
2026年8月18日 更新/株式会社明誠 代表取締役 本間幸紘
この記事で答える質問はひとつです。「山梨県都留市の分譲マンションで大規模修繕をするとき、行政のお金は使えるのか。使えるとしたら、どの制度を、いくら、どの順番で申請すればいいのか」。
先に結論から申し上げます。都留市には、共用部の大規模修繕そのものを直接補助する制度は、公開情報の範囲では確認できませんでした。ここは正直に書きます。ただし都留市には、他の市ではまずお目にかかれない、分譲マンションが正面から対象になり得る、補助率11/15(約73%)の耐震改修補助が用意されています。しかもその補助単価表には「住宅(非木造)」という区分が明記されている。鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の共同住宅を、制度側が最初から想定しているということです。
私は塗装工から始めて、マンション・ビル・ホテルの大規模修繕を長くやってきました。管理組合の理事会に呼ばれて「補助金は使えますか」と聞かれる回数は、ここ数年で明らかに増えています。そのたびに私が申し上げているのは、「補助金は探すものではなく、要件に自分の建物を当てはめて仕分けるもの」ということです。この記事は、都留市の管理組合の理事の方が、市の一次情報だけを根拠に、その仕分けを自分でできるようになるために書きました。
1. 結論:都留市の管理組合が2026年度に検討すべき制度は5本
まず全体像を表にします。◎=共用部修繕に正面から効く/○=接点あり/△=条件次第/×=対象外という仕分けです。
| 判定 | 制度の正式名称 | 内容 | 窓口 |
|---|---|---|---|
| ◎ | 都留市災害時避難路通行確保対策事業(耐震改修工事・建替え・除却) | 補助対象事業費または限度額のいずれか少ない額の11/15以内。住宅(非木造)は39,900円/㎡以内 | 建設課建築住宅担当 |
| ◎ | 都留市災害時避難路通行確保対策事業(設計) | 耐震改修・建替えの設計費の5/6以内 | 建設課建築住宅担当 |
| ○ | 都留市アスベスト飛散防止対策事業 | 含有調査上限25万円/除去等工事2/3以内・上限400万円 | 建設課建築住宅担当 |
| ○ | 都留市ブロック塀等耐震改修促進事業 | 延長1mにつき15,000円を乗じた額との少ない方の2/3以内・上限20万円 | 建設課建築住宅担当 |
| △ | マンション長寿命化促進税制(国の制度) | 翌年度の建物固定資産税を減額。減額割合は市の条例による | 税務課 |
| × | 都留市木造住宅耐震診断支援事業/耐震改修事業/耐震シェルター設置事業 | 対象は「戸建の木造住宅」。RC・SRCの分譲マンションは対象外 | ― |
| × | 都留市やまなしKAITEKI住宅普及促進事業費補助金 | 新築・取得が前提。共用部修繕は想定外 | ― |
| × | 空き家バンク利活用事業補助金/移住定住促進奨励金/結婚新生活支援/子育て世帯住宅取得支援 | 移住定住・取得施策。管理組合の共用部修繕には不適 | ― |
出典はすべて都留市の公式ページと、都留市 補助金・貸付金一覧(令和8年4月1日現在)、および都留市耐震改修促進計画(令和8年3月改定)です。以下、1本ずつ根拠を示しながら潰していきます。
この記事の読み方(お急ぎの方へ)
- 国道139号、県道都留道志線、県道四日市場上野原線、県道都留インター線のいずれかに面していて、昭和56年5月31日以前に建てられたマンションにお住まいなら、第2章が最優先です。桁が違います。
- 上記に当てはまらないなら、第3章(アスベスト)と第4章(ブロック塀)、そして第7章(長寿命化促進税制)と第8章(住宅金融支援機構)が現実的な検討先になります。
- 「うちは対象外だった」で終わらせないために、第9章以降の工法によるコスト圧縮を必ずお読みください。補助金の上限20万円より、仮設足場の見直しのほうが金額の桁が大きい、という話をします。
2. 都留市の本命:避難路沿道建築物なら補助率11/15の耐震改修補助が使える
ここが都留市の記事で一番お伝えしたいところです。
2-1. 都留市には避難路沿道建築物が54棟あり、その3分の2は耐震性がない
都留市耐震改修促進計画(令和8年3月改定)には、都留市内の耐震化の実情が数字で書かれています。管理組合の理事の方に、ぜひ知っておいていただきたい数字です。
| 項目 | 数値(令和7年度末) |
|---|---|
| 市内の住宅総数 | 12,798戸 |
| うち共同建て住宅 | 4,863戸(38.0%) |
| 市内の住宅の耐震化率 | 91.3% |
| 多数の者が利用する特定建築物等 | 137棟/耐震化率96.4% |
| 要緊急安全確認大規模建築物 | 市内に該当なし |
| 避難路沿道建築物(要安全確認計画記載建築物) | 54棟 |
| うち耐震性を有するもの | 4棟 |
| うち耐震性が無いもの | 50棟 |
| 避難路沿道建築物の耐震化率 | 33.3% |
| 令和17年度末の目標 | 90.7% |
都留市の住宅の38.0%が共同建て住宅です。人口3万人規模の市としては、これは相当に高い比率です。都留市の市のプロフィールによれば、都留市は都留文科大学をはじめ3つの高等教育機関に約3,000人の学生が学ぶ「教育のまち」。学生向けの集合住宅が多い土地柄が、この数字に表れているのだと思います。
そして注目すべきは最後の3行です。避難路沿道建築物54棟のうち、耐震性が確認されているのはわずか4棟。50棟は耐震性が無いと診断されている。耐震化率33.3%は、私が全国の自治体の耐震改修促進計画を読んできた中でも、かなり低い部類です。都留市はこれを令和17年度末までに90.7%へ引き上げる目標を掲げています。
目標が高く、現状が低い。ということは、行政としては何としても進めたい領域だということです。補助制度が手厚いのには理由があります。
2-2. 対象になるのはどの建物か
都留市の耐震診断義務付け対象建築物のページによれば、義務化の対象(要安全確認計画記載建築物)は、次の2つを両方満たす建築物です。
- 市が指定する義務化対象路線の沿道建築物であること
- 昭和56年5月31日以前の耐震基準で建築されたものであること
- 法律に定める高さを超える建築物であること
– 建築物のいずれかの部分の高さが、その部分から前面道路の境界線までの水平距離に、前面道路幅員の1/2に相当する距離(前面道路幅員が12メートル以下の場合は6メートル)を加えたものを超える建築物
義務化対象路線は、耐震改修促進計画で次のとおり指定されています。
| 種別 | 路線名 | 区間 |
|---|---|---|
| 一般国道 | 国道139号 | 西桂町境から大月市境までの間 |
| 主要地方道 | 都留道志線 | 国道139号交点から道志村境までの間 |
| 主要地方道 | 四日市場上野原線 | 国道139号交点から上野原市境までの間 |
| 主要地方道 | 都留インター線 | 国道139号交点から都留ICまでの間 |
3番目の「高さ」の条件は文章だとわかりにくいのですが、要は倒壊したときに前面道路を塞いでしまう高さかどうかを判定しています。前面道路の幅員が12メートル以下なら、道路境界線からの距離に6メートルを足した高さが基準。つまり、道路にほぼ接して建つ中層以上の建物なら、多くが引っかかります。4階建て、5階建ての旧耐震マンションが国道139号沿いに建っていれば、まず該当を疑うべきです。
なお都留市内の対象建築物54棟については、すべての所有者から耐震診断の結果が報告済みで、山梨県が令和6年12月に公表しています(耐震改修促進計画による)。報告期限は令和6年3月31日でした。もしお住まいのマンションが対象なら、すでに管理組合として診断を実施し報告している可能性が高い。まずは管理組合の書類棚を確認してください。過去の理事会で処理され、引き継ぎで埋もれているケースを私は何度も見ています。
2-3. 補助率と単価:ここが桁違いに手厚い
都留市耐震改修促進計画に、都留市災害時避難路通行確保対策事業の中身が明記されています。
(1)耐震改修または建替えに関わる設計
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 補助対象事業費または限度額のいずれか少ない額の5/6以内 |
| 限度額(耐震改修の設計) | 面積1,000㎡以内の部分:2,100円以内/1,000㎡超2,000㎡以内の部分:1,570円/㎡以内/2,000㎡超の部分:1,050円/㎡以内 |
| 事業期間 | 令和13年3月31日(令和12年度)まで |
(2)耐震改修工事・建替え工事・除却工事
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 補助対象事業費または限度額のいずれか少ない額の11/15以内 |
| 限度額(耐震改修工事) | 住宅(木造):15,800円/㎡以内/住宅(非木造):39,900円/㎡以内/住宅以外:57,000円/㎡以内(ただしIs値が0.3未満の場合は62,700円/㎡以内) |
| 事業期間 | 令和13年3月31日(令和12年度)まで |
「住宅(非木造):39,900円/㎡以内」――この一行が決定的です。木造でも、住宅以外でもない、非木造の住宅という区分が制度側に用意されている。鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の分譲マンションは、まさにここに当たります。
数字にしてみます。延床面積2,000㎡(たとえば1戸70㎡×24戸+共用部)のマンションで耐震改修を行う場合、限度額は 39,900円/㎡×2,000㎡=7,980万円。その11/15、つまり約73%が補助対象になり得るという計算です。もちろん実際の補助額は補助対象事業費との比較や国費の配分、予算の状況で決まりますので、この額がそのまま出ると申し上げるつもりはありません。ただ、「上限20万円」といった規模の話ではないということは、はっきり申し上げられます。
2-4. 事業期間について、2つの記述があります
ここは正直に書いておきます。都留市の耐震診断義務付け対象建築物のページ(更新日2024年4月1日)には、事業期間が「耐震改修設計費・建替え設計費:令和7年度まで」「耐震改修工事費・建替え工事費・除却費:令和7年度まで」と書かれています。
一方、令和8年3月に改定された耐震改修促進計画では、いずれも「令和13年3月31日(令和12年度)まで」と記載されています。
新しいのは計画のほう(令和8年3月改定)です。計画期間そのものが令和8年度から令和17年度までの10年間に延長されており、その中で支援策も延長されたと読むのが自然です。ただし、ウェブページの更新が追いついていない可能性もあれば、私の読み方が間違っている可能性もあります。ここは断定しません。
やるべきことは1つ。建設課建築住宅担当(0554-43-1111 内線136・137)に電話して、「災害時避難路通行確保対策事業は令和8年度も申請を受け付けていますか」と聞くこと。これだけです。所要時間は5分もかかりません。
2-5. 耐震改修と大規模修繕は、同じ足場でやるべきです
現場からの実務的な話をします。
耐震改修工事と大規模修繕(外壁塗装・シーリング打替え・屋上防水)は、まったく別の工事に見えて、必要な仮設が同じです。外壁に耐震補強のブレースや増設壁を入れるとき、外部に足場が要る。外壁塗装にも足場が要る。この仮設を2回架けるか、1回で済ませるか。ここに数百万円の差が出ます。
私が現場で見てきた失敗は、「耐震改修は行政の補助が絡むから別枠」と思い込んで、大規模修繕を先に済ませてしまうケースです。塗り立ての外壁に、2年後にまた足場を架けて穴を開ける。もったいない、では済みません。
補助金の交付決定には時間がかかります。だからこそ、耐震改修の可能性が少しでもあるなら、大規模修繕の設計段階で耐震診断結果を机の上に載せる。これが正しい順番です。設計費にも5/6の補助があるのですから、設計から一緒に組み立てるべきです。
3. アスベスト調査は上限25万円、除去は上限400万円
都留市にはアスベスト飛散防止対策事業があります。これも管理組合にとって接点のある制度です。
| 区分 | 対象建築物 | 補助額 |
|---|---|---|
| 含有調査 | 吹付けアスベスト等と思われる建材が施工されている建築物。5年以上除却する予定がない既存建築物 | 含有調査機関に支払う費用(上限25万円) |
| 除去等工事 | 多数の者が利用する建築物で、5年以上除却する予定がなく、交付要綱の別表に該当するもの | 工事費用の2/3(上限400万円) |
補助対象費は、含有調査については「吹付けアスベスト等、吹付バーミキュライト、吹付けひる石、吹付けパーライト等について行うアスベスト含有の有無に係る調査費用」。除去等については「露出して施工されている吹付けアスベスト等の除去、封じ込め又は囲い込みを行う費用」です。交付対象者は「補助対象建築物の所有者等(市税の滞納がないことが条件)」とされています。
3-1. マンションのどこにアスベストが残っているか
「うちは住宅だから関係ない」と思われるかもしれませんが、これが違います。私が実際に見てきた発見箇所は次のとおりです。
- 機械室・ポンプ室の天井および壁
- 電気室・受変電設備まわり
- 屋内駐車場・ピロティの天井
- 階段室の裏側、エレベーター機械室
- パイプスペース(PS)の内部
いずれも専有部ではなく共用部です。そして厄介なのは、足場を架けて外壁を剥がしてから、あるいは天井を開口してから発覚するという点。大規模修繕の工程がそこで止まります。工期が延び、追加費用が発生し、住民説明会をやり直すことになる。
昭和30年代後半から昭和50年ごろに建てられた鉄骨造・RC造の建物では、耐火被覆や結露防止の目的で吹付け材が使われている可能性があります。竣工図の仕上表を1枚めくるだけで、ある程度の当たりはつきます。大規模修繕の設計に入る前に、これをやってください。
3-2. 管理組合名義で申請できるかは、断定できません
都留市のページには、交付対象者として「補助対象建築物の所有者等」とあります。この「等」に区分所有建物の管理組合が含まれるのか、それとも区分所有者全員の連名になるのか、公開情報からは読み取れませんでした。ここは断定を避けます。
また除去等工事の対象が「多数の者が利用する建築物」とされている点も、分譲マンションが該当するかどうかは要綱の別表を確認する必要があります。
建設課建築住宅担当(0554-43-1111 内線136・137)に、竣工図の仕上表と現況写真を持って事前相談してください。補助金交付決定前に業者契約や工事を行うと対象外になるのは、都留市のすべての補助制度に共通する作法です。ここだけは外さないでください。
4. ブロック塀は延長1mあたり15,000円、上限20万円
都留市ブロック塀等耐震改修促進事業費補助金交付事業です。マンションの敷地外周に古い塀が残っているケースは、都留市に限らず珍しくありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | ①ブロック塀、石塀、れんが塀等 ②道路、公園、広場、公共建築物の敷地等に面している ③高さ1メートル以上(擁壁の上に設置されている場合は、擁壁を含む高さが1メートル以上かつブロック塀等の高さが30センチメートル以上) |
| 補助額 | 補助対象経費、または延長1メートルにつき15,000円を乗じて得た額のうち、いずれか少ない額の2/3以内で、上限20万円 |
| 対象者 | ブロック塀等の所有者または管理者 |
| 対象外となる者 | 国・地方公共団体等/同じ土地でこの補助金の交付を受けたことがある者/公共事業の補償対象/市税等を滞納している者 |
| 補助期間 | 令和8年度末(耐震改修促進計画では令和12年度まで) |
「補助申請を行う土地において、この補助金の交付を受けたことがある者」は対象外――これは1敷地1回限りという意味です。分割して2回申請する、という発想は通りません。マンションの敷地に対象となる塀が複数ある場合は、1回の申請でまとめて工事する設計にしておく必要があります。
そして繰り返しますが、補助金交付決定前に業者契約や工事を行った場合は補助金を受けられません(市ページに太字で明記)。大規模修繕の工事請負契約に外構を含めてしまうと、契約日が交付決定より前になった時点で、この20万円は消えます。外構は別契約に切り出す。段取りひとつの問題です。
なお都留市は、通学路等のパトロールを行い、危険なブロック塀の撤去や生垣への改修を推奨する方針を耐震改修促進計画に明記しています。行政側も進めたい施策なので、相談は歓迎されるはずです。
5. 木造向けの制度は、分譲マンションでは使えません(根拠を示します)
インターネットで「都留市 耐震 補助金 143万円」と検索すると、そこそこの金額が出てきます。管理組合の理事会で「143万円出るらしい」という話が出ることがありますが、これは木造戸建て住宅の金額です。
都留市の木造個人住宅に関する事業には、3事業すべてについて対象建築物がこう書かれています。
昭和56年5月31日以前に着手された戸建の木造住宅(2階建て以下)で、個人が所有する住宅で、所有者若しくは所有者の親族(3親等以内)が居住しているもの又はこれから居住するもの
「戸建の木造住宅」と明記されています。RC造・SRC造の分譲マンションの共用部は、この時点で対象外と断定できます。
| 事業名 | 補助額 | 事業期間 | 分譲マンション |
|---|---|---|---|
| 木造住宅耐震診断支援事業 | 全額(耐震診断業者へ直接払) | 令和17年度まで | × |
| 木造住宅耐震改修事業 | 上限1,437,500円 | 令和8年度まで | × |
| 木造住宅耐震シェルター設置事業 | 設置費用の2/3以内かつ上限240,000円 | 令和17年度まで | × |
耐震改修事業には「都留市木造住宅耐震診断支援事業の結果、総合評点が1.0未満であること」、シェルター設置には「総合評点が0.7未満であること」という条件も付きます。いずれにせよマンションには関係ありません。
ただし、理事の方が個人として木造の実家をお持ちなら話は別です。この情報を管理組合の掲示板で共有すると、住民の方に喜ばれます。私の経験上、「管理組合は住民の役に立つ情報をくれる」という信頼が、総会の議案を通す力になります。補助金の話は、そういう使い方もできます。
6. 「使えそうで使えない」制度を、先に潰しておきます
都留市の補助金・貸付金一覧(令和8年4月1日現在)には30本以上の制度が並んでいます。管理組合の理事会で誤読されやすいものを、あらかじめ潰しておきます。
6-1. 移住定住促進奨励金(企画課政策推進担当)
奨励金の額のうち(2)に「市内の建築業者を元請として住宅の新築、建て替えまたは増築する場合、これらの経費の2%に相当する額(上限30万円)。改築または改修する場合には、これらの経費の範囲内(上限10万円)」という記載があります。「改修」の文字を見て色めき立つ理事の方がいらっしゃいますが、対象者は「市外から都留市に転入し、住宅又は住宅及び土地を取得した方」です。既に住んでいる区分所有者の共用部修繕には使えません。
6-2. 都留市やまなしKAITEKI住宅普及促進事業費補助金(建設課建築住宅担当)
補助額20万円〜120万円。金額だけ見ると魅力的ですが、対象は「やまなしKAITEKI住宅の認定を受けた住宅を建築または取得した方」。山梨県が定めるKAITEKI住宅基準を満たした新築・取得が前提の制度で、既存マンションの共用部修繕は想定されていません。
6-3. 空き家バンク利活用事業補助金(企画課政策推進担当)
リフォーム補助事業として「リフォームにかかる費用の1/2(上限50万円)」がありますが、対象者は「賃貸借契約の締結をした空き家の所有者」。居住中の分譲マンションには適用されません。
6-4. 合併処理浄化槽設置費補助事業(地域環境課環境政策室)
制度の概要に「(賃貸・建売用専用住宅、集合住宅は対象外)」と明記されています。都留市の補助制度は、集合住宅を対象外とする場合に明文で書く傾向がある、ということでもあります。裏を返せば、明文で除外されていない制度は、窓口に確認する価値があるということです。
6-5. 自立型再生可能エネルギー設備普及促進事業(地域環境課環境政策室)
家庭用蓄電システムや住宅用太陽光発電が対象ですが、「自己の居住する戸建住宅に設置した方」が要件。共用部への設置は対象外です。
6-6. 結婚新生活支援事業補助金/子育て世帯住宅取得支援事業補助金(企画課政策推進担当)
いずれも少子化対策・住宅取得支援の枠組みで、婚姻日や所得(夫婦合計500万円未満)の要件が付きます。管理組合の修繕とは無関係です。
7. マンション長寿命化促進税制:都留市の減額割合は要確認です
国の制度であるマンション長寿命化促進税制は、要件を満たす大規模修繕を行った場合に、工事完了の翌年度分の建物部分の固定資産税を減額するものです。国土交通省のマンション管理計画認定制度のページやマンション管理・再生ポータルサイトに制度の概要が掲載されています。
7-1. 要件(すべて満たす必要があります)
| # | 要件 |
|---|---|
| 1 | 築20年以上であること |
| 2 | 総戸数10戸以上であること |
| 3 | 過去に1回以上の長寿命化工事(外壁塗装等・床防水・屋根防水)を実施していること |
| 4 | 管理計画の認定を受けている、または助言・指導を受けて修繕積立金の額を引き上げていること |
| 5 | 屋根防水工事+床防水工事+外壁塗装等工事を一体的に実施していること |
| 6 | 令和5年4月1日から令和9年3月31日までに工事が完了していること |
| 7 | 工事完了後3か月以内に市町村へ申告すること |
減額の対象は居住用の専有部分1戸あたり100㎡までで、適用は1回限り。耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修の固定資産税減額とは重複できません。団地型の場合は工事を行った当該棟のみが対象です。
7-2. 減額割合は市町村の条例で決まります
ここが誤解されやすいところです。減額割合は国が一律に決めているのではなく、市町村の条例で定めます(参酌基準1/3、条例で1/6〜1/2の範囲)。都留市の割合が何分のいくつなのかは、公開情報からは確認できませんでした。
税務課(0554-43-1111)に、着工前に確認してください。聞くべきことは3つです。
- 都留市のマンション長寿命化促進税制の減額割合はいくつか
- 申告の期限と必要書類は何か
- 過去の適用実績はあるか(実績がないと窓口も手探りになるため、早めに相談したほうが話が早い)
なお都留市は耐震改修促進計画の中で「税制の周知・普及」を明記し、耐震改修工事を行った場合の所得税控除や固定資産税の減額措置について広報・周知を行う方針を示しています。窓口として税制の話ができる体制はあるということです。
7-3. ただし、要件4が都留市では難所になり得ます
要件4は「管理計画の認定を受けている」か「助言・指導を受けて修繕積立金を引き上げている」かの二択です。そして都留市では、前者のルートが現時点で使えるかどうかが確認できません。次章で説明します。
8. 管理計画認定:都留市に申請窓口があるかは確認が必要です
マンション管理計画認定制度は、マンション管理適正化推進計画を作成した市(および特別区)が認定を行う仕組みです。市以外の町村部については都道府県が担います。
山梨県のマンション管理計画認定制度のページには、「県(町村部にあるマンションのみ対象)では、令和4年4月1日から認定の受付を開始しました」と明記されています。
つまり、都留市は「市」なので、山梨県の窓口では申請できません。では都留市自身がマンション管理適正化推進計画を作成し、認定申請を受け付けているのか。これについては、公開情報の範囲では確認できませんでした。「制度がない」と断定するつもりはありません。確認できなかった、というのが正確な表現です。
8-1. 電話で聞くべき、たった1行の質問
建設課建築住宅担当(0554-43-1111 内線136・137)に、こう聞いてください。
「都留市はマンション管理適正化推進計画を作成していますか。管理計画認定の申請は受け付けていますか」
これだけです。答えがイエスなら、長寿命化促進税制の要件4への道が開けます。ノーなら、要件4は「助言・指導を受けて修繕積立金を引き上げる」ルートを検討することになります。どちらにせよ、着工の1年前には確認しておくべき事項です。
8-2. 認定が取れない場合の代替ルート
認定が使えない場合でも、管理組合として打てる手はあります。
- マンション管理適正化診断サービス(日本マンション管理士会連合会)
- マンション管理適正評価制度(マンション管理業協会)
これらは推進計画の有無に関わらず利用でき、住宅金融支援機構のマンションすまい・る債では、2026年度から管理計画認定に加えてこれらの制度で一定の評価を得た場合も利率上乗せの対象に拡充されています。「認定が取れないから何もできない」ということはありません。
なお、申請にあたっては管理組合の総会決議が必要です。理事会の一存では進められません。総会の議案として上げる前提で、逆算してスケジュールを組んでください。
参考までに、山梨県の手数料は長期修繕計画1つの場合で適合証ありが3,600円、適合証なしが25,500円。約7倍の差があります。公益財団法人マンション管理センターの管理計画認定手続支援サービスを経由して適合証を取得するのが王道です。都留市に窓口があった場合も、手数料の構造は同様である可能性が高いので、頭に入れておいてください。
9. 資金:住宅金融支援機構という選択肢
補助金がどうしても足りない、修繕積立金も足りない。そういうときの現実的な選択肢が、独立行政法人 住宅金融支援機構の融資です。
9-1. マンション共用部分リフォーム融資
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 借入名義 | 管理組合名義で借りられる |
| 金利 | 全期間固定金利(金利は毎月見直されるため、具体的な数値はその都度確認が必要) |
| 保証 | 公益財団法人マンション管理センターの債務保証を利用すれば、理事長個人の連帯保証は不要 |
| 優遇 | 管理計画認定等を受けている場合、返済期間の延長や金利引下げの優遇あり |
私が現場でよく申し上げるのは、「一時金の徴収は、総会で最も揉める議案」だということです。1戸あたり25万円、30万円という一時金は、年金生活の区分所有者にとって現実的な負担ではありません。総会で否決され、修繕が2年、3年と先送りになる。その間に劣化は進み、工事費は膨らむ。
管理組合名義で借りて、月々の修繕積立金の中から返済していく。この形にできれば、議案の性格が「一時金をください」から「月々の積立金を見直します」に変わります。同じ金額でも、通り方がまったく違います。
9-2. マンションすまい・る債
修繕積立金を計画的に積み立てるための債券です。年1回の募集で、口数に上限があるため先着順。2026年度からは、前述のとおり管理計画認定に加えて管理適正化診断サービス・管理適正評価制度での一定評価も利率上乗せの対象に拡充されています。積立金を眠らせておくより、こうした制度を使うほうが理にかなっています。
10. 都留市の気候と、建物の傷み方
ここからは工事の話です。制度の話だけでは、良い大規模修繕にはなりません。
都留市は標高490メートル(市役所位置)、面積161.63平方キロメートル。桂川に沿った谷あいの街で、平成の名水百選に選ばれた湧水が湧く土地です。海からは遠く、リニア実験線が走り、新宿から西へ90キロメートル、電車で約90分。
この土地で建物がどう傷むか。私の経験から、3つの要因を挙げます。
| 要因 | 建物への影響 | 優先すべき対策 |
|---|---|---|
| 冬の凍結融解 | 昼夜の温度差で、ひび割れに入った水が凍って膨張し(水は凍ると体積が約9%増えます)、融けて縮む。この繰り返しでひび割れが押し広げられる | シーリングの打替え範囲を惜しまない。躯体のひび割れ補修を先送りしない |
| 標高が高く日射が強い | 塗膜の劣化、シーリング材の硬化・肉やせが平地より早い | 塗料グレードに予算を配分する。安い塗料で回数を増やすより、1回を長持ちさせる |
| 海から遠く塩害は軽微 | 沿岸部で必要な塩害対策(鉄部の防食仕様の上乗せ等)は、都留市では優先度が下がる | 浮いた予算を凍結融解対策とシーリングに回す |
塩害対策に予算を割く必要が薄い分、凍結融解とシーリングに配分する。これが都留市の建物に対する私の考え方です。仕様書を「全国共通のひな形」で作ってしまうと、この配分ができません。
10-1. 工事の適期
| 時期 | 評価 | 理由 |
|---|---|---|
| 3月下旬〜6月上旬 | ◎ | 気温・湿度とも塗装に最適。最優先で押さえたい |
| 6月中旬〜7月上旬 | △ | 梅雨。降雨での工程延伸リスク |
| 7月中旬〜8月 | ○ | 施工は可能だが、猛暑日は職人の安全確保が課題 |
| 9月〜11月中旬 | ◎ | 秋の乾燥期。春に次ぐ好条件 |
| 11月下旬〜3月中旬 | × | 塗料・シーリングとも施工に必要な気温を下回る日が増える。凍結の懸念 |
春の窓を取るには、前年の秋には業者選定を終えている必要があります。理事の任期が1年の管理組合では、これが最大の壁です。総会→業者選定→契約→着工という流れを1年で回すのは、実務的にかなり厳しい。任期をまたぐ前提で、引き継ぎ資料を作っておいてください。
10-2. 現場からひとつ
寒暖差の大きい地域の物件で、屋上防水に畳1枚ほどの膨れが出ているのを見つけたことがあります。理事会に報告しましたが、「来期の予算で」となり、そのまま1年が過ぎました。
翌年うかがったら、膨れは数倍に広がっていました。防水層の下に水が回り、下地のコンクリートまで湿っている。最上階のお部屋の天井には、うっすらとシミが出ていました。
部分補修で済んだはずの工事が、防水層の全面撤去・下地補修からのやり直しになりました。費用は数倍です。しかも、天井にシミが出た住戸の方との関係修復に、理事の方が半年かかりました。
膨れは水が入っているサインです。「来期で」は、たいてい高くつきます。
11. 3つの工法:仮設足場の15〜25%をどう扱うか
ここが、補助金の話より金額の桁が大きい部分です。
大規模修繕の総工事費のうち、仮設足場が占める割合はおおむね15〜25%です。総額5,000万円の工事なら、750万円から1,250万円。ブロック塀の補助上限20万円とは、比べる次元が違います。
株式会社明誠は、次の3つの工法から建物に合った方法をご提案できる、日本でも数少ない会社です。
| 工法 | 特徴 | 向いている建物 | コスト構造 |
|---|---|---|---|
| 通常足場工法 | 従来型の仮設足場を全面に架ける | 中低層、形状が複雑、全面改修が必要 | 仮設費が総額の15〜25%を占める |
| ロープアクセス工法(無足場工法) | 産業用ロープで作業員が下降しながら施工。足場を架けない | 高層、敷地が狭い、部分補修が中心、コスト最重視 | 足場費が大幅に圧縮できる。工期も短い |
| ハイブリッド工法 | 部位ごとに足場とロープアクセスを使い分ける | 大規模・複雑物件で総合的なコスト最適化が必要 | 足場が必要な面だけに架け、残りをロープで処理 |
ロープアクセス工法の技術的な解説・安全基準・施工事例は、姉妹サイト ロープアクセスドットコム に詳しくまとめています。
11-1. 「敷地に余裕があるから足場」で思考停止していませんか
都留市は都心部と違って敷地に余裕のある物件が多く、足場を架けようと思えば架けられます。だからこそ、「架けられるから架ける」で終わってしまう。私が理事会で必ず投げる3つの問いを共有します。
- 今回の工事は、全面改修ですか、それとも部分補修が中心ですか。部分補修なら、全面に足場を架ける必要が本当にあるか。
- 居住者の方は、3か月間バルコニーを塞がれ、洗濯物を外に干せない生活を受け入れられますか。足場は防犯上のリスクにもなります。この負担は見積書には載りません。
- 仮設工事という費目の下に、何が隠れていますか。足場代、養生シート、資材の運搬、近隣対策。合計するといくらか、見積書で確認しましたか。
11-2. モデルケース2本
実際の物件を特定できない形で、考え方をお示しします。
ケースA:都留市駅周辺、築25年、11階建て48戸
- 通常足場での見積り:9,000万円
- ハイブリッド工法での提案:7,800万円(▲1,200万円/1戸あたり25万円の削減)
- 工期は約3週間短縮
高層部をロープアクセス、低層部とバルコニー側を足場で処理した例です。1戸25万円は、一時金の議案が通るか通らないかを分ける金額です。
ケースB:市郊外、築40年超、5階建て18戸
- 通常足場での見積り:3,200万円
- ロープアクセス主体での提案:2,600万円(▲600万円/1戸あたり33万円の削減)
- さらに住宅金融支援機構の共用部分リフォーム融資を併用し、一時金の徴収はゼロ
戸数が少ない管理組合ほど、1戸あたりの負担が重くなります。18戸で3,200万円は1戸178万円。ここを削れるかどうかは、管理組合の存続に関わる話です。
明誠はロープアクセス工事として日本で初めてのフランチャイズ展開を行っており、塗装・防水・タイル・電気・看板といった各分野の専門職が加盟しています。中間マージンを重ねずに専門職へ直結できるので、高品質と低価格を両立できます。工法の詳細はロープアクセス工法のご紹介、費用面の考え方は適正価格でのご提案、管理組合向けのサービスはマンション管理組合の皆さまへをご覧ください。
12. 修繕積立金が足りないときの4つの打ち手
| 打ち手 | 内容 | 難易度 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ① 一時金の徴収 | 区分所有者から不足分を集める | 高 | 総会で最も揉める。滞納リスクも |
| ② 住宅金融支援機構の融資 | 管理組合名義で借り、積立金から返済 | 中 | 審査に時間がかかる。早めの相談を |
| ③ 段階施工 | 緊急性の高い部位から複数回に分けて施工 | 中 | 仮設費が重複するため、総額は割高になりやすい |
| ④ 工法の見直し | ロープアクセス/ハイブリッドで仮設費を圧縮 | 低 | 設計段階でないと選べない。着工直前では手遅れ |
順番が大事です。④を最初に検討してください。設計に入る前なら選択肢は3つありますが、業者を決めて仕様を固めてしまうと、④は消えます。①だけが残った状態で総会に臨むのが、最もつらいパターンです。
13. 逆算スケジュール:工事の18か月前から
| 時期 | やること |
|---|---|
| 18か月前 | 劣化診断の実施。修繕積立金残高の確認。耐震診断結果の有無を確認(避難路沿道かどうか) |
| 15か月前 | 建設課建築住宅担当へ電話(災害時避難路通行確保対策事業/アスベスト/管理計画認定の3点) |
| 12か月前 | 修繕基本計画の策定。工法の選定(足場/ロープアクセス/ハイブリッド)。税務課へ長寿命化促進税制の減額割合を確認 |
| 9か月前 | 相見積りの取得(3社程度)。仕様書の統一 |
| 6か月前 | 補助金の交付申請。総会議案の準備 |
| 4か月前 | 交付決定通知の受領 → その後に工事請負契約 |
| 3か月前 | 住民説明会。近隣挨拶 |
| 着工 | 工事開始(春または秋の適期を狙う) |
| 竣工後3か月以内 | 長寿命化促進税制の申告 |
「交付決定通知を受け取ってから契約」――ここだけは順番を間違えないでください。都留市のブロック塀の補助ページにも、木造耐震のページにも、太字で書かれています。契約日が1日でも交付決定より前なら、補助金は出ません。
14. 相見積りで見るべき3つのポイント
金額の総額だけを見比べても、意味のある比較にはなりません。私が管理組合にお伝えしている3点です。
- 数量が揃っているか。外壁の塗装面積、シーリングの打替え延長、タイルの補修数量。この数量が3社でバラバラなら、単価を比べても意味がありません。発注者側で数量を固定してから見積りを取るのが原則です。
- 仕様が揃っているか。塗料のグレード(アクリル/ウレタン/シリコン/フッ素)、防水の工法(ウレタン塗膜/シート/アスファルト)。ここが違えば金額が違うのは当たり前です。
- 「別途」の扱いを確認したか。下地補修は、足場を架けて調査するまで正確な数量が出ません。だからこそ、「想定数量を超えた場合の追加単価」を契約前に見積書へ明記させる。ここを曖昧にすると、工事中に追加請求が積み上がります。
15. よくある質問(FAQ)
Q1. 都留市に、マンションの大規模修繕そのものへの補助金はありますか。
A. 公開情報の範囲では、共用部の大規模修繕を直接対象とする市独自の補助金は確認できませんでした。ただし避難路沿道の旧耐震マンションであれば、都留市災害時避難路通行確保対策事業(耐震改修工事、補助率11/15以内、住宅(非木造)39,900円/㎡以内)の対象となり得ます。
Q2. うちのマンションが避難路沿道建築物かどうかは、どこで分かりますか。
A. 国道139号(西桂町境〜大月市境)、県道都留道志線、県道四日市場上野原線、県道都留インター線のいずれかに面し、昭和56年5月31日以前の耐震基準で建てられ、一定の高さを超える建築物が対象です。都留市内では54棟が該当し、全所有者から診断結果が報告済みです。管理組合の書類を確認し、なければ建設課建築住宅担当(0554-43-1111 内線136・137)へ問い合わせてください。
Q3. 木造住宅耐震改修事業の143万7,500円は、マンションでも使えますか。
A. 使えません。都留市の木造3事業はいずれも対象を「戸建の木造住宅(2階建て以下)で個人が所有する住宅」と明記しており、RC造・SRC造の分譲マンション共用部は対象外です。
Q4. アスベストの補助金は、管理組合名義で申請できますか。
A. 都留市のページには交付対象者が「補助対象建築物の所有者等」とあり、管理組合名義の可否は公開情報から確認できませんでした。竣工図の仕上表と現況写真を持って、建設課建築住宅担当へ事前相談してください。
Q5. マンション長寿命化促進税制で、都留市はどれくらい減額されますか。
A. 減額割合は市町村の条例で定められ(参酌基準1/3、範囲1/6〜1/2)、都留市の割合は公開情報から確認できませんでした。着工前に税務課(0554-43-1111)へご確認ください。
Q6. 都留市でマンション管理計画認定の申請はできますか。
A. 山梨県の窓口は町村部のマンションのみが対象のため、市である都留市では県に申請できません。都留市自身が受け付けているかは公開情報から確認できませんでした。建設課建築住宅担当へ「推進計画を作成しているか、認定申請を受け付けているか」を直接お尋ねください。
Q7. 修繕積立金が足りません。工事を先送りすべきでしょうか。
A. 先送りは、多くの場合いちばん高くつきます。住宅金融支援機構の共用部分リフォーム融資(管理組合名義・全期間固定・理事長の個人保証不要)を使えば、一時金なしで着工できるケースがあります。加えて工法の見直しで工事費そのものを圧縮する選択肢もあります。
Q8. ロープアクセス工法は、足場より品質が落ちませんか。
A. 工法の違いは「作業員がどうやって外壁に到達するか」の違いであって、下地補修や塗装の工程そのものは変わりません。適する部位・適さない部位があるので、建物を見たうえで足場と組み合わせるハイブリッドをご提案することも多くあります。技術的な詳細はロープアクセスドットコムをご覧ください。
16. まとめ:都留市の管理組合が今日やること
- 管理組合の書類棚を確認する。耐震診断の結果報告書がないか。避難路沿道建築物54棟のうちの1棟かもしれません。
- 建設課建築住宅担当(0554-43-1111 内線136・137)へ電話する。聞くのは3つ。①災害時避難路通行確保対策事業は令和8年度も受付中か ②アスベスト補助は管理組合名義で申請できるか ③マンション管理適正化推進計画を作成しているか。
- 税務課(0554-43-1111)へ電話する。マンション長寿命化促進税制の減額割合と申告期限。
- 劣化診断を工事の18か月前に実施する。補助金は「診断→計画→申請→交付決定→契約→着工」の順でしか使えません。
- 工法を設計段階で検討する。仮設足場は総工事費の15〜25%。ここを動かせるのは設計段階だけです。
電話は2本、合わせて20分。これで、使える制度と使えない制度の仕分けが終わります。補助金の情報を集めることに何か月もかけるより、この20分のほうがはるかに価値があります。
出典・参考
- 都留市 補助金・貸付金一覧(令和8年4月1日現在)(都留市財務課財政担当)
- 都留市耐震改修促進計画(令和8年3月改定)(都留市産業建設部建設課)
- 都留市 耐震診断義務付け対象建築物について
- 都留市 アスベスト飛散防止対策事業
- 都留市ブロック塀等耐震改修促進事業費補助金交付事業
- 都留市 木造個人住宅に関する事業
- 都留市 市のプロフィール
- 山梨県 マンション管理計画認定制度について
- 国土交通省 マンション管理計画認定制度
- 国土交通省 マンション管理・再生ポータルサイト 管理計画認定制度
- 公益財団法人マンション管理センター 管理計画認定手続支援サービス
- ロープアクセスドットコム(明誠グループ/ロープアクセス工法の技術情報)
免責:本記事は2026年8月18日時点で公開されている情報をもとに作成しています。補助制度の内容・期間・予算は変更されることがあります。申請にあたっては、必ず各窓口で最新の要綱をご確認ください。本記事は特定の制度の適用を保証するものではありません。
執筆者:株式会社明誠 代表取締役 本間幸紘
マンション・ビル・ホテルの大規模修繕を専門とし、通常足場工法・ロープアクセス工法(無足場工法)・ハイブリッド工法の3つから建物に最適な工法をご提案しています。ロープアクセス工事では日本初となるフランチャイズ展開を行い、塗装・防水・タイル・電気・看板の専門職が加盟。あわせて一般社団法人 全国建設業支援協会(JCSA)を運営し、全国の建設業者向けに経営支援情報の発信、オンラインセミナー、交流会、ビジネスマッチングを行っています。
都留市および山梨県内での大規模修繕について、劣化診断・お見積りのご相談はお問い合わせフォームから承ります。工法の選定でお悩みの段階からで構いません。まずは建物を見せてください。あわせて確かな施工品質もご覧いただければ幸いです。


