今朝、いつものようにニュースに目を通していると、「物価高騰で修繕積立金が不足するマンションが急増している」という記事が流れてきた。分譲マンションは住民全員で共有する建物の一区画にすぎず、購入後に修繕積立金の値上げや一時金の負担がのしかかる——そんな”落とし穴”を指摘する内容だった。
私は大規模修繕の現場に長く身を置いてきたが、この「積立金が足りない」という言葉を、ここ数年で本当に何度聞いたか分からない。マンションの管理組合の理事長からも、ビルや賃貸マンションを持つオーナーからも、口をそろえて相談される。「計画では足りるはずだったのに、いざ工事の見積もりを取ったら全然届かない」と。
結論から言えば、積立金不足への対応は「値上げ」「借入」「先送り」の三択ではない。もう一つ、多くの管理組合とオーナーが見落としている選択肢がある。それが「工法でコストを下げる」という発想だ。この記事では、今なぜ積立金が足りなくなっているのかを公的データで整理したうえで、私たち施工会社の側から見た”現実的な打ち手”を、できるだけ具体的にお伝えしたい。
今朝のニュースが示すもの——「積立金不足」はもはや例外ではない
きっかけになった記事は、物価高騰によって修繕積立金が不足するマンションが急増している、という指摘だった。似た論調の記事は、住宅情報サイトSUUMOでも「インフレでマンション修繕積立金が約4割で不足」という見出しで報じられている。
私がこの手のニュースを重く受け止めるのは、それが一過性の景気の話ではなく、構造的な問題だからだ。資材も人件費も上がり続けている。一方で、多くのマンションは分譲時に設定された積立金の水準のまま走ってきた。両者のギャップが、いよいよ「工事の見積もり」という形で表面化しているのが今だ。
そして、これはマンションだけの話ではない。オフィスビルやホテル、賃貸マンションを保有するオーナーにとっても、外壁・屋上防水・鉄部塗装といった大規模修繕のコストは、そのまま収益を圧迫する。積立金という言葉こそ使わなくても、「修繕にいくらかかり、それをどう賄うか」という本質的な悩みは、収益不動産を持つすべての方に共通している。
データで見る不足の実態——約4割が「計画割れ」、平均積立金は25年で1.8倍
感覚論では動けないので、まずは国が出している一次データで現状を押さえておきたい。
国土交通省が公表した令和5年度マンション総合調査によれば、計画上の積立額に対して現在の積立額が不足しているマンションは36.6%にのぼる。しかも、不足額が計画の20%を超えるマンションが11.7%ある。長期修繕計画に照らして「積立残高が不足していない」と答えた組合は約4割にとどまり、裏を返せば残りの約6割は何らかの不安を抱えているという構図だ。
積立金そのものの水準も上がっている。同じ調査で、修繕積立金の月額平均は13,054円(1戸あたり)となり、25年間で約1.8倍に増えた。つまり、住民はすでにかなりの負担増を受け入れてきた。それでもなお「足りない」という声が絶えないのが、今の局面である。
背景には資材と労務費の上昇がある。国交省の建設工事費デフレーターはこの10年で約3割上昇し、公共工事設計労務単価は14年連続で上がり続けている。工事の”元値”そのものが押し上げられているのだから、25年前の想定で組んだ計画が届かなくなるのは、ある意味当然の帰結だ。
こうした実態を受けて、国も動いた。国交省は令和6年(2024年)6月に「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を改定し、資材高騰を反映した新しい目安単価を示している。専有床面積あたりの目安は、規模により月額202〜218円/㎡。段階的に積立金を上げていく「段階増額積立方式」についても、初期額は均等積立額の0.6倍以上、最終額は1.1倍以内に収める、という考え方が明記された。国が「無理のない引き上げの目安」をわざわざ示すほど、積立金の水準見直しは全国的な課題になっているということだ。
なぜ足りなくなるのか——3つの構造要因
「うちの管理組合は真面目に積み立ててきたのに、なぜ足りないのか」。理事の方からよく受ける質問だ。理由は主に3つある。
1つ目は、当初設定の低さ。新築分譲時は、販売のしやすさもあって積立金が低めに設定されがちだ。段階増額方式を前提にしていても、いざ増額決議の段になると住民合意が難しく、計画どおりに上げられないケースが多い。
2つ目は、段階増額の”つまずき”。前述のガイドライン改定は、まさにこの段階増額が現場でうまく機能してこなかった反省から来ている。将来の大幅な値上げを前提にした計画は、その将来が来たときに合意形成でつまずきやすい。
3つ目が、資材・労務費の高騰。これは個々のマンションの努力ではどうにもならない外部要因だ。10年で3割という工事費の上昇は、どんなに堅実な積立計画でも吸収しきれない。
重要なのは、この3要因のうち管理組合やオーナーがコントロールできるのは限られているという点だ。だからこそ、「収入(積立金)を増やす」だけでなく、「支出(工事費)そのものを設計しなおす」という発想が要る。
付け加えると、積立金の不足は「気づいた時にはもう遅い」構造になりやすい。大規模修繕は12〜15年周期でやってくるが、その間に資材費がじわじわ上がると、いざ工事の年に見積もりを取って初めてギャップが露見する。日々の管理では見えにくく、数年に一度、まとまった金額として一気に表面化するのだ。だからこそ、次の修繕までまだ時間があるうちに、早めに現状を点検しておくことが何よりの備えになる。
「不足」への典型的な3つの対応と、その副作用
積立金が足りないと分かったとき、多くの管理組合・オーナーが取る対応は、だいたい次の3つに集約される。そして、そのどれにも副作用がある。
(1) 積立金の値上げ・一時金徴収
最も正攻法だが、住民合意のハードルが高い。高経年マンションほど、年金生活の高齢世帯が増えている。国交省の同調査では、高経年マンションで70歳以上の世帯主が半数以上を占めるという結果も出ている。負担増を求めても「これ以上は払えない」という現実に突き当たりやすい。
(2) 金融機関からの借入
住宅金融支援機構などのマンション共用部リフォーム融資を使う手はある。ただし当然ながら利息が乗り、将来の積立金でその返済を賄うことになる。今の不足を未来に付け替えているだけ、という側面は否めない。
(3) 工事範囲の縮小・先送り
最も安易で、最も危険な選択だ。外壁のひび割れや防水の劣化を先送りすれば、雨水が構造躯体に回り、数年後にはるかに高額な補修が必要になる。資産価値も、居住者・利用者の安全も損なう。”節約”のつもりが、長い目では最も高くつく。
私が現場で見てきた限り、この3つだけで議論が煮詰まり、結局「今回は最低限だけ」と工事を痩せさせてしまう組合は少なくない。だが、そこには決定的に抜けている視点がある。
見落とされがちな第4の選択肢——「工法でコストを下げる」
大規模修繕の見積もりを見たことがある方なら分かると思うが、工事費のなかで意外に大きな比率を占めるのが「仮設足場」の費用だ。建物の規模や形状にもよるが、外壁改修工事において足場の仮設・解体・養生が総工費の2〜3割を占めることは珍しくない。
つまり、「何を直すか」を削る前に、「どうやって足場をかけるか」を見直すだけで、工事の中身を減らさずにコストを圧縮できる余地があるということだ。ここが、値上げ・借入・先送りの三択に埋もれてしまいがちな”第4の選択肢”にあたる。
私たち明誠が、通常の足場を組む足場工法に加えて、ロープアクセス工法(無足場工法)、そして両者を組み合わせるハイブリッド工法という3つの選択肢を持っているのは、まさにこの一点のためだ。建物ごとに最適な工法を選び分けることで、「工事の質を落とさずにコストを下げる」ことを本気で狙える。
ロープアクセス(無足場工法)が積立金不足に効く理由
ロープアクセス工法とは、産業用のロープに専門資格を持つ技術者がぶら下がり、外壁の塗装・防水・タイル補修・シーリングの打ち替えといった作業を、足場を組まずに行う工法だ。ビルの窓ガラス清掃をイメージしていただくと近い。積立金不足に悩む管理組合・オーナーにとって、この工法には具体的なメリットがいくつもある。
第一に、足場費の削減。前述のとおり総工費の2〜3割を占めうる足場を、必要な部位だけロープアクセスに置き換えることで、その分のコストを圧縮できる。全面足場が本当に必要な建物ばかりではない。部分的な補修や、高層階だけの作業であれば、無足場のほうが合理的なケースは多い。
第二に、工期の短縮。足場の架設・解体には相応の日数がかかる。ロープアクセスはその工程を省けるため、工事全体の期間を短くできることが多い。工期が短くなれば、共通仮設費や現場管理費も抑えられる。
第三に、居住者・利用者への影響が小さい。全面足場は、窓の外に骨組みとメッシュシートが張り巡らされ、日当たりも眺望も遮られる。防犯上の不安を訴える住民も出る。ロープアクセスなら、そうした生活への負荷を最小限にできる。賃貸マンションやホテルであれば、これは稼働率・入居率の維持に直結する重要なポイントだ。
もちろん、ロープアクセスは万能ではない。大量の資材を上げ下げする必要がある工事や、建物の全面を一度に施工したい場合には、足場のほうが向いている。だからこそ「工法の選択」が意味を持つ。明誠のロープアクセス工事について、より詳しくはロープアクセス工事のご案内(/rope/)をご覧いただきたい。
ロープアクセスをめぐる、よくある3つの誤解
「無足場」と聞くと、まだ身構える方が多い。相談の場でよく耳にする誤解を、3つほど解いておきたい。
誤解1:「危ないのでは?」
ロープアクセスは、命綱と作業ロープの2本を独立してかける「二重系」が基本だ。仮に片方が損傷しても、もう片方で墜落を確実に止める。国際的な技能認定(IRATA等)や国内の労働安全衛生法に基づく特別教育など、技術者は所定の訓練と資格を経て現場に立つ。むしろ、組み立て途中の足場からの墜落・倒壊のリスクを考えれば、適材適所で使えば安全性は十分に確保できる工法だ。
誤解2:「品質が落ちるのでは?」
作業員が壁面に直接張り付いて手作業で仕上げるため、細部の目視と施工はむしろ丁寧になりやすい。塗装・シーリング・タイル補修など、職人の手仕事が品質を決める工程では、足場作業と遜色ない仕上がりを出せる。要は、それを担う技術者の練度の問題であり、無足場だから雑になるわけではない。
誤解3:「対応できる工事が限られるのでは?」
確かに全面改修のすべてを無足場で完結させるのは難しい。しかし、外壁の部分補修、シーリングの打ち替え、鉄部塗装、タイルの浮き調査・補修、屋上まわりの防水補修など、対応できる範囲は想像以上に広い。そして”限られる”からこそ、足場と組み合わせるハイブリッドが生きてくる。
実は今、ホテル・旅館の「改修ラッシュ」も起きている
積立金不足はマンションの文脈で語られがちだが、ここ最近のニュースを眺めていると、ホテルや旅館の改修・リニューアルの話題が目に見えて増えている。全面改修工事に着手して受け入れ再開を目指す温泉ホテルや、閉館した老舗をリブランドして新しい宿として生まれ変わらせる計画など、”建て替え”ではなく”改修で価値を上げる”動きが各地で進んでいる。
これは、インバウンド需要の回復と施設の老朽化が同時に進んでいることの表れだと私は見ている。壊して建て直すには時間もコストもかかりすぎる。だからこそ、既存建物を活かした改修・リニューアルに注目が集まる。ここでも本質は同じで、「いかにコストを抑え、営業への影響を最小化しながら外装・共用部を刷新するか」が勝負になる。
ホテルや旅館の外装改修で全面足場を組めば、客室からの眺望が塞がり、工事期間中の稼働率は確実に落ちる。ロープアクセスやハイブリッド工法で、営業を止めずに——あるいは休業を最小限にして——外装を更新できれば、その差はそのまま収益の差になる。マンションの管理組合であれ、ホテルのオーナーであれ、「工法でコストと影響を下げる」という発想が効く場面は、確実に広がっている。
3工法の使い分け——建物特性で最適解は変わる
「無足場が安いなら全部それでいいのでは」と思われるかもしれないが、話はそう単純ではない。工法にはそれぞれ得意・不得意があり、建物の特性に合わせて選ぶことで初めてコストと品質の両立ができる。整理すると次のようになる。
| 工法 | 特徴 | 向いている建物・工事 | コスト面の効き方 |
|---|---|---|---|
| 通常足場工法 | 従来型の仮設足場。全面を一度に施工でき、大量の資材搬送に強い | 中低層、複雑な形状、外壁全面の大規模な改修 | 足場費はかかるが、全面同時施工で工程効率は高い |
| ロープアクセス工法(無足場) | 産業用ロープによる無足場施工 | 高層、足場架設が困難な立地、部分補修、コスト最重視の物件 | 足場費を削減。工期短縮で共通費も圧縮 |
| ハイブリッド工法 | 部位ごとに足場とロープアクセスを使い分け | 大規模・複雑物件で総合的なコスト最適化が必要なケース | 足場が必須の部位だけに絞り、残りを無足場化して総額を最適化 |
現場では、ハイブリッド工法が効くケースが非常に多い。たとえば、資材の搬入が多いバルコニー側は足場を組み、人が張り付いて作業すれば足りる妻側や高層階はロープアクセスで対応する。こうして「足場が本当に必要な部位」だけに足場費を集中させれば、全面足場よりも総額を抑えつつ、施工品質は落とさずに済む。
こうした使い分けの提案ができる施工会社は、実は全国的にもそう多くない。多くの会社は足場工法か、あるいは無足場工法か、どちらか一方しか手札を持っていないからだ。3つの工法を建物ごとに最適設計できることが、コスト面でも工期面でも効いてくる。明誠の大規模修繕の考え方については大規模修繕のご相談(/sure/)にもまとめている。
数字で考える——工法を変えると総額はどう動くか(イメージ)
具体的な金額感がないとピンとこないと思うので、あくまで考え方を示すためのイメージとして、単純化した例で説明したい。実際の金額は建物の規模・形状・劣化状況で大きく変わるため、以下は正確な見積もりではなく、あくまで「構造の理解」のための試算だとお断りしておく。
たとえば、ある大規模修繕の総額を仮に1億円とする。このうち仮設足場が総額の約25%、つまり2,500万円を占めていたとしよう。もし建物の特性上、足場が本当に必要なのは全体の6割程度で、残り4割はロープアクセスで対応できると判断できたなら、その4割分の足場費——単純計算で1,000万円程度——に手を入れる余地が生まれる。無足場化によってこの部分のコストを圧縮できれば、工事の中身(塗り面積も、補修範囲も)は一切削らずに、総額を数百万円単位で下げられる可能性がある。
ここで強調したいのは、「工事を減らして安くした」のではないという点だ。直すべきところは同じだけ直し、仮設のかけ方だけを最適化して総額を下げる。これが「工法でコストを下げる」の本質だ。積立金が不足しているとき、多くの組合は”工事の中身”を削ろうとするが、先に見直すべきは”仮設のかけ方”のほうなのだ。
もちろん、無足場化できる比率は建物次第で、ゼロのこともあれば半分を超えることもある。だからこそ、複数の工法を扱える会社に「工法別」で見てもらう価値がある。
オーナー視点で見る——「稼働率」と「資産価値」という2つの物差し
ここまで管理組合を主な想定に書いてきたが、賃貸マンション・オフィスビル・ホテルを保有するオーナーにとって、工法選択の意味はさらに大きい。判断の物差しが「積立金」だけでなく、「稼働率」と「資産価値」に広がるからだ。
稼働率の観点では、工事期間中の”営業への影響”が収益を直撃する。全面足場を組んで数か月、窓の外が塞がり、テナントや宿泊客から苦情が出る——これは家賃・宿泊料の値引きや解約、予約キャンセルという形で、目に見えるコストになる。ロープアクセスやハイブリッド工法で足場の設置面積・期間を抑えられれば、営業を止めずに、あるいは影響を最小限にして改修を進められる。ホテルの客室改修や外装リニューアルで、この差は非常に大きい。
資産価値の観点では、適切なタイミングで適切な範囲の修繕を行えることが重要だ。「積立金が足りないから先送り」を続ければ、外装の劣化はそのまま物件の見た目と評価を下げ、賃料相場やバリュエーションに響く。工法を工夫してコストを下げ、必要な修繕を必要な時期に打てるようにすることは、長期的な収益と資産価値を守る投資そのものだ。
私は、修繕を「削るべきコスト」としてだけ捉えてほしくないと思っている。賢く効かせれば、修繕はむしろ収益を守り、伸ばすための手段になる。
積立金不足のマンションが、今すぐできる3ステップ
では、実際に「積立金が足りないかもしれない」と感じている管理組合・オーナーは、何から始めればいいのか。私がいつもお勧めしている順序は次の3つだ。
ステップ1:長期修繕計画と積立残高の”ギャップ”を可視化する
まずは現状把握だ。今の積立残高と、直近の大規模修繕に必要な概算額を突き合わせ、どれだけ不足しているかを数字で出す。国交省のガイドライン(月額202〜218円/㎡の目安)は、自分たちの積立水準が全国の目安と比べて高いか低いかを判断する良い物差しになる。
ステップ2:工事の見積もりを”工法別”で取る
ここが最も見落とされるポイントだ。多くの見積もりは全面足場を前提に作られている。同じ工事内容で「足場工法」「ロープアクセス」「ハイブリッド」の3パターンを比較できれば、削らずに下げられる余地が見えてくる。相見積もりを取る際は、無足場工法に対応できる会社を必ず一社は入れておくことをお勧めしたい。
ステップ3:修繕の”優先順位”を専門家と整理する
不足が大きい場合でも、すべてを一度にやる必要はない。安全・防水に直結する部位を優先し、それ以外は次期に回すという判断も現実的だ。ただし、この優先順位づけは素人判断では危うい。劣化の進行度を正しく読める専門家と一緒に整理してほしい。
この3ステップは、特別な準備がなくても今日から着手できる。そして、どの段階でも「工法の選択肢を持っているか」が結果を大きく左右する。
なぜ明誠は「高品質かつ低価格」を両立できるのか——フランチャイズという仕組み
「工法を選べるのは分かった。ではなぜ、それで品質を落とさずに価格を抑えられるのか」。もっともな疑問だと思う。ここには、私たちが築いてきた仕組みの話がある。
明誠は、ロープアクセス工事として日本で初めてのフランチャイズ展開を進めてきた。塗装・防水・タイル・電気・看板といった各分野の専門職の会社が加盟し、それぞれの得意領域で腕を振るうネットワークになっている。これが効くのは、中間マージンを重ねずに、各工程を専門職が直接担えるからだ。元請けが下請けに丸投げし、そこからまた孫請けへ——という多層構造をなくせば、その分だけ価格は下げられる。そして、専門職が自分の分野を責任を持って施工するから、品質はむしろ上がる。
もう一つ、私たちはJCSA(一般社団法人全国建設業支援協会)の運営も手がけている。建設業向けの経営支援、オンラインセミナー、リアルの交流会、ビジネスマッチングを通じて、全国の建設事業者とつながり、技術と情報を共有している。この裾野の広さが、地域を問わず一定水準以上の施工体制を確保できる背景にある。
「安かろう悪かろう」ではなく、「仕組みで無駄を削ったから、その分お客様に還元できる」。これが、私たちが工法の選択とあわせて大切にしている考え方だ。
まとめ——修繕は「削る」より「賢く効かせる」
今朝のニュースが伝えていたように、修繕積立金の不足はもはや一部のマンションの問題ではない。国交省の調査でも約4割が計画割れという水準にあり、資材・労務費の高騰を考えれば、この傾向はしばらく続くだろう。
だが、不足への答えは「値上げ・借入・先送り」の三択だけではない。工事の中身を削る前に、工事の”やり方”=工法を見直す——この第4の選択肢を持てるかどうかで、管理組合の負担も、オーナーの収益も、そして建物の資産価値も変わってくる。
私たち明誠は、足場工法・ロープアクセス工法・ハイブリッド工法の3つを、建物ごとに最適に組み合わせて提案できる、日本でも数少ない会社だと自負している。ロープアクセスのフランチャイズ・ネットワークを通じて、塗装・防水・タイル・電気・看板といった各分野の専門職が加盟し、高品質と低価格を両立できる体制も整えている。
「積立金が足りない」「工事費が想定を超えた」「営業を止めずに改修したい」——そんなお悩みがあれば、まずは現状を一緒に整理するところからで構わない。工法を含めた最適な打ち手を、建物の特性に合わせてご提案する。ご相談はお問い合わせ(/contact/)からお気軽にどうぞ。
修繕は、削るものではなく、賢く効かせるもの。その一点を、この記事を通じてお伝えできていれば嬉しい。
[出典・参考]
– 国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果」(修繕積立金の不足割合36.6%、不足20%超11.7%、月額平均13,054円、高経年マンションの世帯主高齢化)
– 国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」令和6年6月改定(目安単価202〜218円/㎡・月、段階増額の考え方)
– 国土交通省「建設工事費デフレーター」「公共工事設計労務単価」(工事費の上昇)
– Googleアラート(2026年7月7日ダイジェスト/分譲マンション関連ニュース)を起点に執筆
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別物件の修繕計画・資金計画については専門家にご相談ください。


