大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

羽生市のマンション補助金|大規模修繕2026年度版

羽生市のマンション補助金|大規模修繕2026年度版

2026年10月1日 更新

Q. 羽生市でマンションの大規模修繕に直接使える補助金はありますか? A. 本記事の執筆時点(令和8年10月)で、羽生市公式サイトに、分譲マンション共用部の大規模修繕工事費そのものを補助する制度は確認できませんでした。一方で、市への申請手数料が無料の「マンション管理計画認定制度」、その認定を前提とする固定資産税の減額特例、埼玉県のアスベスト除去等補助は、条件が合えば共用部の計画に組み込めます。本記事では、使える制度と使えない制度を仕分けし、羽生市ならではの事情を整理します。

私は株式会社明誠の代表取締役として、東京・埼玉を中心にマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を20年近くやってきました。羽生市さんは、埼玉県の北東端に位置し、東武伊勢崎線と秩父鉄道が乗り入れる羽生駅を中心に広がる街です。令和8年9月1日現在の人口は53,440人、世帯数は25,536世帯となっています(出典:羽生市「羽生市の人口」)。

先に、この記事の結論を3行でお伝えします。

  1. 羽生市は、市の計画で分譲マンションを「3棟」(令和5年4月時点)と整理している、マンションの少ない街です。だからこそ、制度の「有無」よりも、小規模な管理組合が現実に動ける手順を知っておくことが重要になります。
  2. 工事費を直接補助する制度は確認できませんが、2回目以降の大規模修繕は「マンション長寿命化促進税制」の対象になり得ます。ただし、工事完了の期限が令和9年3月31日とされているため、時間的な余裕はあまりありません。
  3. 耐震補助やリフォーム補助、太陽光補助など、市の住宅系補助の多くは、木造の戸建てや自ら住む持ち家の所有者向けで、共用部には使えるとは書かれていません。使えない制度に時間を使わないことが、理事会の負担軽減になります。

早見表:羽生市のマンション共用部で使える制度・使えない制度

まず一覧にします。管理組合として「うちで使えるかどうか」を判断する最初のふるいとしてご利用ください。金額・期限は、公式ページに書かれていた内容のみを記載しています。

制度名 共用部の大規模修繕に使えるか 補助額・条件の目安 実施主体
羽生市マンション管理計画認定制度 △ 直接の工事費補助ではないが、税制特例の入口になる 市への申請手数料は無料(システム利用料・事前確認審査料は別途必要) 羽生市
マンション長寿命化促進税制(固定資産税の特例) ○ 要件を満たす2回目以降の大規模修繕が対象 固定資産税額の50%を減額(1戸あたり100㎡分まで・翌年度1年間)、工事完了の期限は令和9年3月31日 国土交通省・市町村
木造住宅耐震診断補助金 × 昭和56年5月31日以前の木造の戸建て住宅が対象 経費の2分の1以内、上限5万円 羽生市
木造住宅耐震改修補助金 × 木造住宅のみ。分譲マンションの記載なし 経費の3分の1以内、上限20万円 羽生市
羽生市住宅改修(リフォーム)補助金 × 対象は「自ら住んでいる持ち家」で、共用部への適用の記載なし 工事費(税別)の5%、上限10万円 羽生市
止水板設置補助金 △ 浸水被害の実績・想定がある地域の建物が対象。共同住宅の扱いは要確認 工事費用の2分の1、上限30万円 羽生市
住宅用再生可能エネルギー設備等設置補助金 × 対象は自ら使用する住宅の設置者。管理組合の記載なし 太陽光:1kWあたり2万円(上限5万円)、蓄電池:5万円 羽生市
空家除却補助金 × 昭和56年5月31日以前建築の空き家が対象。共同住宅の明記なし 経費の3分の1、上限20万円(市内事業者施工は30万円) 羽生市
民間建築物アスベスト除去等補助 ○ 条件を満たせば対象になり得る(羽生市は対象地域) 除去工事は補助率3分の2・上限800万円(1,000㎡未満は上限400万円) 埼玉県
埼玉県分譲マンションアドバイザー無料派遣(市部) × 羽生市は対象19市に含まれない 対象市では無料・2回まで 埼玉県

この表のとおり、羽生市は「工事費を直接補助してくれる街」ではありません。ただ、だからこそ、使える制度を正しく拾い、期限のある制度を確実に押さえることが、理事会の判断の質を左右します。

羽生市はこんな街です-市域は広く、マンションは駅近くに3件だけ

羽生市は、埼玉県北東部にある、住宅と農地が広がる街です。市の公式サイトでは、令和8年9月1日現在の人口は53,440人(うち外国人2,925人)、世帯数は25,536世帯と案内されており、前月から63人減っています(出典:羽生市「羽生市の人口」)。

マンションの数は、この規模の市としては、かなり少ない部類に入ります。市が令和6年6月に策定した「羽生市マンション管理適正化推進計画」では、市内の分譲マンションは3棟(令和5年4月時点)とされ、そのうち1棟は築40年を超えていると書かれています(出典:羽生市マンション管理適正化推進計画(令和6年6月))。計画の期間は、令和6年度から令和15年度の10年間です。

全国マンションデータベース(SelFin)にも、羽生市内の登録分譲マンションは3件が掲載されています。総戸数は16戸から48戸、竣工は1979年8月から2006年10月までで、いずれも羽生駅から徒歩4〜8分の範囲です(出典:全国マンションデータベース「羽生市|登録分譲マンション一覧」)。なお、市の計画の「3棟」と、このデータベースの「3件」は、集計の出典が異なりますが、ここでは数字が一致していることを確認できました。

項目 内容 出典
市内の分譲マンション 3棟(令和5年4月時点)、うち1棟が築40年超 羽生市マンション管理適正化推進計画
登録分譲マンションの総戸数 16戸〜48戸 全国マンションデータベース
竣工の範囲 1979年8月〜2006年10月 全国マンションデータベース
立地 羽生駅から徒歩4〜8分 全国マンションデータベース

この表を見て、私が最初に注目したのは「総戸数16〜48戸」という規模です。管理組合の規模として、とても小さいのです。私が日頃お話しする理事長さまの多くは、100戸前後の組合を運営されていますが、羽生市のマンションは、その半分以下、あるいは三分の一以下の規模です。この規模の違いが、次の「固有の論点」につながります。

羽生市に固有の論点-「戸数が少ない」ことが、修繕の資金計画を難しくする

ここからが本題です。羽生市のマンションの特徴は、数が少ないだけではありません。1棟あたりの戸数が少なく、築年数も1979年竣工の建物から2006年竣工の建物まで、約27年の幅があることです。これが、大規模修繕を考えるときに、次の3つの課題を生みやすくします。

  • 戸数が少ないと、修繕積立金の総額も小さくなりやすい。大規模修繕の工事費は、戸数に比例して下がるとは限らず、足場や仮設の費用、調査費用などは、小規模でも一定額がかかります
  • 区分所有者の数が少ないため、1戸の滞納や、1人の合意の遅れが、組合の財政と意思決定に与える影響が大きい
  • 役員のなり手が少なく、同じ方が何期も理事長を務めるなど、運営の負担が特定の人に偏りやすい

私は、小規模マンションの理事長さまから、「戸数が少ないので、積立金が心もとない」というご相談を受けることが、決して少なくありません。この種のお悩みは、制度の有無ではなく、資金計画の組み立て方そのものに答えを見つけることになります。

もう1つ、築40年を超える建物のお話をしておきます。竣工が1979年というと、昭和54年です。建築基準法の耐震基準が大きく改正されたのは昭和56年6月1日とされていて、それ以前の基準で建てられた建物は、一般に「旧耐震」と呼ばれます。羽生市の市有施設・民間建築物の耐震化の計画でも、「昭和56年5月31日以前に建築された建物」が主な対象とされています(出典:羽生市建築物耐震改修促進計画)。個別の建物が耐震診断を必要とするかどうかは、設計図書や過去の診断結果で確認する必要があり、私が外から断定できることではありません。ただ、築40年を超える建物の管理組合は、大規模修繕の検討と合わせて、耐震性の確認を、一度、専門家に相談していただきたいと考えています。

さらに、もう1つ。羽生市の住宅改修補助の予算枠は8,000,000円で、令和8年9月14日時点の執行額は4,641,000円(執行率58.0%)と公表されています(出典:羽生市「【令和8年度】羽生市住宅改修(リフォーム)補助金交付制度」)。制度には、予算の上限があり、年度の途中でも終了する場合があります。補助金は、使えるうちに動く、という発想が欠かせません。

羽生市マンション管理計画認定制度-市への申請手数料は無料です

管理計画認定制度は、マンション管理適正化法に基づき、管理組合の管理計画が一定の基準を満たしている場合に、地方公共団体が認定する制度です。羽生市は、公式サイトに「羽生市マンション管理適正化推進計画について」のページを設けて、この制度を案内しています(出典:羽生市「羽生市マンション管理適正化推進計画について」)。

申請の流れ・手数料・問合せ先

同ページに書かれている内容を整理すると、次のとおりです。

項目 内容
申請窓口・問合せ先 羽生市 まちづくり部 まちづくり政策課(羽生市東6丁目15番地)、電話048-561-1121
市への申請手数料 無料
別途必要な費用 システム利用料・事前確認の審査料(公益財団法人マンション管理センターに確認が必要)
申請の流れ ①マンション管理センターのサービスで「事前確認適合証」を取得 → ②センター経由で市へ認定申請 → ③市が審査して認定通知書を発行 → ④同意すればセンターのサイトで公表
有効期間 5年(5年ごとの更新が必要)。軽微でない変更は、変更認定申請が必要

ここで押さえておきたいのは、「市への申請手数料が無料」という点と、「事前確認には別の費用がかかる」という点の両方です。マンション管理センターの案内では、システム利用料は1申請あたり10,000円とされ、事前確認の審査料は、申請のパターンによって、管理組合と委託先との間で決める場合があると書かれています(出典:公益財団法人マンション管理センター「管理計画認定手続支援サービス」)。見積りを取るときは、市の手数料と、センターに支払う費用を、分けて確認してください。

認定基準のポイント

羽生市の認定基準は、市の公式サイトにPDFで公開されています(出典:羽生市「認定基準」)。要点を挙げると、次のとおりです。

  1. 管理組合の運営:管理者等が定められていること、監事が選任されていること、集会が年1回以上開催されていること
  2. 管理規約:規約が作成され、緊急時の対応や情報提供に関する規定があること
  3. 経理:修繕積立金と管理費が区分して経理されていること、滞納が全体の1割以内であること
  4. 長期修繕計画:30年以上の計画期間で、2回以上の大規模修繕を含み、修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと
  5. その他:組合員名簿が年1回以上確認されていること、市の指針に適合していること

私の経験上、小規模な管理組合ほど、「集会の開催」や「名簿の確認」は、実は丁寧にできていることが多いです。顔が見える規模だからです。一方で、「長期修繕計画が30年以上で、大規模修繕を2回以上含んでいるか」は、見直しが後回しになりやすい項目です。認定を目指すかどうかにかかわらず、この5項目で、自分たちの組合を点検してみる価値があります。

マンション長寿命化促進税制-工事完了の期限は令和9年3月31日です

認定を取る実利として、最もわかりやすいのが、固定資産税の特例です。国土交通省と横須賀市の案内を整理すると、「マンション長寿命化促進税制」の主な要件は、次のとおりです(出典:横須賀市「マンション長寿命化促進税制の案内」)。

項目 内容
減額の内容 固定資産税額の50%を減額
対象面積 1戸あたり100㎡分(共用部分を含む)まで
減額期間 工事完了年の翌年度の1年間のみ
対象工事 外壁塗装等工事、床防水工事、屋根防水工事の全てを実施
回数の要件 過去に1回以上の大規模修繕を実施し、2回目以降の工事であること
工事完了の期限 令和5年4月1日〜令和9年3月31日に完了
築年数 新築から20年以上経過
管理計画認定 「管理計画認定マンション」であること
修繕積立金 令和3年9月1日以降に、積立金の平均額を認定基準未満から認定基準以上へ引き上げていること
申告期限 工事完了日から3か月以内

国土交通省のマンション管理・再生ポータルサイトでは、この特例の期限が令和9年3月31日まで延長されたことと、管理組合の理事長等が一括して申請できるようになったことが案内されています(出典:国土交通省 マンション管理・再生ポータルサイト「マンション長寿命化促進税制の期間が延長されました!」)。

ここで、正直に申し上げなければならないことがあります。本記事の執筆日は令和8年10月1日で、工事完了の期限とされている令和9年3月31日まで、残りは約半年です。管理計画認定の事前確認・申請、修繕積立金の要件確認、設計、総会決議、施工と、これから全てを間に合わせるのは、多くの管理組合にとって現実的に厳しい日程です。期限が再延長されるかどうかは、私の側では確認できていません。国土交通省の最新ページと、市の固定資産税担当窓口で、最新の状況をご確認ください。

羽生市の場合、築20年以上で、過去に1回以上の大規模修繕を終えている建物が、特例の対象になり得ます。ただ、小規模な組合では、「2回目の大規模修繕」の時期を迎えている建物が、そもそも少ないかもしれません。市の計画では、築40年超の建物が1棟とされていますので、該当しそうな管理組合は、ごく限られると思います。もし該当する場合の考え方を、次のように整理しました。

  1. すでに設計・見積りが進み、工事が令和9年3月までに完了する見込みなら、認定と特例の要件確認を最優先で進める
  2. 工事が令和9年度以降になる見込みなら、特例を前提にせず、認定は「計画の点検」として進め、特例が延長された場合に備えておく
  3. 期限に間に合わせるために、工期を無理に詰めたり、品質を落としたりしない

3番目は、施工者として特にお伝えしたい点です。税の特例のために工事を急ぐのは、本末転倒だと私は考えています。

耐震診断・耐震改修の補助制度-羽生市は「木造住宅」が対象です

羽生市の耐震補助は、市の公式サイトで、次の2制度が確認できました(出典:羽生市「あなたのお住まい耐震性は大丈夫ですか?-木造住宅の耐震化支援制度について-」、ページ更新日は2026年9月1日)。いずれも、対象は木造の戸建て等で、分譲マンションは対象外と読み取れます。

制度 対象建物 補助額
木造住宅耐震診断補助 昭和56年5月31日以前に建築された、2階建て以下の木造(在来工法)の一戸建て住宅(非住宅部分が延べ面積の2分の1以下の併用住宅を含む) 診断費用の2分の1以内、上限5万円(診断費用が5万円以上の場合)
木造住宅耐震改修補助 同上(耐震性が不足していると判定された住宅) 改修費用の3分の1以内、上限20万円(工事費が20万円を超える場合)

どちらも、対象は、自ら所有し居住している方で、市税を完納していることが条件とされています。ページには、非木造の建物やマンションを対象とする記載は見当たりません。

一方、市の「羽生市建築物耐震改修促進計画」(令和8年3月改訂)には、市内の耐震化の状況として、令和7年3月末現在の住宅の耐震化率が92.5%(令和13年3月末までに95%が目標)、多数の者が利用する建築物が99.1%(うち民間建築物は98.8%)と書かれています(出典:羽生市建築物耐震改修促進計画(令和8年3月改訂版))。ただ、計画書にも、非木造建築物に対する市独自の補助制度は明記されていません。

つまり、羽生市で、非木造の分譲マンションの耐震診断・改修に使える市の補助制度は、公式サイトで確認できませんでした。必要になった場合は、まちづくり政策課(048-561-1121)へ、「分譲マンションの耐震診断・改修に使える支援があるか」を、直接ご確認ください。

リフォーム・止水板・再エネ・空家-共用部で使えるかを項目ごとに確認しました

羽生市の公式サイトには、住宅関連の補助が複数あります。管理組合が「共用部の工事に使えるか」の観点で、一つずつ整理します(出典:羽生市「補助金制度等について」、更新日は2026年8月31日)。

住宅改修(リフォーム)補助金-対象は「自ら住んでいる持ち家」です

補助率は工事費(消費税別)の5%、上限は10万円で、市内の施工業者による20万円(税別)以上の改修が対象です。申請は令和8年4月1日から始まり、予算上限に達した段階で締め切られます。対象者は「自ら住んでいる持ち家の所有者」で、市税の完納が必要とされています。外構やエクステリアは対象外です。共用部やマンション全体への適用は、ページ内に記載がありません(出典:羽生市「【令和8年度】羽生市住宅改修(リフォーム)補助金交付制度」)。

私が気をつけていただきたいのは、この制度が「個人の専有部分のリフォーム」を想定している可能性が高い点です。管理組合として共用部の工事に使えるかは、書かれていないため、市の窓口で確認する以外に判断する方法がありません。

止水板設置補助金-浸水が想定される地域の建物が対象です

止水板(浸水を防ぐための板)の設置費用の2分の1、上限30万円を、予算の範囲内で補助する制度です。対象は、過去に浸水被害を受けた地域や、今後、浸水被害が想定される地域の建物とされています。共同住宅や事業所の扱いについて、ページに制限の記載はありませんが、「対象」とも書かれていません。建設課(048-561-1121 内線251)への確認が必要です(出典:羽生市「止水板設置補助金制度について」、更新日は2026年9月1日)。

羽生市は、利根川と周辺の低地に位置しています。マンションの1階の駐車場や機械室、電気室が、浸水に弱い場所にある場合は、大規模修繕の検討と合わせて、止水対策を考える価値があります。ただ、補助の対象になるかどうかは、お住まいの地域が対象に含まれるかを、市に確認してからでないとわかりません。

住宅用再生可能エネルギー設備等設置補助金-管理組合の記載はありません

太陽光発電設備は、最大出力1kWあたり2万円(上限5万円)、蓄電池は5万円です。対象者は、市内の住宅に自ら使用する設備を設置する個人とされ、市税の完納が必要です。着工までに交付決定を受けておく必要があります(出典:羽生市「住宅用再生可能エネルギー設備等(太陽光・蓄電池)設置補助金」)。管理組合が共用部に設置する場合の扱いは、記載がありません。

空家等除却補助金-共同住宅の明記はありません

昭和56年5月31日以前に建築され、1年以上居住等がされていない空き家の除却について、補助対象経費の3分の1(上限20万円、市内事業者が施工する場合は30万円)を補助します。法人以外の所有者が対象で、予算が限られており、令和8年8月31日更新のページには、残りがわずかと書かれています(出典:羽生市「羽生市空家除却補助金」)。管理組合が使う制度ではありません。

ブロック塀-補助制度は確認できませんでした

市の「ブロック塀の安全点検について」のページ(更新日は2018年6月25日)は、所有者に点検と、危険な場合の補修・撤去をお願いする内容で、補助金の記載はありませんでした(出典:羽生市「ブロック塀の安全点検について」)。マンションの敷地境界のブロック塀を、大規模修繕と合わせて点検したい場合は、まちづくり政策課へ、最新の支援の有無をご確認ください。

埼玉県の制度-アスベスト除去は羽生市が対象地域です

民間建築物のアスベスト除去等補助

埼玉県は、民間建築物のアスベスト除去等の工事費を補助しています。補助率は3分の2で、上限は800万円(延べ面積1,000㎡未満の建築物は400万円)です。さいたま市、川越市、熊谷市、川口市、所沢市、春日部市、狭山市、上尾市、草加市、越谷市、新座市、久喜市の12市を除く県内全域が対象とされ、羽生市は対象区域に含まれます(出典:埼玉県「民間建築物のアスベスト除去等に対する補助制度のご案内」、掲載日は2026年5月11日)。

築40年を超える建物では、吹付け材などにアスベストが使われている可能性が、ゼロではありません。昭和50年代に建った建物は、特に、大規模修繕の事前調査で、アスベストの有無を確認する価値があります。ただ、補助には、申請の時期や、事前の相談が必要な場合が多いので、契約や着工の前に、県の窓口へ必ず確認してください。

分譲マンションアドバイザーの無料派遣-羽生市は対象外です

埼玉県は、管理組合に、マンション管理の専門家を無料で派遣する制度を持っています。ただ、市部の対象は19市(熊谷市、飯能市、狭山市、鴻巣市、上尾市、戸田市、入間市、朝霞市、志木市、和光市、桶川市、久喜市、北本市、八潮市、富士見市、三郷市、坂戸市、鶴ヶ島市、吉川市)で、羽生市は含まれていません(出典:埼玉県「市部における埼玉県分譲マンションアドバイザーの無料派遣について」、掲載日は2026年7月6日)。対象の市では、1組合あたり2回まで無料です。羽生市の管理組合は、この制度を使えないということです。

建築確認・定期報告の窓口は市に確認を

羽生市は、まちづくり政策課が、建築確認申請の窓口案内や、耐震・ブロック塀・マンション管理計画を担当する部署として案内されています(出典:羽生市「まちづくり政策課」)。大規模修繕の設計や、確認申請が必要な工事の窓口は、建物の規模や用途によって、市と県で分かれる場合があります。個別の建物については、設計者または市の窓口で、事前に確認してください。

小規模マンションの大規模修繕-足場かロープアクセスか、公平に比べます

ここまで、補助金と制度のお話をしてきました。ここからは、施工者としての立場で、工法の選び方をお伝えします。制度の有無にかかわらず、工事費の大部分を左右するのは、工法の選択だからです。

羽生市のように、16〜48戸の小規模なマンションが中心の場合、工事費に占める「足場の設置・解体」の割合が、相対的に大きくなる傾向があります。足場は、建物の規模が小さくても、一定の仮設の費用がかかるためです。そこで、足場一択ではなく、3つの工法を並べて比べる意味が出てきます。

工法 特徴 向いている建物の例
通常の足場仮設工法 全面に足場を組み、全ての工種を同時に行える 全面改修、大規模な下地補修が必要な建物
ロープアクセス工法(無足場工法) ロープで人が外壁に降りて作業する。足場の設置・解体費用が不要 部分的な補修、外壁の打診調査、シーリングの打ち替えなど
ハイブリッド工法 足場とロープアクセスを組み合わせる 面ごとに劣化状況が違う建物、足場を組めない敷地条件の建物

たとえば、外壁の劣化が一部の面に偏っている低中層のマンションでは、全面に足場を組むより、ロープアクセスで必要な箇所だけを補修する方が、費用と工期を抑えられる場合があります。逆に、築40年を超え、バルコニーの防水や下地補修が全体に及ぶ建物では、足場を組んだ方が、品質と効率の両面で有利になることもあります。どちらが優れているということではなく、建物の状況で決まります。

ロープアクセス工法の一般的な安全基準や事例は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムで解説しています。また、当社の工法の詳細はロープアクセス工法のご紹介、マンション管理組合の皆さまへの総合的なご提案は大規模修繕工事のご紹介をご覧ください。

私は、3つの工法のどれが有利かを、建物の劣化状況と、管理組合のご予算から、公平に判断してご提案するようにしています。足場一択でも、ロープアクセス一択でもなく、この3つを並べて比較できる会社は、国内でも多くありません。小規模な組合ほど、1社だけの見積りで決めず、工法の違う見積りを並べて比べることを、お勧めしています。

補助金・制度を使うときの共通の落とし穴-契約前の手続きと期限

失敗しやすい3つのパターン

今回調べた制度に共通するのは、「着工前の申請・交付決定」が条件になっている点です。

  • パターン1:契約・着工してから申請する 羽生市の再生可能エネルギー補助は、着工までに交付決定を受ける必要があると明記されています。県のアスベスト補助も、事前の相談・申請が必要な場合が多いため、契約前に窓口へご確認ください。
  • パターン2:期限を逆算せずに動く 長寿命化促進税制は、工事完了の期限(令和9年3月31日)と、完了から3か月以内という申告期限の、2つの期限があります。
  • パターン3:予算枠を確認しない 市のリフォーム補助は、予算8,000,000円に対し、令和8年9月14日時点で執行率58.0%でした。空家除却補助は、残りがわずかとされています。

理事会で使える質問リスト

理事会で業者や専門家に確認していただきたい質問を、まとめておきます。

  1. 私たちのマンションは、管理計画認定の基準を満たしていますか。満たしていない項目は何ですか。
  2. 長期修繕計画は、30年以上の期間で、2回以上の大規模修繕を含んでいますか。
  3. 2回目の大規模修繕として、長寿命化促進税制の要件(過去の工事・積立金の引上げ)を満たしていますか。工事の完了は、令和9年3月31日までに現実的に可能ですか。
  4. 足場を組む場合と、ロープアクセスや併用の場合で、総額はどう変わりますか。
  5. 吹付け材のアスベスト含有の調査は、事前調査に含まれていますか。
  6. 1階の駐車場・電気室・機械室などに、浸水対策は必要ですか。止水板の補助は使えますか。

羽生市のマンションが大規模修繕に向けて動くべき5つのステップ

  1. 現状の把握 築年数、前回の大規模修繕の内容と時期、長期修繕計画の見直し時期、修繕積立金の残高と今後の見通しを、一覧にします。小規模な組合は、1戸あたりの負担額に直して考えると、総会で説明しやすくなります。
  2. 管理計画認定の事前確認の相談 マンション管理センターの手続支援サービス、または市のまちづくり政策課(048-561-1121)へ相談します。
  3. 劣化診断と工法の比較 足場、ロープアクセス、ハイブリッドの3工法で、概算の比較を取ります。築40年超の建物は、アスベストと耐震性の確認も、あわせて専門家に相談します。
  4. 総会への段取り 修繕積立金の方針、工事の発注方式、認定申請の可否を、順番に総会へ諮ります。
  5. 完了後の手続き 特例の申告(完了から3か月以内)と、認定の維持管理(5年ごとの更新)を進めます。

賃貸マンション・ビルのオーナーの方へ

羽生市には、分譲マンションよりも、賃貸アパートや賃貸マンション、事業用のビルのオーナーさまの方が、数としては多いと思います。分譲マンションの管理計画認定は、分譲マンションの管理組合が対象で、賃貸の建物は対象外です。賃貸の建物には、市のリフォーム補助、止水板、県のアスベスト除去補助など、個別に確認できる制度があります。建物の種別ごとに、使える制度は違いますので、まずは、お持ちの建物が、どの制度の「対象」にあたるかを、窓口へ確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 羽生市で、マンションの大規模修繕工事費に使える補助金はありますか?

A. 羽生市の公式サイトで、分譲マンション共用部の大規模修繕工事費そのものを補助する制度は確認できませんでした。管理計画認定制度、固定資産税の減額特例、県のアスベスト除去等補助が、共用部で検討できる主な制度です。

Q. マンション管理計画認定の申請に、羽生市への手数料はかかりますか?

A. 市への申請手数料は無料です。ただし、マンション管理センターのシステム利用料(1申請あたり10,000円)や、事前確認の審査料が別に必要です(出典:羽生市「羽生市マンション管理適正化推進計画について」)。

Q. うちのマンションは築40年を超えています。耐震補助は使えますか?

A. 羽生市の耐震診断・耐震改修の補助は、昭和56年5月31日以前に建築された木造の戸建て住宅が対象で、分譲マンションの記載はありません。非木造のマンションを対象にした市の制度は、公式サイトで確認できませんでした。まちづくり政策課へご確認ください。

Q. 固定資産税が下がる特例は、まだ間に合いますか?

A. 国土交通省の案内では、2回目以降の大規模修繕の完了期限は令和9年3月31日とされています。管理計画認定など複数の条件がありますので、間に合うかどうかは、認定の進み具合と工事の完了見込みで判断します。期限が延長されるかどうかは、国土交通省の最新ページでご確認ください。

Q. 埼玉県の分譲マンションアドバイザー無料派遣は、羽生市でも使えますか?

A. 市部の対象は19市とされ、羽生市は含まれていません(出典:埼玉県「市部における埼玉県分譲マンションアドバイザーの無料派遣について」)。

Q. 足場を組まない大規模修繕は、本当に可能ですか?

A. 可能です。ロープアクセス工法(無足場工法)は、部分的な補修や外壁調査に向いています。ただし、全面的な下地補修などでは足場が有利な場合もあります。建物の状況に応じて、足場・ロープアクセス・ハイブリッドを比較して選ぶことをお勧めします。

この記事のポイントまとめ

  • 羽生市のマンションは市の計画で3棟(令和5年4月時点)、規模は16〜48戸
  • 工事費の直接補助は確認できず、管理計画認定は市への申請が無料
  • 税の特例は、工事完了の期限が令和9年3月31日で、時間に余裕がない
  • 耐震・リフォーム・再エネ・空家補助は、共用部や分譲マンションの記載がない
  • 県のアスベスト除去補助は羽生市が対象、アドバイザー無料派遣は対象外

出典・参考資料

本記事の情報の鮮度について:本記事は2026年10月1日時点で公表されている羽生市および埼玉県、国土交通省の公式情報をもとに執筆しています。制度は年度途中でも改正・予算終了があり得ます。実際に申請される前に、羽生市および該当窓口へ最新の内容をご確認ください。


▼ロープアクセス工法・無足場工法の詳細解説はこちら
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この記事の執筆者

本間 幸紘(ほんま ゆきひろ)
株式会社明誠 代表取締役/東京都東大和市
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕20年以上の実務経験。3工法(通常足場/ロープアクセス/ハイブリッド)から建物特性に応じて最適提案。日本初のロープアクセス工事フランチャイズ本部を運営。JCSA(一般社団法人 全国建設業支援協会)代表理事。

最終更新:2026年10月1日


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