大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

鴻巣市のマンション補助金|大規模修繕2026年度版

鴻巣市のマンション補助金|大規模修繕2026年度版

鴻巣市の分譲マンションで大規模修繕を控えている管理組合が、まず知っておくべき制度は何か。私が今回いちばん驚いたのは、熊谷市や久喜市にはない「埼玉県の制度がそのまま使える」という鴻巣市の立ち位置でした。吹付けアスベストの含有調査・除去費用について、鴻巣市は独自の補助制度を持たない代わりに、埼玉県の補助制度をそのまま利用できる対象区域に入っています。

もう1つ、意外な発見がありました。鴻巣市に登録されている分譲マンションを民間データベースで見ると、最新の物件は2025年2月竣工、確認できた範囲で最も古いものでも2007年築です。旧耐震(昭和56年5月31日以前)のマンションを前提にした補助金が、鴻巣市ではそもそも噛み合わない可能性があるのです。

株式会社明誠の本間です。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕を20年以上やってきました。この記事では、鴻巣市の管理組合が令和8年度に使える制度を、市の要綱・埼玉県の制度の原文にあたって整理します。数字はすべて出典リンク付きで書きます。

Q. 鴻巣市の分譲マンションで、大規模修繕に関連して使える制度は?
A. 共用部の工事費そのものに直接効くのは、①埼玉県の吹付けアスベスト等含有調査・除去補助金(該当する場合、除去等工事費は補助率3分の2・上限800万円)と、②マンション長寿命化促進税制(2回目以降の大規模修繕で固定資産税を3分の1減額、期限は令和9年3月31日完了)の2本柱です(出典:埼玉県、鴻巣市)。

この記事の結論(先にお伝えします)

鴻巣市の分譲マンション管理組合が押さえるべきことは、次の3点です。

  1. 吹付けアスベストの調査・除去費用は、埼玉県の補助金がそのまま使える(鴻巣市は除外12市に入っていないため)。除去等工事費は補助率3分の2・上限800万円。旧耐震で吹付け材を使っている可能性のある物件は、まずここを確認する価値があります。
  2. マンション管理計画認定制度は、鴻巣市への申請手数料が無料。しかも鴻巣市は認定基準に市独自の上乗せをしておらず、国のマンション管理適正化指針とそのまま同じ内容です。
  3. マンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)は、令和9年3月31日完了が期限。公開時点で残り半年程度です。ただし2回目以降の大規模修繕が対象のため、初回の大規模修繕を控えている管理組合には使えません。

なお、ロープアクセス工法(無足場工法)そのものの一般的な技術解説は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムにまとめています。

鴻巣市で令和8年度に管理組合が使える主な制度を、一覧にしておきます。

制度名 共用部に使えるか 金額 窓口
埼玉県 吹付けアスベスト等含有調査・除去補助金 使える可能性あり 調査:1検体8万円・1棟25万円が上限/除去等:費用の3分の2・上限800万円(延べ面積1,000㎡未満は400万円) 埼玉県建築安全課(県庁に直接申請)
マンション管理計画認定制度 制度の認定 市への申請手数料は無料(システム利用料・事前確認審査料は別途) 建築住宅課
マンション長寿命化促進税制 使える(2回目以降の工事に限る) 家屋の固定資産税を1年度分3分の1減額(100㎡相当まで) 税務課 家屋担当
埼玉県分譲マンションアドバイザー派遣 相談が無料 無料・最大2回派遣。令和8年度は約13組合、令和9年度が最終年度 埼玉県住宅課
鴻巣市住宅リフォーム資金補助事業 使えない(専有部のみ) 補助対象経費の5%・上限10万円 建築住宅課
木造住宅耐震診断・改修助成 使えない(木造戸建て限定) 診断上限5万円・改修上限20万〜30万円 建築住宅課

「使えない」も正直に並べました。期待させてから外すのが、私は一番よくないと思っています。

埼玉県 吹付けアスベスト等含有調査・除去補助金|熊谷市・久喜市にはない鴻巣市の強み

この制度は、実はここまでのシリーズで訪れた熊谷市・久喜市では使えませんでした。両市は独自の補助制度を持つため、埼玉県の制度の対象区域から外れているからです(出典:埼玉県「民間建築物のアスベスト除去等に対する補助制度のご案内」)。

埼玉県の制度が対象外とする市は、次の12市です。

さいたま市、川越市、熊谷市、川口市、所沢市、春日部市、狭山市、上尾市、草加市、越谷市、新座市及び久喜市

鴻巣市はこの12市に含まれていません。 つまり、鴻巣市内のマンションは埼玉県の制度をそのまま使える対象区域にあります。この制度は平成21年度から続いており、県のページの掲載日は2026年5月11日です。

いくらもらえるのか

項目 補助率・上限額
含有調査費 1検体あたり8万円、かつ1棟あたり25万円が上限
除去等工事費 費用の3分の2、上限800万円(延べ面積1,000㎡未満の建築物は上限400万円)

延べ面積1,000㎡未満の建築物については、県のページに「定期報告の対象となる建築物(共同住宅、寄宿舎を除く)に限る」という条件が付されています。これをそのまま読むと、延べ面積1,000㎡未満の共同住宅(マンション)は、この例外規定の対象から外れるとも解釈できます。一方、延べ面積が1,000㎡以上のマンションであれば、この条件そのものが関係なくなります。中規模以上の分譲マンションであれば延べ面積1,000㎡を超えることが多いため、実務上は多くの物件が該当し得ると私は見ていますが、条文の解釈が読み手によって分かれ得る部分ですので、ご自身のマンションが対象になるかどうかは、申請前に埼玉県建築安全課へ直接ご確認ください。

申請の窓口も、鴻巣市役所ではなく埼玉県都市整備部建築安全課です。市を経由しないという点が、他の制度と違うところなので注意してください。

上限800万円という金額は、戸数で割ると体感しやすくなります。80戸のマンションなら1戸あたり10万円相当、40戸なら1戸あたり20万円相当です。仮設足場費が総工費の15〜25%を占めることを考えると、除去費用の補助だけで足場費の一部を相殺できる規模感だと私は見ています。

対象となるのは「吹付けアスベスト」「吹付けロックウール」で、アスベストを重量の0.1%を超えて含有するもの。除去・封じ込め・囲い込み、または解体工事が対象です。築年数の古いマンションで、機械室・パイプシャフト・駐車場の天井などに吹付け材が残っている場合、大規模修繕の劣化診断とあわせて調査だけでも先に済ませておく価値があります。

鴻巣市のマンションは、実は「新しい」まちです

ここが、鴻巣市を語るうえで避けて通れない特徴です。全国マンションデータベースに登録されている鴻巣市内の分譲マンション(確認できた範囲で104件)を見ると、最新の物件は2025年2月竣工の「グランセンチュリー鴻巣」、確認できた最も古いものでも2007年1月竣工でした(出典:全国マンションデータベース「鴻巣市|登録分譲マンション一覧」)。

このデータベースはすべてのマンションを網羅した公式統計ではなく、鴻巣市が公表している分譲マンションの棟数・築年数の全数調査結果を私は確認できませんでした。ですので「鴻巣市に旧耐震マンションが1棟もない」と断定するつもりはありません。ただし、掲載されている物件が鴻巣駅・北鴻巣駅・吹上駅の周辺、駅から徒歩1〜8分の範囲に集中しており、いずれもJR高崎線の開通後、特に平成後期から令和にかけて分譲されたマンションが目立つという傾向は、はっきり見て取れます。

この傾向が意味することは、実務的には2つあります。

  1. 旧耐震(昭和56年5月31日以前)を前提にした耐震診断助成のような制度は、鴻巣市では対象になる物件そのものが少ない可能性がある。私がこれまで訪れた自治体の中には、旧耐震マンションを対象にした専用の助成金を持つところが複数ありましたが、鴻巣市の公表情報からは、そうした制度を見つけることができませんでした。
  2. 築15〜25年クラスの、初回の大規模修繕を控えた管理組合が、鴻巣市ではボリュームゾーンになっている可能性が高い。この年代のマンションは、耐震性そのものより、長期修繕計画の見直しと修繕積立金の水準が最初の論点になります。

ご自身のマンションが何年に竣工したか、そして周辺に同世代の物件がどれくらいあるかは、理事会で一度共有しておく価値のある情報だと思います。

マンション管理計画認定制度|鴻巣市の独自基準はありません

マンション管理計画認定制度は、管理組合が作成した管理計画を自治体が認定する仕組みです(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。鴻巣市のページには、次のように明記されています(出典:鴻巣市「マンション管理計画認定制度について」)。

市への申請手数料は無料です。ただし、公益財団法人マンション管理センターが運用する「管理計画認定手続支援サービス」のシステム利用料がかかるほか、事前確認に係る審査料が別途必要です。

申請手数料そのものは無料という点は、管理組合にとって分かりやすいメリットです。一方で、システム利用料と事前確認審査料という2つの実費は発生しますので、「無料」という言葉だけを総会資料に書くと、後から「手数料が発生するじゃないか」という指摘を受けかねません。私は総会資料には「市への申請手数料は無料。ただしシステム利用料と事前確認審査料は別途必要」と、両方セットで書くことをお勧めしています。

もう1つ、鴻巣市ならではの特徴として、認定基準についてこう書かれています。

市の独自基準はなく、国がマンション管理適正化指針に定める基準と同一の内容です。

これまで訪れた自治体の中には、「地域独自の管理適正化指針に照らして適切であること」といった上乗せ基準を設けているところもありました。鴻巣市はそうした上乗せをしていない、シンプルな運用です。有効期間は5年で、更新しなければ効力を失います。申請の流れは、総会での決議 → 認定申請依頼 → 事前確認 → 認定申請 → 認定 → 公表、という順番です。総会決議が最初のステップになる点は、他の自治体と共通しています。理事会だけでは前に進みませんので、逆算した準備が必要です。

問い合わせ先は建築住宅課(Tel:048-541-1321)。認定そのものより、私は「認定基準を埋めていく過程で、理事会が長期修繕計画の現実を直視することになる」点にこそ価値があると考えています。

マンション長寿命化促進税制|期限まで残り半年です

長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに対する固定資産税の減額措置も、鴻巣市は独自に運用しています(出典:鴻巣市「長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに係る固定資産税の減額について」)。

対象要件を整理すると、次のとおりです。

項目 内容
建物要件 建築後20年以上が経過している、総戸数10戸以上のマンション
工事の要件 過去に大規模修繕工事(外壁塗装等、床防水、屋根防水)を1回以上実施していること
対象期間 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに工事が完了
積立金要件 修繕積立金が適切に確保されていること
減額の内容 工事完了翌年度分の家屋の固定資産税額を3分の1減額(1戸あたり床面積100㎡が限度)
対象外 都市計画税は対象外
申告期限 大規模修繕工事完了後3か月以内
適用回数 1回限り

ここで見落とされやすいのが「過去に大規模修繕工事を1回以上実施していること」という要件です。これは2回目以降の大規模修繕が対象という意味で、初回の大規模修繕を控えている管理組合には使えません。 先ほど書いたとおり、鴻巣市は比較的新しいマンションが多い可能性があるまちですので、この制度の対象になる物件はまだ限られているかもしれません。

期限は令和9年3月31日完了です。この記事を書いている時点で、残り半年程度しかありません。工事完了から逆算すると、この秋のうちに契約・着工していなければ間に合わない工程になります。申告は税務課家屋担当(Tel:048-541-1321、新館2階)で受け付けています。

なお、鴻巣市役所は本庁舎と新館という2つの建物に分かれています。建築住宅課は本庁舎2階、税務課は新館2階です。電話番号はどちらも同じ048-541-1321ですが、実際に訪ねる建物が違いますので、来庁前にどちらの窓口かを確認されることをお勧めします。

12条点検(定期報告)|鴻巣市は自分で建築確認を行う特定行政庁です

建築基準法第12条に基づく定期報告制度(いわゆる12条点検)は、共同住宅の規模によっては報告義務が生じます。ここで大事なのは、報告書の提出先が「どこの市町村に建物があるか」で変わるという点です(出典:埼玉県「定期報告制度について」)。

鴻巣市は、自前で建築確認を行う立場にあります。鴻巣市のページには次のように明記されています(出典:鴻巣市「建築主の皆様へ」)。

建築確認申請は、国土交通大臣又は都道府県知事が指定した者(指定確認検査機関)又は鴻巣市建築住宅課へ提出して下さい。

これは、鴻巣市が建築確認を市自身で行える立場、つまり特定行政庁であることを示しています。小規模な町村では、建築確認や12条点検の窓口が県の建築安全センターに一本化されているケースがありますが、鴻巣市はそうではなく、建築住宅課が窓口になっている可能性が高いということです。

ただし、正直に申し上げると、共同住宅について何階建て・延べ面積何㎡以上が報告義務の対象になるかという具体的な規模要件を、私は鴻巣市の公開ページから確認することができませんでした。特定行政庁ごとに指定内容が異なる場合があることは埼玉県自身も明記しており、他市の指定をそのまま鴻巣市に当てはめるのは危険です。ご自身のマンションが対象かどうか、また最後に報告した年度がいつだったかは、建築住宅課(048-541-1321)へ直接お電話でご確認ください。 マンション管理計画認定制度の審査でも、12条点検の報告状況が確認されることがありますので、認定を検討している管理組合はなおさら早めの確認をお勧めします。

埼玉県分譲マンションアドバイザー派遣|鴻巣市は対象20市に入っています

埼玉県は、分譲マンションの管理組合に対してマンション管理士を無料で派遣する制度を運営しています(出典:埼玉県「分譲マンションアドバイザー派遣」)。市部の対象は次の20市です。

川越市、熊谷市、飯能市、狭山市、鴻巣市、上尾市、戸田市、入間市、朝霞市、志木市、和光市、桶川市、久喜市、北本市、八潮市、富士見市、三郷市、坂戸市、鶴ヶ島市、吉川市

鴻巣市はこの対象20市に含まれています。 これまでのシリーズで訪れた東松山市はこの対象から外れていましたので、鴻巣市の管理組合にとってはありがたい制度です。

派遣は無料、1組合あたり最大2回まで利用できます。令和8年度は約13組合、令和9年度は約9組合が派遣対象の見込みです。ここで大事な注意点があります。

令和10年度以降、派遣については各市にお問い合わせください。

つまり、県によるこの制度は令和9年度で終わり、令和10年度以降は市ごとの対応に移行する見通しです。鴻巣市が独自にこの制度を引き継ぐかどうかは、現時点の公表情報からは確認できませんでした。長期修繕計画の見直しや管理計画認定の準備で第三者の意見を聞きたい管理組合は、県の制度が続いているうちに一度使っておくことをお勧めします。

鴻巣市で「使えない制度」もはっきり書いておきます

鴻巣市には、住宅関連の補助金がいくつかありますが、共用部の大規模修繕にそのまま使えるものではありません。正直に並べておきます。

鴻巣市住宅リフォーム資金補助事業|専有部分のみが対象

令和8年4月1日から受付が始まったこの補助金は、対象工事について次のように定められています(出典:鴻巣市「鴻巣市住宅リフォーム資金補助事業」)。

集合住宅の場合は、専有部分の工事のみが対象です。

補助額は税抜き工事費の5%(上限10万円)、65歳以上の方や障害者手帳をお持ちの世帯がいる場合は一律2万円が加算されます。ただし共用部の外壁塗装や防水工事といった大規模修繕そのものには使えません。区分所有者が自室のリフォームをする際には使える可能性がありますので、総会資料に「個人でお使いいただける制度としてこういうものがあります」と1行添えるのは、理事会が住民の側に立っていることを伝える、コストのかからない工夫だと思います。

もう1つ、見落とされがちな要件があります。

本市に主たる事業所を有する法人又は住所を有する個人事業主に限ります

これは施工業者が鴻巣市内に主たる事業所を置いていることを求める要件です。株式会社明誠は東京都東大和市の会社であり、鴻巣市内に主たる事業所を置いていないため、当社が施工する工事はこの補助金の対象にはなりません。 自社に不利な情報ですが、正直にお伝えしておきます。

木造住宅耐震診断・改修助成|戸建て限定

鴻巣市には木造住宅の耐震診断・改修に対する助成もありますが、対象は「平成12年5月31日以前に建築確認を受けた2階以下の木造戸建住宅」です。鉄筋コンクリート造・鉄骨造の分譲マンションには使えません。

川幅日本一とひな人形のまちだからこそ言えること

鴻巣市には、荒川にかかる御成橋付近に「日本一広い川幅」の地点があります。この土地の特徴は、大規模修繕の実務にもつながる話があると私は考えています。

広い河川敷を持つまちは、水はけと風の通り道が独特です。荒川沿いの立地にあるマンションでは、洗濯物や外壁への砂ぼこりの付着、河川からの風による足場の養生シートのばたつきといった、内陸の物件とは違う条件が出やすくなります。私の経験上、これは川沿いの現場で足場の養生ネットの固定を一段厳重にする理由の1つです。ロープアクセス工法であれば、そもそも面で覆う養生シート自体を必要としないため、この種の風対策の手間自体がなくなります。

もう1つ、鴻巣市は「人形の鴻巣」として知られ、毎年開催される鴻巣びっくりひな祭りでは、ピラミッド状に組まれた巨大なひな段が名物になっています。何段にも積み重ねる構造物は、下段の土台がしっかりしていないと全体が傾く、という点で、実は分譲マンションの長期修繕計画とよく似た構造をしています。土台(=1回目の大規模修繕・耐震性・修繕積立金の水準)が整っていないまま、上に工事を積み重ねようとしても、どこかで無理が出る。私が理事会でよくお話しするたとえ話です。

鴻巣市で無料で使える相談窓口

鴻巣市は、マンション管理に関する無料相談会を継続的に開催しています(出典:鴻巣市「第40回マンション管理無料相談会」)。「第40回」という回数が示すとおり、この相談会は長年にわたって定期的に開催されてきました。 1回きりの単発イベントではなく、継続的な仕組みとして根づいている点は、管理組合にとって心強い材料です。

開催内容の詳細(日時・定員・申込方法)はページごとに更新されますので、直近の開催回の情報は建築住宅課(048-541-1321)または鴻巣市のホームページで最新のものをご確認ください。あわせて、次の窓口も無料で使えます。

  • 建築住宅課(048-541-1321):マンション管理計画認定制度、12条点検、住宅リフォーム補助
  • 税務課(048-541-1321、新館2階):長寿命化促進税制の申告
  • 埼玉県建築安全課:吹付けアスベスト補助金の申請
  • 埼玉県住宅課:分譲マンションアドバイザー派遣の申込

モデルケース|鴻巣市の2つの典型でいくらになるか

鴻巣市の物件傾向(駅近・比較的新しい築年数)を踏まえて、2つのケースで試算します。金額はいずれも目安で、実際は現地調査のうえでお見積りします。

ケースA:鴻巣駅圏の単棟型 築18年 8階建て・60戸

初回の大規模修繕を検討する段階です。足場工法での見積り概算は約6,800万円。ハイブリッド工法(外壁は足場、屋上・上層部の点検はロープアクセスを併用)に切り替えると約5,900万円(▲900万円、1戸あたり約15万円の圧縮)。工期は足場の架け払いが1回分減ることで、約5.5か月から約4.5か月に短縮できる見込みです。この規模はまだ長寿命化促進税制の対象(2回目以降)にはなりませんが、管理計画認定の取得を同時に進めておくことをお勧めします。

ケースB:荒川沿い立地の団地型 築24年 5階建て×4棟・80戸

過去に一度、外壁塗装のみの部分修繕歴があるケースです。全面的な大規模修繕(外壁塗装等・床防水・屋根防水を一体実施)を足場工法で行うと約9,200万円。ロープアクセス主体のハイブリッド工法では約7,800万円(▲1,400万円、1戸あたり約17.5万円の圧縮)。3つの防水・塗装を一体で実施すれば、長寿命化促進税制の対象になり得ますので、令和9年3月31日の完了期限から逆算したスケジュールが重要になります。㎡単価の目安は、外壁塗装等3,500〜4,500円、タイル打診調査250〜500円、防水5,000〜8,000円。仮設足場費は総工費の15〜25%が一般的な水準です。

見積書で必ず確認していただきたい5点

  1. 足場・養生の仮設費が総工費に占める割合(一式表記でなく内訳を出してもらう)
  2. 含有調査(アスベスト等)の有無と、埼玉県補助金の申請サポートの可否
  3. 見積り時点で判明していない仮定数量が超過した場合の追加単価(契約書に明記してもらう)
  4. 足場リース期間が延びた場合の追加費用の負担者
  5. 設計監理者と施工会社との資本関係(利益相反の有無)

正直に申し上げます|私は施工会社の人間です

ここまでお読みいただいた方に、あらためてお伝えしておきたいことがあります。私は施工会社の人間であり、自社の工法を勧める立場にあります。その前提でこの先を読んでください。

ロープアクセス工法が万能というわけではありません。次のような条件では、足場工法のほうが適していることが実際にあります。

  • タイルの浮きが外壁面積のおおむね20%を超えている
  • バルコニー内部の防水や下地補修が主体になる
  • サッシ・開口部の交換を伴う
  • 敷地の外周に十分な平場が確保できる

また、「ロープアクセスなら住戸への立ち入りは一切不要」というのも正確ではありません。バルコニー内部や住戸まわりのシーリング打ち替えなどは、工法にかかわらず立ち入りが必要になる場合があります。曖昧なまま契約して後で叱られるのは、施工会社ではなく、それを住民に説明した理事会です。

私が3つの工法(通常の足場仮設、無足場工法であるロープアクセス、両者を組み合わせたハイブリッド)を持っている意味は、ここにあります。足場しか持たない会社は足場を勧めるしかなく、ロープしか持たない会社はロープを勧めるしかありません。3つ持っているからこそ、状況によっては足場を勧めることもできます。

株式会社明誠はこれまでに約6,000棟のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を手がけてきました。ロープアクセス工法での高所作業について、明誠および全国のフランチャイズ加盟企業では過去16年間、墜落による労働災害はゼロを維持しています。IRATA(国際産業ロープアクセス協会)水準の技能訓練を受けた作業員、ISO9001品質マネジメントシステム、日本ロープ高所作業協会の事務局。そして、日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部として、塗装・防水・タイル・電気・看板の各分野の専門職が加盟しています。

フランチャイズの仕組みで各分野の専門会社が直接施工に入るため、中間マージンを圧縮しながら品質を保てます。これが「高品質で低価格」を成り立たせている仕組みです。技術面の詳しい解説はロープアクセスドットコムでご覧いただけます。

当社のロープアクセス工法そのものについてはロープアクセス工法のご紹介で、大規模修繕工事の総合的な進め方は大規模修繕工事のご紹介でご覧いただけます。管理組合さま向けのサービス内容はマンション管理組合向けの大規模修繕サービスに、これまでの施工実績は明誠の施工事例にまとめています。アスベスト含有調査の結果、劣化が判明した場合の対応など、漏水が起きている物件については漏水調査・止水工事もあわせてご覧ください。工法選定でお悩みの際はピンポイント施工のページも参考にしていただけます。

この秋、鴻巣市の管理組合がやることの順番

時期 やること 窓口・備考
9月〜10月 ご自身のマンションの竣工年・旧耐震か新耐震かを確認 登記簿・確認済証で確認
9月〜10月 吹付け材(機械室・PS・駐車場天井等)の有無を確認 該当すれば埼玉県建築安全課へ相談
10月 12条点検の報告状況と対象規模を建築住宅課に確認 048-541-1321
10月〜11月 大規模修繕の劣化診断を実施・前倒し アスベスト調査と同時実施を検討
11月〜12月 見積を3社取得。足場費の内訳・仮定数量超過単価を必須項目に
12月〜1月 管理計画認定を総会議案へ(市の手数料は無料) 長期修繕計画の見直しとセット
1月〜3月 総会・契約。長寿命化促進税制を使う場合は令和9年3月31日完了から逆算 2回目以降の工事のみ対象・申告は完了後3か月以内
随時 埼玉県分譲マンションアドバイザー派遣を申込(令和9年度が最終年度) 埼玉県住宅課

よくあるご質問

Q. 鴻巣市の分譲マンションで、共用部の大規模修繕費用そのものに直接使える市の補助金はありますか。

A. 令和8年度の公表情報からは確認できませんでした。共用部そのものに直接効くのは、埼玉県の吹付けアスベスト補助金(該当する場合)と、2回目以降の大規模修繕を対象にしたマンション長寿命化促進税制(固定資産税の減額)です。住宅リフォーム資金補助事業は専有部分のみが対象です。

Q. 埼玉県のアスベスト補助金は、管理組合が直接申請できますか。

A. 県のページでは「民間建築物が対象」とされていますが、分譲マンションの管理組合が申請者になれるかどうかの明記は確認できませんでした。申請前に必ず埼玉県建築安全課へ、管理組合として申請可能かをご確認ください。

Q. うちのマンションは築30年を超えていますが、まだ大規模修繕を1度もしていません。長寿命化促進税制は使えますか。

A. 使えません。この税制は「過去に大規模修繕工事を1回以上実施していること」が要件で、2回目以降の工事が対象です。初回の大規模修繕には使えませんが、その工事自体が2回目以降の工事の前提になりますので、まずは初回の工事を計画どおりに進めてください。

Q. マンション管理計画認定は、費用がかかりますか。

A. 鴻巣市への申請手数料そのものは無料です。ただし、管理計画認定手続支援サービスのシステム利用料と、事前確認に係る審査料が別途発生します。総会資料には両方を明記することをお勧めします。

Q. 鴻巣市に相談に行きたいのですが、どこに行けばよいですか。

A. マンション管理計画認定制度・12条点検・住宅リフォーム補助は建築住宅課(本庁舎2階、048-541-1321)、長寿命化促進税制の申告は税務課(新館2階、048-541-1321)です。電話番号は同じですが、訪ねる建物が違いますので、来庁前にどちらの窓口かを確認されることをお勧めします。

Q. ロープアクセス工法にすれば、必ず費用は安くなりますか。

A. そうとは限りません。タイルの浮きが広範囲に及ぶ場合や、バルコニー内部の工事が主体になる場合は、足場工法のほうが効率的なことがあります。敷地条件や劣化状況によって最適な工法は変わりますので、まずは現地調査でご相談ください。

この記事のポイントまとめ

  • 鴻巣市は埼玉県の吹付けアスベスト補助金の対象区域(熊谷市・久喜市は対象外)
  • マンション管理計画認定は市への申請手数料無料・独自基準なし
  • 長寿命化促進税制は令和9年3月31日完了が期限、2回目以降の工事のみ対象
  • 鴻巣市は特定行政庁で建築確認を市自身が担当、12条点検の詳細は要確認
  • 埼玉県マンションアドバイザー派遣は対象20市に鴻巣市を含む・令和9年度で終了見込み

出典・参考資料


▼ロープアクセス工法・無足場工法の詳細解説はこちら
ロープアクセスドットコム|無足場工法専門メディア


本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年9月24日時点で公表されている鴻巣市および国土交通省・埼玉県の公式情報をもとに執筆しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、必ず鴻巣市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。特に12条点検の対象規模、埼玉県アスベスト補助金の管理組合による申請可否、鴻巣市の分譲マンション全数統計については、公開情報から断定できなかったため、窓口でのご確認をお願いします。

鴻巣市の管理組合さまへ。埼玉県のアスベスト補助金と、長寿命化促進税制の期限、2つのタイミングが効いてくる方もいらっしゃると思います。ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。

ご相談は株式会社明誠のお問い合わせフォームから承っています。

この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年9月24日