大規模修繕はロープアクセスが提案可能な東京の明誠へ

創業から6000棟超の施工実績

山梨市のマンション補助金2026|大規模修繕で使える制度と管理組合の動き方

山梨市のマンション補助金2026|大規模修繕で使える制度と管理組合の動き方

山梨市で分譲マンションの理事長をされている方から、こんなご相談をいただくことがあります。「大規模修繕を控えているが、市から出る補助金はあるのか。あるなら申請したい」。

この記事で答える質問は、ひとつです。山梨市の分譲マンション管理組合が、共用部の大規模修繕工事にあたって使える公的な支援制度は何か。そして、どの順番で、どこに問い合わせればよいのか。

私は株式会社明誠の本間と申します。建設・改修の現場に20年近く身を置き、マンション・ビル・ホテルの大規模修繕を、足場を架ける従来工法と、足場を架けないロープアクセス工法(産業用ロープで職人が壁面を上下しながら作業する無足場工法)の両方でご提案してきました。この記事では、山梨市の公式ページで確認できる一次情報だけを根拠に、使える制度・使えない制度・確認が要る制度を仕分けしていきます。

最初にお断りしておきます。この記事には「山梨市がマンションの大規模修繕そのものに補助金を出しています」という景気のいい話は出てきません。私が確認した範囲では、そうした制度は山梨市の公開情報からは確認できませんでした。ただし、修繕工事に「隣接する」ところに、使える可能性のある制度は複数あります。そこを丁寧に拾っていくのが、この記事の役目です。

最終更新:2026年8月18日


結論:山梨市に「共用部大規模修繕への直接補助」は確認できない。ただし隣接制度は4つある

先に結論から申し上げます。

山梨市の公式ホームページ(山梨市公式ホームページ)を確認した限り、分譲マンションの共用部(外壁・屋上防水・鉄部・シーリングなど)の大規模修繕工事そのものを対象にした市独自の補助金は、公開情報からは確認できませんでした。

「ないと断言する」のではありません。私が確認できた公開ページの範囲では見当たらなかった、ということです。制度は年度替わりで新設されることもありますから、着工の6か月前くらいには市に一度電話を入れていただくのが確実です。

一方で、大規模修繕の工事範囲と重なりうる制度は、山梨市に4つあります

  1. アスベスト飛散防止対策事業費補助(調査は上限25万円、除去等は上限400万円)
  2. ブロック塀等安全確保対策支援事業費補助金(対象経費の3分の2以内、上限20万円)
  3. 山梨市住宅リフォーム補助金(令和8年度から上限15万円に増額。ただし自己居住の住宅が対象)
  4. 住宅の工事・改修に伴う固定資産税の減額措置(耐震・省エネ・バリアフリーの3本)

このうち、金額の桁が大きく、しかもマンションの共用部で実際に問題になりやすいのが ①のアスベスト です。ここが本記事の目玉になります。

そして国の制度としては、マンション長寿命化促進税制住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資住宅省エネ2026キャンペーンの3本が控えています。さらに2026年4月1日には改正区分所有法が施行され、大規模修繕の決議のハードルそのものが下がりました。

順番に見ていきます。


山梨市の制度・可否早見表(管理組合目線)

まず全体像を1枚の表にします。理事会の資料にそのまま貼っていただいて構いません。

制度名 所管課 上限・補助率 分譲マンション共用部での可否
アスベスト飛散防止対策事業費補助(調査) 都市計画課 対象経費の10分の10以内・上限25万円 ★接点あり(要事前相談)
アスベスト飛散防止対策事業費補助(除去等) 都市計画課 対象経費の3分の2以内・上限400万円 ★接点あり(要事前相談)
ブロック塀等安全確保対策支援事業費補助金 都市計画課 対象経費の3分の2以内・上限20万円 ○接点あり(敷地の塀が該当すれば)
山梨市住宅リフォーム補助金 商工労政課 工事金額の10%・上限15万円 △専有部向け。共用部は想定外
木造住宅耐震診断/耐震改修等支援/耐震シェルター 都市計画課 診断無料・改修上限1,437,500円ほか ×対象外(共同住宅は明文で除外)
固定資産税の減額措置(耐震・省エネ・バリアフリー) 税務課 1年間、税額の2分の1〜3分の1 △専有部の要件が中心
マンション管理計画認定制度 山梨県は町村部のみ 手数料は県基準 ▲市部のため県窓口は不可。市の受付有無は要確認
マンション長寿命化促進税制 山梨市税務課 建物固定資産税を1年間減額 ▲市ページに掲載を確認できず。要確認
マンション共用部分リフォーム融資 住宅金融支援機構 全期間固定金利 ○管理組合名義で利用可

★=有力、○=使える可能性が高い、△=限定的、▲=確認が要る、×=対象外。

この表の「▲」が3つあることに、正直さを感じていただけたらと思います。私は現場の人間ですので、確認できていないものを「使えます」と言うことはできません。確認できていないことを、確認できていないと書く。それが、補助金の記事でいちばん大事だと思っています。


★本命:アスベスト飛散防止対策事業費補助(調査25万円/除去400万円)

山梨市には「アスベスト飛散防止対策事業費補助」があります(出典:山梨市「アスベスト飛散防止対策事業」)。

制度の中身

市のページには、次のように書かれています。

区分 対象 補助率・上限
調査事業 吹付け建材について行うアスベスト含有の有無に係る調査 補助対象経費の10分の10以内(上限25万円)
除去等事業 吹付けアスベスト等の除去、封じ込め又は囲い込み 補助対象経費の3分の2以内(上限400万円)

「吹付けアスベスト等」とは、吹付けアスベストまたは吹付けロックウールで、含有するアスベストの重量が建築材料の重量の0.1パーセントを超えるものを指します。市のページにその定義が明記されています。

交付対象者は「補助対象建築物の所有者等」で、市税の滞納がないことが条件です。窓口は都市計画課(本庁舎西館2階、代表 0553-22-1111)です。

調査費が「10分の10以内」という意味

ここは強調しておきたいところです。調査は補助対象経費の10分の10以内、上限25万円。つまり、25万円までなら調査費用が実質的に賄われる設計になっています。

アスベストの分析調査は、検体1点あたり数万円というのが一般的な相場感です。機械室・電気室・駐車場天井・階段室裏・パイプスペースといった箇所を複数点採取すると、20万円前後になることは珍しくありません。その部分に市の補助が用意されているという事実は、築古マンションの管理組合にとって小さくない話です。

ただし「管理組合名義で申請できるか」は断定できません

正直に申し上げます。市のページの説明文は、冒頭に「既存建築物のアスベスト改修事業を実施する民間事業者に対し、補助金を交付する制度です」とあり、その一方で交付対象者の欄には「補助対象建築物の所有者等」と書かれています。

分譲マンションの共用部は区分所有者全員の共有財産で、管理組合(あるいは管理組合法人)がその管理主体です。この「所有者等」に管理組合が含まれるのか、含まれるとして誰の名義で申請するのか。そこは市のページの記載だけでは判断できませんでした。

ですので、私からのお勧めはひとつです。

都市計画課(0553-22-1111)に電話を1本入れてください。
「分譲マンションの共用部で吹付け材が見つかった場合、管理組合として調査事業の補助を申請できますか」と聞くだけです。

このとき、竣工図の仕上表現況写真があると話が早く進みます。私が現場で見てきた限り、行政の窓口は「ある建物の、ある部位の話」として具体的に持ち込まれると、格段に丁寧に答えてくれます。

どこで見つかるのか──私が現場で見てきた場所

アスベスト含有の吹付け材が残っている可能性が比較的高いのは、次のような場所です。

  • 屋上や地下の機械室・ポンプ室・受水槽室の天井や梁
  • 電気室・キュービクル室の天井
  • 駐車場(ピロティ)の天井スラブ下
  • 階段室の裏側やエレベーター機械室
  • パイプスペース(PS)内の配管まわり

昭和50年代前半までに竣工した鉄骨造・鉄筋コンクリート造の建物では、耐火被覆や結露防止のために吹付け材が使われた例があります。

そして厄介なのは、足場を架けたあと、あるいは天井を開けたあとに見つかることです。私は過去に、外壁改修のために足場を架け終わったタイミングで機械室の吹付け材が疑われ、工程を止めて分析にかけた現場を経験しています。工期は延び、追加の予算をめぐって臨時総会が必要になりました。先に調べておけば、この混乱は避けられたというのが、正直な感想です。

大規模修繕を計画されている管理組合には、私はこうお伝えしています。「劣化診断のときに、竣工図の仕上表を1枚コピーして市に持って行きましょう。25万円の枠は、使わない理由がありません」。


ブロック塀等安全確保対策支援事業費補助金(2/3以内・上限20万円)

敷地の境界にブロック塀がある管理組合は、こちらも確認する価値があります(出典:山梨市「木造住宅耐震化補助事業等のご案内」)。

制度の中身

項目 内容
対象 市内の避難路等に面した危険性の高いブロック塀等
高さ要件 基礎を含む地盤面から塀の上面までの高さが1メートル以上
対象工事 除却または耐震改修工事等
補助額 対象経費の3分の2以内、かつ20万円を限度
対象者 危険性の高いブロック塀等の所有者他/市税等の滞納がない者
制限 同一の敷地において、過去にこの要綱に基づく補助金の交付を受けていないこと/公共事業の補償を受けていないこと

「危険性の高い」の判定基準も明示されています。国土交通省住宅局建築指導課長通知(平成30年6月21日付け国住指第1130号)の別紙2「第1段階:外観に基づく点検」の結果、不適合が1以上あるものを指します(出典:国土交通省 別紙2)。

この点検は、専門家でなくてもある程度は目視でチェックできます。塀に傾きやひび割れはないか、控え壁はあるか、塀の高さは基準内か。理事会の役員さんが敷地を一周するだけでも、目星はつきます。

「同一敷地につき1回限り」という制約の読み方

ここは実務上、けっこう重要です。「同一の敷地において、過去にこの要綱に基づく補助金の交付を受けていないこと」とあります。つまり、1つの敷地で使えるのは1回だけです。

敷地が広く、複数箇所に古い塀が残っているマンションの場合、「今回は南側だけ直して、次は北側」という分割申請は想定されていない読み方になります。どこを直すのが最優先かを、先に決めておく必要があります。

そしてもうひとつ、私が理事長さまにいつもお伝えしていることがあります。補助の交付決定より先に工事契約を結んでしまうと、対象外になるのが行政の補助制度の基本作法です。 山梨市の他の補助制度(住宅リフォーム補助金)でも「補助金交付決定前に着手した工事は対象とはなりません」と明記されています。塀の工事を大規模修繕の請負契約に丸ごと含めてしまうと、着手時期の判定でつまずく可能性があります。外構は別契約に切り出すという段取りを、設計事務所や施工会社と早めに詰めておいてください。

山梨市住宅リフォーム補助金は「共用部」ではなく「住民」に効く

令和8年度、山梨市の住宅リフォーム補助金は上限が15万円に増額されました(出典:山梨市「市内の施工業者による住宅リフォーム工事費用を補助します」)。

制度の中身

項目 内容
補助額 工事金額の10%、上限15万円(千円未満切り捨て)
対象住宅 自己が所有し、自らが居住している住宅/併用住宅は自己居住部分のみ/市の空き家バンク登録物件
対象者 市の住民基本台帳に記録されている方、または空き家バンク制度を利用し売買契約を締結した方
対象工事 増築、一部改築、改修、修繕、模様替え、設備工事等/10万円以上(税込)
施工業者要件 市内に本社のある会社、または市内に住所を有する個人事業主で市税の滞納がない者
実施期間 令和9年3月31日まで(年間予算の上限に達した時点で受付終了)
回数制限 同一住宅または所有者につき1回限り
築年要件 建築後5年を経過した住宅

管理組合としての読み方

対象住宅は「自己が所有し、自らが居住している住宅」です。分譲マンションの共用部を管理組合名義で改修する工事は、この枠組みの想定外だと読むのが自然です。また「本市の他の補助金又は他の公共機関の補助金の対象とならない工事」という条件もあり、他制度との併用も制限されています。

ただし──ここが理事会で価値を持つポイントです。この制度は、区分所有者ご自身の専有部リフォームには使えます。

大規模修繕のタイミングでは、住民の方から「うちの窓のサッシも直したい」「バルコニー側の内装も一緒に」という声が出てきます。そのとき、掲示板に「専有部のリフォームには市の補助金が使える場合があります(上限15万円・市内業者が施工する場合)」と1枚貼っておくだけで、管理組合への信頼は確実に上がります。補助金の情報を住民に還元する管理組合は、次の総会での議案の通り方が違います。

私は工事の説明会で、この手の情報をいつも一緒にお配りしています。補助金の話は、住民の方にとって「管理組合がちゃんと調べてくれている」という証拠になるからです。


×木造住宅耐震化補助事業は、分譲マンションでは使えません(明文で除外)

ここは誤解が生まれやすいところなので、一次情報で明確に否定しておきます。

山梨市の木造住宅耐震診断事業の対象住宅には、こう書かれています(出典:山梨市「木造住宅耐震化補助事業等のご案内」)。

2階建て以下で延床面積300平方メートル以下の住宅(長屋、共同住宅及び借家を除く。

分譲マンションは建築基準法上の「共同住宅」です。したがって、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の分譲マンション共用部は、この耐震診断事業および関連する補助金の対象外です。ここは断定できます。

制度 補助内容 マンション共用部
木造住宅耐震診断事業 無料で耐震診断 ×対象外
木造住宅耐震改修等支援事業費補助金 対象経費以内、1,437,500円を限度 ×対象外
木造住宅耐震シェルター設置事業費補助金 対象経費以内、36万円を限度(総合評点0.7未満) ×対象外

補助金の一覧サイトを見ていると「山梨市は最大143万7,500円の補助」と出てくることがあります。これは木造個人住宅の耐震改修等支援事業費補助金の金額です。マンションの大規模修繕とは制度の土俵が違います。理事会の資料に貼る前に、対象要件を1行確認していただければと思います。

なお、山梨市は「山梨市住宅耐震化緊急促進アクションプログラム2026」を策定し、住宅の耐震化を進めています。市として耐震化に力を入れていること自体は事実ですので、施策の方向としては追い風です。ただ、現行の補助メニューが木造個人住宅に振り向けられている、という整理になります。


固定資産税の減額措置:山梨市の掲載は「耐震・省エネ・バリアフリー」の3本

山梨市税務課のページには、住宅の工事・改修に伴う固定資産税の減額措置が3種類、掲載されています(出典:山梨市「住宅の工事・改修に伴う固定資産税の減額措置について」/2026年6月1日更新)。

区分 減額内容 主な要件
耐震改修 上限120㎡まで、固定資産税を1年間2分の1減額(認定長期優良住宅は3分の2) 昭和57年1月1日以前に完成した住宅/令和13年3月31日までに工事完了/工事費が一戸あたり50万円以上/完了から3か月以内に申告
熱損失防止(省エネ)改修 上限120㎡まで、1年間3分の1減額(認定長期優良住宅は3分の2) 平成26年1月1日以前に完成した住宅(貸家を除く)/工事費が一戸あたり60万円以上/完了から3か月以内に申告
バリアフリー改修 上限100㎡まで、1年間3分の1減額 新築から10年以上経過(貸家を除く)/65歳以上・要介護/要支援・障害者のいずれかが居住/工事費が一戸あたり50万円以上/完了から3か月以内に申告

いずれも適用は1回限り、そして工事完了から3か月以内の申告が共通の作法です。この「3か月以内」は、大規模修繕の工程表の最後の行に書き込んでおいてください。竣工検査と引き渡しでバタバタしているうちに、あっという間に過ぎます。

そして、注目していただきたいのはこのページに「マンション長寿命化促進税制」の記載が見当たらないことです。次の章で、その意味を整理します。


マンション長寿命化促進税制:全国のルールと、山梨市での「入口問題」

制度の概要

マンション長寿命化促進税制は、長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションについて、翌年度分の建物の固定資産税を減額する国の特例措置です(出典:国土交通省「マンション長寿命化促進税制(固定資産税の特例措置)」)。

項目 内容
対象期間 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに工事完了
減額対象 工事完了の翌年度分・建物部分の固定資産税
面積上限 居住用専有部分1戸あたり100㎡まで
適用回数 1回限り
申告期限 工事完了後3か月以内

主な要件は次のとおりです。

  1. 築20年以上
  2. 総戸数10戸以上
  3. 過去に1回以上、長寿命化に資する大規模修繕工事を実施していること
  4. 管理計画の認定を受けている、または助言・指導を受けて修繕積立金額を引き上げていること
  5. 屋根防水工事・床防水工事・外壁塗装等工事を一体で実施していること
  6. 期限内の申告

減額割合は市町村の条例で決まります

ここは断定を避けます。減額割合は地方税法上、参酌基準が3分の1、条例で6分の1から2分の1の範囲で定めることとされています。山梨市の条例上の割合がいくつかは、公開ページで確認できませんでした。

山梨市税務課の固定資産税減額のページには、耐震・省エネ・バリアフリーの3本は掲載されていますが、長寿命化促進税制の掲載を私は確認できていません。掲載がない=制度が使えない、という結論には直結しません。全国一律の税制ですので、条例整備の状況と運用の実態を確認する必要があります。

確認すべき電話は1本です。 山梨市役所 税務課 固定資産税担当(0553-22-1111、内線1127・1128)に、「マンション長寿命化促進税制の申告を受け付けていますか。減額割合は条例で何分の1ですか」と聞いてください。着工前に、です。

要件4が、山梨市では最大の関門になりえます

要件4は「管理計画認定を受けている」か「助言・指導を受けて修繕積立金を引き上げた」かの二択です。そして次章のとおり、山梨市では管理計画認定の申請窓口が公開情報から確認できません

つまり、山梨市のマンション管理組合が長寿命化促進税制を狙う場合、現実的には「助言・指導を受けて修繕積立金額を引き上げた」ルートを検討することになる可能性があります。これも税務課・都市計画課への確認事項です。


マンション管理計画認定制度:山梨県の窓口は「町村部のみ」

管理計画認定制度は、管理組合が作成した管理計画が一定の基準を満たす場合に、地方公共団体の認定を受けられる制度です(出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」)。

認定を受けられるのは、その自治体が「マンション管理適正化推進計画」を作成している区域にあるマンションに限られます。ここが山梨市の管理組合にとっての壁になります。

山梨県のページには、県が受け付ける対象は町村部にあるマンションのみであり、令和4年4月1日から受付を開始したと記載されています(出典:山梨県「マンション管理計画認定制度について」)。市部については各市に問い合わせるよう案内されています。

山梨市は「市」ですから、県の窓口では申請できません。 では山梨市自身が推進計画を作成し、認定申請を受け付けているのか。私が確認した範囲では、山梨市の公開情報からその有無を確認できませんでした。

ここも、断定を避けて確認を促します。

山梨市役所 都市計画課(0553-22-1111、内線2243・2244)に、
「マンション管理適正化推進計画を作成していますか。管理計画認定の申請を受け付けていますか」
この1行を聞くだけで済みます。

参考までに、県の手数料水準を挙げておきます。事前確認(適合証)ありで3,600円、なしで25,500円という設定です。差は約7倍です。全国的にも、マンション管理センターの「管理計画認定手続支援サービス」を経由して事前確認を受けるのが王道になっています。

認定が取れない場合の代替ルート

認定が難しくても、打つ手はあります。マンション管理センターのマンション管理適正化診断サービスや、マンション管理業協会のマンション管理適正評価制度は、推進計画の有無にかかわらず利用できます。後述する住宅金融支援機構の「マンションすまい・る債」では、これらの評価が利率上乗せの対象に拡充されています。

「認定が取れないから何もできない」ではなく、「認定以外のルートで管理の質を証明する」。この発想の切り替えが、地方都市の管理組合には効きます。


住宅金融支援機構:地域を問わず使える、管理組合名義の融資

修繕積立金が足りない。これは山梨市に限らず、全国の管理組合が抱える悩みです。

住宅金融支援機構のマンション共用部分リフォーム融資は、管理組合名義で借り入れができる全期間固定金利の融資です。地域による制限はありません。

項目 内容
借入名義 管理組合(管理組合法人を含む)
金利 全期間固定金利(適用金利は毎月見直されるため、本記事では金利水準の断定を避けます)
保証 マンション管理センターの債務保証を利用することで、理事長個人の連帯保証を不要にできる
優遇 管理計画認定などにより、返済期間の延長や金利の引下げが受けられる場合がある

私が理事長さまにこの融資をご案内するのは、「一時金を集めるか、工事を先送りするか」の二択で膠着している管理組合に対してです。第三の選択肢として融資を並べると、議論が動くことがあります。理事長個人の連帯保証が不要になる仕組みがあることも、心理的なハードルを大きく下げます。

あわせて、マンションすまい・る債は積立金の運用手段です。年1回の募集で口数の上限があり、先着順です。2026年度からは、管理計画認定に加えて管理適正化評価制度・管理適正化診断サービスで一定の評価を得た管理組合も、利率上乗せの対象に拡充されています。認定の窓口が確認できない山梨市の管理組合にとって、これは現実的な代替ルートになりえます。

住宅省エネ2026キャンペーン:管理組合目線での仕分け

国の「住宅省エネ2026キャンペーン」は、4つの補助事業を束ねた枠組みです(出典:住宅省エネ2026キャンペーン【公式】)。

事業名 主な内容 管理組合との関係
みらいエコ住宅2026事業 高い省エネ性能の住宅取得・リフォーム支援 △専有部リフォーム中心
先進的窓リノベ2026事業 高断熱の製品を用いた開口部(窓)の改修 ○足場と工程を共有できる
給湯省エネ2026事業 高効率給湯器の設置 △専有部設備
賃貸集合給湯省エネ2026事業 賃貸集合住宅への小型省エネ給湯器導入支援 ○賃貸オーナー向け

管理組合の共用部工事に直接ぶつけられるのは、主に窓の断熱改修です。山梨市のような盆地気候では、冬の放射冷却で結露が発生しやすく、窓の断熱は住民の実感に直結します。

そして実務上のポイントがひとつ。外壁改修で足場を架けるタイミングは、窓の改修と工程を合わせる好機です。 足場は1回架けると解体まで費用が発生し続けます。同じ足場で複数の工事を進めれば、仮設費という「工事そのものではない費用」を1回分に圧縮できます。私はこの提案を、大規模修繕の計画段階でセットにしてお出しするようにしています。

なお、管理組合として申請できるか、専有部の区分所有者が個別に申請するかは事業ごとに扱いが異なります。公式サイトで最新の要件をご確認ください。


2026年4月1日施行の改正区分所有法:決議のハードルが下がりました

これは、山梨市の管理組合にとって地味に大きな変更です。

2026年4月1日、改正区分所有法(令和7年法律第47号)が施行されました。大規模修繕をはじめとする共用部分の変更決議について、母数の取り方が変わりました。

項目 改正の内容
決議の母数 総会に出席した区分所有者を母数とする形へ緩和
欠席・無回答 母数から除外
所在不明の区分所有者 裁判所の関与のもとで母数から除外できる
建替え等 従来の要件が残る部分がある

これまで、区分所有者の頭数と議決権の一定割合という要件が、「連絡がつかない区分所有者」の存在によって事実上クリアできないという管理組合は少なくありませんでした。

山梨市は、JR中央本線の山梨市駅・東山梨駅を持ち、新宿から特急でおよそ1時間半という距離にあります。県内では甲州市・笛吹市とともに峡東地域を構成し、果樹とワインの産地としてセカンドハウス需要もある地域です。相続や転勤、賃貸化によって県外に住む区分所有者が一定数いるマンションが、山梨市には現実に存在します。

私は、過去に大規模修繕の議案が否決された、あるいは決議に届かなかった管理組合こそ、2026年度中に再提案していただきたいと思っています。同じ議案が、ルールの変更だけで通ることがありえるからです。


山梨市の気候と、建物が傷む3つの理由

補助金の話ばかりしてきましたので、ここからは現場の話に戻ります。

山梨市は甲府盆地の北東縁に位置し、面積は289.80平方キロメートル、山梨県内第4位の広さを持ちます。2005年3月22日に旧山梨市・牧丘町・三富村が合併して発足しました。市域の南部は笛吹川・重川・日川がつくった扇状地の平地、北西部から北部にかけては山地で、標高差の大きな市です。

気候は盆地特有で、夏と冬の気温差が激しく、夏は暑く冬は寒い。これが建物にとって何を意味するか、3つに整理します。

要因 建物への影響 対策の考え方
強い日射と紫外線 外壁塗膜の退色・チョーキング、シーリング材の硬化とひび割れが早い 塗料グレードとシーリング打替範囲に予算を配分
大きな寒暖差 材料の伸縮が繰り返され、目地やクラックが開閉して疲労する 目地の追従性を重視した材料選定
冬の凍結融解 微細なひび割れに入った水が凍って体積が約9%膨張し、割れを押し広げる ひび割れの早期補修、屋上・バルコニー床の防水を優先

一方で、海から遠いため塩害の影響は比較的軽微です。沿岸部の物件のように鉄部の腐食を最優先で心配する必要は薄い。これは山梨市のマンションにとっての数少ない有利な条件です。

工事に向く時期・向かない時期

塗装と防水は、気温と湿度に大きく左右されます。多くの塗料・防水材は、気温5℃未満または湿度85%以上では施工を避けるべきとされています。山梨市の気候に当てはめると、目安はこうなります。

時期 適性 理由
3月下旬〜6月上旬 ◎最適 気温・湿度が安定。梅雨入り前
6月中旬〜7月上旬 △要注意 梅雨。降雨で工程が伸びやすい
7月中旬〜8月 ○可 猛暑。職人の熱中症対策と、高温時の塗膜管理が要る
9月〜11月中旬 ◎最適 気温が下がり、降水も落ち着く
11月下旬〜3月中旬 ×不適 朝の冷え込みと凍結融解。施工不可日が増える

つまり、山梨市で大規模修繕を打つなら、春か秋の窓を狙うのが基本です。そして春の窓を取るには、前年の秋には業者選定を終えておく必要があります。この逆算は、後ほどカレンダーで整理します。

私が一番悔しい思いをする瞬間

現場で20年やってきて、私が一番悔しい思いをするのは、「あと1年早ければ、この金額で済んだのに」という現場に立ち会うときです。

寒冷地寄りの物件で、屋上防水の膨れを見つけたことがあります。畳1枚ほどの範囲でした。当時の理事会では「来年度の予算で」となり、1年待つことになりました。翌年、私が同じ屋上に上がったとき、膨れは数倍に広がっていました。凍結融解で防水層の内側に入った水が動き、下地のコンクリートまで水が回っていたのです。最上階の天井にはシミが出ていました。

補修費用は、当初見積りの数倍になりました。防水層だけの話で済まなくなり、下地補修と内装復旧まで必要になったからです。

建物の劣化は、待ってくれません。 補助金の情報を集めることも大事ですが、それ以上に、劣化診断のタイミングを逃さないことのほうが金額へのインパクトは大きい。これは私が現場で見てきた、嘘偽りのない感想です。


3つの工法から選ぶ:仮設費は総工事費の15〜25%を占めます

ここからは、利益相反を開示したうえで、弊社のサービスに関わる話をします。ご承知おきください。

大規模修繕の見積書を開いたとき、私が理事長さまにいつも最初に見ていただくのが「仮設工事」の行です。一般的に、仮設足場は総工事費のおよそ15〜25%を占めます。5,000万円の工事なら、750万円から1,250万円が足場代という計算になります。

先ほどご紹介したブロック塀の補助金が上限20万円。桁が違うことがおわかりいただけると思います。補助金を1円でも多く取りにいく努力と同じくらい、仮設費の設計を見直す努力に価値があるというのが、私の考えです。

弊社は、次の3つの工法をご提案できます。

工法 特徴 向く物件 居住者への影響
通常足場工法 建物全面に仮設足場を架設。全面改修に確実 中低層、形状が複雑、外壁全面をやり替える物件 大(バルコニー使用制限、洗濯物、防犯不安が数か月続く)
ロープアクセス工法(無足場工法) 産業用ロープで職人が壁面を上下しながら施工。足場費が不要 高層、足場架設が困難、部分補修主体、コストを最優先する物件 小(作業箇所のみ・短期間)
ハイブリッド工法 部位ごとに足場とロープアクセスを使い分ける 大規模・複雑形状で、総合コストの最適化が要る物件 中(足場を架ける範囲を限定できる)

ロープアクセス工法は、産業用ロープと下降器・登高器を使って職人が壁面にアクセスする無足場の施工方法です。足場を架けないぶん、仮設費そのものが発生せず、工期も短縮できます。技術情報や安全基準の一般的な解説は、姉妹サイトのロープアクセスドットコムに詳しくまとめています。

「敷地に余裕があるから足場」で思考を止めない

山梨市は都心部と違い、マンションの敷地に比較的余裕があることが多い地域です。だからこそ、「架けられるのだから架ける」で検討が終わってしまいがちです。

私は、理事会でこの3つを問いかけていただきたいと思っています。

  1. 今回の工事は、外壁全面のやり替えですか。それとも劣化箇所の補修が主ですか。(後者なら足場が過剰かもしれません)
  2. 居住者は、バルコニーが使えない期間を何か月まで許容できますか。(金額に出ない負担です)
  3. 見積書の「仮設工事」の行を消したら、総額はいくら下がりますか。(そこが検討の出発点です)

弊社は、日本で初めてロープアクセス工事のフランチャイズを展開しています。塗装・防水・タイル・電気・看板といった各分野の専門職が加盟しており、この体制が高品質と低価格の両立を支えています。工法の詳しい内容はロープアクセス工法のご紹介を、大規模修繕全体のご提案は大規模修繕工事のご紹介をご覧ください。費用の考え方については適正価格へのこだわりにまとめています。


モデルケース:山梨市のマンションで、いくら変わるか

実在の物件を特定できない形で、モデルケースを2本お示しします。あくまで一般的な想定に基づく試算です。

ケース1:山梨市駅周辺/築25年・11階建て・48戸

項目 通常足場工法 ハイブリッド工法
総工事費 9,000万円 7,800万円
差額 ▲1,200万円
1戸あたり負担 ▲25万円
工期 標準 約3週間短縮

高層部の外壁とタイル補修をロープアクセスで対応し、低層部とバルコニー内部は足場を架ける。この使い分けで、足場の架設面積を大幅に減らした想定です。

ケース2:市郊外/築40年超・5階建て・18戸

項目 通常足場工法 ロープアクセス主体
総工事費 3,200万円 2,600万円
差額 ▲600万円
1戸あたり負担 ▲33万円
資金 一時金が必要 機構融資で一時金ゼロも可能

戸数が少ないマンションほど、1戸あたりの負担額は重くなります。18戸で600万円の差は、1戸33万円。これは総会の空気が変わる金額です。

数字を「1戸あたり」に置き換えて説明する。 私が理事会でいつも心がけていることです。総額の話は他人事に聞こえますが、1戸あたりに換算した瞬間、全員が自分の財布の話として聞いてくださいます。

修繕積立金が足りないとき、打てる手は4つ

「補助金を調べているのは、そもそも積立金が足りないからです」。これが本音の理事長さまは多いはずです。打ち手を整理します。

打ち手 内容 メリット デメリット
一時金の徴収 区分所有者から不足分を一括徴収 借入なし・利息なし 総会での合意形成が難しい/滞納リスク
住宅金融支援機構の融資 管理組合名義で借入、積立金から返済 一時金ゼロで着工できる/理事長の個人保証を回避できる仕組みあり 利息負担/返済計画が要る
段階施工 工事を2〜3期に分けて実施 1回あたりの支出を抑えられる 仮設費が回数分かかり、総額は増えやすい
工法の見直し ロープアクセスやハイブリッドで仮設費を圧縮 総額が下がり、工期も短くなる 全面改修が必要な物件には向かない

私が一番もったいないと感じるのは、「一時金か、先送りか」の二択で議論が止まっている管理組合です。上の表の下2つ、段階施工と工法の見直しは、資金の話ではなく工事の設計の話です。ここに手を入れると、そもそも必要な金額が変わります。

先送りは、選択肢のようでいて選択肢ではありません。先ほどの屋上防水の話のとおり、劣化は待っている間に進み、費用は増えます。


18か月逆算カレンダー:山梨市で春の窓を取るために

工事着工の18か月前から逆算した標準スケジュールです。理事会の年間計画に落とし込んでお使いください。

時期 やること 補助金・制度との関係
18か月前 劣化診断の実施/竣工図の所在確認 竣工図の仕上表でアスベストの有無を事前チェック
16か月前 都市計画課へ電話(アスベスト・ブロック塀・管理計画認定の3点セット) 制度の有無と管理組合名義の可否を確認
14か月前 修繕基本計画の策定/概算予算の確定 税務課へ長寿命化促進税制の受付状況を確認
12か月前 工法の比較検討(足場/ロープアクセス/ハイブリッド) 仮設費の圧縮余地を見極める
10か月前 施工会社の相見積り取得(3社程度) 補助対象工事を別項目で見積らせる
8か月前 資金計画の確定/機構融資の事前相談 すまい・る債・融資の申込時期を確認
6か月前 補助金の交付申請 ★ここが山場。着工より前に
4か月前 交付決定通知の受領 → 工事請負契約の締結 ★決定前の契約は対象外になりうる
2か月前 住民説明会/工事のお知らせ配布 専有部リフォーム補助の情報も併せて案内
着工 春(3月下旬〜6月上旬)または秋(9月〜11月中旬) 気候の窓に合わせる
竣工 検査・引き渡し
竣工後3か月以内 税制の申告 ★固定資産税の減額はすべて3か月以内が期限

★を付けた3か所が、私が現場で「間に合わなかった」を何度も見てきたポイントです。特に「交付決定 → 契約 → 着工」の順序は、ここを逆にすると補助金がゼロになります。工程表の一行として、明文で書き込んでおいてください。


相見積りで見るべき3つのポイント

3社から見積りを取ったのに、金額だけを比べて安いところに決める。これが一番危ない決め方です。私が見るのは、次の3点です。

① 数量が揃っているか

外壁の塗装面積、シーリングの打替え延長、タイルの補修数量。同じ建物なのに、社によって数量が2倍違うことがあります。数量が違えば単価の比較は意味を持ちません。まず数量を揃えてから、単価を比べてください。

② 仕様が揃っているか

「外壁塗装一式」では比較できません。塗料のメーカー名・製品名・グレード(シリコン系かフッ素系か、無機系か)、塗り回数、下地処理の内容。仕様が1グレード違うだけで、次の修繕までの年数が変わります。

③ 「別途」の中身は何か

見積書の欄外に「別途」と書かれた項目こそ、後から効いてきます。特に下地補修です。ひび割れの補修延長やタイルの浮きの補修枚数は、足場を架けて調査してからでないと確定しません。

だからこそ、私はこうお伝えしています。「想定数量を超えた場合の追加単価を、契約前に見積書へ明記させてください」。 ここを詰めておけば、工事中の追加費用交渉でもめることが激減します。


よくある質問(FAQ)

Q1. 山梨市に、マンションの大規模修繕そのものへの補助金はありますか。
A. 私が公開情報を確認した範囲では、共用部の大規模修繕工事を直接対象とする山梨市独自の補助金は確認できませんでした。ただしアスベスト、ブロック塀、固定資産税の減額といった隣接制度は複数あります。詳しくは本文の「山梨市の制度・可否早見表」をご覧ください。

Q2. アスベストの調査費は本当に全額出るのですか。
A. 山梨市のアスベスト飛散防止対策事業費補助では、調査事業の補助率が「補助対象経費の10分の10以内(上限25万円)」と明記されています(出典:山梨市)。ただし管理組合名義で申請できるかは市ページの記載だけでは判断できないため、都市計画課へのご確認をお願いします。

Q3. 木造住宅の耐震改修で143万円出ると聞きました。マンションでも使えますか。
A. 使えません。山梨市の木造住宅耐震化補助事業は、対象を「長屋、共同住宅及び借家を除く」と明記しています。分譲マンションは共同住宅にあたるため、対象外です。

Q4. マンション長寿命化促進税制は山梨市でも使えますか。
A. 国の税制なので制度としては全国共通ですが、減額割合は市町村の条例で定まり、山梨市の割合は公開ページで確認できませんでした。山梨市税務課 固定資産税担当(0553-22-1111、内線1127・1128)へ、着工前にご確認ください。

Q5. 管理計画認定は、山梨市ではどこに申請するのですか。
A. 山梨県のページでは、県が受け付ける対象は町村部にあるマンションのみとされています。山梨市は市部にあたるため、県の窓口では申請できません。山梨市自身が受け付けているかは公開情報で確認できませんでしたので、都市計画課(内線2243・2244)へお問い合わせください。

Q6. 補助金の申請は、工事契約の前と後、どちらですか。
A. 前です。山梨市の住宅リフォーム補助金では「補助金交付決定前に着手した工事は対象とはなりません」と明記されています。交付決定を受けてから契約、という順序を守ってください。

Q7. 築25年・50戸のマンションですが、ロープアクセス工法は使えますか。
A. 外壁全面のやり替えが必要か、劣化箇所の補修が主かで判断が分かれます。後者であればロープアクセス工法が有力な選択肢になります。全面改修が必要な場合は、部位ごとに使い分けるハイブリッド工法をご検討ください。ロープアクセス工法の安全基準や事例はロープアクセスドットコムで解説しています。

Q8. 山梨市で工事に適した時期はいつですか。
A. 3月下旬〜6月上旬と、9月〜11月中旬です。冬季は朝の冷え込みと凍結融解で施工できない日が増えます。春の着工を狙うなら、前年の秋には業者選定を終えておく必要があります。


この記事のポイントまとめ

  • 山梨市に共用部大規模修繕への直接補助は、公開情報からは確認できない
  • 本命はアスベスト補助。調査は上限25万円、除去等は上限400万円
  • ブロック塀は対象経費の3分の2以内・上限20万円、同一敷地1回限り
  • 木造住宅耐震化補助は「共同住宅を除く」と明記され、分譲マンションは対象外
  • 管理計画認定は県が町村部のみ。山梨市の受付有無は都市計画課へ要確認
  • 交付決定より前に契約すると対象外。税制の申告は竣工後3か月以内
  • 仮設足場は総工事費の15〜25%。工法の見直しが最大のコスト削減余地

出典・参考資料

※制度の内容・金額・受付期間は変更される場合があります。申請にあたっては、各制度の公式ページと担当窓口で最新の情報をご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の申請可否や税務判断について保証するものではありません。


最後に

山梨市の管理組合にとって、この記事でいちばんお伝えしたかったのは、「電話を3本かけてください」ということです。

  1. 都市計画課(内線2243・2244)へ──アスベスト補助は管理組合で使えますか。管理計画認定は受け付けていますか。
  2. 税務課 固定資産税担当(内線1127・1128)へ──長寿命化促進税制の申告は受け付けていますか。減額割合は何分の1ですか。
  3. 商工労政課(内線2362・2363)へ──住宅リフォーム補助金は、住民の専有部工事で使えますか。

いずれも山梨市役所の代表番号 0553-22-1111 につながります。合計で20分もかかりません。この20分で、数十万円から数百万円の話が動くことがあります。

そして、補助金の枠を超えて金額を動かすのは、工法の選択です。見積書の「仮設工事」の行を一度見つめていただき、そこに疑問が湧いたら、ご相談だけでも遠慮なくお声がけください。総会の前段階の整理だけでも、お力になれることがあります。

賃貸マンションやビルをお持ちのオーナーさま、管理組合さま向けのサービス内容はオーナー・管理組合の皆さまへにまとめています。ご相談はお問合せフォームからどうぞ。


執筆者:本間 幸紘(株式会社明誠 代表取締役)
専門領域:マンション大規模修繕/ロープアクセス工法/建物長寿命化計画
実務経験:建設・改修業界 20年以上
所属:一般社団法人 全国建設業支援協会(JCSA)

株式会社明誠について:東京都小平市を拠点に、東京・関東一円で通常足場工法・ロープアクセス工法(無足場工法)・ハイブリッド工法の3工法から建物に最適な方法をご提案できる改修会社です。日本で初めてロープアクセス工事のフランチャイズを展開し、塗装・防水・タイル・電気・看板の各分野の専門職が加盟しています。また、一般社団法人 全国建設業支援協会(JCSA)を運営し、全国の建設業向けに経営支援情報の発信、オンラインセミナー、交流会、ビジネスマッチングを行っています。

最終更新:2026年8月18日