。

認定基準の中身(国の基準16項目・要旨)

  • 管理者等が定められていること/監事が選任されていること/集会が年1回以上開催されていること
  • 管理規約が最新のマンション標準管理規約に照らして適切に作成されていること
  • 緊急時の専有部立入り、修繕等の履歴情報の管理等について、管理規約に定めがあること
  • 長期修繕計画が7年以内に作成または見直しされていること
  • 長期修繕計画の計画期間が30年以上、かつ残存期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれること
  • 長期修繕計画において、将来の一時金徴収を前提としていないこと
  • 修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと
  • 管理費・修繕積立金の滞納者への督促等の対応が規定されていること
  • 区分所有者名簿・居住者名簿を備え、年1回以上更新していること

ご覧のとおり、認定基準の中心は「長期修繕計画」と「修繕積立金」です。逆に言えば、認定を目指すプロセスそのものが、管理組合の財務体質改善になる。私はこれを「認定は目的ではなく、健康診断だ」と説明しています。

認定のメリットは3つ

  1. マンション長寿命化促進税制の入口になる(前述)
  2. 住宅金融支援機構の共用部分リフォーム融資の金利が年0.2%引下げになる
  3. フラット35の金利引下げが適用され、中古売買時の訴求材料になる(=資産価値の維持・向上)

3つ目は、オーナー・区分所有者の資産価値に直結します。「管理を買う時代」と言われて久しいですが、認定はその管理品質を第三者が証明してくれる唯一の公的ラベルです。


積立金が足りない——住宅金融支援機構という現実解

四街道市には、大規模修繕への独自の利子補給制度は公表情報の範囲では確認できませんでした。ですので、借入の主役は住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資(マンションすまい・る融資)」になります。

  • 借りるのは管理組合(個人の連帯保証は原則不要。マンション管理センターの債務保証を利用する形が一般的)
  • 返済原資は毎月の修繕積立金
  • 管理計画認定マンションは融資金利を年0.2%引下げ
  • 耐震改修工事・浸水対策工事・省エネルギー対策工事のいずれかを行い、かつ管理計画認定を取得している場合、返済期間を最長35年とすることができる

(出典:住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資……の融資金利について」/「マンションすまい・る融資」)

金利は毎月見直されますので、具体的な水準は機構本支店にご確認ください。ここで申し上げたいのは、「借りる」は敗北ではないということです。

一時金の徴収は、住民の合意形成コストが極めて高い。特に高齢の区分所有者にとって、数十万円の一時金は現実的な負担です。一方で借入は、修繕を必要なタイミングで実施でき、負担を平準化できる。建物の劣化を放置して躯体まで痛めれば、後の工事費は跳ね上がります。時間を買うための借入は、経営判断として十分に合理的です。

あわせて、積立金を計画的に積み増していく手段として「マンションすまい・る債」があります。管理組合が積立金を安全に運用しながら積み立てる仕組みで、次回工事に向けた体力づくりに使えます。


四街道市の耐震補助は、マンションに使えるのか

正直に書きます。

四街道市には木造住宅耐震診断費補助制度・木造住宅耐震改修工事費補助制度があります。

  • 耐震診断:診断に要した費用の3分の2上限8万円
  • 耐震改修工事:補助対象経費の合計額の3分の1上限50万円
  • 耐震診断の結果「倒壊する可能性がある」「倒壊する可能性が高い」と診断され、改修工事後に「倒壊しない」「一応倒壊しない」となることが見込まれるものが対象
  • 問い合わせ:四街道市 建築課 043-421-6144

(出典:四街道市「木造住宅耐震診断費補助制度・木造住宅耐震改修工事費補助制度」)

制度名のとおり、「木造住宅」の制度です。RC造・SRC造の分譲マンション共用部の耐震診断・耐震改修に、この枠をそのまま適用するのは、公表要件からは難しいと読むのが妥当です。

近隣を見ると、成田市には管理組合を対象としたマンション予備診断の助成枠があり、佐倉市には管理組合が申請者になれるマンション耐震診断補助金があります。同じ千葉県内でも自治体によって整備状況に差がある、というのが実情です。

四街道市について、旧耐震(昭和56年5月31日以前)の分譲マンションを対象とした診断・改修補助が今後整備される可能性はあります。四街道市は耐震改修促進計画を策定しており、市所有の特定建築物の耐震化率は平成19年6月末時点の約77%から令和7年3月31日時点で約98%まで引き上げています(出典:四街道市「市所有建築物の耐震化の取組状況」)。行政として耐震化に取り組む姿勢は明確です。

旧耐震のマンションにお住まいの管理組合は、まず建築課(043-421-6144)に「分譲マンション向けの診断・改修補助の予定はありますか」と一本電話を入れてください。 制度は問い合わせの数で動きます。これは、私が各地の自治体を回って実感していることです。


「使えそうで使えない」制度を、先に潰しておく

四街道市住宅リフォーム補助金(令和8年度)

市内の住宅関連産業の活性化と定住促進を目的に、市内に住宅を所有し、かつ居住する方が市内業者を使って行うリフォームを支援する制度です。

  • 補助額:対象工事費(消費税抜き)の10%、上限10万円
  • 申請期間:令和8年4月6日(月)〜5月7日(木)。申請多数の場合は抽選。予算に残があれば、その後は先着順で令和8年11月30日まで受付
  • 問い合わせ:四街道市 建築課

(出典:四街道市「住宅リフォーム補助金制度」)

読んでいただければ分かるとおり、「所有し、かつ居住する者が行う」個人向けの制度です。管理組合名義で行う共用部の大規模修繕に充当する想定にはなっていません。対象工事の金額要件など細部は市の交付要綱・案内で異なる場合がありますので、断定は避けます。ただ、共用部工事の財源としては期待しないというのが現実的な判断です。

一方で、区分所有者が個人で行う専有部リフォーム(内窓の設置、断熱、水回りなど)には使える可能性があります。大規模修繕の説明会で「専有部のリフォームを考えている方は、市のリフォーム補助金の申請期間が4月上旬です」と一言アナウンスするだけで、住民の満足度は上がります。管理組合が住民に価値を届ける方法は、共用部だけではないのです。

住宅用設備等脱炭素化促進事業補助制度(令和8年度)

太陽光発電、蓄電池、燃料電池、EV/PHV等を対象とした四街道市の補助制度です。

  • 申請期間:令和8年4月13日(月)〜令和9年1月29日(金)(市役所開庁日の9:00〜16:30)
  • 先着順、予算がなくなり次第終了
  • 申請は市役所本庁舎1棟2階・環境政策課(12番窓口)に持参。郵送不可。書類確認に20分程度
  • 蓄電池・EV・PHVは、住宅用太陽光発電設備が設置済みであることが条件
  • 工事の着手から完了、支払いまでを当該年度内に完了していること

(出典:四街道市「住宅用設備等脱炭素化促進事業補助制度(令和8年度)」)

ここで管理組合の皆さまが気になるのは、「共用部への太陽光設置に使えるか」「管理組合名義で申請できるか」でしょう。制度の建付けは「住宅用設備」であり、共用部・管理組合名義の可否は要綱の解釈次第です。環境政策課への事前確認が必須です。断定はできません。

ただ、方向性としては押さえておいてください。大規模修繕で屋上防水をやり直すタイミングは、太陽光パネルを載せる最良のタイミングでもあります。防水の後にパネルを載せれば、パネルを一度撤去する二重コストを避けられる。「防水と太陽光は同じ工程で考える」——これは覚えて帰っていただきたい原則です。


相談先——お金をかけずに専門家に当たる方法

四街道市独自の「マンション管理アドバイザー派遣事業」は、公表情報の範囲では確認できませんでした(この点も建築課へご確認ください)。近隣では船橋市、千葉市、市川市、我孫子市、浦安市、成田市などが管理組合向けの相談・派遣制度を持っています。

四街道市の管理組合が今すぐ使えるのは、一般社団法人 千葉県マンション管理士会の無料セミナー・相談会です。長期修繕計画の見直し、修繕積立金の適正化、規約改正、合意形成といったテーマで、マンション管理士に直接相談できます。開催日程は同会のサイトでご確認ください。

「工事会社に相談する前に、利害関係のない専門家に一度当ててみる」。これは私が工事会社の立場で申し上げるのも妙な話ですが、本気でそう思っています。第三者の目を通した長期修繕計画は、その後の見積比較の精度を格段に上げます。結果として、良い工事会社が正当に評価される。業界全体にとっても健全です。


四街道市の管理組合が「使う順番」——8ステップ

制度は、順番を間違えると効きません。

  1. 千葉県マンション管理士会の無料相談で、長期修繕計画と積立金を点検する(費用0円)
  2. 修繕積立金の水準を見直す。引上げが必要なら総会決議へ(※令和3年9月1日以降の引上げは、長寿命化税制の入口要件になります)
  3. マンション管理計画認定を申請する(マンション管理センターの事前確認 → 四街道市 建築課へ)
  4. 大規模修繕の工事計画を「外壁塗装等+床防水+屋根防水」の3点セット一体で組む(税制要件)
  5. 工法を比較検討する(足場/ロープアクセス/ハイブリッド)——ここが工事費そのものを下げる唯一の場面
  6. 資金が足りなければ、住宅金融支援機構の共用部分リフォーム融資(認定済なら金利年0.2%引下げ)
  7. 工事完了
  8. 完了後3か月以内に、四街道市へ長寿命化税制の減額申告(証明書を忘れずに)

この順番が重要な理由は、②③が④以降の条件を作るからです。工事が終わってから「認定を取っておけばよかった」と気づいても、時計は戻せません。大規模修繕の2年前から動き始めるのが理想です。


モデルケースで考える

ケースA:築28年・48戸・11階建て(新耐震・四街道駅徒歩10分)

2回目の大規模修繕。外壁タイルの浮き、屋上防水の劣化、鉄部の錆が出ている。見積は約9,000万円。積立金残高は約6,500万円。2,500万円不足

  • 管理計画認定を取得(長期修繕計画を30年計画に作り直し、積立金を月額200円/㎡へ引上げ決議)
  • 3点セット一体で工事計画を組み、長寿命化税制の要件を満たす
  • 不足分2,500万円は機構融資(認定により金利年0.2%引下げ)
  • 工法をハイブリッドに変更:低層部と共用廊下側は足場、高層部の外壁・タイル補修はロープアクセス。仮設費が圧縮され、工事費は約9,000万円 → 約7,800万円へ(=借入は1,300万円で足りる)
  • 完了翌年度、固定資産税が3分の1減額(48戸で概算80万円前後)

結果として、一時金の徴収はゼロ、値上げは月200円/㎡で着地。これが「4枚重ね」の効果です。

ケースB:築42年・18戸・5階建て(旧耐震)

小規模・旧耐震。積立金は2,000万円弱。躯体の劣化と耐震性の両方が心配。

  • まず千葉県マンション管理士会の無料相談で現状を整理
  • 四街道市 建築課に、分譲マンション向けの耐震診断補助の有無を確認(木造向け制度は対象外の可能性が高いことを前提に)
  • 総戸数10戸以上・築20年以上の要件は満たすため、長寿命化税制は射程内。ただし「過去に1回以上の長寿命化工事」の履歴確認が必要
  • 18戸で足場を組むと、1戸あたりの仮設費負担が重い。ロープアクセス(無足場工法)で仮設費を大幅圧縮する余地が大きい
  • 積立金不足分は機構融資で平準化

小規模マンションほど、「足場を組むか組まないか」が総額を左右します。ここは後述します。


補助金の前に——工事費そのものを2割下げる話

ここからは、工事会社としての本音です。

大規模修繕の工事費のうち、仮設足場が占める割合は15〜25%程度になることが少なくありません。1億円の工事なら、1,500万〜2,500万円が「工事をするための土台」に消えている計算です。

私どもは3つの工法から、建物にとって最適なものをご提案しています。

① 通常足場工法

従来型の仮設足場です。中低層、形状が複雑な建物、全面的な躯体改修が必要なケースでは、これが最も合理的です。作業効率が高く、多職種が同時に入れる。「足場が悪」なのではありません。足場しか選択肢がないことが問題なのです。

② ロープアクセス工法(無足場工法)

産業用ロープで作業員が壁面に直接アクセスして施工します。メリットは3つ。

  • 仮設費の大幅削減:足場の架設・解体費が不要
  • 工期短縮:足場の組立・解体期間(数週間)がまるごと消える
  • 居住者の生活影響が最小:足場とメッシュシートで建物が覆われないため、日照・通風・視界が保たれ、窓を開けられる。足場を伝った侵入リスクの不安も生じにくい

分譲マンションで最も苦情が出るのが「足場があるから洗濯物が干せない」「カーテンを開けられない」です。ロープアクセスは、この住民ストレスを構造的に減らします。→ ロープアクセス工法の詳細はこちら

③ ハイブリッド工法

足場とロープアクセスを、部位ごとに使い分ける方法です。バルコニー側は足場、外壁面はロープ、といった具合に。総合的なコスト最適化を狙うなら、これが最も現実的な解になることが多い。→ 3工法の考え方はこちら

日本で、この3つを自社で提案できる会社はほとんどありません。1つか2つの工法しか持たない会社は、「自社が持っている工法」を勧めるしかない。それは提案ではなく、在庫の押し付けです。

私どもは、日本初となるロープアクセス工事のフランチャイズを展開しており、塗装・防水・タイル・電気・看板といった各分野の専門職が加盟しています。中間マージンを削り、高品質と低価格を両立させる——それがこの仕組みの狙いです。→ なぜ低価格が実現できるのか

補助金で数十万円を取りに行くことと、工法選択で1,000万円単位のコストを下げること。どちらが管理組合の財布に効くかは、計算するまでもありません。もちろん、両方やるのが最善です。


合意形成のコツ——理事会が総会で勝つために

制度を理解しても、総会で否決されれば意味がありません。私が現場で見てきた「うまくいく理事会」には共通点があります。

1. 「いくら高くなるか」ではなく「何もしないといくら損するか」を示す

外壁の劣化を放置すれば、雨水が躯体に浸入し、鉄筋が錆び、爆裂に至ります。そうなれば工事費は跳ね上がる。「先送りのコスト」を数字で見せることが、最も強い説得材料です。

2. 制度を使って「戻ってくるお金」を明示する

「値上げをお願いします」だけでは通りません。「値上げをすれば長寿命化税制の要件を満たし、固定資産税が全戸で約80万円戻ります」——これは同じ提案でも、まったく違う話に聞こえます。

3. 工法の選択肢を、住民に選ばせる

「足場だと工期5か月・生活影響大・9,000万円」「ハイブリッドだと工期3.5か月・生活影響中・7,800万円」。選択肢を並べて住民に判断させると、決議は驚くほどスムーズに通ります。人は、押し付けられた結論には抵抗し、自分で選んだ結論は支持するからです。


よくあるご質問(FAQ)

Q1. 四街道市に、大規模修繕そのものへの補助金はありますか。

A. 公表情報の範囲では、市が工事費に直接補助を出す制度は確認できませんでした。ただし長寿命化促進税制(固定資産税の3分の1減額)は市が実施しており、これが実質的な支援策になります。

Q2. 長寿命化税制の減額割合は、本当に3分の1ですか。

A. 四街道市の公表ページには3分の1と明記されています。ただし条例改正の可能性がありますので、申告前に建築課(043-421-6147)および資産税担当課へ最新の割合をご確認ください。

Q3. 外壁塗装だけでも税制の対象になりますか。

A. なりません。外壁塗装等工事・床防水工事・屋根防水工事のすべてを実施することが要件です。工事計画の段階で一体化してください。

Q4. 管理計画認定は、市に直接申請できますか。

A. できません。(公財)マンション管理センターの「管理計画認定手続支援サービス」で事前確認適合証の発行を受けたうえで、同サービス経由で四街道市に申請します。

Q5. 認定を取らずに、長寿命化税制だけ使えますか。

A. 可能性はあります。令和3年9月1日以降に修繕積立金を適正水準へ引き上げていること、または管理適正化法に基づく助言・指導を受けてその内容を実施したこと、のいずれかを満たせば入口に立てます。

Q6. 旧耐震のマンションです。耐震改修に市の補助は使えますか。

A. 四街道市の耐震診断・改修補助は木造住宅向けの制度で、RC造の分譲マンション共用部は原則対象外と読むのが妥当です。ただし今後の制度整備の可能性もあるため、建築課(043-421-6144)へご確認ください。

Q7. 修繕積立金が全く足りません。工事を延期すべきですか。

A. 延期は劣化を進め、将来の工事費を押し上げます。①機構融資で資金を確保する、②工法を見直して工事費そのものを下げる——この2つを先に検討してください。延期は最後の手段です。

Q8. 減額申告を忘れた場合、後から申請できますか。

A. 工事完了後3か月以内という期限があります。過ぎてしまうと適用を受けられません。工程表に申告日を書き込んでおいてください。


まとめ——四街道市の管理組合が、今日やるべきこと

四街道市には、大規模修繕への直接補助はありません。しかし、

  • 長寿命化促進税制の減額割合を3分の1と明示して運用している
  • マンション管理適正化推進計画を策定し、管理計画認定の申請を受け付けている
  • 認定を取れば、機構融資の金利が年0.2%下がる

この3つが揃っています。あとは管理組合が順番どおりに動くだけです。

そして最後にもう一度。制度で取り返せるのは数十万円、工法で削れるのは数百万〜1,000万円単位です。両方やってください。

株式会社明誠では、足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法から、建物の形状・階数・劣化状況・居住者の生活パターンに応じた最適な工法をご提案しています。四街道市の分譲マンションについても、現地調査とお見積りは無料でお受けしています。ドローンによる外壁調査もご相談ください。

「まず、うちの建物はどの工法が向いているのか知りたい」——その一言からで結構です。→ 無料調査・お見積りのご相談はこちら

また、管理組合さま向けのサービス内容はこちらのページにまとめております。建物の資産価値を守る、という視点での長期的なご提案はこちらをご覧ください。

なお、私どもは一般社団法人 全国建設業支援協会(JCSA)を運営し、全国の建設業者に向けた経営支援・セミナー・ビジネスマッチングも行っています。地域の施工品質を底上げすることが、結果的に管理組合の皆さまの利益になると信じています。


出典

  • 四街道市「長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに係る固定資産税の減額制度」 https://www.city.yotsukaido.chiba.jp/smph/kurashi/zeikin/koteishisan/gengaku/ykkazei2023_ap.html
  • 四街道市「マンション管理適正化推進計画策定について」 https://www.city.yotsukaido.chiba.jp/smph/kurashi/sumai/sumai/manshonkanritekisei.html
  • 四街道市「木造住宅耐震診断費補助制度・木造住宅耐震改修工事費補助制度」 https://www.city.yotsukaido.chiba.jp/kurashi/sumai/kenchiku/taisinhojo.html
  • 四街道市「住宅リフォーム補助金制度」 https://www.city.yotsukaido.chiba.jp/smph/kurashi/sumai/kenchiku/jyuutakureform.html
  • 四街道市「住宅用設備等脱炭素化促進事業補助制度(令和8年度)」 https://www.city.yotsukaido.chiba.jp/kurashi/kankyo/energy_saving_eco/datutannso8.html
  • 四街道市「市所有建築物の耐震化の取組状況」 https://www.city.yotsukaido.chiba.jp/smph/kurashi/sumai/kenchiku/taisinjoukyou.html
  • 国土交通省「住宅:マンション税制(マンション長寿命化促進税制)」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000121.html
  • 国土交通省「住宅:管理計画認定制度」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/keikakunintei.html
  • 国土交通省「令和8年度税制改正概要」 https://www.mlit.go.jp/page/content/001975596.pdf
  • 住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資等の融資金利について」 https://www.jhf.go.jp/kinri/kyouyoureform.html
  • 住宅金融支援機構「マンションすまい・る融資(管理組合申込みの場合)」 https://www.jhf.go.jp/kanri/mansionreform_kanri/index.html
  • 公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」 https://www.mankan.or.jp/11_managementplan/mpsupport.html
  • 一般社団法人 千葉県マンション管理士会 https://www.chiba-mankan.jp/
  • 千葉県移住・二地域居住ポータルサイト「四街道市」 https://life-style.chiba.jp/areasearch/yotsukaido/

※本記事は2026年7月12日時点で確認できた公表情報に基づいて作成しています。制度の内容・金額・期間・受付状況は変更される場合があります。実際のご検討にあたっては、必ず各窓口へ最新情報をご確認ください。