大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

補助金の「申請代行」で交付されない事例が発生|新宿区が代行事業者を1年間対象外に|管理組合・オーナーが確認すべき7項目【2026年9月】

補助金の「申請代行」で交付されない事例が発生|新宿区が代行事業者を1年間対象外に|管理組合・オーナーが確認すべき7項目【2026年9月】

この記事で答える質問:補助金の申請を業者に代行してもらうとき、管理組合やオーナーは何を確認しておけばよいのか?

2026年9月11日 更新/執筆:株式会社明誠 代表取締役 本間幸紘(大規模修繕・ロープアクセス工法 実務20年)

2026年9月9日、東京都新宿区が、区の補助制度に関する重要なお知らせを公式サイトに掲載しました。内容は、ある事業者について「実際の施工内容と異なる申請書を作成して代行申請した」ことを理由に、1年間、この制度の手続代行者および施工業者の対象外とするというものです。措置期間は令和8年9月9日から令和9年9月8日まで。措置期間中に、その事業者が手続代行または施工を行ったと認められる申請には、補助金は交付されません(出典:新宿区【第2期受付中】令和8年度新宿区省エネルギー及び創エネルギー機器等補助制度のご案内、2026年9月9日最終更新)。

正直に申し上げます。私はこのお知らせを読んで、いちばん先に心配になったのは処分を受けた事業者のことではありません。その事業者に申請を任せていた、区民の方や管理組合のことです。

補助金の手続代行というのは、要するに「面倒な書類を業者さんがまとめてくれる」サービスです。管理組合の理事さんは本業を持ちながら輪番で理事をやっておられる方がほとんどですし、賃貸オーナー様も物件管理だけで生活しているわけではありません。だから代行はありがたい仕組みです。私も否定するつもりはまったくありません。

ただ、代行を頼んでも、申請者はあくまで管理組合やオーナー本人です。 名義が動かない以上、結果として困るのも本人になります。この記事は、その一点をお伝えするために書きました。


結論|代行を頼んでも「申請者」は動かない。だから3点だけは自分で確認する

先に結論を書きます。

補助金の手続代行は、書類を作る作業を任せる仕組みであって、責任を移転する仕組みではありません。 交付申請書に名前が載るのは管理組合であり、オーナー本人です。したがって、申請内容が実態と食い違っていた場合、不交付や交付決定の取消し、返還といった結果を受け止めるのも申請者側になります。

新宿区の要綱にも、この点ははっきり書かれています。「虚偽その他不正な手段により補助金の交付決定を受けたときや、要綱の規定に違反したときは、補助金の交付決定を取り消すことがあります。交付決定が取り消された補助金は、区に返還する必要があります。また、最長で1年間、補助の対象外となる場合があります」(出典:新宿区新宿区省エネルギー及び創エネルギー機器等補助金交付要綱)。

では、忙しい理事さんやオーナー様が、何をどこまで見ればよいのか。私の答えはシンプルで、次の3点だけは自分の目で確認してください、というものです。

  1. 提出前の申請書の写しを、必ず自分の手元に持つ(代行業者だけが原本と控えを持っている状態にしない)
  2. 申請書に書かれた「施工内容・面積・型番・金額」が、自分が受け取った見積書・請求書と一致しているか照合する
  3. 施工完了後の写真が、いつ・どの位置から撮られたものか確認する(特に足場がある工事は、解体前でないと撮り直せません)

この3点は、専門知識がなくてもできます。むしろ、専門知識がある人にしかできないような確認方法を提案する業者がいたら、そちらのほうを疑ったほうがよい、と私は思っています。

以下、なぜこの3点なのかを、制度の中身に沿ってご説明します。


何が起きたのか|新宿区が9月9日に公表した「対象外とする措置」

まず事実関係を、公表内容の範囲で整理します。

新宿区は「ゼロカーボンシティ新宿」の実現に向けて、省エネルギー機器や創エネルギー機器を設置・施工した方に費用の一部を補助する制度を運用しています。この制度のページに、2026年9月9日付で「手続代行者及び施工業者の対象外とする措置」という項目が新設されました。

公表されている措置の内容は次のとおりです。

項目 内容
措置の対象 法人1社(法人名・代表者名・所在地を区が公表)
措置期間 令和8年9月9日(水曜日)~令和9年9月8日(水曜日)の1年間
措置理由 実際の施工内容と異なる申請書を作成して代行申請したため
措置の効果 措置期間中、当該事業者が手続代行および施工を行ったと認められる申請には補助金を交付しない
遡及の有無 措置期間より前に区が受け付けた申請は、本措置の適用対象外

(出典:新宿区補助制度ページの「1 お知らせ」欄)

なお、本記事では、その事業者の社名は記載しません。同業として、個社を名指しして批判することが目的ではないからです。社名・代表者名・所在地は区の公式ページにそのまま掲載されていますので、新宿区で工事を検討されている方は、契約前にご自身で上記ページをご確認ください。 これがいちばん確実です。

私がここで強調したいのは、措置理由の一文です。「実際の施工内容と異なる申請書を作成して代行申請したため」。ここには「架空工事」とは書かれていません。工事そのものは行われた可能性もある。しかし申請書の記載が実態とずれていた。この「ずれ」は、悪意がなくても発生し得るものです。だからこそ、他人事ではないと申し上げたいのです。

補助金の不正は「制度が終わる」入口になる

もうひとつ、業界側の視点も申し上げておきます。

自治体の補助制度は、毎年度の予算と議会の承認で成り立っています。不正申請が続けば、審査は厳しくなり、必要書類は増え、受付期間は短くなり、最終的には制度そのものが縮小・廃止されます。一部の不正が、真面目に工事をしている数千の事業者と、制度を使いたい数万の住民の選択肢を削る。 これが私が現場で20年見てきて、いちばん悔しく思うことのひとつです。


この補助制度はどんな仕組みか|集合住宅共用部も対象になる

「新宿区の話でしょう」と思われた方に、少しだけお付き合いください。この制度の設計は、他の自治体の同種制度とよく似ています。仕組みを知っておくと、どこにリスクが潜むかが見えてきます。

仕組みの基本4点

  • 後払いの制度:交付申請は「施工・支払完了後」に行います。工事と支払いを終えてから申請する順序です
  • 先着順:申請受付期間内でも、各期の予算上限に達した日をもって受付終了になります
  • 現地調査がある:区は原則として設置・施工場所の現地調査を行います
  • 代行申請には申告書が要る:手続代行の場合、代行を依頼したことが確認できる書類(「手続代行に係る申告書」)の添付が必要です。さらに1手続代行者あたりの代行申請の受付は1日5件までという上限も設けられています

(出典:新宿区補助制度ページ

私はこの「1日5件まで」という制限に、区の意図がよく表れていると感じました。件数を捌くことが目的化した代行を、制度側が警戒しているということです。

令和8年度の申請受付期間(4期制)

受付期間(必着) 状況
第1期 令和8年5月25日~令和8年7月31日 終了
第2期 令和8年8月17日~令和8年10月16日 受付中
第3期 令和8年11月2日~令和8年12月25日
第4期 令和9年1月12日~令和9年3月12日

補助対象期間は全期共通で令和8年4月1日~令和9年3月12日。施工と支払いの両方が完了した日がこの期間内である必要があります。なお、第2期の予算状況は令和8年8月31日時点で交付決定予定率11%、予算残率89%と公表されています(出典:新宿区補助制度ページ)。

集合住宅共用部で使える機器と補助金額

ここが管理組合様・オーナー様に直接関わる部分です。

対象区分 機器区分 補助金額(1,000円未満切り捨て)
集合住宅共用部 太陽光発電システム 公称出力1kWあたり100,000円(上限300,000円)
集合住宅共用部 LED照明 設置・施工経費(税抜)の50%(上限300,000円)
個人住宅 高反射率塗装(屋根・屋上) 施工面積1m²あたり2,000円(上限200,000円)
個人住宅 断熱窓 経費(税抜)の25%(上限100,000円)
事業所 LED照明 経費(税抜)の50%(上限250,000円)
事業所 高効率空調設備 経費(税抜)の50%(上限250,000円)

(出典:新宿区補助制度ページ。金額・要件は年度ごとに変更される場合があります)

集合住宅共用部の申請ができるのは、[1]中小企業者等で自らが所有し第三者に賃貸・使用貸借しており当該第三者が居住の用に供している区内の集合住宅の共用部に設置・施工した方、または[2]区内の集合住宅の共用部に設置・施工し全額の支払まで完了した管理組合等、とされています。中小企業者等の定義は中小企業基本法第2条第1項に基づきます(出典:中小企業庁中小企業・小規模企業者の定義)。

また、事業所のLED照明・高効率空調設備については、設置場所で再生可能エネルギー電力等を導入している中小企業者等に対して、補助率50%→70%、上限250,000円→500,000円への引き上げが用意されています。高効率空調設備は、東京都の中小企業向け省エネ促進税制の導入推奨機器として登録されている型番であることが要件です(出典:東京都中小企業向け省エネ促進税制 導入推奨機器)。


なぜ「実際の施工内容と異なる申請書」が起こり得るのか|3つの構造要因

ここからが本題です。私は現場側の人間として、この種の食い違いがどこで生まれるのかを、具体的に3つ挙げておきます。

要因1:面積の「見積書ベース」と「実測ベース」がずれる

高反射率塗装の補助金額は、施工面積1m²あたり2,000円です。ここで新宿区は、こう定めています。施工面積は、見積書および内訳書の写しに記載された数値と、施工面積の確認ができる図面に記載された数値を比較して、低いほうの値とする(出典:新宿区補助制度ページ)。

わざわざ「低いほう」と書いてあるのは、現場では見積書の面積と図面の面積がしばしば一致しないからです。見積書は施工の手間を織り込んで「ロス込み」で計上することがありますし、図面は投影面積で書かれていることがあります。悪意なく2割違う、ということは普通に起こります。

私が理事長様や修繕委員の方にいつもお伝えしているのは、「塗装の見積書を受け取ったら、面積の根拠を一度だけ聞いてください」ということです。実測なのか、図面拾いなのか、係数を掛けているのか。この一問だけで、業者の仕事の丁寧さがかなり見えます。

要因2:型番・認証の要件が細かく、確認が後回しになる

太陽光発電システムはJETまたはIECEEに基づく太陽電池モジュール認証、家庭用燃料電池はFCA登録品、蓄電池システムはSII指定品——といった具合に、機器ごとに認証・登録の要件があります。LED照明にいたっては「LED照明器具からLED照明器具への交換は対象外」「既設照明器具にそのままLEDランプを装着するのは対象外」「既設器具の一部を改造する工事は対象外」と、除外条件が3つも並んでいます。

現場では「LEDにすれば補助が出る」という粗い理解のまま話が進みがちです。ところが実際には、すでにLEDになっている共用廊下の器具を新しいLEDに替えても対象になりません。 ここを確認せずに申請書だけ整えると、実態と書類がずれます。

要因3:写真が「撮り直せない」タイミングを過ぎてしまう

これが最も現場的で、そして最も深刻です。次の章で単独に扱います。


見落とされがちな落とし穴|「足場の解体前に撮影を」という一文の重み

新宿区の制度ページには、私が読んでいて思わず唸った一文があります。

特に、太陽光発電システムや高反射率塗装の施工完了後の写真は、足場の解体前に撮影を行うなど、施工業者と綿密にお打ち合わせください。

(出典:新宿区補助制度ページ「5 申請の流れ」)

この一文は、行政が現場をよく理解している証拠だと思います。屋根や屋上の高反射率塗装、あるいは屋上の太陽光パネル。これらの「施工完了後の状態」を写真に収めるには、その高さまで人が上がる必要があります。ところが足場を解体してしまえば、もう上がれません。

そして、ここが多くの方の想像を超えるところなのですが、写真を撮り直すためだけに足場を再架設すると、数十万円から百万円単位の費用が発生します。 補助金の上限が20万円の工事で、写真1枚のために足場を組み直す——理屈として成り立ちません。結果として、申請を諦めるか、あるいは「手元にある別の写真」で代用しようという誘惑が生まれます。後者に手を出した瞬間、それは「実際の施工内容と異なる申請書」になります。

私が申し上げたいのは、不正の多くは悪人が計画して起こすというより、追い込まれた現場が逃げ道を探した結果として起こる、ということです。だからこそ、追い込まれない段取りを最初に組むことが対策になります。

ロープアクセス工法という選択肢が、この問題に効く理由

ここで、私たちが日々使っている工法の話を少しだけさせてください。

ロープアクセス工法(無足場工法)は、屋上のアンカーなどから産業用ロープで下降し、外壁や屋上に直接アプローチする施工方法です。足場を組まないため、仮設費を大きく抑えられ、工期も短縮しやすい。居住者様の生活への影響(バルコニーが囲われる、洗濯物が干せない、防犯上の不安)も小さく済みます。

そして今回のテーマに直結するのが、「後から、もう一度上がれる」という点です。

足場工事は、解体した瞬間に高所へのアクセス手段が消えます。ロープアクセスは、必要になったときに再度ロープを張って上がることができます。写真の追加撮影、書類不備の補正、区の現地調査への立会い——こうした「申請の後工程」に対して、圧倒的に柔軟です。私はこれを、補助金申請を伴う工事では必ずワンセットで説明するようにしています。

ロープアクセス工法の一般的な安全基準・技術解説・事例は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。工法の中身をもう少し詳しく知りたい方は、そちらをご覧ください。明誠としての施工体制についてはロープアクセス工法のご紹介にも記載しています。

もちろん、すべての建物にロープアクセスが最適だとは申し上げません。低層で複雑な形状の建物、外壁の全面改修で長期間の作業足場が必要な現場では、従来の足場工法のほうが総合的に有利です。私たちが足場工法・ロープアクセス工法・両者を部位ごとに使い分けるハイブリッド工法の3つを扱っているのは、建物ごとに答えが違うからです。詳しくは大規模修繕工事のご紹介をご覧ください。


管理組合・オーナーが確認すべき7項目チェックリスト

ここまでの内容を、現場で使える形にまとめます。補助金の申請を業者に代行してもらう際、この7項目を押さえておけば、大きな事故はかなり防げます。

# 確認項目 具体的な確認方法
1 申請書の写しを自分で保管しているか 提出前に全ページの写し(スマホ撮影でも可)を受け取る。郵送申請の場合、区も「予め申請書類一式の写しをとり手元に保管」を推奨
2 申請書の金額・面積・型番が見積書・請求書と一致しているか 3つの書類を並べて突き合わせる。1か所でも違えば理由を必ず聞く
3 手続代行に係る申告書に、自分が内容を理解して署名したか 白紙や未記入の状態で署名しない
4 施工完了写真の撮影日と撮影位置を確認したか 足場解体前に撮られているか。撮影日時のわかるデータで受け取る
5 代行業者が自治体の措置対象になっていないか 契約前に自治体の制度ページで公表情報を確認する
6 施工業者が事業者団体に加盟しているか 国土交通省の住宅リフォーム事業者団体登録制度 検索ページで確認できる
7 複数社の見積りを比較したか 新宿区も「複数の業者から見積りを取って比較するなどし、十分検討して契約してください」と明記

(項目1・4・7の根拠:新宿区補助制度ページの記載に基づく)

特に項目5について補足します。多くの自治体は、こうした措置情報を制度ページの上部に掲載します。契約書に判を押す前に、5分だけ自治体のページを開く。これだけで、1年間対象外とされた業者と契約してしまうという事故は避けられます。

なお、訪問販売によるリフォーム工事や点検商法に関する相談は、国民生活センターが継続的に件数と傾向を公表しています(出典:国民生活センター訪問販売によるリフォーム工事・点検商法)。「補助金が使えます」という切り口で接近してくる勧誘も一定数あります。制度そのものは健全なものですが、制度名を看板に使う勧誘には、通常の訪問販売と同じ警戒が必要だと私は考えています。


代行を頼むこと自体は問題ではない|私が考える「正しい任せ方」

ここまで注意点ばかり並べてしまったので、誤解のないように申し上げます。

手続代行は悪ではありません。 むしろ、書類の量を考えれば合理的な仕組みです。新宿区の提出書類一覧表は複数の機器区分にまたがり、交付申請書・施工完了証明書・所有権者同意書・手続代行に係る申告書・再エネ電力等の導入に係る申告書と、書式だけでも5種類あります。これを本業の合間に理事さんが揃えるのは、率直に言って重い。

私が考える「正しい任せ方」は、次の3つの線引きです。

  1. 書類を作る作業は任せる。中身を確認する責任は手放さない
  2. 代行業者と施工業者が同一の場合は、第三者の目をひとつ入れる(管理会社、他の理事、あるいは別の施工会社のセカンドオピニオン)
  3. 代行手数料の有無と金額を、契約前に書面で確認する(「無料」の場合、その原資がどこから出ているのかを一度考える)

2番目について、私の経験上の話をひとつ。ある管理組合様で、施工と申請代行を同じ会社が担当していた案件がありました。悪い会社ではなかったのですが、施工の都合で仕様を一部変更した際、その変更が申請書に反映されないまま提出されていたのです。気づいたのは、理事の方が「見積書と申請書の型番が違う気がする」とおっしゃったからでした。提出後でしたが補正が間に合い、事なきを得ました。

誰も嘘をついていないのに、書類だけがずれる。 これが現実に起こります。だから第三者の目が要るのです。


国・都の制度との併用と、申請前に確認する3点

最後に、制度の使い方の実務を整理します。

区の補助金は、設置・施工する機器等によっては国や都の補助金と併用できる場合があります。ただし条件があります。

  • 区に交付申請する時点で、すでに国や都等の補助金の受給決定を受けている場合は、交付決定通知書など補助内容・補助金額が確認できる書類の写しの提出が必要
  • 国や都への申請手続きには3か月程度の期間を要する場合があり、年度末の申請には注意が必要
  • 他の補助金制度への申請により、申請者が受けた補助金額の合計が補助対象経費を上回る場合、差額を補助金額から減額

(出典:新宿区補助制度ページ「12 国や都等の補助金について」)

なお、住宅用の空調設備(エアコン)は東京都の「東京ゼロエミポイント」事業の対象で、新宿区の制度では対象外とされています。制度ごとに守備範囲が異なるため、「エアコンも補助が出るはず」といった思い込みは禁物です。

申請前に確認しておきたい3点を挙げておきます。

  1. 予算残率:先着順のため、期の途中で受付終了になり得ます。新宿区は交付決定予定率・予算残率を公表しています
  2. 施工完了日と支払完了日の間隔:この間が1年以上離れていると申請できません
  3. 同種補助の受給歴:過去に同区から同種の補助を受けている場合、機器区分が異なるときを除き申請できません

制度は年度ごとに変更されます。ここに書いた数字や期間も、来年度は変わっている可能性があります。必ず、工事を検討している自治体の公式ページで最新の情報をご確認ください。


よくある質問(FAQ)

Q1. 代行業者が処分を受けた場合、すでに提出済みの申請はどうなりますか?
A. 新宿区の今回の措置については、「措置期間より前に区が受け付けた申請は、本措置の適用対象外」と明記されています。ただし、申請内容そのものに問題があった場合は別途審査の対象になり得ます。個別の状況は自治体の担当課(新宿区の場合は環境対策課、電話03-5273-4111)にご確認ください(出典:新宿区補助制度ページ)。

Q2. 管理組合でも申請できますか?
A. 新宿区の制度では、区内の集合住宅において共用部に補助対象機器等を設置・施工し、全額の支払まで完了した管理組合等が「集合住宅共用部」区分の申請者になれます。対象機器は太陽光発電システムとLED照明です。

Q3. 補助金の交付を取り消されると、どうなりますか?
A. 新宿区の要綱では、交付決定が取り消された補助金は区に返還する必要があり、また最長で1年間、補助の対象外となる場合があるとされています。詳しくは交付要綱をご確認ください。

Q4. 足場を解体した後で写真が足りないと気づきました。どうすればよいですか?
A. まずは施工業者に、解体前に撮影した写真が残っていないか確認してください。工程記録として撮影されている場合があります。それでも不足する場合、足場の再架設は費用面で現実的でないことが多く、ロープアクセス工法による再アプローチが選択肢になります。いずれにせよ、手元にある別の写真で代用することは避けてください。

Q5. ロープアクセス工法は、どんな建物でも使えますか?
A. すべての建物に適しているわけではありません。屋上にアンカーや支持点が確保できること、作業内容が高所からの下降で成立することなどが条件になります。低層で複雑な形状の建物や、外壁の全面改修では足場工法のほうが有利な場合もあります。工法の一般的な解説はロープアクセスドットコムをご参照ください。


この記事のポイントまとめ

  • 新宿区が2026年9月9日、補助制度の代行事業者1社を1年間対象外とする措置を公表した
  • 措置理由は「実際の施工内容と異なる申請書を作成して代行申請したため」
  • 代行を頼んでも、申請者は管理組合・オーナー本人のまま。責任は移転しない
  • 食い違いは悪意がなくても起こる。面積・型番・写真の3か所が特に危ない
  • 足場は解体すると写真を撮り直せない。段取りを最初に組むことが最大の対策
  • 契約前に自治体の制度ページで措置情報を確認する。所要時間は5分程度

出典・参考資料


執筆者:本間 幸紘(株式会社明誠 代表取締役)
専門領域:マンション大規模修繕/ロープアクセス工法/建物長寿命化計画
実務経験:建設・改修業界 20年以上
所属:一般社団法人 全国建設業支援協会(JCSA)

株式会社明誠について:東京都東大和市を拠点に、東京・関東一円でロープアクセス工法・従来足場工法・両者を組み合わせたハイブリッド工法の3つから、建物に最適な工法をご提案する改修会社です。日本初のロープアクセス工事フランチャイズを展開しています。

最終更新:2026年9月11日


補助金を使うかどうかにかかわらず、工事の段取りは「終わったあとに何が必要になるか」から逆算して組むのが一番確実です。写真1枚のために足場を組み直すような事態は、着工前の打ち合わせ15分で防げます。理事会や打ち合わせの席で、1分だけこの話題を出してみてください。ご相談だけでも遠慮なくお声がけください(お問合せフォーム)。

ロープアクセス工法の技術情報・事例はこちら → https://rope-access-method.com/