大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

千代田区の管理組合が無料で使える相談・専門家派遣8つ|補助金だけ見ていると損をします

千代田区の管理組合が無料で使える相談・専門家派遣8つ|補助金だけ見ていると損をします

千代田区の管理組合が無料で使える相談・専門家派遣8つ|補助金だけ見ていると損をします

2026年9月12日 更新

「補助金、うちは使えないみたいなんですよ」

千代田区内のマンションで、理事長さまからこう言われたことがあります。長期修繕計画(12年〜30年先までの修繕工事と費用をまとめた計画書)の見直しで悩んでいらっしゃって、区の補助金一覧を印刷して、一通り目を通したあとの一言でした。

私は株式会社明誠の本間幸紘と申します。東京都東大和市を拠点に、20年近くマンションやビルの外壁と向き合ってきました。足場を組む工事も、ロープ1本でぶら下がる無足場の工事も、両方やってきた人間です。

そのとき私がお伝えしたのは、「補助金の前に、タダで専門家を呼べる制度から使いませんか」ということでした。

補助金は、使える建物と使えない建物がはっきり分かれます。築年数、用途、耐震性能、届出状況——条件が細かい。一方で相談窓口と専門家派遣は、条件がずっと緩く、そして無料です。それなのに、理事会で話題に上がることが驚くほど少ない。

今日は、千代田区のマンション管理組合とビルオーナーが、お金をかけずに使える相談・派遣の制度を8つ、令和8年度の一次情報で整理します。


結論:千代田区で無料で使える相談・派遣は8つある

先に一覧でお見せします。

# 制度・窓口 誰が対応するか 費用 申込先
1 分譲マンション総合相談窓口 常駐のマンション管理士 無料 まちみらい千代田 03-3233-3223
2 まちづくりアドバイザー派遣 一級建築士・マンション管理士・再開発プランナー等 無料 まちみらい千代田 03-3233-3223
3 マンション管理講座 講師(テーマ別) 無料(一部有料テキスト) まちみらい千代田
4 マンション連絡会 他マンションの理事長同士 無料(要入会) まちみらい千代田
5 マンションアドバイザー無料派遣 マンション管理士等 無料(要届出) 東京都防災・建築まちづくりセンター 03-5989-1453
6 マンション管理士無料派遣(防災力向上・認知症対応) 講習受講済みマンション管理士 無料 東京都マンション管理士会
7 東京都 専門相談 弁護士 または 一級建築士 無料・完全予約制 区の相談窓口を経由
8 区民相談室の専門相談 弁護士・宅地建物取引士・司法書士 等 無料 千代田区 03-5211-4176

これに加えて、国指定の(公財)マンション管理センターの電話相談も無料で使えます。

ここからが本題です。1つずつ、回数・時間・申込方法まで見ていきます。


1. まず電話すべきは「まちみらい千代田」

千代田区のマンション施策は、公益財団法人まちみらい千代田という区の外郭団体が実務を担っています。区役所に電話するより、こちらが早いことが多い。

私は千代田区の案件で理事長さまとお話しするとき、最初にこの番号をメモ用紙に書いてお渡しするようにしています。

分譲マンション総合相談窓口

まちみらい千代田の発表によれば、相談窓口にはマンション管理士が常駐しており、窓口・電話・オンライン(Zoom)で相談を受け付けています。相談内容に応じて、助成制度や専門家派遣といった支援策を案内してくれる仕組みです。

項目 内容
場所 千代田区神田錦町3-21 ちよだプラットフォームスクウェア4階
電話 03-3233-3223
メール kyojyu(at)mm-chiyoda.or.jp
方法 窓口・電話・オンライン(Zoom)/要予約
曜日 月曜日〜金曜日(祝日、年末年始を除く)
時間 午前9時〜午後4時(水曜日は午前10時〜午後4時)

(出典:公益財団法人まちみらい千代田「分譲マンション総合相談窓口」2025年5月22日掲載)

ポイントは、オンライン(Zoom)に対応していることです。理事会の役員さまは平日日中に働いている方がほとんどです。区役所の窓口に行けないから相談しない、という状態が一番もったいない。Zoomなら、昼休みに会議室から30分だけつなぐこともできます。

「何を相談していいか分からない」という段階でも、私は電話していいと思っています。管理士の側が整理してくれます。


2. 年度内6回・1回2時間の「まちづくりアドバイザー派遣」

これが千代田区で一番使い出のある制度だと、私は考えています。

まちみらい千代田では、マンションの維持管理、修繕や建替え、管理組合の運営といった課題に対して、一級建築士・マンション管理士・再開発プランナーなどの資格を持つ専門家を無料で派遣しています。

回数と条件

項目 内容
派遣回数の上限 1団体につき年度内6回
1回の時間 2時間まで
費用 無料
対象(2) マンションの大規模修繕工事や適正な維持・管理に関する勉強会
条件 主たる活動範囲が千代田区内/自主的かつ継続的に活動すること 等
提出書類 まちづくりアドバイザー派遣申請書、構成員名簿
注意 派遣調整に1か月〜1か月半程度かかる場合あり
事前相談 kyojyu(at)mm-chiyoda.or.jp または 03-3233-3223

(出典:公益財団法人まちみらい千代田「管理・コミュニティ支援」)

年度内6回、1回2時間。合計12時間分の専門家の時間が、無料で使えるということです。

これがどういう意味を持つか。大規模修繕の検討は、だいたい次のような順番で進みます。

  1. 劣化の状況を知る(調査・診断をどうするか)
  2. 修繕委員会を立ち上げる(誰が入るか、権限はどこまでか)
  3. 発注方式を決める(責任施工方式か、設計監理方式か)
  4. 業者を選ぶ(何社に声をかけ、何で比べるか)
  5. 総会で決議する(説明資料をどう作るか)

この5つの段階それぞれに1回ずつアドバイザーを呼んで、最後の総会前にもう1回。ちょうど6回です。設計事務所にコンサルティングを依頼すれば数十万円かかる部分の、かなりの割合がここでカバーできます。

私の経験上、修繕委員会が一番揉めるのは(3)の発注方式です。理事会のなかで「知り合いの業者に頼めばいい」という方と「設計事務所を入れないと不安だ」という方が対立する。ここに中立の第三者が1人入るだけで、話の進み方がまったく変わります。

ただし、申請前の事前相談が求められており、調整に1か月〜1か月半かかることがあります。総会の3か月前に思い立っても間に合わない可能性がある。動くなら早めに、というのが実務上の正直なところです。


3. マンション管理講座とマンション連絡会

マンション管理講座

まちみらい千代田は、千代田区内のマンション居住者・所有者を対象に、マンション管理講座を年4回程度開催しています。関心のあるテーマを設定して行うもので、アーカイブ動画も公開されています(出典:まちみらい千代田「管理・コミュニティ支援」)。

アーカイブがあるのは大きい。理事会の役員さまは1年〜2年で交代することが多く、引き継ぎのたびに知識がリセットされます。新任の理事さまに「まずこの動画を2本見てください」とお願いできる状態は、管理組合の財産です。

なお、同ページによるとセミナーの開催は休止中とされています。講座とセミナーは別枠なので、混同しないようご注意ください。

マンション連絡会

マンション管理組合の代表者同士による意見交換・情報交換の会です。入会申請書をまちみらい千代田に提出すると参加できます。

私はこれを軽視していません。理由は単純で、他のマンションの実際の工事金額と失敗談が聞ける場だからです。

現場で20年やってきて、私が一番悔しい思いをするのは、相場より明らかに高い金額で契約してしまった組合に、工事が終わってから出会うときです。「なんで着工前に一言、隣のマンションに聞かなかったんだろう」と思うことがある。連絡会は、その一言を聞ける場所です。


4. 東京都のマンションアドバイザー無料派遣(届出制度とセット)

ここからは東京都の制度です。千代田区内のマンションも当然使えます。

公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターが運営するマンションアドバイザー制度は、通常は有料ですが、管理状況届出制度の届出・更新を行った管理組合は無料になります。

前提となる「管理状況届出制度」

「東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例」(平成31年3月制定)に基づき、令和2年4月から始まった制度です。

  • 昭和58(1983)年12月31日以前に新築された
  • 居住用の独立部分が6以上ある分譲マンション

この条件に当てはまるマンションは、管理状況の届出が義務付けられています(要届出マンション)。前回の届出から5年以内ごとに更新が必要です。

(出典:公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンター「マンションアドバイザー無料派遣」)

千代田区は古いビル・マンションが密集している地域です。昭和58年以前の建物は決して少なくありません。「うちは届出したっけ?」が分からない状態は、無料派遣の権利を眠らせているのと同じです。

無料になる回数

状況 無料回数
届出が受理、または更新を届け出た要届出マンション 1回まで無料
上記のうち、管理不全の兆候があるマンション 5回まで無料

1コースあたり2時間程度です。

使えるコース(大規模修繕に効くもの)

無料対象は、管理アドバイザーA・Bコース、建替え・改修アドバイザーAコース、B-0コースです。このうち修繕に直結するものを挙げます。

講座編(A)

コース 内容
A-2 長期修繕計画作成ガイドライン活用の手引きの解説
A-4 計画修繕工事の進め方
A-5 滞納管理費・修繕積立金督促の仕方

相談編(B)

コース 内容
B-4 修繕計画の作成や修繕積立金等の設定に関すること
B-5① 修繕工事検討段階での相談(劣化状況の調査・診断、修繕工事の検討組織、工事の方式 等)
B-5② 修繕工事準備段階での相談(工事の内容、業者選定の仕方、合意形成 等)

※講座編には有料のテキストが必要なコースがあります。

申込みは申込書をFAX・メール・郵送でセンターへ。申込後1〜2週間程度で担当アドバイザーから日程調整の連絡が入ります。押印書類は郵送が必要です。

お問い合わせ:公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンター まちづくり推進課 TEL 03-5989-1453

私がこの制度で一番おすすめするのはB-5①です。「調査・診断をどこに頼めばいいか分からない」という段階で呼べる。ここで判断を誤ると、必要のない工事が数百万円単位で見積書に乗ることがあります。


5. 東京都のマンション管理士無料派遣(防災力向上・認知症対応)

東京都が令和5年度から実施している事業で、令和8年度も継続しています。

防災力向上や認知症対応の講習を受講したマンション管理士が、実践的なノウハウの習得や手続を支援し、円滑な合意形成に向けたアドバイスを行うものです。

令和8年度の募集内容

項目 内容
対象 都内に所在するマンション管理組合
回数 防災力向上・認知症対応 それぞれ2回まで(無料)
通算 令和5〜7年度に派遣を受けている場合、その回数も上限に含まれる
受付期間 令和8年6月23日(火)〜令和9年2月26日(金)
募集数 防災力向上・認知症対応 合わせて160件(達し次第、新規受付を締切)
申込先 東京都マンション管理士会 https://www.kanrisi.org/

(出典:東京都マンションポータルサイト「分譲マンション向けマンション管理士無料派遣(防災力向上・認知症対応)」)

アドバイスの例として公表されているのは次のような内容です。

  • 自主防災組織の設置や強化の方法
  • 災害時にも活用できる居住者等名簿の作成
  • 発災時の緊急対応を定める管理規約の整備方法
  • 認知症の可能性のある居住者への理解や対応方法
  • バリアフリー改修を含む長期修繕計画の策定

注意点を2つ、正直に申し上げます。

1つは、都内全体で160件しか枠がないということ。都内の分譲マンション数を考えれば、これは相当に少ない枠です。受付は9月時点でまだ開いている可能性がありますが、年明けに動こうとすると締め切られていることも考えられます。

もう1つは、過去の利用回数が通算されること。令和5〜7年度にすでに2回使っている場合、そのテーマではもう無料枠が残っていません。理事が交代していると、過去の利用履歴が引き継がれていないことがあります。申込前に管理会社か前任の理事長さまに確認しておくと、二度手間を防げます。

問い合わせ先:東京都住宅政策本部 民間住宅部 マンション課 マンション管理担当 03-5320-5004(直通)


6. 弁護士・一級建築士が無料で出てくる「東京都 専門相談」

意外と知られていないのがこれです。

東京都では、区市の分譲マンション相談窓口で相談を受けた上で「専門家による対応が必要」と認めたものについて、弁護士または一級建築士が対応する専門相談を行っています。無料、完全予約制です。

申込みは都に直接ではなく、各区市の相談窓口を経由します。千代田区の場合は、先ほどのまちみらい千代田(03-3233-3223)が入口になります。

(出典:東京都マンションポータルサイト「専門相談」)

つまり、流れはこうなります。

<code>まちみらい千代田に相談(無料・常駐のマンション管理士)
 ↓ 専門家の判断が要ると認められた場合
東京都の専門相談(無料・弁護士 or 一級建築士)
</code>

一級建築士が無料で見てくれるという点が、修繕を考えている組合にとっては大きい。たとえば「管理会社から提示された修繕見積が妥当かどうか」「調査報告書の書きぶりが工事を煽っていないか」といった、判断に技術的な裏付けが要る話です。

私は工事をする側の人間です。だからこそ申し上げますが、発注する側にも技術が分かる人が1人いてくれたほうが、話は速く、そして公平になります。値切られるのが嫌だから第三者を入れないでほしい、という業者がいるとしたら、それは疑ってかかっていい相手です。


7. 千代田区 区民相談室の専門相談(管理費滞納・区分所有トラブル)

管理費・修繕積立金の滞納、区分所有者間のトラブル、管理委託契約の解約——こうした法律寄りの問題は、千代田区役所2階の区民相談室が使えます。

主な専門相談(無料)

相談名 日時 相談員 受付
法律相談 水曜日・金曜日(第5週は休み)午後1時〜3時45分 弁護士 予約制 03-5211-4176
不動産相談 第1・第3木曜日 午後1時〜3時30分 宅地建物取引士 先着順
司法書士相談 第2木曜日 午後1時〜3時30分 司法書士 先着順
土地家屋調査士相談 第3木曜日 午後1時〜3時30分 土地家屋調査士 先着順
  • 相談時間は30分以内、電話での相談は受け付けていません
  • 対象は区内在住・在勤・在学者
  • 法律相談は同一案件で原則1回(新たな問題が生じた場合は最大3回まで)
  • 企業・法人の相談、個人事業主の営業上の相談は対象外
  • 係争中の事案・弁護士に依頼済みの案件は対象外

千代田区 総合窓口課 区民相談室 電話 03-5211-4176

(出典:千代田区「区民相談室とその他の相談窓口での相談」)

重要な注意点:この区民相談室のページは、区の表示上の更新日が2022年10月11日となっています。新型コロナウイルス関連の記載も残っており、令和8年度の運用と異なる可能性があります。曜日・時間・予約方法は、訪問前に03-5211-4176へ電話で確認されることをおすすめします。本記事でも、掲載日が現行年度より前であることを明記した上で紹介しています。

また、法人・企業の相談は対象外という制約があります。賃貸マンションやビルを法人で所有しているオーナーさまの場合、この窓口ではなく後述のルートを使うことになります。

法人・事業者の場合

相談名 日時 窓口
ビジネス法律相談 第2金曜日 午後1時〜4時(予約制) まちみらい千代田 03-3233-3222
経営相談 月〜金 午前9時〜午後5時(予約制) 千代田区 商工観光課 03-5211-4344
消費生活相談 月〜金 午前9時〜午後4時30分 消費生活センター(千代田会館8階)03-5211-4314

8. 国の指定センターにも無料で電話できる

(公財)マンション管理センターは、マンション管理適正化法に基づく「マンション管理適正化推進センター」の指定を受けている唯一の団体です。しかも本部は千代田区一ツ橋にあります。

相談内容 電話番号
管理組合運営、管理規約等 03-3222-1517
建物・設備の維持管理 03-3222-1519
  • 受付:月曜日〜金曜日(祝日・年末年始を除く)9時30分〜17時
  • 1件あたり15分前後でアドバイスできるよう運用
  • メール相談フォームあり(回答は口頭)
  • 面談は事前予約制

(出典:公益財団法人マンション管理センター「相談窓口について」)

公平・中立の立場でアドバイスする窓口で、特定の弁護士や企業を紹介することはしないと明記されています。一方で、専門家レベルの法律相談や、修繕等の個別具体的なアドバイスは行っていない、当事者間の仲裁には立たない、という限界もはっきり書かれています。

賃貸マンションの相談は対象外で、その場合は(公財)日本賃貸住宅管理協会が案内されています。ここは間違えやすいので、賃貸をお持ちのオーナーさまはご注意ください。

なお、東京弁護士会マンション管理相談窓口(03-3581-2223)もありますが、こちらは紹介窓口であって電話相談窓口ではなく、相談料は30分5,500円(税込)です。無料と誤解されている方に何度かお会いしたので、念のため書いておきます(出典:東京弁護士会「東京弁護士会マンション管理相談窓口のご案内」)。


相談に行くとき、何を持っていけばいいか

ここが一番実務的な話です。

無料相談は30分〜2時間と時間が限られています。手ぶらで行くと、状況の説明だけで持ち時間が終わります。私は理事長さまに、3点セットをお持ちくださいとお伝えしています。

持参する3点セット

# 資料 なぜ要るか
1 直近の総会議事録(できれば2期分) 何が決まっていて、何が保留かが一発で伝わる
2 長期修繕計画書 次の工事時期と、積立金の残高・不足額が分かる
3 管理規約(最新の改正版) 決議要件、専有部と共用部の境界がここで決まる

余裕があれば、この3つに加えて直近の決算書(収支報告)と、建物の全景写真・気になる箇所の写真があると話が速く進みます。スマートフォンで撮った写真で構いません。

相談前に決めておくこと

資料より大事なのが、「今日、何を持ち帰りたいか」を1行で決めておくことです。

  • ×「大規模修繕について相談したい」
  • ○「調査・診断を、管理会社に頼むか第三者に頼むかを決めたい」

前者だと一般論で30分が終わります。後者なら、判断材料が手に入る。私はいつも理事長さまに「相談の目的を、総会の議案書の1行のつもりで書いてみてください」とお伝えしています。

千代田区の場合、まちみらい千代田のオンライン(Zoom)相談が使えるので、理事会の前半30分を相談の時間にあてるという使い方もできます。役員全員が同じ説明を同時に聞ける。これは伝言ゲームによる誤解を防ぐ意味で、かなり効きます。


無料相談で聞いたあと、工事の話はどうなるか

ここは私の立場から、正直に書いておきます。

無料の相談・派遣で得られるのは、中立の情報と判断の枠組みです。実際に足場を組むのか、ロープアクセス工法(産業用ロープで作業員が壁面に降下して施工する、足場を架けない工法)で行くのか、部位ごとに使い分けるのか——具体的な施工の話は、最終的に施工会社との対話になります

千代田区のように、隣地との離隔がほとんどなく、道路使用の制約も厳しい土地では、足場が組めない面が出てくることがあります。私が神田・神保町エリアで関わった建物では、4面のうち1面が隣のビルと50cmしか離れておらず、その面だけ足場が入らないという状況がありました。

このとき使えるのが、足場とロープアクセスを部位ごとに使い分けるハイブリッド工法です。足場が組める3面は足場で、組めない1面はロープで。仮設費を抑えながら、施工品質は落とさない。

工法ごとの向き・不向きは、ロープアクセス工法のご紹介と、工法解説専門サイトのロープアクセス工法の基礎知識(rope-access-method.com)に整理してあります。無料相談に行かれる前に目を通していただくと、アドバイザーへの質問の質が上がると思います。

特に「うちの建物で無足場工法が成立するのか」を判断したい方は、無足場工法が向く建物・向かない建物の見極め方を先に読んでおかれると、専門家との会話が早く進みます。

私たち明誠がどういう考え方で工法を選んでいるかは明誠の工事に対する考え方に、管理組合さま向け・オーナーさま向けのサービス内容は管理組合の皆さまへビルオーナーの皆さまへにまとめています。

誤解のないように書きますが、無料相談に行ったから見積を取らなければいけない、ということはありません。むしろ順番は逆で、無料相談で判断の軸を作ってから見積を取ったほうが、業者の比較が正確になります。私は自社が比較されることを嫌だと思ったことがありません。比較されて選ばれない仕事は、そもそも受けても長続きしないからです。


まとめ:今週、理事会で動ける3つのこと

長くなったので、今週できることだけに絞ります。

1. まちみらい千代田に電話して「うちは届出済みか」を確認する

03-3233-3223(月〜金 午前9時〜午後4時、水曜は午前10時から)

昭和58年12月31日以前に新築された、居住用独立部分6戸以上の分譲マンションなら、管理状況届出制度の対象です。届出済みかどうかで、東京都のアドバイザー無料派遣が使えるかが変わります。電話1本、5分で終わる確認です。

2. 「まちづくりアドバイザー派遣」の申請書をダウンロードしておく

年度内6回・1回2時間。調整に1か月〜1か月半かかることがあるため、次の総会から逆算して、今から枠を押さえるのが現実的です。事前相談が要るので、まずは上記の電話と同時に「派遣も検討しています」と伝えておくと一度で済みます。

3. 3点セットをPDFにして共有フォルダに置く

総会議事録・長期修繕計画書・管理規約。この3つをスキャンしてPDFにし、理事会で共有できる状態にしておく。相談に行くときも、業者に見積を依頼するときも、この3つが起点になります。理事が交代しても消えない形にしておくことが、結局は組合の資産を守ります。


9月です。年度の折り返しを過ぎました。東京都のマンション管理士無料派遣は令和9年2月26日までの受付で、枠は都内160件。まちみらい千代田のアドバイザー派遣は調整に1か月半かかることがある。動ける期間は、思っているより短いというのが、カレンダーから見た実際のところです。

千代田区の建物は、私たち施工側から見ても難易度の高い物件が多い地域です。狭い、高い、道路が使えない、テナントが動かせない。だからこそ、判断を1人で抱え込まないでいただきたいと思っています。無料で使える窓口が8つもあるのに、使われないまま年度が終わるのを何度も見てきました。

工法や仮設の相談だけでも構いません。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。お問合せフォームから、遠慮なくお声がけください。


出典・参考資料


本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年9月12日時点で公表されている千代田区、公益財団法人まちみらい千代田、および東京都・国土交通省の公式情報をもとに執筆しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず千代田区および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。なお、千代田区「区民相談室とその他の相談窓口での相談」のページは表示上の更新日が2022年10月11日であり、現行年度より前の情報が含まれる可能性があります。相談日時・予約方法は電話(03-5211-4176)でご確認ください。


ロープアクセス工法・無足場工法の技術情報は、専門サイト https://rope-access-method.com/ にまとめています。