大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

【令和8年度版】千代田区のマンション管理計画認定制度|手数料18,000円・まちみらい千代田ルートの全手順

【令和8年度版】千代田区のマンション管理計画認定制度|手数料18,000円・まちみらい千代田ルートの全手順

【令和8年度版】千代田区のマンション管理計画認定制度|手数料18,000円・まちみらい千代田ルートの全手順

2026年9月12日 更新

「管理計画認定、うちも取ったほうがいいんでしょうか」——千代田区内の管理組合の理事長さまから、この質問をいただく回数が明らかに増えました。

私は株式会社明誠の本間幸紘と申します。東京都東大和市を拠点に、20年近くマンションやビルの外壁と向き合ってきました。足場を組む工事も、ロープ1本でぶら下がる無足場の工事も、両方やってきた人間です。

今日お話しするのは、千代田区にあるマンションが管理計画認定を取ると何が変わり、いくらかかり、いつまでに動けばいいのかという一点です。千代田区は、他の自治体とは申請ルートが違います。ここを知らずに動くと、遠回りになります。


結論:千代田区で認定を取ると何が変わり、いくらかかるか

先に結論から申し上げます。

論点 千代田区での答え
認定の主体 千代田区(マンション管理適正化推進計画を策定済みの特別区)
受付開始 令和5年4月1日から
事前相談・申請窓口 (公財)まちみらい千代田(区が指定した指定認定事務支援法人)
マンション管理センター経由 使いません。「事前確認適合証」は不要
認定申請手数料 18,000円(長期修繕計画が複数ある場合は1件あたり9,000円加算)
更新申請手数料 18,000円(加算額は同じ)
独自基準 なし。国が定める認定基準と同様
有効期間 5年間(5年ごとの更新認定)
主な経済効果 長寿命化促進税制、フラット35の金利引下げ、共用部分リフォーム融資の金利引下げ

(出典:千代田区「千代田区マンション管理計画認定制度」(公財)まちみらい千代田「千代田区マンション管理計画認定制度」

千代田区は令和4年12月にマンション管理適正化推進計画を策定し、令和7年11月に改定しています。この改定版は「千代田区第4次住宅計画」の一部として公表されています。


認定主体はどこか——千代田区は「区が認定する」

マンション管理計画認定制度の認定主体は、マンション管理適正化法に基づく推進計画を策定した市・特別区です。市以外の町村部は都道府県が担います(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。

千代田区は特別区で、推進計画を策定済みです。したがって千代田区が認定主体になります。東京都に申請するのではありません。ここを取り違えている理事会に、私は何度か出会いました。

ただし千代田区の場合、実際の窓口は区役所ではなく(公財)まちみらい千代田です。区が「指定認定事務支援法人」として指定しており、事前相談から申請受付までを一貫して担っています。最終審査だけが千代田区役所の住宅課に回ります。


認定基準——国の基準そのまま、5分野16項目

千代田区は独自基準を設けておらず、国が定める認定基準と同じです。まちみらい千代田が公開しているチェックリストに沿って整理すると、確認項目は5分野・16項目になります。

1)管理組合の運営(3項目)

  • 管理者(理事長)等が定められていること
  • 監事が選任されていること
  • 集会(総会)が年1回以上開催されていること

2)管理規約(3項目)

  • 管理規約が作成されていること
  • 緊急時や管理上必要なときの専有部分への立入り、修繕等の履歴情報の管理が定められていること
  • 財務・管理に関する情報の書面交付(または電磁的方法による提供)が定められていること

3)管理組合の経理(3項目)

  • 管理費と修繕積立金等が明確に区分経理されていること
  • 修繕積立金会計から他会計への充当がされていないこと
  • 直前の事業年度末時点で、3か月以上の修繕積立金滞納額が全体の1割以内であること

4)長期修繕計画の作成及び見直し等(6項目)

  • 国のガイドラインにある19項目が計上され、各項目に費用が入っていること
  • 計画期間が30年以上で、残存期間内に大規模修繕工事が2回以上あること
  • 計画期間の始期が、承認・見直しの決議日を起点に適切に設定されていること
  • 将来の一時的な修繕積立金の徴収を予定していないこと
  • 計画期間全体の修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと
  • 計画期間の最終年度に借入金の残高がないこと

5)その他(1項目)

  • 組合員名簿・居住者名簿を備え、年1回以上内容を確認していること

(出典:(公財)まちみらい千代田国土交通省「マンション管理計画認定基準」

正直に申し上げます。この16項目のうち、実務で最後まで引っかかるのは4)の長期修繕計画です。特に「修繕積立金の平均額が著しく低額でない」の判定。まちみらい千代田では「修繕積立金㎡単価算出表」というExcel様式に、機械式駐車場の種類・台数、計画期間当初残高、専有部分の総床面積などを入れて㎡単価を算出します。ここで基準を割ると、値上げの総会決議から組み立て直しになります。


千代田区独自の申請ルート——マンション管理センターを通さない

全国の多くの自治体では、(公財)マンション管理センターの「管理計画認定手続支援サービス」で事前確認を受け、「事前確認適合証」を添えて自治体に申請します。

千代田区は、このルートを採っていません。

千代田区の公式ページには、区内マンションの管理状況をより詳しく把握するため、マンション管理センターを通じての申請を行っていない旨が明記されています。マンション管理センターの事前審査(有料)の代わりに、まちみらい千代田への無料の事前相談を使う形です。

もう一点、千代田区ならではの運用があります。(一社)マンション管理業協会の「マンション管理適正評価制度」や(一社)日本マンション管理士会連合会の「マンション管理適正化診断サービス」を受けていても、千代田区では改めて認定審査を行います。他制度の実績で簡略化されることはありません。

私はこれを、不利な仕組みだとは見ていません。手数料18,000円のなかに、まちみらい千代田のマンション管理士による事前チェックが含まれていると考えれば、費用対効果はむしろ良いほうです。相談も窓口・オンラインの両方に対応しています(連絡は原則メール)。


手数料と申請の実務——金額と所要期間

手数料一覧(千代田区)

区分 基本手数料 加算手数料(長期修繕計画が複数の場合1件あたり)
新規認定申請 18,000円 9,000円
更新認定申請 18,000円 9,000円
変更(管理組合の運営) 3,100円 1,700円
変更(管理規約) 2,600円 1,600円
変更(管理組合の経理) 3,000円 1,800円
変更(長期修繕計画) 6,200円 3,100円
変更(その他) 1,900円 1,300円
変更(上記以外の事項) 2,000円 900円

このほか、認定を受けていることを証明する「認定証明書」を千代田区住宅課で発行でき、1通400円です。

所要期間の目安

  • まちみらい千代田の事前確認:書類がそろってから2〜3週間(最長1か月程度)
  • 千代田区役所の最終審査:2〜3週間(最長1か月程度)
  • 書類に疑義がなくスムーズに進んだ場合:合計2週間程度で済むこともある

申請書類は原則データ提出です。認定申請書・表明保証書・チェックリストはWord、修繕積立金㎡単価算出表はExcel、その他はPDFで、オンラインストレージ経由で送ります。


認定で効いてくる3つの経済効果

1)マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)

管理計画認定マンションが長寿命化に資する大規模修繕工事を行うと、翌年度分の建物部分の固定資産税が減額されます。

  • 対象工事の完了期限:令和5年4月1日〜令和9年3月31日
  • 減額割合:1戸あたり100㎡の床面積相当分までの固定資産税額について、東京23区は2分の1
  • 主な要件:築20年以上/総戸数10戸以上/過去に長寿命化工事(外壁塗装等工事・床防水工事・屋根防水工事のすべて)を実施済み
  • 認定マンションの場合、令和3年9月1日以降に修繕積立金の額を認定基準まで引き上げたことが要件
  • 申告期限:工事完了日から3か月以内、物件所在区の都税事務所へ

(出典:東京都主税局「長寿命化に資する大規模修繕工事が行われたマンションに対する固定資産税の減額制度」国土交通省「マンション税制」

千代田区は特別区なので、固定資産税は東京都が課税します。申告先は区役所ではなく千代田都税事務所です。ここも間違えやすいところです。

そして順番が大事です。減額申告時点と賦課期日(工事完了の翌年1月1日)時点の両方で認定を受けている必要があります。工事を終えてから認定を取りに行くのでは間に合わないケースがある——私が理事会で最も強くお伝えしているのはこの点です。

2)【フラット35】維持保全型・【フラット50】

管理計画認定マンション(既存)は、住宅金融支援機構の【フラット35】の金利引下げの対象になり、返済期間が最長50年の【フラット50】も利用できます。売却時に買い手が使える制度なので、資産価値の面で効いてきます。引下げ幅と期間は制度改定があるため、【フラット35】維持保全型の公式ページで最新の条件をご確認ください。

3)マンション共用部分リフォーム融資・すまい・る債

住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資では、管理計画認定の取得により融資金利が年0.2%引き下げられます。耐震・浸水対策・省エネ工事による引下げやマンションすまい・る債による引下げと併用でき、条件を満たせば合計で年0.6%まで下がります。また、すまい・る債の利率上乗せも受けられます。

大規模修繕の資金計画で、金利0.2%は小さくありません。借入額1億円・償還20年なら、総返済額で数百万円単位の差になります。


【重要】令和9年4月1日から認定基準が見直されます

ここからが本題です。

令和7年のマンション関係法改正を受けて、国土交通省は令和8年7月31日に次の2本を公布しました。いずれも令和9年4月1日施行です。

  • マンション管理適正化法施行規則等の一部を改正する省令(令和8年国土交通省令第70号)
  • マンションの管理の適正化の推進を図るための基本的な方針の一部を改正する告示(令和8年国土交通省告示第1017号)

改正の柱は2つです。

  1. 分譲事業者が申請者になれる仕組みの新設。分譲時に分譲事業者が管理計画を作成し、管理組合の管理者等に引き継ぐ流れが導入されます。
  2. 管理組合の管理者等が申請者となる場合の認定基準の見直し

そして実務上、いちばん効くのがこの一文です。

地方公共団体への申請日が令和9年4月1日以降となる場合は、見直し後の認定基準が適用されます。

(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」令和9年4月1日施行関係

つまり、申請日が令和9年3月31日までなら現行基準、4月1日以降なら新基準という切り分けです。詳細なガイドラインの見直しは今後予定されています。

私の経験上、こういう切り替えの直前は駆け込みで申請が混み合います。審査期間は他の管理組合の申請状況にも左右されると、まちみらい千代田も明記しています。余裕を持った動き出しをおすすめします。


千代田区の逆算スケジュール——「会計年度内完結」と2月中旬の締切

千代田区の申請には、他の自治体であまり見ない制約が2つあります。

制約1:管理組合の会計年度内に、申請から区の認定審査まで完了させる必要がある

会計年度をまたぐと、直近前年度末の資料一式(総会資料・議事録を含む)の提出が追加で必要になります。

制約2:毎年2月中旬ごろが年度の締切

これを過ぎると4月1日以降の受付になります。

この2つを踏まえて、逆算するとこうなります。

時期 やること
認定を目指す会計年度の前半 管理規約・長期修繕計画・修繕積立金の現状を点検。㎡単価を試算
総会の3か月前 長期修繕計画の見直しが要るか判断。要るなら設計・見積の着手
定時総会 認定申請を行う旨を決議(制度上の必須手続き)。必要なら規約改正・積立金改定も同時に決議
総会後の理事会 役職決定。議事録を整備(提出書類になります)
総会後すみやかに まちみらい千代田へメールで事前相談。様式一式をダウンロード
提出から2〜3週間 事前確認。指摘があれば追加資料を提出
事前確認完了後 手数料18,000円を納付
納付後2〜3週間〜1か月 千代田区役所の最終審査 → 認定通知書

3月決算の管理組合なら、6月の定時総会で決議して夏のうちに動き出すのが無理のないペースです。9月に読んでいただいている今なら、まだ今年度中に間に合う可能性は十分あります。

ひとつ注意点を。認定申請時の役員(管理者を含む)が全員交代した場合は再申請になります。理事の任期が1年の管理組合では、ここが落とし穴になりやすいところです。


認定と大規模修繕は、セットで考えたほうが得です

私はこれを、ワンセットで提案するようにしています。

理由は単純です。認定基準の中心は長期修繕計画と修繕積立金であり、それは大規模修繕の実施計画そのものだからです。別々に検討すると、長期修繕計画を2回つくり直すことになります。

そして工法の選択は、長期修繕計画の金額に直結します。足場の仮設費は工事費全体の2割前後を占めることが珍しくありません。ロープアクセス工法(ロープでぶら下がって施工する無足場工法)を部分的にでも採り入れられれば、その分を削れる可能性があります。長期修繕計画の総額が下がれば、修繕積立金の㎡単価にも余裕が生まれます。

千代田区は都心3区のひとつで、狭小敷地や隣地との離隔が取れない物件、道路占用の調整が難しい立地が多い地域です。私が現場を見るとき、真っ先に確認するのは「そもそも足場が架けられるか」です。架けられない、あるいは架けると近隣調整に数か月かかる——そういう建物こそ、ロープアクセスやハイブリッド工法(足場とロープアクセスを部位ごとに使い分ける方法)の出番になります。

ロープアクセス工法の安全基準や技術的な背景は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムで詳しく解説しています。工法を比べる前に一度目を通していただくと、判断の軸が定まるはずです。

明誠は、通常の足場仮設による工事、無足場工法であるロープアクセス、そしてその両方を部位ごとに使い分けるハイブリッド工法の3つの工法から建物にとって最適なものをご提案できる、日本でも数少ない会社です。詳しくは明誠のロープアクセス工法のご紹介をご覧ください。

分譲マンションの管理組合さま向けのご提案は管理組合さま向けサービスにまとめています。


まとめ+今週動くこと3点

千代田区の管理計画認定は、手数料18,000円、まちみらい千代田への無料事前相談から始まる独自ルート。独自基準はなく、国の5分野16項目がそのまま基準です。そして令和9年4月1日に認定基準の見直しが施行されます。

今週のうちに、理事会で次の3点だけ確認してみてください。

  1. 長期修繕計画の計画期間が30年以上あり、残存期間に大規模修繕工事が2回以上入っているか。ここが外れていると、他が整っていても通りません。
  2. 直近前年度末の修繕積立金の滞納状況。3か月以上の滞納額が全体の1割を超えていないか。
  3. 管理組合の会計年度末はいつか。千代田区は会計年度内完結が条件で、2月中旬が年度の締切です。

この3つが見えれば、今年度に出すか、令和9年度に新基準で出すかの判断ができます。

10月から11月にかけて動けるかどうかが分かれ目です。理事会で1分だけでもこの話題を出してみてください。ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。お問い合わせはこちらのフォームからどうぞ。


この記事のポイントまとめ

  • 千代田区の認定主体は千代田区。窓口は(公財)まちみらい千代田
  • マンション管理センターの事前確認適合証は不要。事前相談は無料
  • 手数料は新規・更新とも18,000円(長期修繕計画が複数なら1件9,000円加算)
  • 独自基準はなく、国の5分野16項目がそのまま基準
  • 会計年度内完結が条件、毎年2月中旬ごろが年度の締切
  • 令和9年4月1日以降の申請日には見直し後の認定基準が適用される
  • 長寿命化促進税制は令和9年3月31日完了分まで。23区の減額割合は2分の1

関連リソース


出典・参考資料


本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年9月12日時点で公表されている千代田区および国土交通省・東京都の公式情報をもとに執筆しています。なお、千代田区の制度ページの更新日は2026年2月24日(令和7年度内)です。令和8年度に入ってからの手数料改定は、執筆時点で公表を確認できませんでした。制度は年度途中でも改正・運用変更があり得ます。実際に申請される前に、(公財)まちみらい千代田(03-3233-3223/kyojyu@mm-chiyoda.or.jp)および千代田区 環境まちづくり部 住宅課(03-5211-4312)へ最新の内容をご確認ください。


執筆者:本間 幸紘(株式会社明誠 代表取締役)
専門領域:マンション大規模修繕/ロープアクセス工法/建物長寿命化計画
実務経験:建設・改修業界 20年以上
所属:一般社団法人 全国建設業支援協会(JCSA)

株式会社明誠について:東京都東大和市を拠点に、通常足場工法・ロープアクセス工法(無足場工法)・ハイブリッド工法の3つから建物に最適な工法をご提案できる改修会社です。日本初のロープアクセス工事フランチャイズを展開し、塗装・防水・タイル・電気・看板などの専門職が加盟しています。

最終更新:2026年9月12日

ロープアクセス工法の詳細解説は、姉妹サイトロープアクセスドットコム(https://rope-access-method.com/)をご覧ください。