
この記事で答える質問:管理組合の大規模修繕の発注が急減しているのは、なぜか。そして、いま何をしておけばよいのか?
2026年9月13日 更新/執筆:株式会社明誠 代表取締役 本間幸紘(大規模修繕・ロープアクセス工法 実務20年以上)
2026年9月10日、国土交通省が「建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和8年度第1四半期受注分)」を公表しました。全国の建設業許可業者5,000者を対象に、元請けとして受注した改修工事を四半期ごとに集計している、改修市場では数少ない公的統計です(出典:国土交通省建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和8年度第1四半期受注分)、令和8年9月10日公表)。
市場全体の数字は、一見すると景気のいい話です。2026年4〜6月の受注高は合計5兆427億円、前年同期比22.8%の増加。改修市場は伸びています。
ところが、内訳を開くと様子が変わります。
住宅に係る工事は1兆807億円で、前年同期比7.6%の減少。そして発注者を「管理組合」に絞ると、1,476億円で前年同期比36.2%の減少です。
私は20年以上この業界におりますが、四半期の数字ひとつで大騒ぎするつもりはありません。統計には振れがあります。ただ、この数字は現場の肌感覚と、残念なほど一致していました。ここ1年ほど、私が理事長さまからいただくご連絡のなかで明らかに増えているのが「今回は見送ることになりました」というお話だからです。
この記事では、公表されたばかりの一次データを分解しながら、なぜ管理組合の発注だけが落ちているのか、その先送りが何を意味するのか、そして先送りせずに済ませるために何ができるのかを、順番に整理します。
結論|「工事が減った」のではなく「管理組合が出せなくなっている」
先に結論を申し上げます。
今回の統計が示しているのは、改修工事そのものの減少ではありません。改修市場全体は22.8%増えています。減っているのは、マンション管理組合という特定の発注者が出す、共用部の工事だけです。
数字で並べると、はっきりします。
| 発注者区分(住宅) | 受注高(2026年4〜6月) | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 個人(居住者) | 6,574億円 | ▲1.2% |
| 個人(非居住オーナー) | 753億円 | +3.5% |
| 管理組合 | 1,476億円 | ▲36.2% |
| 民間企業等 | 1,378億円 | ▲0.8% |
| 公共 | 626億円 | +2.0% |
(出典:国土交通省建築物リフォーム・リニューアル調査報告 令和8年度第1四半期受注分・表2-2)
個人も民間企業も、ほぼ横ばいです。非居住オーナー、つまり賃貸物件を持っておられるオーナー様の発注はむしろ3.5%増えています。そのなかで、管理組合だけが3分の1以上落ちている。
これは「工事がいらなくなった」現象ではありません。「意思決定できる主体」と「意思決定が止まりやすい主体」の差が、数字に出たものだと私は見ています。
ここからが本題です。
数字を分解する|落ちているのは「共用部分」と「改装・改修」
管理組合の36.2%減を、もう一段細かく見ます。
工事の種類で分けると
管理組合発注の内訳は、次のようになっています。
- 改装・改修工事:1,254億円(前年同期比 ▲40.4%)
- 維持・修理工事:221億円(前年同期比 +9.9%)
国土交通省の定義では、改装・改修工事は「機能の向上や耐久性の向上を意図して行う工事」、維持・修理工事は「壊れた部分、損耗劣化した部材の交換・修理など、機能の向上や耐久性の向上を意図しない工事」です(出典:同調査報告 参考「調査概要」)。
つまり、計画的にまとめて直す工事(=大規模修繕)が4割落ち、壊れてから直す工事(=事後対応)は1割増えているという構図です。
私はこの2行が、今回の統計でいちばん重たい情報だと思っています。
部位で分けると
共同住宅の受注高を専有部・共用部で分けると、差はさらに明確になります。
| 区分(共同住宅) | 受注高 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 専有・専用部分 | 1,803億円 | +0.2% |
| 共用部分 | 1,877億円 | ▲31.2% |
| 専有・共用すべて | 777億円 | ▲7.5% |
(出典:同調査報告 表2-1)
専有部はほぼ横ばい、共用部だけが31.2%減。 各戸のリフォームは動いているのに、建物全体の修繕が止まっている。マンションという建物の「外側」が、いま手当てを受けにくくなっているということです。
住宅の工事部位別の受注件数を見ても、外壁が前年同期比14.0%減、屋根・屋上が10.6%減となっています(同調査報告 表2-4)。大規模修繕の主戦場が、そのまま減っている形です。
なぜ管理組合だけが止まるのか|私が現場で見ている3つの理由
統計は「何が起きたか」までは教えてくれますが、「なぜか」は語ってくれません。ここは私の経験からの話として、3つ挙げます。
理由1:見積額が積立金の想定を超えてしまう
いちばん多いのがこれです。
長期修繕計画を立てた時点の単価と、いま現場に出ている単価が違います。資材も、人件費も、仮設費も上がりました。結果として、「計画では1億2,000万円で見ていた工事が、見積もりを取ったら1億6,000万円だった」ということが起きます。
こうなると、理事会は3つの選択肢を前に止まります。一時金を集めるか、借入をするか、先送りするか。そして、輪番制の理事会で任期が1〜2年の場合、いちばん合意を取りやすいのは先送りです。 誰も反対しませんし、その期の理事会は何も失いません。
私はここを責める気になれません。仕組みがそうなっているからです。
理由2:修繕積立金そのものが計画に追いついていない
国土交通省の令和5年度マンション総合調査では、計画上の積立額に対して実際の積立額が不足しているマンションが36.6%、うち不足の割合が20%超のマンションが11.7%という結果が出ています(出典:国土交通省令和5年度マンション総合調査結果)。
3棟に1棟以上が、計画より足りていない状態からスタートしている。そこに工事費の上昇が乗れば、先送りが増えるのは自然な帰結です。
理由3:業者選定への不信が意思決定を遅らせている
これは最近とくに感じます。
大規模修繕の業者選定をめぐる問題が報道される機会が増え、埼玉県新座市のように、工事会社の社員が住民やその家族になりすまして修繕委員会に入り込んでいた事案について自治体が公式に注意喚起を出すケースも出ています(出典:新座市住民(マンション区分所有者)になりすました事件が発生しています!)。
こうした情報に触れた理事会が慎重になるのは、まったく正しい反応です。ただ、慎重さが「決められない」に変わってしまうと、建物は待ってくれません。ここが難しいところです。
一方で、非住宅は34.9%増|職人と資材はどこへ流れているか
管理組合が止まっている裏側で、何が起きているか。
非住宅建築物の受注高は3兆9,619億円、前年同期比34.9%増です。用途別に見ると、こうなります。
| 用途(非住宅) | 受注高(2026年4〜6月) | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 事務所 | 9,329億円 | +62.9% |
| 生産施設(工場・作業場) | 9,658億円 | +53.3% |
| 医療施設 | 1,807億円 | +68.8% |
| 宿泊施設 | 1,642億円 | +23.4% |
| 物販店舗 | 3,667億円 | +48.2% |
(出典:同調査報告 表2-1)
さらに、非住宅の工事目的別受注件数では「省エネルギー対策」が105,736件で前年同期比78.2%増、外壁は30.5%増、屋根・屋上は65.0%増です(同調査報告 表2-3、表2-4)。
オフィス、工場、病院、ホテルの改修が、いま一斉に動いています。
私が申し上げたいのは、ここです。職人の数も、足場の資材も、有限です。非住宅の改修がこれだけ伸びれば、そちらに人と資材が向きます。「来年やろう」と決めた工事が、来年になったら今年より安く、今年より早く手配できる、という保証はどこにもありません。 むしろ逆の可能性を私は見ています。
ちなみに宿泊施設の23.4%増は、ホテルの改修を数多くお手伝いしている立場として実感と一致します。稼働を止められないホテルでは、足場を組まずに外壁を直す工法へのご相談が明確に増えました。ロープアクセス工法(産業用ロープで職人が壁面に降りて施工する無足場工法)の技術情報や安全基準については、姉妹サイトのロープアクセスドットコムに詳しくまとめています。
先送りのコストは「来年の工事費」だけではない
理事会で先送りを議論するとき、比較されるのはたいてい「今年の見積額」と「来年の見積額」です。でも、私が現場で見てきたコストは、それだけではありません。
劣化は直線では進まない
外壁のひび割れ(クラック)を例にします。
幅0.2mm程度のヘアークラックの段階なら、シーリングの充填と塗装で収まります。ところが、そこから雨水が入って鉄筋が錆び、錆びた鉄筋が膨張してコンクリートを押し割る「爆裂」まで進むと、断面修復が必要になります。1年待ったから費用が1年分だけ上がる、という話ではなく、必要な工事の種類そのものが変わってしまうのです。
私が一番悔しい思いをするのは、この場面です。3年前にご相談をいただいていれば塗装で済んだところが、いまは躯体の補修から入らざるを得ない。見積書の金額が上がるのは、単価が上がったからではなく、やることが増えたからです。
漏水が起きると、共用部の問題では済まなくなる
屋上防水の更新を先送りした結果、最上階で漏水が発生したケースを何度も見てきました。こうなると、共用部の工事費に加えて、専有部の内装復旧や、場合によっては入居者との調整が発生します。賃貸オーナー様であれば、家賃減額や退去のリスクも視野に入ります。
建物の外側の手当てを止めると、その影響は時間をおいて建物の内側に出てくることがあります。 必ずそうなると申し上げるつもりはありません。ただ、外側で止めた判断の帰結が、内側で、しかも別の科目の費用として現れやすいという構造は、頭に入れておいていただきたいところです。
資産価値と「管理計画認定」
分譲マンションであれば、長期修繕計画が適切に作られ、修繕積立金が計画通りに積み立てられているかは、管理計画認定制度やマンション管理適正評価制度の評価項目にも関わります。工事を先送りするという判断は、建物の状態だけでなく、将来の売買時に第三者から見える情報にも影響し得ます。これは中長期で収益を考えるオーナー様には無視できない論点です。
では、どうするか|管理組合・オーナーが取れる7つの打ち手
ここからは実務の話です。「工事費が上がったから諦める」の前に、私が理事長さまにお伝えしている7つを挙げます。
打ち手1:先送りの前に「分割」を検討する
全部を一度にやるから予算に収まらないのであって、緊急度で切り分ければ動かせることがあります。
一般的な優先順位の考え方は、次のとおりです。
- 漏水に直結する部位(屋上防水、笠木、ルーフドレン、サッシまわりシーリング)
- 第三者被害に直結する部位(タイル浮き、手すり・庇の腐食、外壁の欠損)
- 美観・資産価値に関わる部位(外壁塗装、鉄部塗装、共用部内装)
1と2を先行し、3を次期に回す。これだけで初期費用は大きく変わります。
ここで一点だけ注意があります。分割すると、仮設をその都度架け直すことになり、回数分の仮設費が発生します。したがって「分ければ必ず安くなる」わけではありません。分割が効くのは、先行させる工事の範囲が限定的で、その部分を無足場(ロープアクセス工法)や部分足場でまかなえる場合です。逆に、外壁全面の塗装とタイル改修をどのみち全周足場で行うのであれば、2回に分けるより1回でまとめたほうが総額は下がります。
理事会でこの話をするときは、「分割案」と「一括案」の両方を、仮設費を明示した形で並べてご覧いただくようにしています。総額だけを比べると分割は不利に見えますが、いま集められる金額の範囲で建物のリスクをどこまで下げられるかという軸で見ると、評価が変わることがあるためです。判断の軸を2本用意しておくと、議論が「できる・できない」から「どちらを選ぶか」に変わります。
打ち手2:仮設費を「固定費」だと思わない
大規模修繕の見積書で、多くの管理組合が意外に思われるのが仮設工事費の比重です。建物の形状や規模によりますが、外壁改修において足場の架設・解体・養生が総額のなかで小さくない割合を占めることは珍しくありません。
ここは、工法の選択で動かせる領域です。
打ち手3:3つの工法を同じ土俵で比較する
私が必ずワンセットでご提案するようにしているのが、この比較です。
| 工法 | 仮設の考え方 | 向いている条件 | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 通常足場工法 | 建物全周に枠組足場を架設 | 全面的な塗装・タイル改修、複雑形状、低中層 | 仮設費が大きい。近隣・駐輪場等の占用期間が長い |
| ロープアクセス工法(無足場工法) | 屋上から産業用ロープで降下して施工 | 高層、敷地に余裕がない、部分補修、調査・診断 | 施工数量が多い場合は工期の見極めが必要。有資格者の確保が前提 |
| ハイブリッド工法 | 部位ごとに足場とロープを使い分け | 大規模・複雑形状で総額最適化を図りたい場合 | 工程管理の設計が重要 |
ロープアクセス工法は「安いから選ぶ」ものではありません。足場を架けにくい形状、住戸のバルコニーを長期間ふさぎたくない、駐車場を潰したくない、といった条件のときに、選択肢として土俵に乗せる価値があるという話です。工法ごとの適性についてはロープアクセス工法のご紹介でも整理しています。
打ち手4:劣化診断を先に切り出す
「全体の見積もりが怖くて動けない」というご相談は多いです。その場合、工事の前に劣化診断だけを切り出す方法があります。
ロープアクセスであれば、足場を架けずに外壁の打診調査や写真記録を行えます。診断結果があれば、「いま必要な工事」と「3年後でよい工事」を根拠をもって仕分けできます。先送りを決めるにしても、根拠のある先送りとそうでない先送りは、まったく別物です。
打ち手5:建築基準法第12条の定期報告を「棚卸し」に使う
特定建築物では、建築基準法第12条に基づく定期調査・報告が義務づけられています。この報告のために実施する調査は、実質的に建物の健康診断です。
外壁タイルについては、竣工または外壁改修等から10年を超えた後の最初の定期調査の際に、全面打診等の調査が求められます(歩行者等への落下防止措置が講じられている場合等の例外はあります)。この節目は、大規模修繕の計画を見直す自然なタイミングです。 報告書を理事会の資料としてそのまま使っている管理組合は、私の経験上あまり多くありません。もったいない話です。
具体的な使い方を挙げます。定期調査報告書には、外壁の劣化状況、打診調査の結果、要是正と判定された箇所が記載されています。これを、
- 要是正箇所を「今期やる工事」の候補リストとしてそのまま起票する
- 前回の報告書(多くの自治体では3年前)と並べて、劣化がどの程度進んだかを写真で見比べる
- 長期修繕計画の想定時期と、実際の劣化スピードのズレを確認する
という3つの用途で使うと、追加の調査費用をかけずに、理事会の議論に一次情報を持ち込めます。 すでに費用を払って取得している資料ですから、使わない手はありません。とくに2点目の「前回との比較」は、先送りの是非を感覚ではなく変化量で語れるようになるため、総会での説明力が変わります。
打ち手6:補助金は「当てにする」のではなく「並行して調べる」
省エネ改修や耐震改修、管理計画認定に関連した助成制度は、国と自治体の両方にあります。ただし、年度ごとに補助率・上限額・受付期間が変わります。予算上限に達した時点で受付が終わる制度も少なくありません。
私がお伝えしているのは、補助金を前提に工事計画を組まないことです。採択されなくても実行できる計画を作ったうえで、補助が取れたら積立金の温存に回す。この順番のほうが、理事会の議論は安定します。制度内容は必ず、当該年度の自治体・省庁の公式ページで最新情報をご確認ください。
打ち手7:相見積もりは「同じ仕様書」で取る
最後に、これはお金の話というより公平性の話です。
各社が自由に仕様を決めて出した見積もりを並べても、比較にはなりません。安い会社は、安くできる仕様を書いているだけかもしれない。数量拾いの前提、使用材料のグレード、仮設の範囲、保証年数をそろえた仕様書を管理組合側が用意して、それに各社が値段を入れる。 これが、談合やなりすましといった問題への、いちばん地味で確実な予防策だと私は思っています。
大規模修繕の進め方全体については大規模修繕工事のご紹介にまとめていますので、あわせてご覧ください。
この統計をどう読むべきか|3つの注意点
数字を扱う以上、読み方の注意も書いておきます。
第一に、四半期統計には振れがあります。 本調査は建設業許可業者5,000者を対象とした標本調査で、母集団推計を行っています。受注件数・受注高の少ない集計区分では誤差が大きくなる場合があると、国土交通省自身が注記しています(同調査報告 注記)。管理組合発注のような区分は、大型案件1件の有無で比率が動き得ます。
第二に、1四半期の増減で長期トレンドを断定することはできません。 令和7年度の年度計では改修市場全体が伸びており、今回の管理組合の減少が構造的なものか一時的なものかは、第2四半期以降の数字を見ないと判断できません。
第三に、それでも「維持・修理が増えて改装・改修が減っている」という内訳は、注視に値します。 総額の増減以上に、この入れ替わりのほうが建物にとっては意味を持つと私は考えています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 管理組合の発注が36.2%減ったというのは、どの統計の数字ですか?
A. 国土交通省「建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和8年度第1四半期受注分)」の表2-2、発注者別受注高です。住宅に係る工事のうち管理組合発注分が1,476億円、前年同期比36.2%減となっています(令和8年9月10日公表)。
Q2. 改修市場全体は22.8%増なのに、なぜ住宅は減っているのですか?
A. 増加分の大半は非住宅建築物です。非住宅が3兆9,619億円で34.9%増、うち事務所が62.9%増、生産施設が53.3%増と伸びており、住宅(1兆807億円、7.6%減)の減少を上回っています。
Q3. 大規模修繕を先送りすると、費用はどれくらい上がりますか?
A. 一律の数字はお答えできません。単価の変動だけでなく、劣化の進行によって必要な工事の種類自体が変わる(塗装で済んだものが躯体補修になる等)ためです。金額の見通しを立てるには、現状の劣化診断が出発点になります。
Q4. 足場を架けずに外壁を直すことはできますか?
A. 部位と数量によっては可能です。ロープアクセス工法(無足場工法)は屋上から産業用ロープで降下して施工する方法で、部分補修や調査・診断、高層部の作業に適性があります。全面改修では足場と組み合わせるハイブリッド工法が有利になる場合もあります。詳細はロープアクセスドットコムをご参照ください。
Q5. 修繕積立金が計画より不足している場合、まず何をすべきですか?
A. 長期修繕計画の見直しと、直近で必要な工事の仕分けを同時に進めることをおすすめします。国土交通省の令和5年度マンション総合調査では、計画に対して積立額が不足しているマンションは36.6%で、決して例外的な状況ではありません。
この記事のポイントまとめ
- 2026年4〜6月の改修市場全体は5兆427億円、前年同期比22.8%増
- 一方で住宅は7.6%減、発注者「管理組合」は1,476億円で36.2%減
- 共同住宅の共用部分は31.2%減、専有部分は0.2%増と対照的
- 管理組合発注の内訳は改装・改修が40.4%減、維持・修理は9.9%増
- 非住宅は34.9%増(事務所62.9%増、宿泊施設23.4%増)で人と資材が流れている
- 先送りは「来年の単価」だけでなく、必要な工事の種類そのものを変えてしまう
- 分割発注・工法比較・劣化診断の先行切り出しで、止めずに進められる余地がある
出典・参考資料
- 国土交通省「建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和8年度第1四半期受注分)」(令和8年9月10日公表)
- 国土交通省「記者発表資料(令和8年度第1四半期受注分)PDF」
- 国土交通省「建築物リフォーム・リニューアル調査(統計情報トップ)」
- 国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果(とりまとめ)」
- 新座市「住民(マンション区分所有者)になりすました事件が発生しています!」
※制度・統計は今後更新される可能性があります。ご検討の際は、必ず当該年度の公式ページで最新情報をご確認ください。
▼ロープアクセス工法・無足場工法の詳細解説はこちら
ロープアクセスドットコム|無足場工法専門メディア
執筆者:本間 幸紘(株式会社明誠 代表取締役)
専門領域:マンション大規模修繕/ロープアクセス工法/建物長寿命化計画
実務経験:建設・改修業界 20年以上
所属:一般社団法人 全国建設業支援協会(JCSA)
株式会社明誠について:東京都小平市を拠点に、東京・関東一円でロープアクセス工法と従来足場工法の両方を提案できる改修会社。日本初のロープアクセス工事フランチャイズを展開しています。
最終更新:2026年9月13日
統計の数字は、誰かの決断の集計です。今回の36.2%減という数字の裏側には、「今期は見送ろう」と決めた無数の理事会があります。その判断が正しかったかどうかは、数年後の建物が教えてくれます。
私にできるのは、その判断材料を増やすことだけです。金額が合わないという一点で諦める前に、分け方と工法を変えたらどうなるかを、一度だけ計算してみていただきたいと思っています。ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会前の論点整理だけでも、お力になれることがあります(お問合せフォーム)。
これは私が現場で20年以上見てきた、嘘偽りのない感想です。次回も、現場で本当に使える話だけをお届けします。


