大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

築40年マンションの資産価値|修繕で差がつく3つの判断軸

築41年以上が中古マンション反響の約半分に──いま市場で起きていること

この記事で答える質問:築40年を超えたマンションの資産価値は、これから上がるのか下がるのか。オーナーと管理組合は何から手をつければいいのか。

先に結論を申し上げます。築40年超のマンションは「古いから価値がない」時代を抜けつつあります。ただし価値が残るのは、立地・管理履歴・これから10年の修繕計画の3つが揃った物件だけです。この3つのうち、管理組合とオーナーが今からでも動かせるのは後ろの2つ。ここに手を打てるかどうかで、10年後の売却価格と入居率がはっきり分かれます。

株式会社LIFULLが2026年7月21日に公表した「LIFULL HOME’S 築年数別 東京23区中古マンション調査」によれば、東京23区の中古マンションで築41年以上の物件が占める反響(問い合わせ)シェアは49.1%。2018年の25.5%から、8年でほぼ倍になりました(出典:株式会社LIFULL プレスリリース、2026年7月21日)。

数字で見る変化:25.5% → 49.1%

同調査で特に目を引いたのは、「築51年以上」の物件の伸びです。

築年帯 2018年の反響シェア 2026年の反響シェア 変化
築51年~ 3.9% 22.2% 約5.7倍
築41~50年 (21.6%相当) 26.9% 拡大
築41年以上 合計 25.5% 49.1% 約1.9倍

出典:株式会社LIFULL「LIFULL HOME’S 築年数別 東京23区中古マンション調査」(集計期間2020年~2026年6月/駅徒歩10分以内、専有面積30㎡未満・リノベ済み物件・異常値を除外)。

築50年を超えた物件への問い合わせが5.7倍というのは、私が20年近くこの業界にいて、正直かなり驚いた数字でした。

掲載シェアは18.3%──需要と供給がねじれている

もう一つ重要なのが、同じ調査の「掲載シェア」です。築41年以上の物件は、市場に出ている数(掲載シェア)では18.3%にとどまるのに、問い合わせは49.1%集まっている。つまり売り物より買いたい人のほうが多い状態です。

これは築古マンションのオーナーにとって、売却でも賃貸でも追い風です。ただし条件があります。買い手・借り手は「築年数は妥協するが、管理状態は妥協しない」からです。

現場で私が感じている「問い合わせの質」の変化

ここからは私の実感です。5年ほど前まで、築40年前後のマンションからいただくご相談は「雨漏りが出たので直したい」という事後対応が大半でした。ところがここ2年、「売却前に外観を整えたい」「重要事項調査報告書に修繕履歴をきちんと書きたい」という資産価値起点のご相談が明確に増えています。

先日も、築43年・68戸の管理組合さまから「来年の売却を考えている区分所有者が複数いるので、外壁の状態を数値で説明できる資料が欲しい」というご依頼をいただきました。工事の前に、まず調査と説明資料。20年前には、まずなかった依頼です。

背景には、買い手側の変化があります。築古マンションを検討する方は、いま住宅ローンの審査でも管理状態を見られます。金融機関は融資期間を決めるとき、建物の残存耐用年数と管理の質を判断材料にします。管理が良好で修繕履歴が明確な物件のほうが、買い手が長期のローンを組みやすく、結果として売却価格が下支えされる。この連鎖が、築古マンションの世界で現実に起きています。

つまり、管理組合が修繕にどう向き合ってきたかが、区分所有者一人ひとりの売却額として跳ね返る時代になった、ということです。


築40年マンションの資産価値を決める3つの判断軸

築古物件を見るとき、私はこの3つで判断しています。

軸1:立地──これは変えられない

1970年代・80年代に分譲されたマンションは、駅前・駅近の一等地に建っているケースが少なくありません。当時は駅周辺から順に開発されたためです。LIFULL HOME’S総研の中山登志朗氏も、築古マンションが注目される理由として立地の良さを挙げています(前掲プレスリリース)。

立地は後から変えられません。裏を返せば、立地が良い築古物件ほど、管理と修繕に投資する価値が高いということです。

軸2:管理・修繕の履歴と、修繕積立金の残高

買い手も金融機関も、いま最も厳しく見るのがここです。具体的には次の4点。

  1. 長期修繕計画が25年以上の期間で作られ、直近5年以内に見直されているか
  2. 修繕積立金が計画どおり積み上がっているか
  3. 過去の大規模修繕の実施年と施工内容が記録として残っているか
  4. 建築基準法第12条に基づく定期報告(後述)がきちんと出されているか

このうち3番目は、意外と多くの管理組合で抜け落ちています。管理会社が変わった、理事会の引き継ぎが口頭だった、施工会社が廃業した──理由はさまざまですが、「10年前に何をどこまで直したか」が分からなくなっているケースは珍しくありません。

私は建物調査に入るとき、まず過去の工事記録を見せていただきます。記録がないと、外壁のどこが改修済みでどこが竣工時のままなのかを、目視と打診で一から拾い直すことになります。これは調査費が上がる要因ですし、なにより長期修繕計画の精度を落とします。

もし記録が散逸しているようであれば、この機会に修繕履歴台帳を作り直すことを強くお勧めします。工事写真、仕様書、竣工図、定期報告書のコピーをまとめておくだけで、次の理事会も、次の買い手も助かります。台帳づくりは費用がほとんどかかりませんが、資産価値への効き方は大きい取り組みです。

軸3:これから10年の修繕計画に「現実性」があるか

一番見落とされるのがこれです。計画書に「12年後に2回目の大規模修繕、総額1億2,000万円」と書いてあっても、そのとき積立金が6,000万円しかなければ、計画は絵に描いた餅になります。

私はいつも理事長さまに、「計画の総額ではなく、積立残高との差額を見てください」とお伝えしています。差額が見えれば、値上げか、借入か、工法の見直しか、打てる手が具体的になります。


築40年マンションは「安くない」──価格データの読み方

築古=割安、というイメージをお持ちの方は、次の表を見てください。

築年数 2018年 平均掲載価格 2026年 平均掲載価格 上昇率
~5年 7,351万円 1億9,387万円 263.7%
6~10年 6,141万円 1億5,631万円 254.5%
11~20年 5,618万円 1億5,872万円 282.5%
21~30年 4,462万円 1億1,564万円 259.1%
31~40年 3,757万円 7,358万円 195.9%
41~50年 3,359万円 6,088万円 181.2%
51年~ 3,404万円 5,602万円 164.6%

出典:株式会社LIFULL プレスリリース(東京23区・2026年6月まで)。

築41~50年で平均6,088万円、築51年以上でも5,602万円。「築古だから安い」という水準ではありません。

上昇率が低い=伸びしろ、と読むこともできる

築浅が250〜280%上昇しているのに対し、築41年以上は160〜180%。この差は、市場が築古物件に「管理と修繕のリスク」を織り込んでいるからです。

逆に言えば、そのリスクを潰した物件は、価格差を縮められる余地があるということです。私はここに、修繕という仕事の意味があると思っています。塗り替えは見た目の話ではなく、価格差を縮める投資です。

固定資産税は下がるが、維持費は上がる

築古マンションのメリットとして、法定耐用年数の経過により固定資産税評価額が下がる点が挙げられます。一方で、管理費・修繕積立金は築年数とともに上がるのが一般的です。買い手も借り手も、いまは月々のランニングコスト込みで比較しています。


修繕積立金は足りているか──公的データで自己診断する

ここからが本題です。資産価値の話は、最終的に修繕積立金の話に着地します。

月額平均は13,054円

国土交通省「令和5年度マンション総合調査」によれば、月/戸当たりの修繕積立金の平均額は13,054円、駐車場使用料等からの充当額を含む総額の平均は13,378円でした(出典:国土交通省 令和5年度マンション総合調査の結果について)。

戸あたり月13,054円ということは、100戸のマンションで年間約1,566万円。12年で約1億8,800万円。ここから日常修繕や小規模工事を差し引いた残りが、大規模修繕の原資になります。ご自身のマンションの数字と、ぜひ突き合わせてみてください。

36.6%が「計画に対して不足」

同調査では、長期修繕計画上の必要額に対して積立額が不足しているマンションが36.6%、そのうち「20%超の不足」が11.7%という結果が出ています(同調査)。3棟に1棟は足りていない計算です。

また、計画期間25年以上の長期修繕計画に基づいて積立額を設定しているマンションは59.8%。裏を返せば、4割は25年未満の計画で運営していることになります。築40年を超えた建物で25年未満の計画は、次の設備更新(給排水管、エレベーター、サッシ)を織り込めていない可能性があります。

値上げを総会で通すための3ステップ

「値上げが必要なのは分かるが、総会で否決される」というご相談を、私は毎年いただきます。私の経験上、通る提案には共通点があります。

  1. 現状の差額を1枚の表にする(計画必要額/現在残高/不足額/戸あたり不足額)
  2. 選択肢を3つ出す(値上げのみ/工法見直しで工事費を下げる/両方の組み合わせ)
  3. 値上げしない場合に起こることを金額で示す(借入利息、劣化進行による工事費増、売却価格への影響)

3番目が抜けている資料が本当に多い。「上げてください」だけでは、区分所有者の財布は動きません。「上げないと、こちらのコストが増えます」まで示して、はじめて比較になります。


築40年超で必ず来る「外壁の全面打診調査」──建築基準法第12条

築古マンションのオーナー・管理組合に、法令面で必ず関わってくるのがこれです。

10年ごとの調査義務

建築基準法第12条に基づく定期報告制度では、一定規模以上の特定建築物について、竣工または外壁改修から10年を経過したものは、外壁のタイル・モルタル等について全面打診等による調査が求められます。2008年(平成20年)4月1日施行の改正で、調査項目・方法・判定基準が国土交通省告示第282号に定められました(出典:国土交通省 建築基準法に基づく定期報告制度について定期報告制度パンフレット)。

対象建築物の用途・規模や報告の頻度は特定行政庁(都道府県・市区)ごとに定められています。ご自身の物件が対象かどうかは、必ず所在地の特定行政庁の公表資料でご確認ください。

なお2024年(令和6年)6月には告示の一部改正が公布され、調査方法の選択肢が広がっています。赤外線調査(無人航空機=ドローンを用いるものを含む)なども、一定の条件下で活用しうる方向です。制度は変更される可能性がありますので、最新の内容は必ず国土交通省または特定行政庁の公式情報でご確認ください。

「調査のためだけに足場を組む」という無駄

ここが、私が一番もったいないと感じている点です。

全面打診調査のためだけに建物全周へ仮設足場を組むと、足場費用だけで数百万円規模になることがあります。しかも調査の結果「まだ修繕は先で大丈夫」と分かった場合、その足場費は丸ごと調査コストになってしまいます。

調査から工事までの期間が空くと、工事のときにもう一度足場を組むことになります。同じ費用を2回払う構図です。

ロープアクセス工法・ドローンという選択肢

私たちが提案しているのは、調査は足場を組まずに行い、工事が必要な範囲が確定してから最適な工法を選ぶという順番です。

ロープアクセス工法(産業用ロープで作業員が壁面を昇降しながら調査・施工する無足場工法)であれば、足場を組まずに打診調査ができます。ドローンによる赤外線調査と組み合わせれば、全体をスクリーニングしてから、要注意箇所だけロープで直接打診する、という段取りも可能です。ロープアクセス工法の一般的な安全基準や技術解説は、姉妹サイトロープアクセスドットコムにまとめています。

明誠のドローン点検・調査のご案内点検・調査サービスもあわせてご覧ください。


足場とロープアクセス、どちらを選ぶべきか──費用と工期の比較

「ロープアクセスは安い」と単純に言い切るつもりはありません。向き不向きがあります。

比較項目 通常足場工法 ロープアクセス工法(無足場) ハイブリッド工法
仮設費 建物全周分が必要 原則不要 必要部位のみ
工期 架設・解体の期間が加算 架設不要のため短縮しやすい 中間
居住者の生活影響 窓周りの養生期間が長い/防犯面の配慮が必要 窓が塞がれる期間が短い 部位により限定的
作業効率(広い面) 高い 足場に劣る場合がある 面は足場、狭所はロープ
適する場面 全面改修、複雑形状、低層 部分補修、調査、高層、足場架設が難しい立地 大規模・複雑物件の総合最適化

ロープアクセスが向かないケース──正直に申し上げます

  • 外壁全面を一気に塗り替えるような大面積の工事は、足場のほうが作業効率で有利な場合があります
  • 屋上にアンカーを取れる支持点が確保できない建物では、採用が難しいことがあります
  • 強風・降雨時は作業を止める判断が必要で、天候による工程変動があります
  • 部材の搬入量が多い工事(サッシ交換など)は足場と併用したほうが現実的です

私は、ロープアクセスを「すべての現場の答え」だとは考えていません。建物ごとに、足場・ロープアクセス・その組み合わせの3つを見積もって比較する。これが正しい進め方だと思っています。

工法を1つしか持たない会社に相談すると、当然その工法での見積りしか出てきません。足場専門の会社は足場で、ロープ専門の会社はロープで組み立てる。どちらが悪いという話ではなく、比較する材料が最初から片方しかない状態になってしまう、ということです。

管理組合さまが相見積りを取るときは、「足場案とロープアクセス案を両方出せますか」と最初に聞いてみてください。この一言で、比較の土俵が整います。

ハイブリッド工法という第3の答え

たとえば、大面積のバルコニー側は足場、道路に面して足場が組みにくい面と塔屋・高所の狭所はロープアクセス、という組み合わせ方です。仮設費を圧縮しつつ、作業効率も落とさない。私はこれを、条件が合う物件では必ずワンセットで提案するようにしています。

工法の考え方は明誠の3工法・強みのご紹介、大規模修繕の全体像は大規模修繕工事のご紹介、ロープアクセスの詳細はロープアクセス工法のご紹介にまとめています。


賃貸オーナー視点:築古物件で入居率と売却価格を守る

ここからは、収益物件をお持ちのオーナーさま向けの話です。

外観は「内見前」に効いている

賃貸の内見では、部屋に入る前にエントランスと外壁を見られます。室内をいくらリノベーションしても、外壁のチョーキング(手で触ると白い粉が付く塗膜劣化)やタイルの浮き、シーリングの割れが目立てば、そこで検討から外れることがあります。

私が現場で悔しい思いをするのは、「室内フルリノベに1戸あたり300万円かけたのに、共用部が手つかずで空室が埋まらない」というご相談を受けたときです。順番が逆だったのではないか、と思うことがあります。

一棟フルリノベか、部分修繕か

前掲のLIFULL HOME’S総研の解説でも、築古マンションを買う際は「一棟丸ごとフル・リノベーションされている物件が比較的安心」との指摘がありました。売却を見据えるなら、共用部の状態は買い手にとって分かりやすい判断材料になります。

とはいえ、いきなり一棟フルリノベは資金的に難しいケースがほとんどです。私がお勧めしているのは次の順番です。

  1. 調査(足場なしで現状を数値化する)
  2. 止血(漏水・タイル剥落リスクなど、事故につながる箇所を先に処置)
  3. 見せ場(エントランス・共用廊下・道路側の外壁など、内見動線を優先)
  4. 全面(積立と補助制度のタイミングを見て実施)

2番目の「止血」を後回しにすると、費用は雪だるま式に増えます。タイルの浮きは放置すると剥落につながり、剥落は第三者への事故に直結します。雨水が躯体に入れば鉄筋が錆び、爆裂(コンクリートが内部から押し出されて割れる現象)に進みます。爆裂まで進んだ箇所の補修は、塗り替えだけで済んだ段階と比べて、費用も工期も大きく変わります。

私が現場で見てきた範囲でも、「あと2年早く手を打っていれば、この面は塗装だけで済んだ」という物件はいくつもありました。劣化は静かに進んで、ある時期から急に加速します。だからこそ、調査を安く早く済ませられる手段を持っておくことに意味があると考えています。

なお、収益物件の場合は工事費を修繕費として計上できるか、資本的支出として減価償却するかで、単年度の損益への影響が変わります。この線引きは工事内容によって判断が分かれるため、実際の処理は必ず顧問税理士にご確認ください(本記事は税務上の助言を行うものではありません)。

漏水でお困りの場合は漏水・雨漏り調査のご案内、部分補修はピンポイント施工のご案内、オーナーさま向けの体制はマンション・ビルオーナーさま向けサービスをご覧ください。


管理計画認定制度を「資産価値の証明書」として使う

最後に、管理組合さまにお伝えしたい制度の話です。

制度の概要

マンションの管理の適正化の推進に関する法律(マンション管理適正化法)の改正により、マンション管理計画認定制度が2022年(令和4年)4月1日から施行されています。管理適正化推進計画を作成した地方公共団体の区域内で、管理計画が一定の基準を満たすマンションが認定を受けられる仕組みです(出典:国土交通省 マンション管理計画認定制度)。

認定基準には、管理組合の運営(集会が年1回以上開催されていること等)、管理規約、経理、長期修繕計画の作成および見直しなどが含まれます。手続の支援は公益財団法人マンション管理センターが行っています。

認定を取りに行く順番

認定基準の中で、多くの管理組合がつまずくのが長期修繕計画の要件です。逆に言えば、長期修繕計画をきちんと作り直すことが、認定への最短ルートであり、同時に資産価値対策そのものになります。

私は、順番としてこう考えています。

順番 やること 得られるもの
1 建物調査(足場なしで実施可能) 現状の劣化状況の数値データ
2 長期修繕計画の見直し 認定基準の充足+総会説明の根拠
3 工法比較(足場/ロープ/ハイブリッド) 工事費の圧縮余地
4 積立金計画の再設計 不足額の解消道筋
5 管理計画認定の申請 対外的な「管理が良い」証明

制度の要件や運用は自治体によって異なり、変更される可能性もあります。申請にあたっては、必ずお住まいの自治体の公式情報をご確認ください。


よくある質問(FAQ)

Q1. 築40年を超えたマンションは、もう資産価値が上がることはないのでしょうか。
A. 東京23区の中古マンションでは、築41年以上の物件が反響(問い合わせ)シェアの49.1%を占めるまで拡大しており、需要は明確に存在します(出典:株式会社LIFULL、2026年7月21日)。ただし価格を左右するのは立地・管理履歴・修繕計画の3点です。詳しくは本文の「築40年マンションの資産価値を決める3つの判断軸」をご覧ください。

Q2. 修繕積立金が足りているかどうか、簡単に確認する方法はありますか。
A. 長期修繕計画の必要積立額と現在の残高を突き合わせるのが基本です。国土交通省「令和5年度マンション総合調査」では、計画に対して不足しているマンションが36.6%、うち20%超の不足が11.7%という結果でした(出典:国土交通省)。まずは戸あたり月額と、全国平均13,054円を比べてみてください。

Q3. 外壁の打診調査のために、毎回足場を組む必要がありますか。
A. 建築基準法第12条に基づく定期報告では、竣工または外壁改修から10年を経過した建築物について全面打診等による調査が求められますが、調査方法には選択肢があります。ロープアクセス工法やドローンによる赤外線調査を用いれば、足場を組まずに実施できる場合があります。対象範囲・方法は特定行政庁により異なるため、国土交通省の定期報告制度のページと所在地の特定行政庁の公表資料をご確認ください。

Q4. ロープアクセス工法は足場より安いのですか。
A. 仮設足場の架設・解体費が原則不要になるため、部分補修や調査では費用を抑えやすい傾向があります。一方、外壁全面を一括で塗り替えるような大面積工事では足場のほうが効率的な場合もあります。明誠では足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3案を比較してご提示しています。工法の技術解説はロープアクセスドットコムもご参照ください。

Q5. 管理計画認定を取ると、何が変わりますか。
A. 地方公共団体から「適切な管理計画を持つマンション」として認定されるため、売買・賃貸の場面で管理状態を対外的に示す材料になります。認定基準には長期修繕計画の作成・見直しが含まれるため、取得に向けた作業そのものが修繕計画の整備につながります(出典:国土交通省)。


この記事のポイントまとめ

  • 東京23区の中古マンションで築41年以上の反響シェアは49.1%(2018年は25.5%)
  • 掲載シェアは18.3%にとどまり、築古物件は需要超過の状態にある
  • 築41~50年の平均掲載価格は6,088万円、築古=割安とは言えない水準
  • 修繕積立金は月/戸あたり全国平均13,054円、36.6%が計画に対して不足
  • 築40年超は建築基準法第12条の全面打診調査が関わる、足場なしの調査手段がある
  • 足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3案比較が、工事費圧縮の出発点になる
  • 管理計画認定制度は、修繕計画の整備と資産価値の対外証明を同時に進められる

最後に、私の実感をひとつだけ。

築年数は、どうやっても巻き戻せません。けれど「この建物は手が入っている」という印象は、外壁と共用部で確実に作れます。そして今、市場はその印象にきちんと値段をつけ始めています。

まずは、いまの建物の状態を数字にするところからで構いません。ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。

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執筆者:本間 幸紘(株式会社明誠 代表取締役)
専門領域:マンション大規模修繕/ロープアクセス工法(無足場工法)/建物長寿命化計画
実務経験:建設・改修業界 20年以上
所属:一般社団法人 全国建設業支援協会(JCSA)

株式会社明誠について:東京都小平市を拠点に、東京・関東一円でロープアクセス工法と従来足場工法の両方を提案できる改修会社です。建物ごとに足場・ロープアクセス・ハイブリッドの3工法から最適な組み合わせをご提案します。日本初のロープアクセス工事フランチャイズを展開しています。

最終更新:2026年8月16日

※本記事の制度・統計情報は執筆時点のものです。制度は変更される可能性がありますので、申請等にあたっては必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。


出典・参考資料